September 03, 2010

暑い夏をようやく乗り越えようとする健気な植物に襲いかかる数々の受難のうち、私、もっとも悔しいのがコガネムシの幼虫の発生です。毛虫などは発見次第、捕殺も可能ですが(数が多いとそうもいかずこれも大変)、ただコガネ幼虫は土中にいるので、発見が遅れがち。ヨトウムシなどは気配でわかるけれども、コガネ幼虫の場合は、土を掘ってみないとわからない。無作為に掘ると今の時期、結構います。たまに中耕、少し掘ってみるといいですよ。発生後、ことなきを得た事も少なくないのですが、手遅れも多かった。得に値段の高い植物や入手困難な植物を失ったことは忘れられない。高価なグロボーサが枯れた時は特に辛かった。
とにかく、晩春から晩秋まで油断ができません。

そして、今年はこの猛暑で変な毛虫とか偽てんとう虫が出没、かなり危険な残暑。.....と、思って頭を抱えていたら、素晴しい本が出版されました。

IMG_5317草間祐輔先生の病害虫の防ぎ方、直し方の本であります。

以前、バラに発生したクロケシツブチョッキリ(ゾウムシ)のことで相談をさせていただき、御世話になりました。

防除薬の選び方は、なかなか難しくて、いつも、売り場で呆然としてしまう私。効き目の分類が複雑でなかなかわかりにくいのです。

もちろん、できることなら有機農法。何も使わないで済ませたいけれども、バラとガーデニングショウに出す植物にはつい神経質になってしまう。そして、今年はかなり被害甚大。

で、さっそくこの本をもとに、草間先生にメールで確認。基本、コガネムシ幼虫にはオルトランDX粒剤があてはまるとのこと。この匂いが苦手なのだが、ひと株に、2g。かなり少ない量です。オルトランの商品名は、ほかにも数種類あるので、この「DX」であることを要確認。 
ただ、さまざまな害虫にあてはまることですが、若い幼虫のうちがもっとも効果的で、土の中でひそかに大きく成長してしまったものには、十分な効果が得られない場合もあります。株の周りに均一にまいて防除すると共に、早めの発見、捕殺も怠り無く。 

ネキリムシにはデナポンベイト。ネキリムシとコガネムシの幼虫は似ているけれど、違う。ネキリムシはヨトウムシみたいな模様があるが、コガネの子は、クリーム色の無地。どっちがおしゃれかはこの際どうでもいいが、デナポンベイトはヨトウにも効くそうだ。ひと株に使用するべきわずかなグラム数は、小さなプラスチックのスプーンで計量。間違えて多めに撒かないように要注意


昨日も今日も、植物が弱りはじめて土を掘ると、その株元に大量のコガネムシの幼虫が居た。一カ所から何匹もでてくる。
一匹いたら20匹は周囲にいると思ったほうが良いでしょうね。意地になって捕殺。

IMG_4580我が家で百種類以上は育てている植物の、TOP 10 に入る植物にこの受難が訪れたときの悔しさは、言葉にならない。しかし、不思議にコガネの子が好んで食べる植物とそうでないものがある。ギボウシなんて平気だけれどもその隣のロジャージアは被害。

先日、2年目に入って盛大に大きくなった ヘリアンサス’レモン&クイーン’ がこの災いに罹り、ついに全滅。悔しくて悔しくて。 半月前に発見し、何度も土を掘り起こし、クリーム色で肉厚の幼虫を何匹か捕獲したものの、やはり広範囲に土を掘って捕獲するにも限界があり、結局ヘリアンサスは全滅。同じ理由で超レアなピンク花のロジャージアも2株枯れた。コガネムシは空から飛来するので、なかなか防ぎようがない。写真を撮って掲載しようかと迷うのは、あまりにもグロテスクだから。まあ、見たくないものの、これまたTOP 10 に入りますね。写真は在りし日のヘリアンサス。ボナリエンシスは一緒に植わっていて全然元気。

去年、ボタニカに設置した「コガネムシ・トラップ」の効き目を、今度、ここを管理してくれている Q-GARDENのスタッフに聞いてみよう。他に良い方法をご存じの方、お手数ですが、コメント欄まで、ご一報くださると嬉しいです。それによって、また、フィードバックしたいと思います。よろしくお願いいたします。

 

iris_garden_blog at 00:39ガーデニング この記事をクリップ!

September 01, 2010

IMG_1354暑い日中、屋外で働く方々から、コメントをたくさん戴きました。プロのガーデナーや、家業の農家を手伝う方々からです。皆同じように辛い夏だなと、こういう時の味方は共感。ありがとうございました。

道路工事の方々を見ても、拝みたくなるというか。
この酷暑に、社会全体の仕組みとして、こんなに頑張る人たちが、こんなにたくさんいるんだということを胸に刻むと、それまで溜っていた自分自身の胸の内の、ごく個人的な不満が解消される。

小学生の母親は、夏休みの終わりに、子どもの新学期のことでかなりのストレスを抱える。夏休みの宿題とか、新学期の揃えるものとか。いろいろあって。私も先ほどまで、ピィピィケトルの沸騰点の最高潮であった。「もうヤダ!」と、この酷暑は何に対しても思った。

しかし、カームダウンの方法はある。たとえば「ものは考えよう」気持ちを切り替え、別の楽しいアイデアへと、自分の思考を転換させる。

そういう時はラヴェンダーも効き目あり。たとえば、ラヴェンダーウォーター(透明)を少しスプレイして、生乾きの麻のシャツにアイロンを掛ける快感。いい匂いと、ぱりっシャキッ!とアイロンがかかる手応え。


RIMG0045これがしかし、生乾きじゃないと新品の紙みたいにアイロンがかからない。洗濯機で洗い終わったばかりの麻のシャツを、この猛暑なら日陰で20分干す。いい感じの生乾きになったらアイロンがけ。(更にこだわるなら、少し洗濯糊を効かせる。ティファールの新型アイロンはこの快感が完璧)もちろん、忙しいとそんなことできないが、これは私の娯楽。麻のシーツも少し糊を効かせたほうが、ぱりぱりの質感が気持ちいい。

アイロンの心地よさと結びついて、夏用に麻の白シャツを多分7〜8枚持っている。夏はこれしか着ないから、これと思うものは同じのを2枚。たとえば、写真のマックスマーラの麻シャツは4月に正価で。夏に同じものをセールで買った。A ラインのシャツシルエットは風通しもよく涼しい。ところでこだわりのアイロンをかけたシャツ、いずれにしてもすぐにシワシワになるのだけれども、シャキッとしたシャツが夏の気分を一新してくれるのは間違いない。


45F0C73D1B724E75ヤブ蚊も蜂も黒い服に集まりやすいと聞いたことがあります。真っ白でなくてもいいけれども、明度の明るい色の服のほうが、屋外向き。汚れやすいけれども、いずれ汗をかいて毎日洗濯するのですから、夏は、明るい光を反射する色調の服が正解。太って見えても気にせず、白い服。

写真は、15年くらいまえのベス・チャトーさんと。当時珍しかったブルンネラの試験栽培を見学。



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August 31, 2010

IMG_5278体温を超える酷暑の日々。

ミセス誌の取材で福島へ。
かねてから注目の「野の花マット」生産者、仲田種苗園さんを訪ねた。野の花マットの何たるかにご興味のある方はぜひHPをどうぞ。実際に私の造園現場で使用し素晴しかった日本のエコプランツです。(ここでは岩手から東海地方のプランツエコロジーに合わせている、今後はこれ以外の地域もあるといいですね)。
こんな酷暑の日々でも、元気に花を咲かせる野の花マットは素晴しい!今の時期、ずっとオミナエシ、ワレモコウ、ミソハギが美しい。

しかしまあ、今の時期、屋外の仕事は実にハード。自宅のガーデニングは早朝と夕方に回すこともできますが、畑仕事、雑草抜きなど、農家の方々はこの炎天下で、日中に作業しておられる。私もクラクラしながらボケる頭を必死に使ってインタビューをしようと思うのだが、...厳しかった。このブログを読んで下さっている方々の中にも、きっと熱中症ぎりぎりで昼の屋外の仕事をこなす方がおられると思う。あともうしばらくの我慢ですが、なんとか、上手に切り抜けられますように。


IMG_5286それにしても、オミナエシは素晴しいですね。わが家でもそうですが、この暑いのに、スックと立ち上がって、乾燥にも湿気にも強く、酷暑の味方です。

実はこのナーサリーの特集、構想は10年以上も前からあったもので、アーティストとして第一級のカメラマンと仕事がしたかった。それが叶ってスタートした企画だが、カメラマンの結城さんが、植物の見頃に、なかなか日本国内におられないのが悩みのタネです。

また、すばらしい植物を栽培する方は少なくないのに日本には、英国のような「プランツファインダー」も存在せず、より多くの方に知られるべきプランツマンも、実情は知られていない。私の知らない方もまだまだ多いと思う。ご存じの方はご一報を! 

私が編集長をした雑誌「LIFE AND GARDEN(1997年に発刊そして廃刊)」でも、毎号一人づつ取り上げる予定だった。あの時の第一号は、秋田国際ダリア園の鷲沢さん。その後、さまざまな方に出会い、その出会いのそれぞれが素晴しかったが、取材には至っていない方が多く残念だ。この13年間で、取材したかったのに亡くなった方もおられる。なんとか、ライフワークとして進めて行きたい。


IMG_1427暑くて参ったけれども、福島に行く前日、栃木県益子の「山の食堂」へ寄った。

30年来の友人、星恵美子さんの作る食事は、まさに「ソウルフード(魂のご飯)」です。それは私が勝手に名付けているのですが、30年前からそう。その頃、そのソウルフードは、彼女の限られた友人しか食べることができなかったけれども、今は、山の食堂へ行けば誰でも食べられる。(ただし、11歳以上の方)


実に、本当においしくて力のつく料理。これで、元気を充填し炎天下の仕事に挑んだという訳。

料理って、野菜の切り方とか、そういうことだけでも全然味が違う、もちろん、野菜の力強さもそこいらのスーパーのものと違う。土地の力は凄い。そこに行かないと食べられないのは当然だけれども、「山の食堂」が近くにあったらなあ。と、ソウルフルな食材の少ない自宅に戻って、しばし呆然。



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プロフィール

吉谷桂子

(よしやけいこ)

東京生まれ。英国園芸研究家、ガーデン&プロダクトデザイナー。

7年間の英国滞在経験を生かした、ガーデンライフを提案。TV番組や雑誌等での企画、出演、講師を務める。また、国際バラとガーデニングショウや東京ミッドタウンのコンランレストラン「Botanica」の植栽デザインを担当。

「吉谷桂子のコンテナガーデニング」(主婦の友社)他、著書多数。

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