カフェドイシス完成
自由が丘、カフェドイシスの庭も完成!
雨が多く作業も難航しましたが、
この一ヶ月の不遇な天候が幸いしていた面もあります。
本来、庭の工事は植物が休眠中の2月までに完了し、
生長の始まる3月から養生しつつ
4月から本格始動。というのが望ましいのですが、
現実はそうもいかないのが常。
だから、6月の工事、そして7月の雨模様に
自由が丘は救われたかもしれません。
植えたばかりの植物は、直射日光には弱いものですから。
いずれにしても.....
雨にも負けず風にも負けない植物の選択が必須の庭づくりです。
写真はベランダ。花はニチニチソウ”タイタン”とアンゲロニア、
ブリエッタなどですが、この長雨でブリエッタはかなり難しい状況。
ニチニチソウは雨にも負けずどうにか。アンゲロニアはそこそこ。
地下のドライエリアの庭は、
パリでも大流行していたトクサにシダ。
日当り、風通しの悪い場所の生き残り植物で。
船の飾りは、夫・吉谷博光のデザイン。
パリで購入したクリスタルが見ものです。
一階、メインレストランは、
庭の眺めを楽しみながら食事をしていただくために、
一年を通して見応えのあるよう常緑植物をメーンに植栽。
花色のテーマはホワイトで清潔感のある庭を第一に目指しました。
施工工事と同居したので、植えたものがかなりつぶれてしまった。
植物のポイントは、植物の色調を同系色にしてフォルムの違いを
意識して丸い葉、尖った葉、こんもりとした形や、
葉の大小の違いに気をつけて配置しています。
白く見えている花は、ニチニチソウ”タイタン”とインパチェンス・セミダブル。
半日陰、風通しの悪い中庭で、どうにか花をつけてくれる頼もしい味方です。
銅葉は、キミキフガと、リグラリア。
手前の花は、アメリカアジサイ”アナベル”。
地下にある、私の好きなカフェの一角。
ルドゥーテの版画を眺めながらアフタヌーンティをどうぞ。
空間全体は、夫・博光のデザインです。
店内、右側の部分にも、ドライエリアの植栽。
インテリアに目が行ってしまい、庭は二の次になってしまった。
トクサを背景に、斑入りハランをアクセントにした植栽。
私はスケッチだけを残してフランスへ。
優秀なスタッフが、絵とまったく同じように植え付けてくれました。
絵を描いておくことの重要さを再認識。
昔、舞台美術やデパートのショーウインドウのデザインをしていましたが
完成した仕事が「プレゼン・スケッチと同じ!」になるよう
常に神経を集中していました。今もそれは同じですが
スタッフがそれを見て同じにしてくれると、
これまたありがたさがひとしお。
外観は、常緑灌木の斑入りマサキで
明るい印象になるよう仕上げました。
この外観のベイジュのタイルに似合うピンク色の花が難しいのです。
ここには、黄色も、紫も似合わない。
ピンクか白か、ワインレッドのようなシックな色のみ。
今後、秋は、コスモス、冬は、サーモンピンクのパンジーとストック、
さて、初夏は、アンゲロニアとニチニチソウ以外にもっと.....
なにか良い花がないものかと、捜索中です。