June 2009
June 29, 2009
ここ数日、梅雨空の下、東京自由が丘の造園現場で工事。
外装工事が遅れていたので、どうしても、庭の作業も遅れる形。
ここ数ヶ月、私のスケジュールは半日として、
空白がないので、一日遅れるだけで、打撃が大きいのです。
植物のためには、養生シートをどかしてほしいけれども、
建物が雨で濡れると、せっかくの塗装がはげてしまうし、
建築と同時進行の現場は、本当に辛いです。
今最高に気に入っている斑入りのキキョウラン、
常緑なので、一年中こんな感じで生長が遅いです。
我が家の庭では、3年ほどおんなじ調子。
夏はアンゲロニア、冬は白いヴィオラなどが似合います。
後方の紫色は、ベルガモット。左端は、ローズマリー。
ストラクチャーの工事と同時進行だと、
せっかく植えたものがまた掘り返されたり。
これもいたしかたなしだけれども、
絶対的な現実で、納期に間に合わせるための無理が、
人間にも植物にも折り重なって、
いつも一時はどうなることかとハラハラしますが、
結果はどうにかなる。
ように繰り返しの努力が必要なんですね。
現場では、くたびれた植物に対して活力剤の葉面散布が有効です。
私自身は、コンビニで買った栄養剤を飲んでしまいました。
ここでも、アジサイアナベル。
冬の間は、いかに美しい枝の“シルエット”を残すかが、
アジサイの冬の過ごし方だと思います。
ここは、白い花だけのホワイトガーデンですが、黄色の花も咲かせたい。
光と陰の色彩として。
2階ベランダは、刈り込んだスマラグで生け垣風に囲んでいます。
遠くからも、目立つ形です。
June 24, 2009
もうひとつの現場。
自由が丘の”カフェドイシス”です。
個人住宅をレストランに改装。
写真は、2階テラスガーデン。
他に、エントランスガーデン。一階メインガーデン。
地下にもパティオ風の庭ができます。
内装デザインは、夫、吉谷博光。
徐々に完成に近づいています。
おもしろい形で見えているコニファーは「スマラグ」
これは、私のアイデア(ただの思いつき)で、
今、かなり気に入っています。
タッセルのように刈り込んだデザインを維持して行く予定。
まだ、これから徐々に、形を整えるべく刈り込むのですが。
今後、徐々に完成したら、きれいな写真を掲載したいと思います。
いまは、まだ、ちょっと....。
さて。
自宅から遠い自由が丘、
現場に朝7時半に到着するよう、毎朝、5時起きで
毎朝現場通いをするのが辛いのですが、
夜は10歳の息子にご飯を食べさせ、宿題をさせ、
彼の体と髪を洗い、そして、洗濯と掃除と。そのあと、原稿!
ストレスが嵩じて、逆に、こういう時に太りやすいのが悩みの種です。
チョコレートを食べないと、いいアイデアがでないと、
本気で思っているのがいけないでしょうか。
June 22, 2009
6月に入り、二つの大きな造園工事が動き出しました。
今日はそのうちの一つ、
箱根「星の王子様ミュージアム」の庭をご紹介。
http://www.tbs.co.jp/l-prince/renewal/
かなりの面積。本当にとても広いので、
植栽ディテールで細かい仕事を愛する私は、
7月18日(土)のオープンまでに、
どこまで自分の納得のいく仕事ができるのか
かなり、本当に、とても、不安です。
それでなくても、7月1日から、13日までは、フランスツアー。
フランスツアーのプロジェクトは、
この二つの造園工事が決まるよりもずっとずっと前からの案件だったので、
それを飛ばすわけにもいかず、
同じように、ずっとずっと、深い葛藤が続いたわけですが。
「私がここに住んで、毎日植物を育てたい」これが正直な気持ちです。
しかし、実際に私が手を入れる工事は、スケジュールの関係で、
約4日間のみ。バラショウだって、2日です。かなり、厳しい。
なので、大方のスペースは、シンプルな植栽にアイデアをまとめ、
インテンシブに作る箇所をそれぞれのガーデンルーム別に分けたのでした。
ミュージアムのエントランス、本当はラベンダーを植えたいけれど、
生態環境的に難しいので、ローズマリーとアンゲロニアを群植の予定。
そして、注目は「野の花マット」。
それがどんなものかは、来月に。
カフェ部分の植栽は目線に近いので、凝りたいけれども。
ローメンテナンス、ロングライフ、ルッキングッドを3大テーマとして
材料の確保が最大のポイントです。
フランス式の整形庭園、イメージはプロバンスですが、
湿気の多い箱根の環境で、プロバンスの植物は無理です。
まずは、箱根の生態環境に合った植物を選ぶところから。
そうしたことと、デザインの合致が最大のポイントでもあります。
日向と日陰の混合スペースが多い現場。
同じ品種の植物を同じように植えると、
結果、かなりの生育バランスのばらつきがでてしまいます。
それは美しくない。
ベーシックにベゴニアを使うことで、それを切り抜けようと思っています。
今、気に入っている、ベゴニア”フェスティバル”を指名利用。
園内には合計、40鉢のコンテナがあり、
それぞれのテーマでロングライフの寄植えをします。
上記は、ビフォーの状態です。
えーっ!これから40鉢。
それも、他の造園工事の合間に
この4日間でできるでしょうか。ぶるぶるっ。武者震!
今ユンボのある場所は、ローズガーデンになります。
コンスエロのバラをイメージして、ローズ色のバラを中心に。
特に四季咲き性、湿気に対する耐病性のある品種を選びました。
その結果を、7月に紹介できると良いのですが。
しかし、夏休みのオープン時に、どれほどのバラがあるのかは????
もう一つの現場は、
次回ご紹介いたします!お楽しみに。
June 19, 2009
先日に引き続き、梅雨のアジサイコレクション。
こちらはホワイトガーデンのイメージで。
アジサイ・レモンウエーブとアナベル。ここも約半分に剪定しないと!
西日しか当たらない、北の庭ですが、アナベルは優秀です。
アナベルは、アジサイといわれているけれど、本当はアメリカ・ノリウツギ。
ノリウツギの仲間は皆、半日陰でもよく花を付けます。
アジサイだって、日向の方が花付きはよく
このアナベルも同じですが、
剪定時期は遅くても花をつけるのが嬉しいです。
今年も春先に強剪定したのですが、この通り。
レモンウエーブは、葉の美しさに対し、花は地味なガクアジサイ。
支柱をし、もう少し樹形を立て直し、片付いて見えるようにしたいのですが。
また、発芽時に霜に当たったり、厳しい直射日光で葉が痛んだ時は
丁寧に取り除くと、ずっと綺麗になる。手が入ると植物は常に良くなりますね。
そこが嬉しいポイントなので、それができないとストレスに。
カシワバアジサイの変わりダネ、花が重く垂れるのが難点。
リュウキンみたいな花が咲くので、切り花にして部屋に飾ります。
水揚げを確実にするために、枝を縦に裂いてアレンジ。
一輪でもすごいボリュームです。
諦めかけていた、我が家の宿根草のキミキフーガに今年花がつきました。
銅葉のフォリッジに白花。イギリスの庭ではおなじみですが、、
関東の気温では夏越しが難しかったのです。
夏は風通しの良い半日陰で、活力剤などをあたえつつ半分放置、時々観察。
自由が丘の現場にも、6株ほど、植えています。
7月上旬のオープン頃に咲きそうです。
自由が丘の現場の話はまた後ほど・・・。
今年の2月にイギリスに行った際、購入してきたユリの球根が咲きました。
バラショーで咲かせようと、さまざまな工夫をしたのですが結局、6月の開花。
左は、ブラックマジック、右がピンクジャイアント。
わが家では、8鉢ほどのユリをポット(6号ポット)で育て
きれいな時期に目立つ場所に移動し、花が終わるとバックヤードみたいな場所に移動。
夏以降は乾かし気味(といってもほとんど放置上状態)で、毎年咲くのが好き。
June 17, 2009
梅雨空に、ほっとする一方、
(水やりだけで1時間以上はとられてしまう、工事用養生植物の手間が!)
仕事がますます忙しくなりパニック寸前です。
実際の、本当の楽しみでもある、
自分の庭の植物との付き合いが難しくなるのが、
5月以降の現実であり、人生に大切なのはバランスですよね。
なので、これから秋までは、ローメンテナンスで美しい花が私の味方です。
(いえ、敵がいるわけではないけれど、
しいていえば雑草か。今年はヤブガラシが発生。マメに抜いてます)
特にアジサイは、
この時期、まったく何もしてあげられないのに、美しく咲く花が愛おしいです。
写真は今朝の私の北の庭に咲く、オウゴンバ・アジサイ。
わが家に来て、もう10年目の古株。
こんなに美しい品種なのに、あまり市場で見かけない。
初夏の直射日光で葉が痛むので紆余曲折の結果、
家の真北に植わっています。
暗い北の庭でも、オウゴンバ・アジサイを植えたところは、
そこだけ光が当たったように見えます。
これもラディアント・ゴールドな植物です。
しかし、春先に厳しく剪定したのに、今はもうジャングル。
梅雨の間に、これらの植物を半分に刈り込まなければ!