January 2010
January 31, 2010
2月19日から始まるクリスマスローズ展を目前に控え
クリスマスローズでお馴染み、ヘレボルスのナーサリーで知られる
東京府中市の花郷園を訪ねました。もう、一面のヘレボー達!
いやもう、久々に興奮してしまい、片っ端から欲しい苗を目にして
鼻息も荒く、平常心ではいられなくなりました。
(私たちのトークショウは2月20日です!よろしくお願いします)
講演会などで、ふだんから、欲望だけで植物を衝動買いすると
ろくな庭になりませんよ。と、言っている私が、庭のデザインとは
まったく関係なく、欲しい苗に熱中してしまって、
気持ちを抑えるのが大変でした。
で、そういう時はとりあえず写真を撮っておくのが正解。あとから
心を平静にして、写真で判断。引き算で判断するべきで、
慌てて入手しない方が良いわけです。
(photo taken by T Shirato)
手間はかかるけれども、その手間こそ、魂の籠った成果に繋がるので、
今週、もう一度伺おうと思った次第。
実はここで選んだヘレボーで寄せ植えを数点作ります。
基本的にヘレボラスの寄せ植えは難しいので、選択は慎重に。
ああ、でも、なんて美しい。すぐにダブルの花に目が行きますが、
色彩の美しいシングルもいいですね。
やはり、迷う。どれでもいいかも。心がグラグラです。
いえ、それでは、困る。だからこそ、写真になれば、客観的に対象物を見ることができる....。庭は常にそうです。
覆輪、ピコティタイプでクールピンクの清楚な姿にうっとり。
この花なら寄せ植えの色調が整えやすいだろうし...。
要するに、寄せ植えをするなどして、他の植物とのコンビネーションを
考えるなら、花だけを見ていてはダメですね。
茎や葉の造形的なトータルバランスが大切。茎も長い方が
フォルムを整えやすい。
それから、今までの経験では、花色が明るいほうが、
黒っぽい花よりも、華のある雰囲気がだしやすい。
誰もが素敵!と思ってくれる寄せ植えや庭の雰囲気が作りやすいです。
個人的には、黒い花が好きなのですが、ボタニカの庭で
大失敗しているので、今では、庭に黒い花はあまり、入れない。
(失敗=そこだけ暗くて、見栄えのしない庭になってしまった)
常に、3メートルは離れて空間全体のバランスを全部感じとってから
ディテールを詰めること。それには、やはり、一度写真を撮るのが
正解ですね。
葉や茎のバランスが美しく、フォルムで選んだ寄せ植え用の株。
January 28, 2010
(ベネチアの立ち飲みバールのエスプレッソ)
今はやるべきこと、やりたいことがせめぎあって強いストレス。
「ひいい〜っ」って声が心のなかで、沸騰したケトルのように
鳴りっぱなし。それって、きっと誰にでも経験あることですよね。
子育ても、仕事も、忙しいのはありがたいことだけれども
自分の心、ここにあらずといった調子で忙しいと
辛くなるのは当然です。
四六時中キツイキツイと、心のなかで呟く状態では...
寝る前に楽しいことを思い出すことと
朝の、とっておきの、お茶か、コーヒー。
エスプレッソはイタリア帰国直後、夫がエスプレッソマシンを購入。
でも、忙しいと、エスプレッソは、入れるのが面倒。
カートリッジ式で簡単なのだけれども、美味しく入れようとの
気合いが必要。
だから、忙しい時は、ティーバッグが一番。
一応、心を込めてティーバッグ。
でも、本当に忙しいとお茶だけ丁寧に入れて、飲むのを忘れる。
なみなみとお茶が入ったまま、冷たくなったマグカップが
戻ってきたキッチンにポツン。などということが、よくあります。
なんだかなー。
でもお茶を入れる気分はとてもいい感じだったので、
それでよしとすることに。
年末は、クリスマスティーブームでしたが
今は、イングリッシュティ。それも、ティーバッグ。
ロンドンに住んでいたとき、近くの町、スイスコテージのスーパー、
ウエイトローズのプライベイトブランドをよく買っていました。
ここのお茶の親しみやすさといったら! (価格と飲みやすさで)
いまでも、ロンドンに行くたび、買いだめ。
しかし、先週末! 実家近くのスーパー、大丸ピーコックで
この、買いだめ系ウエイトローズ製品を多数発見。いえ、このことは
数年前から知っていたはずなのに、認識ソビレ。忘れてた。
ロンドンで買う値段と大差はなく、持ち帰りの楽を考えると完璧!
この発見は嬉しかったでした。
大丸ピーコックは首都圏、関西、中部地方にありますね。
パッケージデザインが生活にマッチして、ここの
オイルサーディンやアンチョビなんて、箱を額に入れて飾りたいほど。
で、お茶の話に。
ここのアールグレイが良い。リーズナブルでマグカップに
直接入れるティバッグ(イギリス人がもっとも行う茶の入れ方)
の気軽さが、デイリーティーにぴったり。
イギリスの紅茶は、イギリスの硬水で入れないとおいしくないことも
ままあるのですが、フォートナムメースンとウエイトローズは
日本の軟水でも難なし。テイラーズは、軟水のヨークシャーで美味しい
お茶なので、やはり、日本でも美味しい。テイラーズはロンドンの
スーパーのどこにでも売っています。
RHSJ コンテナマスター様へ、申し訳ないお知らせ:3月18日の
講座が3月17日に変更になりました。
実は18日ないし19日出発で、私のイギリス出張が決まりました。
当初3月下旬の予定でしたが、諸事情で早まったのです。
春休み前ということで、息子へのケアもあり
3月18日に予定されていた箱根サンテグジュペリでの講習会、
私の都合で 17日に変更させていただかなくてはならず
お申し込みいただいた方には、ご迷惑をおかけして
大変申し訳ありません。
現在、定員20名様のところ、多数の方にお申し込みいただき
本当にありがとうございました。
抽選で選ばせていただいた20名様にお電話などで、
直接お声がけ、ご予定を伺いますが、
先にこの場を借りてお知らせいたします。本当に恐縮です。
4月の講習会は予定通りです。
January 25, 2010
昨年末から立て続けに依頼を受けた仕事が、揃いも揃って
ハンドメイドの話。(NHK教育、ビズ誌連載、ミセス誌特集他)
子どもの時から大好きだった針仕事、クラフトワーク の数々です。
これに、終わりというものがない。手仕事には終わりがないんです!
時間と手間をかけただけ、良いものになるように思えて。
そして
ガーデニングもハンドメイド。土と生きた植物を扱う手仕事です。
やはり手間と愛情をかけた分だけ、良くなる世界。手芸は、
それが針金になったり、糸や布になったりするだけ。
(これはヨーロッパのいろんなビーズ、そしてフランスの刺繍糸)
その人の手先の器用さ、あるていどの肉体的、感覚的 差異には
左右されるのかもしれませんが、ガーデナーは基本的に
手仕事好きな人が多いのでは?
かの Great Dixter Garden (HPが大変 美しいのでお薦め!)
のクリストファー・ロイド氏は、タペストリー制作を趣味としていた。
イングリッシュガーデンの母、ガートルード・ジーキル女史は
造園家として名をなす以前は、刺繍家だった。目を悪くしてから
その刺繍創作の感覚が、庭に施されたという訳。
ほかにもイギリス刺繍と花の縁の、枚挙にいとまなく。
でも「センス」(英語だと taste ともいいますが)が大切。
このセンスを育てるというのが、なかなか難しい。
こればかりは、人から教わるのではなく「感覚的に」
自分から学ぶものだからです。
(今製作中のファブリック・フレーム、
ここに刺繍とビーズをたくさん!)
ハンドメイドは、そのセンスを訓練するのにとても良い方法。
そして、過ぎて行ってしまう時間をそこに留めることができるのも
ちょっと嬉しい。
しかし緻密な作業の連続で、根気との戦いでもあり。
「この際、家事育児をすべて放棄して手仕事に集中できたら...」
そんな欲望との戦いでもある。
些細な欲望に惑わされ、煩悩を知るひとときでありました。
時間に追われると、やはり何事もシンドイのですが
ハンドメイドに集中している時間は、
自分だけの幸せな時間を手にしているようにも思えます。
January 24, 2010
記念すべき「かごしまオープンガーデン Flower Rond 」発会の
講演会から無事戻り、今夜は「始めての鹿児島」の余韻を
味わっております。
お集りくださった、約350名の方々、本当に
ありがとうございました!(画像の件ではご免なさい!)
講演の終了予定をオーバーし、大急ぎで5:20分発の
羽田行きの飛行機に飛び乗ったので最後のご挨拶もろくに
できませんでした。重ねてお詫び申し上げます。
なかなか画像が出なかったのですが、今月中を目標に講座に使用した
画像の一部をそのご紹介としてこのブログにアップしていく予定です。
本当に、たくさんの方々とお会いしました。
ハートのある方々とは....会った瞬間....特に話をしなくても、
”わかるような” 気がするんです。心の通じる気がする雰囲気。
あたたかな感情で心が満たされます。
全国のオープンガーデンの皆さん、これから仲良く、よろしく
お願いします。
福岡や大分からお集りくださったオープンガーデンの皆様
北海道の梅木さん、お祝いファックスありがとうございました。
北から南まで全国津々浦々
日本中に広がるオープンガーデン=オープンマインドの心の輪が、
今後もますます広がることを願ってやみません。
(オープンガーデン福元さんの寄せ植え。ラディアント!)
それにしても.....
鹿児島市内にいると、どこにいても櫻島が気になります。
美しくて。生きていて。じっと見てしまう。特別な山です。
生きている山って、あんなに躍動感があるんですね。
前日、フェリーに乗って、山の中腹まで連れていっていただいたので
親近感もひときわ.....。そして今朝は「ドカーーン」と音。
すぐに電話が鳴り「今、櫻島が噴火しましたよ〜」のお知らせ。
大急ぎでホテルの部屋の窓辺に近づくと
「うわ〜〜〜凄い!」
ぶりぶりと山の頂上から吹き出す煙。
マグマが今にも吹き出しそうな噴火の雰囲気。凄い!
...これは、それほど珍しいことではないそうです。
全国的なニュースにもならないので驚きました。こうした
自然のダイナミズムと共存している鹿児島市民に敬服。
どっこい、生きてる櫻島。
地球の生命の躍動を肌に感じた一日でした。
お集りいただいた鹿児島の方々には御礼を申し上げると共に
皆様の、ガーデニングを通した人生の充実を願ってやみません!
取り急ぎの御礼報告まで。
January 18, 2010
冬の花といえば、今やパンジーが欠かせませんが
プリムラの仲間も貴重な早春の花です。最近は12月になると
あらゆるプリムラの仲間が市場に出回るので
すでに育てておられる方もいらっしゃるでしょう。
なかでも私が一番好きなのが、サクラソウ”ウインティ”です。
それで、今、我が家を代表するプリマベッラが
サクラソウ”ウインティ”というわけでした。
サクラソウはもともと、半日陰の湿地の植物。
水が大好きというポイントに注意すれば、これからまだまだ
晩春までたっぷりの花を楽しめるので、おすすめです。
さて、
「プリマベーラ」はボッティチェリの傑作絵画の題名ですが
年末にウフィッツィ美術館(館内撮影禁止で写真撮れず)
で「クギヅケ」で見てきまして、以来
頭の中が、ずっとプリマベッラであります。それで
春を感じさせる美しい花を見つけると、つい「プリマベッラ!」と
叫んじゃうわけです。
実は、新年のイタリア以来、イタリアづいてしまい
晩ご飯はイタリアン中心、エスプレッソマシンの安いのを帰国翌日に
購入。エスプレッソにカプチーノに、つかのま、うっとり。
家の中でもなるべくイタリア語。
といってもろくにできるわけではないので、
イタリア語独特の「第四音節」を上げる発音で
なんでもイタリア語にしてしまうわけです。
「プリマベッラ!」なら「ベッラ!」のところの音を強調して
持ち上げるのです。
「カッチャオーカ?」(買ってしまおうか?)
「カッチャエーヨ!」(買ってしまえ!)
と、言った具合です。ちなみにこの会話はイタリア旅行中によく
交わされた悪魔の会話。
まだここ数日、作業の山、原稿の山をかき分け中ですが
年末に決まった4月28、29日放送の番組の準備が本格化。
番組では、山ほどの楽しい手仕事をご紹介の予定です。
それで、その莫大な作業の山から、ちょこっと抜けてでてきた次第。
作業場付きの洞穴からでてきたクマみたいな気持ちで
久々にパソコンのラップトップを開けました。
イタリアに行ったことのある友人知人から、写真、もっと見たいとの
リクエストをいただいたので、今週の山々が終わったらぜひ、きれいな
写真を選んでアップしたいと思います。
いつも見てくださり、本当にありがとうございます。
■1月24日(日)私の鹿児島講演、お問い合わせ先は
■主催 オープンガーデンかごしま『Flower Rondo』
■後援 第28回全国都市緑化かごしまフェア実行委員会
英国王立園芸協会日本支部九州地区ガーデニングサロン
■お問合せ、チケット取扱先 事務局 ビッグツー内
シャンドフルール 荒木美帆子様 TEL 099-250-3000