January 2010
January 12, 2010
今日は東京で初雪。英国かドイツみたいに
まっくらな一日でした。しかし、明日は晴れるらしい。
晴れた日の朝、寒い朝ほど、光が美しいです。色温が低くて。
植物の写真を撮るなら、ぜひ晴れた冬の朝に。
でも、あまりにも寒いと植物のコンディションが厳しいでしょうか...。
この時期、朝夕の天気予報は見逃せません。
最低気温が0度を下回るなら
家に入れてあげたい植物が、実はまだ外。早く入れてあげて!
ところが、先週今週は締め切りの嵐。書いても書いても
原稿書きが、終わらないので、庭にでるのも
ブログのアップも、夢のまた夢。だって、どちらも
始めると、なんだかんだで数時間従事してしまうので、危険。
ところが、友人知人からブログを「楽しみに読んでますよ」と
言われたり「数日書いてないとちょっと心配」とか
励ましていただくと、やっぱり嬉しい。じゃあ...ちょっと。
庭仕事よりも、ブログを先に...。でも
こんな時は、拍手を頂くようなことが、まったく書けず恐縮です。
それで、とり急ぎのお知らせ。
気合いを入れて夫婦で挑んだ
文化出版局ミセス誌二月号に掲載の「奈良特集」が
今、無事、世の中にでています。
私の駄文を除き、他の記事は写真も文章も美しくてタメになる。
読んでみてくださいー。よろしくお願いします。
そして、今月 1月24日(日)には
オープンガーデンかごしま『Flower Rondo』発足記念講演会
始めて伺う鹿児島県で、講演会があります。
と、本当に、お知らせまで。でした。
January 08, 2010
約2週間の留守の間、毎日の水やりはちゃんと管理してくれる人が
いたので、家に戻ってみると植物たちは、皆元気にしていた。
花殻もしっかり摘んであったし。(聖子さんありがとう)
でも、なんというのか、こういうの、他人顔っていうのか。
私が毎日管理していたときとは違って、植物たちが、明らかに
しらじらしい態度をとっているのがわかる。
それで帰宅後は、おべっかを、というか、
ここは機嫌をとるべく、お風呂のぬるい残り湯に
うすく活性剤をまぜた水を、毎朝与えるうち
日ごとに機嫌を直してくれていくのがわかる。...気がする。
思う。感じる。気がする。
と、いうことに、敏感に、率直に生きる。
これは、言葉にするほど、簡単ではないかもしれないけれども、
大切なことだと思う。
生きて行く上でとても、大事だ。
このことは、ガーデニングをしていると、良いトレーニングになる。
水が欲しいのか、寒いのか。くたっとしたシクラメンはどちらにしても
赤信号。土に指を突っ込んで、ああ、寒かったのね。
と、ここで、水をあげたのでは、ダメになる。
でも、私が自宅に帰ったとき、シクラメンたちは、そのどちらでもない
不機嫌な顔をしていた。
でも今は、嘘みたいに、皆そこそこ機嫌がいい。ああよかったー。
寒くっても、ぜんぜん平気だって。
植物を育てていると、大好きなはずの旅行が、実は憂鬱のタネでも
あるのは、本当の話。
January 06, 2010
最後の滞在地、フィレンツェでは最初の6日間、雨が降りっぱなし。
アルノ川を濁流が轟々と流れ、テレビのニュースが各地の水害を
伝えていた。街の中を船が進む景色。
地球温暖化の厳しい影響を予感する年明け。でも、帰る日は
涙が出るほど美しく晴れた。
フィレンツェの街は、この瓦のオレンジ色と
ブルーの空とのコンビネーションが素晴しい。しかし、ずっと
今までの景色は黒と灰色で暗いモノトーンだった。
ガーデニングをしていると、常に天気に神経質になる。
そして「観光」イコール=光の観賞。光がないと、観光もつや消し。
だからせめて最後の日に、こんな景色に出会えて幸福に思う。
もう二度と息子を連れてベネチアへは行けないと思う。かなりの
無理をして旅立った。そして
彼が大人になったころ、ベネチアは水没しているかもしれない。
先のことは何もわからない。
フィレンツェから、トランジットで立ち寄るフランクフルトまでは
二時間近く。40分も遅れて出発したルフトハンザ機で、
アルプスの山を越えるとそこは、ドイツ上空。ここでつくづく
思ったこと。
ヨーロッパは地続きなのに、見事に違う文化を持つ。そして
それぞれの国が、それぞれの文化を美しく維持している。
食べ物もそれぞれに違い、それぞれが美味しい。素晴しい。
イタリアにしかないものは多い。古くて小さな店。
最後の日、トルナブオニ通り、宝石のポメラート向かいの
PROCACCI へは家族と離れて一人で行った。このカフェは、年配の
マダムが一人で行くのにピッタリ。ここのパニーノは世界一だ。
朝からディギスタシオン(味見)でトスカーナワインを一杯。
クレメカラメルも濃くて美味しい。それにはエスプレッソ。
これで寿命が短くなったとしても仕方がないと思う。
上手に長生きするのが難しい時代でもあり...。
さて、凄い大荷物で無事帰国したけれども、案外大したことはない。
でも、嬉しいのは「香りの記憶」
それは自分と、その場所と、その時間の記憶。
1561年から続く、サンタマリアノベッラ薬局は、
美術館のように美しい薬局だ。欲しいものが最初から何もなかったと
しても、中に入ると何でもいいから買って帰りたくなる。
これは、サンタマリアノベッラ薬局の ポットポプリ。
お茶、はちみつ、食後酒など、化粧品以外にも生活を豊かに
してくれるハーブ製品がたくさん。なかでもここで調合される
香りは素晴しいものが多い。
記憶中枢をもっとも強く刺激するのが「匂い」だといわれる。
スパイシーなハーブの香りが 旅の記憶を鮮やかに蘇らせて幸せになる。
しかし、東から西(日本)へ戻るアメリカ旅行と違って、
西から東へ戻るヨーロッパの旅は、帰国後の時差ボケが酷い。
(夕陽を見た後、ひたすら夕陽に向かう感じ)
時計の針を8時間も早回しして現実に戻らなければならないからだ。
一度、全部西回りで旅してみたい。ヨーロッパからアメリカに渡り
アメリカも東海岸から西へ飛ぶ。そうすれば早寝早起きが身につく。
今は遅寝遅起きの時差ボケ。一日が無駄になりそうで慌てる。
こういうときは、どんなに辛くても、朝は明るくなり次第起きる。
でも、それが本当に辛い。親子で時差ボケ。息子は
「ぼけ時差のせいでぼうっとするよ〜」などと言っている。
とにかく、
昼間の光を目のなかに入れる。園芸作業などは好都合。
幸い、東京はよく晴れて明るい。この光をたっぷりと取り入れて
仕事を始動!冬はわが家の台所が一番明るい季節。
January 04, 2010
フィレンツエのパスメントリー、ヴェルマーにて
恒例のクリスマス後のバーゲンセールは
フィレンツェの場合、あいにく1月7日から。
行政指導で決められてるらしい。
その頃には私、帰国している。悔しい。
さらに、久々の冬のイタリア。
なんと、人々の服がおしなべて真っ黒だ。不況と冬のダプルパンチか。
街の人々も、売っている服も、みな真っ黒。良くない!
欲しかった珊瑚色の服なんてどこにもない。黒ばっかり!
写真の方々のような、昔はよく見かけた毛皮やカシミアのコート族が消え失せ
(ピッティ宮のボーボリ庭園にて。)
ほとんどの人々がナイロン製のダウンジャケット。それも黒!>
私もついに黒いコートを買ってしまった。今着ているコートに飽きてしまい。
でもなかなか欲しい服が売ってないし、バーゲンでもない。それでいて、
サイズも売り切れ商品は品薄。ロンドンならボクシングデイ(12/26)が終われば、
大バーゲンセール開始。何だって大安売りなのに。
ここには何も買う物がない!と、思うのは早合点。
欲しいものは山ほど。画材屋 ツエッキ(Zecchi) を筆頭に
素晴らしい画材文具店がたくさんあるし、
有名なサンタマリアノベッラ薬局はやはり魅惑たっぷり。
純粋なハーブ製品は買い占めしたいほど。
そして、なんといってもメディチ家のもと、織物工芸の栄えたフィレンツェは
パスメントリーの街。ちなみにイタリアでは La Passamaneria パッサマネリア。
日本に存在しない類いの専門店であります。
porta rossa 通りにある Valmar が有名だけれども
ドウオモ脇にある Borgo S.Lorenzo にあるその名も
Passamaneria は店が大きく商品がとても見やすい。
とにかく値段がパリやロンドンに比べかなり安い!
夫と私はそこで玉砕。超過荷物間違いなしだ。
ヨーロッパのインテリアに興味のない方でも
キーホルダーなど、手頃なお土産になります。
私はハンドバックにぶら下げたりもしています。
クリスマスデコレーションを12キロほど、
ドイツの郵便局から送ったときは、とても早く簡単だった。
DHLが備わっており、それは割高。
普通の航空便で4キロ程度を40ユーロで簡単に送った。30分で終わった。
ところが、フィレンツェの郵便局では大変だった。
5キロで75ユーロの航空便を送るのに、3時間!
すべての内容物をイタリア語に訳すのに1時間以上。
しかし、なんと、これが3日で日本に到着した。驚き。
最近のイタリアはなかなか...。箱は郵便局の Posteitalianeの最大箱。
昔、フィレンツェで物を送るには、近所の文房具屋で、
お店の人にお金を払ってパックしてもらわねばならず
(それも不器用な人が凄い時間をかけて)
それにもそこそこのお金と時間がかかり面倒だったけれども
今では500円ほどの箱を買って自分でパック。
郵便局の人に頼んで秤を使わせてもらい、
自分で重さを量りながら荷物を詰めると良い。
船便は〜5キロまでと、〜10キロまで。
大雑把に値段が分かれて細かい計量がない。
100グラムでもオーバーするとその上の重さ分払わなくてはいけないので。
写真(下)が秤に荷物を乗せているところ。
とにかく
旅の後半は荷物ノイローゼ。
チョコレート一枚でも重い。
ホテルの部屋にある体重計に荷物を持って乗り
今自分たちがどれほどの荷物になっているか毎日計量。
「あと2キロ買っても大丈夫」 そんな思いで街に出撃。
January 01, 2010
あけましておめでとうございます。
今年も、よろしくお願いいたします!
日本より8時間遅れで、新年を迎えたイタリアの正月。
耳をつんざく爆音と、ブオンナンノ、アウグーリ!の叫び声
2010年の幕開けは、雨降りのフィレンツェ、
ルンガルノ・スイーツの505号室のベランダでスタート...。
(イタリアのIT事情によりアップが遅れて陳謝)
年明けを祝って、世界中で美しい花火が打ち上りましたね。
テレビで見て感激。ロンドン、シドニーが特に美しかった。
でも、イタリアの年末年始は爆音がメイン。
「光」の美しい花火ではなく「バババンッ!」
と人を驚かすだけの爆音。これが街中至る所で。
なかには握り拳より大きな手榴弾が。ドッガ〜ン!とあちこちで。
ロンドンに住んでいたときに、IRAの爆音を聞いていたので
それと同じ。かなり、心臓に悪い。
この、ダウンタウンで迎えるイタリアの年明け。
ずっと以前に体験し、懲りたので、今年はポンテベッキオのすぐ脇の
「眺めの良い部屋」を選んだ。たしか、フィレンツェを舞台にした
そんなイギリス映画があった。しかし、冬のフィレンツェは雨ばかり。
ところで、フィレンツェには、おしゃれな泊まりたいホテルが
たくさんある。
夏だったら街から離れた丘の上のホテルが良い。
とても迷ったけれども、今回の6泊7日のフィレンツェは、街の中に
暮らすように滞在したかったので、ここを選んだ。
20年前に、すぐ目の前の「ルンガルノ・ホテル」に1週間。
朝に夕に部屋からの景色を楽しんだ。(ヤブ蚊に参った)
(今みたいにフェラガモ・プロデュースのおしゃれな
ホテルではなかった時代だけれども...)
今回も同じように1週間。同じ系列のルンガルノ・スイーツは
ライトテイストの心地よさと、便利さを兼ね備えたホテル。
インテリアはモダンさのなかに
品よくクラシックな要素が埋め込まれて勉強になる。
また、ここは、最近流行のレジデンツァホテルでもある。
基本のカトラリー、鍋、フライパン、食器食器洗い器、
エスプレッソマシンの装備されたキッチン付きの部屋で、自炊ができる。
イタリアのデリは買ってきて茹でたり焼いたりするだけで美味しい食材がいっぱい。
それに野菜のおいしさときたら!今ならラディッキョが最高!
生でも、焼いてもソテーしても。オリーブオイルと塩だけで。
カルッチョフィーニ(カルドーン)は、茹でるだけでうっとりの味。
オイルとバルサミコだけ。
日本食は恋しくないけれども、旅が長くなると、レストランの
高カロリーのボリュームに参る。
本当はパスタとサラダだけ食べたい。
それをホテルの部屋で、自宅のように過ごせれば快適。
それで、この7日間でレストランへ行ったのは3回だけ。
デリに通い続け、有名な食料品店、PEGNAのペストが最高だった。
自炊式なら、5つ星ホテルにありがたちな仰々しさもなく、上質で気楽。
WIFIが整備されてないのだけが唯一の欠点だけれども
友人にはぜったいにおすすめ。次もまた泊まりたい
LUNGARNO SUITES - Florence でした。
1月1日は
一日中部屋で。
お店も観光地もすべて閉店
しかも大雨の新年
さて、予約の際、私はホテルのHPからフェミリーパックなどの
朝食やディナーやショッピングバウチャーもセットになった
お得なプロモーションを利用。確かに子連れのファミリーが多かった。
ただ、割高だったとしても
絶対に眺めの良い部屋を予約しないと、このホテルの良さも
半減だと思う。7日間、ここに滞在して、結局、
フィレンツェのどの場所を観光するより、部屋の時間が幸せだった。
503,504,そして私たちの泊まった505号室がおすすめ。
外食をしない分、プライベイトで豊かな時間を過ごせるはず。
姉妹ホテル、ルンガルノのレストラン、BSJ もおしゃれで美味しいレストラン。
気取らずスタイリッシュ。ディナーでも、セーター姿のアメリカ人が多かった...。
私たちは夫がノーネクタイ×ジャケット、私がMARNIのカジュアルなワンピースで
丁度良かったように思う。サービスもすごく感じよかった。
またしても子連れ多く、我が息子は黒いハイネック×黒ジーンズで。
最近はこうしたカジュアルシックのドレスコードのレストランが増えている。
ドレスアップすると、却って野暮になるので、難しい。まあ
貧相に見えなければなんでも良いわけだけれど。そこが肝心。
旅行....
いろいろなものをたくさん見て回るのも良いけれども、
自分の存在を気持ちよく包み込んでくれる空間は世界中に
そうたくさんはない。ここで感じた気分を、自分の中にしっかりと
吸収しておきたい。
などと言って!ここはメヂチ家の都、本当はお買い物にも行きたい。
ただし、良いか悪いか、お正月はお店もお休み。
これを利用してウインドウショッピングでもしようかな。
年末年始は、お店によってバラツキがあるものの、閉店が多い。
24日の午後から26日まで休み、土曜は午後から休みで日曜休み、
31日は午後から休みで1日は終日休み。また週末がすぐに来て
年末年始は、お店の少ない開店時間で買い物時間はごく僅か。
だからこそ、気持ちの良いホテルでくつろげる時間が大切なのですが
今年は特に週末と年末休みのタイミングがよくないですね。