吉谷桂子のガーデニングブログ

February 2010

February 27, 2010

タッセル・メーキング

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タッセルのコレクション(買うだけ)を始めたのは
今からもう20年以上も前のこと。80年代のバブル期ですね。
イギリスの室内装飾で、見事なタッセルワークを見つけたのが最初。
使う場所もないのに安いもの(一番安いので2000円くらいの)を買い求めた。


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(写真はロンドンのリッツホテル客室のカーテンタッセル)

インテリアにタッセルつけたさで、それまでの無機的ブラインドから
タフタの生地を使ったカーテンをオーダーした。
そのとき、布代をケチってヒダ取りをダブル(二倍ヒダ)にして大失敗。
カーテンのヒダは、トリプル(三倍ヒダ) でなければいけないのに!
二倍ヒダでつけたカーテンは平面的で貧相だった。嗚呼〜。

いうなれば、すごくビンボ臭い!うちでは、ビンボウはOK だけど
ビンボ”臭い”のはイケナイこととしている。


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(ハンドバッグに付けているデクレックのキータッセル)

戦後、私たち日本人が一般的に洋風の暮らしを初めて 早60年だけれど
私にはどれもこれも、偽物っぽいというか、美しくないと思えた。

モダン・シンプルなデザインなら日本人の素地でもできるけれども
ヨーロピアン・クラシックは、日本の素地ではできない。当然です。
だからといって、西欧好きが偽物で満足していては話にならない。


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美しいカーテンのヒダのあり方なんて学校で教えてくれるわけもなく
見よう見まねで西洋風のインテリアには憧れていたけれども
私の行動にしても、どうしても偽物風な仕上がりだった。

でも、この西洋クラシックがどうにも好き。でも、偽物はイヤ。

「住んでみないとわからない」

そう思い、英国への移住を決めたのが、18年前。と、ここから先は
ガーデニングで知られるようになった吉谷だけれども
実は、メディアに載っていないだけで、私の室内装飾に向ける
エネルギーはかなりのものと思うのだけれど...。


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(フィレンツェで買って来たトレースタンドのタッセル)

「家と庭」は合体しているので、目に見える世界はすべて
自分の美意識で作りたいと考える。

話を手短かにしよう。このところ、ミセス誌の
「手作り大賞」のなかのインテリアパーツのために
いよいよタッセルを手作りしている。

ずっと以前にアマゾンでタッセル・メーキングの指南書(アメリカ製と英国製)
を取り寄せ、作り方は理解していたが
これが作ってみると! 思ったよりも難しい!めんどくさい!


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なので実は、そのめんどうを最低限に省いて作ったのが
最近作のタッセル(上の写真)で、
テーブルクロスの4角に付けた、名付けて”チンチロリン”。
テーブルクロスは、英国サンダーソン社の創立130年記念の復刻版の
カーテン生地で制作。素晴しい色柄で、丈夫です。
この詳しくは、ミセス誌5月号を見てください!


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これは、ダイニングチェアのシートカバーを留めるための
タッセル&ツイストロープ。ロープも手作業で 制作。
アーツ&クラフツ・デザインの椅子に同じくA&Cの
ウイリアム・モリスのカーテン地を使って。

使用する糸は、マクラメ用や刺繍糸。良い色の材料入手が難しいけれども
タッセルメイキングの材料屋が日本にもあることをインターネットで
発見。 木型のデザインがいまひとつだけれども、うまく使えそう。


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(これは、アムステルダムで買ったキータッセル)

だんだんと複雑なものを作って見たくなるけれども
(根気と老眼鏡さえあれば作れそうで、否、そうでもないと
わかっていても、作ってみたくなるのが「手作り大好き派」
しかし、とても時間がない。 でも、作ってみたい。

この世界を突き詰めたいと思うし、広めたいとも思う。
しかし、私以外に、実際に作ってみたいと思う方はおられるだろうか。

タッセル作りに興味のある方、拍手で反応してくださいますか?


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70名以上おられたら、そのうち(確定申告が終わったら)
私流のタッセルメイキングをブログに総力編集したいと思います。
流行らせたい。広めたい。 だって、楽しいですから。

あ、しまった、これからガーデニングが忙しい時期でしたね。
私も超忙でしたが、いかがなものでしょう。



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February 25, 2010

星の王子さま 初めての春 2月

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先週までの雪も消え、昨日は今年初めてのガーデンワーク。
たくさんの新しい植物を植えました。
なかでも、最大の見所は、クリスマスローズ展で使用した
花郷園さんの立派なオリエンタリスとプリムラウインティ。

(展覧会で披露したヘレボラスを撤収後解体し
王子さまの庭に、ほとんど全て植え替えました)

美しい八重株を王子さまの像に映えるように植え付けたのが
上の写真。目で見て植え方のバランスを取るより、写真のフェインダーで
バランスを取ると絵になる庭が作りやすいです。

去年の工事時に植えたクリスマスローズはまだ花芽をつけたばかり、
クリスマスローズの庭は、これから春休みまでが楽しみです。

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耐寒性が心配だったいくつかの植物のうち、パンジービオラは元気。
耐寒性はあったものの、サクラソウ全般、カレンデュラが萎縮ぎみで、
観賞価値的に難しかった。 
しかし、わが家のコンテナでずっと育っていたユーフォルビア”リギダ”が、
箱根に嫁入り後の初めての冬も、素晴しい結果でした!

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夏の暑さ、乾燥に強く、耐寒性の点でも、早春の楽しみの点でも
本当に素晴しい観賞価値。ハンギングにもおすすめです。

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プルモナリアはロンドンに住んでいた時、粘土質で日あたりの良くない
私の庭でとても元気だった青い花が魅力の宿根草。
東京の自宅では、生きてはいるけど、パッとしないで5年ほどいる。
箱根でなら巧く行くかもしれないと、この春のニューフェース。
箱根の色温で、素晴しく青く見える。
今後も増やして行きたい品種です。
3月17日の寄せ植え講座を目指して、ただ今材料を探し中。
なるべくたくさんの品種を集めたいと思うのですが
とにかくこの準備が大切です!頑張ろう!

iris_garden_blog at 11:33   Tweet

February 23, 2010

針仕事と土仕事のはざまで今週の仕事

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以前に書いた通り、このところ、針仕事を山ほど。
しかし昨日は渋谷で、第12回国際バラとガーデニングショウの選考会。
その結果は、5月をどうぞお楽しみに。今年もたくさん集まって良かった。
写真上にあるのは、自分で作った針山とタッセルとアクセサリーパーツ。
もちろん、日々基礎的に家事育児 、原稿と校正(ただ今数えてみたら7誌ほど)の合間に、切れ切れの作業でなかなか思うように進まない。

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サンダーソン社のカーテン生地を使ったバッグやエプロンのデザインも
順調に進行中。その本撮影が今週末にあるので、今は追い込み中。
クッションを14個も作った、われながら凄い数。
その成果はミセス誌のハンドメイド大賞の号でご披露。

そして、さらに、始まったのがビーズのデザイン!これは楽しい。
ヴェネチアンビーズと花をテーマに、オリジナルのビーズパーツで
アクセサリーをデザインします! 乞うご期待!
これもバラとガーデニングショウでご披露予定。
ビーズマニア歴はゆうに30年を越していると思う私が渾身の作を!

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バラとガーデニングショウでは今年もたくさんのフェアリーを作る予定。
(この写真は一昨年の作品)

そして、なによりも、大きなニュースが、わが家に息子の弟が
やってきたこと。
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フレンチブルドッグ2ヶ月の仔。これがまたすごく大変なのであるが
息子に、犬のいる青少年期を過ごさせたいとずっと考えていたので
ついに、2週間前に、決行。
ものすごく可愛いのだが、もうはや病院通い、夜中や早朝のフンの世話も
どうにかこなす事ができている自分が不思議。かわいいからできてしまう。
犬と植物の世話で追われる春でありました。
PTAの広報委員でもある私の仕事はしばしお待ちを。スミマセン。

明日は今年初めての箱根、星の王子様ミュージアムの公開ワーク!
花郷園の美しい八重咲きクリスマスローズをいっぱい植えます!
犬と子どもと、早めに就寝。
 

iris_garden_blog at 22:36│仕事   Tweet

February 22, 2010

クリスマスローズ展終了

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東京池袋サンシャイン60で開催されたクリスマスローズ展が
無事、終了 。
心を込めて摘み上げて来たものを、一挙に撤収する寂しさ。

慣れてはいるものの、やはり、こうしたイベントの終了に立ち会うのは、
精神的に少し辛くて、肉体的にも少しシンドイ。

今回は、永田さん、沼尻さん、古賀さん、折口さんがボランティアで
撤収作業に参加してくださった。ありがとう!

私自身、採算度外視で作った寄せ植えを一挙に壊すのが辛くて、
その一部を、折口さんのお店、
目白のパティスリー「カオリヒロネ」に置いてもらうことにした。
少しでも多くのかたに見てほしくて。
このお店の(素敵な!)インテリアは、私の夫のデザイン、
私の寄せ植えが東京で一番似合う場所かなとも思います。
ケーキの味は最高です。火曜水曜定休です。
パリのラデュレで修行をしたカオリちゃんの才能と
折口さんの材料を厳選する目が素晴しいのです。よろしく。

まあ、でも「美しいもの」は「出し惜しみ」してはいけない。
皆に見てもらって喜んでもらいたい。
数々のコンクールがありますが、そうやって、おおくの人の目に
触れる努力は「必ず報われる」沼尻さんの作品にはいつもそれを感じる。


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これは沼尻さんの作品。ライラック色〜ライムグリーン色の
グラデーションが素晴しかった。この作品には
光と陰とハイライトのバランスが仕込まれている。


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これは古賀さんの寄せ植え。古賀さんの作品はいつも
造形のバランスがしっかりしている。
ここにも、光と陰、植物の質感のコンポジションのメリハリがある。


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素晴しいピコティのオリエンタリス。(出品者名を書きそびれて恐縮)
毎回、さまざまな色柄(?)のヘレボラスが登場して
見る者を飽きさせない。

この、今世紀最大の大不況、どんなに予算的に厳しくても、
花の展示会が無くなりませんように。



iris_garden_blog at 10:44│イベント   Tweet

February 17, 2010

クリスマスローズの世界展

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いよいよ今週末、東京池袋で国内最大のクリスマスローズのフラワーショウ、

第8回クリスマスローズの世界展が開催されます。

http://www.hellebores.gr.jp/kurisumasuro-zuten1.html

今日まで丹精してきた私の6個の寄せ植えも、いよいよ赤帽さんで出荷。
本当は私が赤帽トラックを運転してコンテナの様子を監視したいけれども
他の仕事の都合で断念。


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しかしまあ!この1週間、お天気がずっと悪かったです。
雪が降り寒くて、養生の心配の連続で、ビニールシートもかけっぱなし
花の開花促進はならなかった。

ここだけの話、決められたデザイン料、制作料、制作費、
全部込み込みの金額の9割を材料費に使ってしまった。
(購入して使わなかった苗もでてくるのでいたしかたない)

国際バラとガーデニングショウもそうですが、
予算をケチって植物の苗を貧相にすると
ショウガーデンの場合は、一直線に貧相な見え方になってしまう。
なにかこう、大盤振る舞いなムードとでもいうのでしょうか。
そういうのと、エッセンシャルなムードー無駄がないのがうまく
調和するのが理想なのですが。

ともかく、気合いだけは、こもった寄せ植えが輿入れします。
見に来ていただけたら嬉しいです!


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iris_garden_blog at 09:56   Tweet

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プロフィール

吉谷桂子

(よしやけいこ)

東京生まれ。英国園芸研究家、ガーデン&プロダクトデザイナー。

7年間の英国滞在経験を生かした、ガーデンライフを提案。TV番組や雑誌等での企画、出演、講師を務める。また、国際バラとガーデニングショウや東京ミッドタウンのコンランレストラン「Botanica」の植栽デザインを担当。

「吉谷桂子のコンテナガーデニング」(主婦の友社)他、著書多数。

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