吉谷桂子のガーデニングブログ

February 2010

February 16, 2010

ベス・チャトーさまの大回顧展

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写真は、展覧会で見た、
ベスチャトー先生のナーサリーが、1970年代に発行していた
種袋のデザインです。
あまりにも美しく、我が手に入れたくて、
喉から手が百本くらい飛び出してきて参った。
凄い美意識であります。

「英国でもっとも尊敬するガーデンデザイナーは?」

との、統計が、英国の、ハウス&ガーデン誌で行われた。

そのナンバーワンが ベス・チャトー先生でありました。

「当然だ」と、思う気持ちとなにやら複雑な
入り交じった気持ち が、私の中で交錯したものです。

いまさらいうまでもなく、ベスチャトー先生の庭が、
世界で最も美しいと、私は思っています。
そして、輝ける1990年代に感動した庭が
2010年になっても、そのまま、輝いているのは希有なことですが
ベス・チャトー・ガーデンは、未だ美しい。

(注釈:今は亡きバーンズレー、ハドスペン、ティンティンハルホール他
幻のミラクルガーデンは、現在、ヘッドガーデナーがあの世、あるいは、他所へ移動してしまい輝きを失い中)



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February 13, 2010

チェルシーフィジックガーデン/ひとり旅

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ロンドン、チェルシーフィジックガーデンで開催中の
Winter Openings は今年も2月13日、14日の二日間だけ。
冬期休園している庭を、特別公開しています。
去年ロンドンを訪ねたときも、偶然この二日間に居合わせ
早速、朝一番でフィジックガーデンへ。

週末、早春の球根植物やヘレボラス、花の咲く灌木を見学に
来るの人々は、とってもピースフル。静かに庭を味わう風情が
とても、いい。「やはり、野におけイギリス人」地下鉄に乗ってるより
自然の中にいるのが似合ってます。

庭の中程
ウインターオープニングスのためにスノードロップ ・シアターが
設置されていて(写真上)その可愛らしかったこと! 小さな花は
目の高さで眺めたほうが効果的。劇場に見立てた仕立てが
とても素敵でした。 

気が利いていて素敵だと思ったのは
この二日間だけの公開でも、カフェがオープン。派手さはないけど
朝食やランチ、他に暖かなスープや手作りケーキが用意され
冬のガーデンを眺めながらのティータイムは幸せそのもの。

お土産屋さんも充実。
私は、手編みのウエリントンブーツ用長靴下や
ガーデニングをテーマにしたカードなどを土産に買いました。
入場料を取って庭を解放するだけでなく、
この素敵な場所で、おしゃれなカフェや土産があると
嬉しくなって、思わず、お財布のチャックが緩みます。



iris_garden_blog at 23:44│休日   Tweet

February 12, 2010

ひとり旅/フラワーショウ

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このブログのタイトルにもなっている雪割草(Hepatica)です。
日本にも自生していて、新潟に”国際雪割草協会”がありますが、
私の住んでいる地域では、園芸種さえ、珍しいです。
(ここまで青く見えているのは、英国の昼光も関係)
また、このようにインパクトのあるディスプレィでないと
素通りしてしまう可憐な花でもありますね。

この写真は、去年の2月18日、ロンドンの王立園芸協会(RHS)
本部で行われた Plant and Design Show で撮影した写真です。
(今年のRHS London Plant and Design Show は
2月16〜17日に開催されます)


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上記も Plant and Design Show のプリムラ。みごとに真っ青でした。

展示の2日間だけのために作られた「ショウガーデン」ですが、
どの植え方も素晴らしく、有名なデザイナーが植栽するのではなく、
育苗園のナーサリーマンたちが、自分たちの経験とセンスで
The Art of Planting を、行っている点に注目。

英国人のセンス、アベレージの高さに舌を巻きます。


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ロンドンに住んでいた日々、時には 夫や、故 八尋和子さんと、
多くは一人で車を運転して欠かさず通ったRHS本部のショウは
2月から12月まで数回催される、規模は小さいけれど
見事なフラワーショウで、RHS 会員の幸せを感じます。
(会員は入場無料、ロンドン以外から駆けつける方が少なくない)

去年の2月12日、日々のスケジュールが1週間ほど空いたのを機に
ロンドン旅を思いつき、RHS 会員証を手に、とっさに出発しました。 
(もちろん、家族の応援、了承を得て...)


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子どもが生まれて11年、初めての自由なひとり旅でした。

周囲のアラフィ(50代)女性が、そのころ、たて続けに
世界をひとり旅していて、それが羨ましく憧れていたのでした。

Aさんはインドを一ヶ月。我が息子と同じ年の息子がいるその人は、
バックパッキングで宿も決めない列車旅行。
Hさんは、スペインでレンタカーを借り、きままなひとりドライブ旅行。カッコいい!
私もいつかは車を借りて、プロヴァンスのひとり旅をしてみたい。

ひとり旅はさまざまな発見に満ちています。
ひとりでいると、感性が研ぎ澄まされるように感じます。
淋しいとか、不安とか、そんなこともありますが、
心が直に対象物に触れるのは、やはり、ひとり旅。
英国の場合は、ひとりで旅していると、袖振り合うも多少の縁の方々と
おしゃべりのチャンスも増えて、それも人間的で楽しい。
なかなか実現できることではないかもしれませんが、
周囲を上手に説得し、信念を貫くのがポイントかと。

「やるべきことは、できる」でしょうか。

渡英の話に戻ります。

実は去年のこの時期、英ポンドが急落。
永らく1ポンド270円に悩まされていたので
140円台に落ちて、思わず腰が浮いたのでした。
「ものごとすべてが40%オフじゃない!リベンジのチャンス!」

同時に、飛行機のマイレージが溜まっていました。
これは、早く使わないと期限が切れてしまう状態でした。
冬場は、マイレージバーゲンもあり、手の届きにくい
ビジネスクラスもマイレージでお得にフルカバー。
この時のためだったか! と、勝手に解釈し、行くしかない。
いつものように夕食後は、キッチンテーブル旅行代理店。

さまざまなスタディの課題を抱え、ひとり成田空港へ車を走らせました。

課題は

1. 「ベス・チャトーの大回顧展」ガーデンヒストリーミュージアムへ。
2. RHS London Plant and Design Show
3. 一生泊まれないかもと思っていた30年来の憧れのホテルへ。
4. 2月のロンドンのウインドウ&ドアのコンテナガーデンの撮影
5. お衣装を探しに!(日本では私のサイズが難しいので)

6泊7日のひとり珍道中がスタートした記念すべき日が2/12
だったというわけです。
来月は英国取材があるので、ただ今、さまざまな英国情報を収集中、
これからしばらくは、英国漬けになりそうな気配です。

お付き合いくだされたら嬉しいです。


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iris_garden_blog at 00:30│イベント   Tweet

February 10, 2010

The art of plants ecology

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(写真は、1997年、夏のシシングハーストキャッスル 午後7時半。
園内は私たち夫婦とカメラマンと編集者のみ。ひとけが引いた瞬間
草葉の陰からホワイトガーデンに現れたハリネズミ。
ナショナルトラストがオーガニックガーデニングを提唱しているおかげで
安心してナメクジを食べにやってくるのだな、と、勝手に思った吉谷)


今日は、先日鹿児島で開催した講演会の内容の一部を
ご紹介したいと思います。
講演会では、さまざまな台詞が画像に載って登場しますが
書き写そうとされる方々の気配を感じつつ、
時間の関係で次に行かなくてはならないことも多く、
お伝えしたかったことが飛ばされてしまうこともあります。
しかし、私の本に何度も登場する台詞でもあり。
こうして文字化すると、つまらないかもしれませんが
ただ、改めてここに編集しなおして記載すると
新鮮に感じていただけるかもと思い...。

The art of planting はよくご存じだと思います。

イギリスのガーデンのお土産屋さんで、この文字の入ったTシャツが
売ってます。直訳すれば、植栽の芸術ってところか。

チャールズ皇太子の有名な台詞も「生きた植物を使った絵画作り」
でも、庭には、プランツ・エコロジーが密接に関わってきます。

そこで、一歩も二歩も先を行ったのが、かの、ベス・チャトー先生です。

1996年のベス・チャトー先生への長いインタビューの後
「何であれ、大切なのはプランツ・エコロジー」と伺い、以来
私の魂には、その言葉が杭みたいに打たれたのだと思う。
ありがたき、お言葉でした。


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Photo Chisako Hara

(写真は2007年 ベス・チャトーさんと
9 年ぶりの再会の時の写真
このとき、ツアーを変更して、ツアーメンバー全員で進路変更
グレートディクスターまで先生を追いかけた。
私、舞い上がりすぎです。スミマセン。後から反省)



(杭となったとはいえ、よくわからず、延々と植栽の失敗
The failure of Planting  を繰り返してきたわけですが)

ともあれ.....

「プランツ・エコロジー」と「芸術」をまさに一体化させたのが
あの、ベス・チャトー・ガーデンです。


IMG_0099

ベスチャトーガーデンのグラベルガーデンは
乾燥に強い植物の庭

そして、香り高き世界最高のアートガーデンです

ここがまさに  The art of plants ecology

そもそも、いつもでてくる  Plants Ecology って何でしょう。

エコロジー、最近は「エコ」と聞くと「減税の対象?」
だなんて、思っちゃいませんか? まあ、それもそうだけど。
こっちは多分、economy の eco なんだと思います。

エコロジーを辞書で引くと

生態学 《人間を含めた生物 (organisms) とその環境
(environment) との相互関係を研究する学問》とあります。

まさにプランツ・エコロジーは、植物とその環境の
相互関係に、心を砕くことをいうのでしょう。

その後「ガーデニングはアートとエコロジーの共存した理想の状態」
と、あらゆる英国のガーデナーたちから、幾度となく洗礼を受けて
1998年に帰国しましたが、日本に戻ってみると、
その価値観は未だ曖昧なままでした。
まあ、基本的に、日本の物事の考え方は曖昧な点が多い。

それに、気候が、英国よりもずっと厳しい!

でもいずれにしても「おしゃれ」であることが優先され、
私自身も経済(economy)のために、「おしゃれ」であることを優先させました。エコノミーって、言葉は似ているのに、エコロジーとは
全然 違います。ちなみにギリシャ語の economy の語源は「家計」

話が逸れましたが

これからは、

「左手にアート、右手にエコロジー」

「左手に美意識(センス)と直感」「右手に技術と経験と情熱」

この両極の要素の融合が、超文化的なガーデニングだけでなく
あらゆる仕事の分野でも活かされるべき課題だと思うのですが。

また、

欲望で植物を買う事を(少し)控えて、テーマを持ちましょう。

この春、自分は何を表現したいのか

どんなバックグラウンド(環境- environment) でその表現をするのか

総合的に考えて、表現をして行きましょう。というような事を
鹿児島でお話させていただきました。いや、ちょっと違ったかな。

この頃、物忘れが激しくて、うまく思い出せないのでありますが
かいつまんでみると、私は、そんな話をしたかったんだと思います。



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February 07, 2010

2月のブラッシュ・アップ

BONSAI

(イギリスから帰国した翌年春に作ったコンテナ
あれから、10年以上...早いものです)

「そうだ!映画行こう!」と

思い切って映画館へ行くのは ”精神衛生上”良い。
と、数日前に書いています。

もちろん、ターボエンジンのかかった忙しさでは
見たい映画など、夢のまた夢。1分という時間が惜しくて
2段飛ばしで階段を駆け上がる。
行きたい場所も行けず終いで、時が経つのも、致し方なし。

でも、そういう時は、案外精神的にも充実しているんです。

しかし、なかなか解決できない悩みや、経済上の問題、
子どもや親、家族の事、解決の難しい長丁場の仕事、
やりたくない内容の仕事も、家事もしかり....。降り積もるいろいろ。

日々の生活の問題は誰にでも、ありますよね。

そういう悩みごとに、精神的にめり込んでしまうと、
いよいよ鬱っぽくなる。.....のは、私だけでしょうか。

だから、そういうことは「たまに棚に上げて」映画を見にいったり
可能な限りで、気分転換を。できれば、旅に出られるといい。
そんな感じで、先週は映画を見て救われました。

2月は、どうも、やりにくい、暗い月。1月までこらえて来た
無理が、ぼろを出すようで。

2月は、28日と短いのに、
旧正月に始まって、確定申告だってある!
春が来る前の庭仕事など、やりだせばきりのない Must to do ...

自分を見失いそうになったら、一番大切なことは何だろう。
と、先ずは立ち止まって考えて。

健全な精神状態の維持が、どれほど大切なことか。

家族は大切ですが、自分が暗くなってしまっては、話にならない。
調子が悪そうなら、先ず医者へ。
でも、精神状態がまずかったら、先ずは気分転換を。
精神的にタフな人には関係のない話かもしれませんが、
どうも、私、2月は苦手です。

と、あらかじめ覚悟していると案外平気なのも事実です。



iris_garden_blog at 21:55│マイライフ   Tweet

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プロフィール

吉谷桂子

(よしやけいこ)

東京生まれ。英国園芸研究家、ガーデン&プロダクトデザイナー。

7年間の英国滞在経験を生かした、ガーデンライフを提案。TV番組や雑誌等での企画、出演、講師を務める。また、国際バラとガーデニングショウや東京ミッドタウンのコンランレストラン「Botanica」の植栽デザインを担当。

「吉谷桂子のコンテナガーデニング」(主婦の友社)他、著書多数。

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