April 2010
April 30, 2010
私の主催する、7月の英国ガーデン巡り。以前にも一度お知らせをしましたが、いよいよ残席あと僅かとなりました。私や現地の添乗員さんを数に入れず、16名だけの少数メンバー募集です。とにかく、庭の見学は少人数に限ります。割高な旅行となっているのをお許し下さい。
写真はハンプトンコートショウの様子。構造デザインと植栽。その
両方のトレンドがよくわかり、勉強になります。
到着当日は、ヒースロー空港から、コッツウォルドにほど近いオックスフォードへ直行。翌日は、一台の40人乗り大型バスをチャーターし、ウイッチフォードポタリーやコッツウォルドの庭を見学、庭の公開時間の終わった後は、コッツウォルドの有名なアウトレットパークにも寄ってしまいます。他にやることのない時間帯ですので。
いよいよ本命のチャールズ皇太子の庭へ、この庭のパーミッションが16名しかとれないのが今回の限定数の理由です。イギリス人からも、よくぞ、パーミションが取れたねと、皆様から驚かれています。数年前からぜひとも見てみたい庭だったので、本当に楽しみです。
皇太子の庭の後は。一気にベスチャトーガーデンにあるコルチェスタへ。ここでも2泊、ベスさんの庭以外で、「すごく勉強になりそう!」って、興奮できる庭が見つからない。探しているのですが。
やはり、私が住んでいた時から美しかった侯爵夫人のヘルミンガムホールが良いのか、RHSの庭か、王立バラ協会のローズガーデンが良いのか。限られた時間のなかで効率よく、要所を押さえる旅にするため、このところ、英国で買ってきた3冊のガーデンガイドを毎晩読んでいます。バラショウの準備で忙しいけれども、常にたこ足配線で生きているのでご心配なく。
ロンドンに戻ると、ハンプトンコートショウ。このショウの見学を数時間繰り上げて、どこかもう一軒、庭を見ようか。そこも悩むところです。数を見るより、ひとつのものをじっくり観察したほうが、結果的には勉強になると思いますが、今までも、少人数で旅しているので、融通の効く範囲で皆さんの意見を聞きながら、変更もしていければと思います。ただ、あらかじめアポイントの必要な庭も多いので、やはり、今のうちに入念に調べておかないとなりません。
以前にも書きましたが、今、イギリスの庭は変化しています。その変化をどう受け取るか。参加の皆さんと一緒に考えてみたいと思うのです。
写真は、ウイッチフォード
ポタリー。キング・オブ・コンテナ・ガーデンのジム・キーリングさんには、7月に伺う由、すでにメール済み! おみやげ、何にしましょうか?!
April 28, 2010
4月27日 箱根・星の王子さまミュージアムにて
英国王立園芸協会日本支部のコンテナガーデニング公開ワークが
無事終了。あいにくの雨ではありましたが、お集りくださった皆々様
ありがとうございました。
それから、先週の AT LAST BACK TO THE HOME で
心配してくださったたくさんの皆様、心からありがとうございました。
たくさん拍手してくださって、びっくりするやら、コメントを拝見して
泣きたくなっちゃいました。たくさんの、暖かな心に包まれて。
とにかく、自分にできることは、体力気力の限界まで、懸命にやったつもりですが、そのエネルギーを感じていただけたら、嬉しいけれども......。いつだって、完璧にはこなせないので、いろいろ後悔も残ります。ただ、主催者側としては、採算度外視で頑張りました。そんな時に、私の帰国が伸びたりして、計画がキャンセルになったとしたら、
本当に恐ろしいです。ここ数日ぞっとしていました。ともあれ、アイスランドの火山噴火以来、帰国できたこと自体が、ありがたかったので、任務が遂行できて、そこに感謝。心配していただいたり、喜んでいただいたりして、幸せ者でした。
ミュージアムの庭は、昨年の植栽デザインをして以来、始めての春です。
今年は積雪も凄かったのですが、この連休にたくさんの花が咲いています。
さて、通常の講演会は、2時間ほどで終わりますが、
公開ワークは、朝10時から終了の午後4時まで、
6時間ぶっ続けの講座となり、集中力を長い時間維持するのに、
かなりのエネルギーが必要です。
一回目の講座の反省も含め、この1ヶ月、関係者スタッフ一同、
当日の段取りのためのミーティングを繰り返し行ってきましたが、
抽選に漏れたり、都合悪く当日参加できなかった方々にも
お伝えしたかったのは「プロのためのガーデニングワーク」
自分の作ったガーデニングスタイルを、お客さまに楽しんでいただく
私なりの KNOW HOW。そして、
「花をきれいに咲かせ、それを効果的に魅せるには?」
花がきれいなだけでなく、清掃意識も重要。
その設置場所や作業中の場所もきれいでなくては、ならない。
プレゼンテーションテクニックには、書類や請求書の作り方も含まれる。植え付けた植物の全リストと植え付け場所の配置図の習慣を
つける等々。
また、花をきれいに咲かせるには、花を大切に扱うこと。
作業時間が少なくても根鉢を崩すときは、心を込めて丁寧に。
「これから元気に美しく咲いてくださいね」そんな気持ちも込めて。
仕事として作業をする場合は、現場を汚さないよう
大きなビニールシートやホウキや塵取りを必ず持参、コンテナの
植え替えの際に、土のひとかけらも外に落とさないように心配りを。
そのうえで、草花の色の組み合わせ、フォルムの組み合わせ。
結果的に、珍しい植物を使って多品種を集めた複雑な作品より、
平凡な品種を、最低限の3〜4種類くらいで、丁寧に植え込んだ
シンプルな作品のほうが、
実は、眺めていて気持ちの良い作品になる場合が多い。
「引き算の重要性」
たとえば作品を「3メートル」離れて眺めてみると、良い。
(広い空間では、もっと離れて.....)
どんな作品も、離れてみるとよくわかる。総合的に。
複雑な作品は、散らかった机の上のように見える時がある。
日本の園芸は、ランドスケープの意識が薄く近視眼的。なので、
常に遠近の意識が必要。そのことを英国の景色から学んだ。
「近く×遠く」「栽培×デザイン」「やさしさ×強さ」などなど
さまざまな要素が必要になる。
最後は、その人のパーソナリティが表れて、
それが見る者の心に響くはず.....。
いずれの物事も、人間磨きが大基本。
「まだまだ修行が必要だな」いつも最後は、自分自身に呟く。
第12回国際バラとガーデニングショウは目前!(慌)
April 24, 2010
おかげさまで、無事、自宅に到着。すごい荷物も一緒に到着。ありがたい。
しかし、ヒースロー空港の荷物の扱いの酷さは世界一と言われるだけあり
スーツケースがボコボコに。
衣装をいれていたガーメントケースは、取っ手がなくなっていた。
仕事もなんとか、昨日は予定通りこなせています。
しかし、疲れが溜っているのか、時差ボケか
いつもの自分らしいパワーが溢れてこない。困ったなあ。これでは
ダメだ。そう思っても、ほら、目に力がない。1月から本当に
頑張ってきた「すてきにハンドメイド」なのだけれども...。
テレビも雑誌も、実際に目にみえないところに、たくさんの人々、
たくさんの時間の努力が詰まっています。手伝ってくれたスタッフに
ありがとう。
楽で簡単な仕事なんて、ない。
放送は、28、29日の夜。
しかし、大丈夫なのか、地球。変だぞ、天候。
ずっと、そんなことを思っている。
April 21, 2010
SKY_NEWSのこの画面を見つめて過ごした5日間だった。
英語でよかった。独仏そのほかの言葉だったら、霧の中だっただろう。
まるで夢のようです。
アイスランドの火山噴火から、足止めを食らったロンドンの4泊5日は
一体全体、どのように過ごしたのかさえ、今は、思い出せないほど
家族や仕事が心配で、精神的に不安定にジタバタしていた。
しかし、おかげさまで、今は、ヒースロー空港、
ヴァージンアトランティックのラウンジにひとまず、到着。
昨日の今頃の自分からみたら、夢のようだ。明日の自分が一体どうなるのか
解らないって、かなり困ったことです。
ご心配をおかけした皆様には、本当に申し訳ありませんでした。
仕事の関係者の皆々様、星の王子さまミュージアムのイベントに
参加予定だった皆様。とにかく、帰国便が確定し
今は、こころからホッとしているところです。
実は夕べ
午前1時ころ、飛行機が定刻通りに出るとの情報を得て、それから
2〜3時間ほど寝た後、4〜5時間もかかって荷物作り。
とにかく早くチェックインをして! と、東京からの電話あり。
空港は混乱しているかと思いきや、見事なまでに整然として
統制がとれ、皆が行儀よく並び、スルスルとチェックイン。
係員の連携システムがよくできていて、
さすが、イギリスだと思った次第です。
スタジオ収録も、箱根の講習会も、予定通り、
できる見通し。ありがたい。ありがたいと、心で繰り返すばかりです。
人って、こんなにも、家に帰りたいものなんだなと妙な納得。
でも、まだ、昨日までの、空港閉鎖が嘘のよう。
知らない人とも
「本当に、よかったね」とか「何日スタックした?」などと
思わず話し合ってしまう、安堵の旅人たちでした。
April 20, 2010
写真は先週、16日金曜日のベス・チャトー・ガーデン。美しかった。
ベスさんもお元気だった。ひと安心。
グレート・ディクスターでは、ヘッド・ガーデナーのファーガスと、
じっくり話ができた。
彼の口から聞いて、少しショックだったことがある。
私が、うすうす思っていたことが本当になっている。
「グレート・ディクスタ−のような庭は、もう、ここにひとつだけしか
残っていないんだよ。ほとんど、最後の庭といえるんじゃないの?」
その、意味が解りますか?
イングリッシュ・ガーデンは、もちろん、形を変えながらも
不滅ですが、すでに形を変えている。
私がイギリスに住んでいた90年代とは、もう違うのです。
ベス・チャトー・ガーデンも別格なので、どこの庭とも
比較ができないけれども、90年代の終わりから、当時の庭を
美しく飾った庭の主がこの世を去ったり、英国を去ったり。
もちろん、スタイリッシュな意味でのガーデニングは今も、
人々の生活に根付いているけれども、ディープな園芸熱とディープなアート熱が同居している庭は本当に減ったように見える。
ひとことでいうと、ガーデニング熱より、ランドスケープ。
インテリア熱は相変わらず、凄いけれども。
そして、ロンドンの街のガーデンショップも、停滞しているように
見えた。今日、憧れのガーデンショップ、AKアリストンを訪ねたら、
なんと、閉店していた。電話してから行けばよかったと後悔。
何でも持っているガーデナーへの特別なプレゼントを買うのに
最高の店、とされていたのに。残念。
本屋、WHスミスのガーデニングコーナーも小さくなっている。
以前は、ベストセラーのブックコーナーで黄色く輝いていた
オープンガーデンのイエローブックもない。
ガーデニングの番組も減った。代わりにお料理番組がすごく増えた。
「予測はつきにくいけれども、世界は変わっていく」
それを「自分の直感」や、「注意深い対策を、怠らない気持ち」で
乗り越えていくのが、人生だと思う。残念がっていても仕方ない。
今、日本の家族が心配だし、ちゃんと「すてきにハンドメイド」
の収録ができるのか、不安。現時点で、ぎりぎりのところに居る。
今月中に帰れないかもしれないのだ。
いつ帰れるのか、予測ができないのは、こんなにしんどいのか。
仕事にどんどん穴があく。家族の負担も増える。
でも「自分の直感」や、「注意深い対策を、怠らない気持ち」
で、なんとか、今を過ごすしか、ないんです。
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アイスランドの火山噴火を知ったのは、15日木曜日の朝のニュース。
15日の夜に、もしかしたら、予定通りに帰れないかも知れない.....。
まさか!
と、思っていたら、そのまさか、で、今日がもう、日本時間の20日。
いろいろなことに対して、
十分に気を付けて生きているつもりだけれども..。
自分では、どうにもならないことが起こるもので、
他の力に翻弄されるなんて。普段は理解ができない。
それでも、ポジティブに今を過ごしていかなくては。
A life isn't easy..... but Let's become positive!
いてもたってもいられなかった日曜日、
今回、忙しくて会えないと諦めていたロンドンの友人
タツコさんとアレックスさんと、彼のジェントルマンズクラブの
サンデーランチへ。アレックスはニューヨーク行きをキャンセルし
私たちの東京行きはキャンセルされた。こういう事件がないと会えなかったね。と、お互い苦笑いで、優雅な午後を。そんな場合じゃないのに
ほかに、なすべきことのできなかった日曜日だった。