June 2010
June 16, 2010
自分が潰れる前に、子犬のカブを、この1週間実家へ。周囲のすすめもあり、犬の家庭教師もお願いした。でもそれはそれで宿題がでて大変。さてまた、このところ多忙となり、我が子へのエネルギーを維持するのに手一杯、動植物の面倒見が限界になり、実家の助けを借りる。ありがたきかな実家。植物は生きてくれていたら、なんとかなるのだが、犬はそうもいかない。生かすだけでは足らず、猛烈に愛を消費する性格の犬でもあったから。育児休暇って、本当は育児のための仕事を休むことをいうけれども、とにかく育児から解放されたいって時にも使いたい言葉だ。
.....犬の世話ってこんなに大変だったか。と、思うけれども、子育てに始まって、動物育て、植物育てを喜んでこなす女性はやはり素晴しいと思う!尊敬する。周囲にいる、そういう人たちを見ていると真の人間の豊かさって、こういうことだろうと実感するのである。保育園の保母さんたちに後光のさして見えるときがある私だ。3人以上の子育てをしてるお母さんなんかも後光が見える。
人間が生きてこの世にあるのは、他の生物をより良く生かすことにあると思う。成功とか業績なんかよりも、愛で、生き物を生かす人が、一番凄い。
ああ、それに比べ、私は余裕がない。しかし、写真を見ていただけばわかっていただけると思う。愛が欲しくてそれが全身から溢れる犬。それで、ものすごく手がかかり、かわいいだけに、その分の「気」を使ってしまうと、集中力が手許に残らない貧相な私。しかし救いの神現れる、実家の母、今やいうことを聞かない孫のことより、カブへの愛、第一となったのが幸いしている。母親って素晴しい。自分もそんな無限の愛溢れる母になりたいんだけれども、なかなか難し。とは、忙中閑あり、原点回帰の梅雨入りでした。
June 13, 2010
役に立つコメントをたくさん頂き、ありがとうございます。「身繕い」のリクエストをいただいていたので、ガーデニングと関係ないけれども、週末なので続行。今、世の中は問題続出、こんな呑気なことを書いている場合ではないけれども、人生に「旅」は一番のご褒美。実際、家にいるのが一番楽、旅は成田に向かうのもしんどいし、面倒だけれども、心踊る目標でもあり、自分がもっとも前向きに勉強して、もっと努力しよう!と思える起爆剤でもあります。いわば、生きていくためのモチベーション。人生には夢を!生き甲斐を!
さて、7月のイギリスツアーへむけて庭情報やロンドンのことを調べる毎日。(来年は今のところ「バラの旅」と題して6月下旬、南西イングランドのツアーを予定しています)イギリスの12ヶ月でもっとも気温の高いのが7月。ウインブルドンのトーナメントのある頃は30度を過ぎる日もあるし、寒い日は15度くらいのこともあるので、半袖にジャケットなどが必要です。その年にもよりますが、キルティングのコートが必要なことも...。ただしこのところ温暖化の影響か、うだるように暑い日々もあったような。イギリスの天候は、常に UNPREDICTABLE 予測ができないことで知られています。
The weather here is totally unpredictable! 天気がまったく予想できない!なんて、隣人の発言をまっさきに覚えたものでした。 なので、一応の寒暖対策をしつつの旅支度を。
上の写真は、4月のイギリス。麻のジャケットにコットンパンツ。4月も7月も基本的に同じ服で、寒暖差はOKだったように思う。日本と違って、急に猛暑の夏がこないのがイギリス。7月でもパンジーがきれいに咲いている。
左の写真は、靴を変えて上と同じ服をコーディネートして気分を変えた。白い服でも汚さなければ、旅の間2〜3回は着る。逆に旅の間、黒っぽい服でも2〜3回しか着ない。とにかく1度も着ない服がないように。余分を持たないのが目標。
で、まずは、旅支度は靴を決めることから。真夏以外は、だいたいブーツ。コーディネートが決めやすく、足が安全。スーツケースには入れず家から履いてでる。
1、基本的に何色の服を着て過ごすか決める。たとえば私は、夏は白が多いので、白い服には白い靴かベージュか茶か黒か。履いていくものの他に、フォーマルに通用するものと歩き回り用。で2足。
2、靴が決まったらボトムスは白か黒かグレー。となると、ジャケットやシャツでバリエーションを組んで、7日の旅行なら、基本は2バリエーションでいいはず。
3、そこにスカーフは帽子に巻いて服の色に合わせたり、肌寒いときに首に巻いたりできるのでシルクや麻で何本か。最小限の荷物でTPOができるようにアクセサリーも2〜3点。
海外旅行というと、動きやすい楽な服装と考えるむきもありますが、個人のお庭を訪問したり、おしゃれなレストランに行く際、その服の着こなし次第、その人の雰囲気次第で、先方の対応がまったく違います。団体で動くにも全体がおしゃれだと周囲のまなざしが全然違う! 雰囲気が無個性だと、イギリスでは、羊の群れみたいに扱われて終わり。そんな扱いをされるくらいなら行きたくない!庭も、身繕いも、眺めの喜ばしさ、ランドスケープ、景観として、それなりにこぎれいにまとめるという意識が、必要なんだな。とは、イギリスに暮らして日々痛感していたことでした。そこの国を歩いている自分が「どのように見えたい」かをイメージして。自分と周囲の関係のバランスを総合的に感じ取って。自分の理想を描いて旅支度すると、旅はおのずとアップグレードするはず。それは、イコール、人生のアップグレード。
そして、人生はいつだってそう。「やればできる」と信じて。こうと決めることから始まり。ちょっと頑張ってみようか。気合いを入れると、結果はでる。今までと違う何かの手応えがあるはずなのだ。
June 12, 2010
このところ涼しい初夏でした。梅雨もそろそろですね。そして、夏本番も眼の前。夏が近づくと、どこへ行くにも日よけ帽子が必要です。
先日、たまがわ高島屋SCで12年も続いているカルチャーセンターの講座開講、その帰りに、半年に一度のお楽しみ、デパートに寄りました。デパートに買い物に行くチャンスなど滅多にない私、ちょっと覗いてみるのが嬉しくて。今回は、新しい日よけ帽子を新調するつもりで、帽子売り場を覗きました。高島屋は、私がここ数年愛用している ERIC JAVITS (写真左)の帽子を扱っています。 最初に買ったのは、5年ほど前のハワイ島で。190ドルと安くなかったのですが、その後、一度無くしてガックリ。しばらく日本では買えないブランドだと思っていたのですが2年ほど前から買えることを発見。再度同じものを購入。以前、私がテレビ番組、ソロモン流に出演したときにも被っていたので、 どこの帽子か随分お問い合わせをいただきました。私はヘアスタイルをアップにすることが多いので、このサンバイザー型のハットが便利だし、クルクルと巻いて収納もでき、おでこのところにタオル地の汗パッドがついているのもいい。帽子をとった時におでこに跡も残りにくい、超おすすめなのですが、なんと、今年は値上がり!ドルがこんなに安いのに悔しくて買えなかった私。なので、結局買ったのは、JAVITS の半分の価格だったさらにドレッシーなもの、ランバンなんて、ネームはあるけれども日本製。 しかし、 JAVITS 他の帽子もエレガントでとても素敵です。今、ネットで見ると日本のサイトにも、でてきますね。ただし、日本での扱いは種類が限られていて、いまいち。アメリカの ERIC JAVITS のサイトにトライして輸出してもらうのがいいかもしれません。英語で検索するとたくさんでてきます。今年は帽子ファッションに力を入れる夏と決めた。帽子って、被り慣れることが似合う先手必勝です。で、結局新調したランバンのもエレガントで素敵。次のお出かけはこれで決めたい。でも、 ERIC JAVITS もやはり、欲しい。いつか、メールで問い合わせてみようと思うのです。マダムの欲望は尽きない。あれ、今年のテーマは引き算では? しかし、不買運動を続けると景気が停滞します。そこは、まあ、バランスで。
ちなみに、左の写真は、プロヴァンスで買ったモロッコ製の三千円くらいの帽子。これがヨーロッパじゅうで安く売っているので、いろんな色でそろえる楽しみあり。服と帽子で色を合わせるととてもおしゃれな感じになる。しかし、旅支度なら、靴から始めるのが鉄則。
次回は、旅の身支度の話。足許(靴)から決めると荷物の無駄が少ないって、話をしたいと思いますー。 やっぱり靴がおしゃれの基本、植木鉢も同じ。コンテナを決めてから花を決めた方が全体像の完成度を上げやすいです。
June 11, 2010
私はすべてのガーデナーが描画の訓練をした方が良いと思います。「絵になる庭づくり」の、それが基礎だからです。絵画的素養なしに美術学校などに行かずとも、家やちょっとした講座で可能な方法。ずっと考えていたのですが、ついに発見しました! きっかけは、横尾忠則さんのインタビュー記事です。幼いころから模写がお好きだったそう。実は、私も模写が好き。やはり偉大な芸術家のエッセンスをスルスルと吸い込めるような気がするからです。で、相変わらず、ipadのお絵描きが楽しくて、忙しくても、ちょっと3分だけ。とか、楽しんでいますが、左のイラストは、天才コンポジションの芸術家、ピカソの作品(彫刻)の、コンポジションだけまねてみたものです。大きな花が真ん中で、左の花と右の蕾のバランスの違いを、左右の葉の大きさで補っています。天才の作品からこういうレッスンができます。
寄せ植えや庭づくりも、偉大な作品から影響を受け、コンポジションを作ると自分の枠からさらに広い視野に一歩前進するのではないでしょうか。
まずは、寄せ植えの作品を作る前に、たっくさんの画集を見て、これだ!と思う絵や彫刻からそのコンポジションのエッセンスを盗んでみてください。
今の日本に、色彩センスの良いガーデナーは少なくありませんが、コンポジションの弱い人は多い。絵画バランスのボリューム感が狂っていたり(デッサンが狂っているように見える)バランスが単調にみえる場合が多いので植栽に完成度がないんです。植物の大小ボリューム、線や点、面の構成。植物のフォルムをうまく活かして作品を作るともっと素敵になります。そうすると、いつかは日本の街の景色が、もっともっと素敵になるはずなのです。戦後の日本の街並みは、デッサンが狂いっぱなしだと思う。フランス人の知り合いが、成田から都心に向かうバスのなかで、これから1年間住む町がこれかと思うと、青ざめたといっていたのに、同感だった。私も若い頃は、ヨーロッパの帰り、成田からのバスのなかでムンクの「叫び」状態だったので。今は見ないように生きてるけれども。どこかでずっと、どうにかしたいって気持ちはある。
これも、先日の色彩構成の話の続きでありました。こうして、今また、新しい本づくりの準備が進んでいます。この秋以降、3冊の出版予定、できるかな?
June 10, 2010
野村和子さんに逢いに、千葉県佐倉にある’草ぶえの丘バラ園’を雑誌の取材で訪ねました。朝5時起きで千葉へ。前日、ミセス誌の8月号原稿をヒイヒイいながら書いていたので、少しだけ寝てふらふらしながら家を出たのですが、たくさんのバラと宿根草をみたら元気凛々になりました。いやホント。
野村さんとは数年前のバラとガーデニングショウで出会って以来、3年ぶりです。本当に素敵な方でずっと印象に残っていたのです。詳しいことは来年の春発売のミセス誌を見ていただきたいのですが、それはそれは、素晴らしいバラ園でした。ここをバラの博物館という表現も正しいのですが、アカデミックな意味でも、デザインセンスの点でもよくできた庭です。40名以上のボランティアの方々が管理しているというその庭は、優しい色彩の宿根草ほか、イングリッシュガーデンで見慣れた植物が、元気に育ってとても素敵でした。(左の写真は九州原産のツクシイバラ、魅了されました)
その後伺った京成バラ園もまだまだ満開、やっぱり京成バラ園、バラの花数では日本一のバラ園ではないでしょうか? 村上さんにご案内いただき「ワー凄いー!」と叫びっぱなしでした。6月の今頃でも、バラが楽しめるのですから、今年は涼しい初夏で、花持ちよく、とてもお得な季節といえそうですね。村上さん本当に背が高くてカッコイイですね。この日、一番、心惹かれた、アルバメイディランドと一緒に。
さて、私もイギリスで園芸を始め7度の夏を過し、日本での夏も、もうはや12度目です。何が日本で(と、いっても、関東基準でスミマセン)育つのか、本当にいろいろと解ってきたのが何より嬉しい。最初のうちは、手に入れることさえ難しかったバラや宿根草も、今の時代、ほとんどのものが手に入ります。後はうまくいくかどうか。もちろんそれも、環境次第ですが、上手に育つことがわかってきた種類が圧倒的に増えました。
私の自宅でも、屋上でならうまく育つ品種、北の庭で育つ品種、いろいろあります。箱根の星の王子さまミュージアムは、湿気は凄いし、日照時間も怪しいけれども、うまく育つ品種が徐々に解り、今、どんどんおもしろくなっています。最初は手探りでびくびくでしたし、箱根という土地柄、植え付けの植物のリストの環境省への申請など、ややこしい問題もあったので、最初はおっかなびっくりだったのです...。
左の写真は、ユーフォルビア・ミルシニテス、ベスチャトーガーデンで今年4月に見て、そういえば、ずっと以前から、この庭で目立っていたことを思い出し、日本でもうまくいくはずと、ネットで調べたら、売っていました!さっそく、4株注文。植えっぱなしで何年も元気に過ごしてくれるはず。これからが楽しみな宿根草です。ちなみにこの写真、花の向きが逆に見えますが、私はこの方向から写真を撮りました。実は、この夏、同時に3冊の本を書くことが決まってしまい、現在、そのなかの一冊むけに、ちょっと珍しい、でも育てることが難しくない植物をその栽培法とともに写真集みたいにしたいと思い、集めています。「育てるのが簡単でレアな植物」イギリスのボビーブラウンさんのナーサリーの売り文句がこれでした。私としては、自分で勝手に運動している絶滅危惧種園芸植物保護運動の一環で、この記事に力を入れたいと思っています。日本中のそういう栽培農家さんを知りたいし、応援したいと思っています。