吉谷桂子のガーデニングブログ

March 2011

March 29, 2011

母のアイデア

IMG_2013IMG_2021美しい花の写真じゃないので、ウケないかもしれないと思ったのですが、いつか書きたいと思っていた、私の母の、ガーデニングスタイルをご紹介します。

母は今87歳で耳も遠く歩く速度はカタツムリ、でもありがたいことに、年齢なりに元気です。頭を使って日々の暮らしに、さまざまな工夫やアイデアがあり、見ていてとても楽しいのです。聞いてみると、すべては自分で思いついて作ったものばかり。ガーデニングにも工夫があって面白いのでその一部をご紹介。

写真一番上のペットボトルのリサイクル土入れは、似た様なアイデアを雑誌などで見たことがありますが、母のこれは、かなり大昔からのオリジナルです。この土入れやキノコやミカンの網を再利用した鉢底石パックは、私がイギリスに行く前(20年以上前)からの母自家製園芸用品で、以前(園芸に興味なくコマーシャルの仕事などをしていた頃)は「なんだ?コレ?」と、思っていたものです。2番目の写真は、背IMG_2015の低い母が高いところで伸びてしまった植物を剪定するための道具で、これで植
物を引っ掛けます。一応、緑色に塗ってあるのは、イギリスのガーデニングに影響された母が自分でペンキを塗ったものです。

びっくりしたのが、液体肥料の瓶に穴が空いていたこと。でも、母のやり口を十分に心得ている私は、この穴が、いちいちキャップを開けて液体をBlogPaint軽量しなくても一振りでジョウロに丁度よい量の肥料を注入できるための仕掛けであることがわかりました。他人様にお勧めできるアイデアではありませんが、確かに便利ではあります。くれぐれも倒さないでね。

 感心したのは、洗濯バサミの挟まったハンギング枠。これ、やはり20年近く前に母とパリへ行き、セーヌ川沿いのガーデンショップで買った植木鉢のハンギング用の支えです。おしゃれな仕掛けだと感心したのですが、この枠に丁度良い鉢が手許にない。

そこで、母がすぐに思いついたのが、洗濯バサミをここに挟み、枠のサイズよりも小ぶりな植木鉢が抜けないようにする仕組み。IMG_2011ちょっとのことですが、やはり、ほほう!と、感心しました。

最後の写真は母の寄せ植えです。なんてことのない寄せ植えですが、すっきりとしている。この軽量ポリ製植木鉢は、今はなき、埼玉のガーデニングデピアで購入。¥3800-10年以上使って元を取った気分ですまだ後20年は使えそう。とても気に入って、母にプレゼントしたものですが、ちゃんと左右対称に植えているところがいじらしい。それから、お気づきでしょうか?秋冬は太陽がお向かいのマンションに遮られて入ってこないので、太陽の当たる位置まで、涙ぐましい努力でもって高く持ち上げてあります。

今の母の小さな庭には、気ままにぽちぽち植物が置いてあるだけですが、一時はかなりの花が常時咲いていました。たくさんの花を咲かせて「この花み〜んな私が育てたの!」と、得意になっているのが微笑ましかった。子どもはいつか巣立っていくけれども、植物は永久に育ててくれる人を必要とし、人が持つところの「育てる本能」を満足させてくれる。

春はその最高の時です。 明日は箱根 星の王子さまミュージアムへ。


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March 26, 2011

ビズの新連載

BlogPaint3/11以降、来週の3/28まで、ほぼ毎日入っていた撮影やロケ、イベントの予定がほとんど全部中止になり、唯一遂行できたのは、先日のカフェドイシスの作業のみ。この仕事中止の嵐。未曾有の震災の大きさを考えれば、当然のことだけれど、ここに留まっていてもいけない。

震災以降、それぞれの仕事が手につかないのは皆同じだと思いますが、それぞれが全力で仕事をするべき時が来ている。停電もあり、ろくに仕事ができない印象ですが、光りのある時間帯はずっと撮影をしていました。

今年のビズ早春号で特集した「クリスマスローズの寄せ植え」評判よく(左の写真)、ビズ誌上で、寄せ植えの特集をしましょうということになった。連載とは別に、これまた一ヶ月ほど前から寄せ植えの準備。しかし、震災で撮影が流れた。カメラマンも移動不能。旬の開花期は待ってくれない。全ての撮影を自分ですることに。とにかく全てを淡々と一人で決行。背景に使うボードをペイント。あらゆる日用品を使ってレフ版を固定。強すぎる太陽光線は明るい色の傘で遮り、外気に放射線と花粉を感じつつ、このところ撮影を続けてきました。
「インパクトの反対色VS安心感の同系色」というようなテーマにしようと思っています。それで、この2週間で10点近い寄せ植えを制作。いまの時期、本当にふんだんな材料が手に入るので、実に豊富に作品が作れます。園芸店はこの3連休、花が売れず用意した良い花も売れ残り中。それどころではないとも思われますが、こういう時だからこそ、街を花で穏やかに。でもみなさま、作品を作った以上は、少しでもきれいな写真を撮っておくことです。私は最近、どんなに良い作品を作っても、写真にしておかなかったら、作らなかったと同じだ。と、自分に言い聞かせ、寄せ植えを作っただけで息絶えないで(普通、そこで息絶える)、もうひと頑張り、発奮してカメラマンになっています。

みなさまも同じだと思うのですが、あきらかに震災/原発で動揺して、集中力に欠ける日々です。それでも、容赦なく締め切りはやってくる。実は、ビズ誌の連載は先日発売の春号で終了。次の新しいテーマの連載記事、「吉谷桂子の旅案内」というタイトルの締め切りはあさってなのに、何も書けない。イメージが湧かず苦戦中。ビスの編集Tさんに、有名なアートディレクターN氏がおっしゃったという「生きているんだから、幸せになろうよ」のお言葉を、私も反芻しています。


iris_garden_blog at 06:14   Tweet

March 25, 2011

花の支え

IMG_7795
昨日に引き続き、カフェドイシスの庭です。前日大雨が降って重たい花首が垂れ折れてしまった花がいくつかありました。スイセンやヒヤシンスなどの球根花は、雨じゃなくても、茎が伸び切ってくると、花首がポキと途中で折れる傾向があります。そこで、細い枝を支柱にして、さらに風でも折れないようにヒモで結束します。結束するヒモによく使うのが、ニューサイラン(フォロミウム:写真左手の剣状斑入り葉)です。写真にもあるように、3ミリ程度の幅にちぎって裂いたもの。ニューサイランで世界で、もっとも丈夫な繊BlogPaint維質の植物として知られていますが、どんなに引っ張っても繊維の縦方向には切れません。結束する際、針金などで結束すると茎を痛めることがあります。ニューサイランのヒモは植物を痛めることなく結束できるのでお勧め。今の時期、折れてしまったニューサイランを切り戻す作業もあるので、これを結束ヒモにすると見た目もよくていい事尽くし。さらに、上の写真左に見えているベルゲニアの花も、重くて折れています。 
細かい枝を添え木にしてニューサイランで結束するときれいに開花してみえます。ちょっとしたひと手間ですが、庭がきれいに見えます。このまま暖かくなってくるとスイセンは葉っぱが乱れて散らかって見えてしまいます。それもなるべく葉っぱが光合成をするように工夫しながら軽く葉をひとまとめにしておくと、庭が Tidy 、片付いて見えます。 

iris_garden_blog at 13:15│ガーデニング   Tweet

March 24, 2011

カフェドイシスの春

IMG_7751
2度目の春を迎えたカフェドイシス。春の花を植え替えに、東京目黒区の自由が丘に行ってきました。震災以来初めて、予定通りの仕事です。今、私たちの社会が抱えている問題は計り知れないのですが、お花、庭が人を癒すと信じて、自分の仕事を遂行します。私の住む地域は、いまだ停電やガソリン不足で非常事態ですが、東京目黒区は、停電もなく、普通にガソリンスタンドもやっていて、3/11以前と変わらない雰囲気。場所が変わるとこうも違うものかと驚きます。
*写真をクリックしていただくともっと大きな画像で見ることができます。
IMG_7777


春の庭は管理もよくされて、私がいうのも変ですが、とてもきれいでした。これからの一ヶ月、春の花が咲き誇って、とてもおすすめです。東京近郊の方は気分転換にランチやディナーにいかがでしょう。レストラン、メインの中庭は、去年の秋に植えた球根(スイセンのいろいろ)とアネモネ、そして施工当初から植わっIMG_7743ているヘレボラスが可愛らしく開花中です。

実はこの場所、風通しと日当たりに問題を感じる場所でしたが、逆に冬は、北風から植物を守って、他の庭よりコンディション良く花が咲いています。間伸びしたハボタンを抜いた場所には、これからゴールデンウィークすぎまで咲いてくれる花に植え替え。キンギョソウ、オステオスペルマム、マーガレット、サンサシア、そして、今回の目玉は、スーパーアリッサム、スノープリンセス。これ「開花期の長さが驚異的!ほとんど一年中咲いてるのよ」と、近
所に住むバラ栽培家のYさんに熱烈おすすめをいただいていた品種です。管理をお願いしているQ-GARDENさんにリクエストを出しておいたら、すごくいい株がやってきた! 夏を超せれば、大きな株になって、ほぼ周年咲くかもしれません。
IMG_7822カフェドイシスの外構には垂れ下がる植物が欲しかったのですが、このアリッサムがこのまま大きくなってくれれば、いい感じに下がってくれるかもしれません。昨日はあいにくの曇り〜雨模様。
太陽がないと花を閉じてしまうオステオが「面」を作ってくれないので。全体に点だらけの景色ですが、道行く人々に「きれいですね」と、声をかけられるのは本当に嬉しいことです。IMG_7804
l私の植栽の基本は「フィリングプランツ」を年間のベースに季節ごとにアクセントとなる植物「アクセント・プランツ」を植え替えるだけなので、最小限の植え替えで周年花が楽しめるようになっています。庭のメインツリー、ミヤマガンショウが早くも咲き始めました。この木は、本当に美しい花を咲かせ、他の季節の樹形もステキです。ここに、この木を選んで良かった! 続きは、また。


さて、昨日目黒区で、ガソリンが給油できたので、今日は箱根へ行く予定でしたが、箱根は夕べから雪。次の公開ワークは、3/30に予定していますが、天候や状況で確定できず恐縮です。




 

iris_garden_blog at 06:58│ガーデニング   Tweet

March 23, 2011

ヒヤシンスの支え

IMG_7641IMG_7640ペットボトルのロウソク台、うまく作れたでしょうか? 吸水スポンジで作るのは簡単ですが、ワイヤーはちょっと手ワザが必要です。こうかな?こうかな?工夫の時間となるかもしれませんが、それもクリエィティブな時間といえそう?


長いあいだ咲いていたヒヤシンス、伸びてきて、ついに倒れてしまいます。

いつものことだけれども。

そこで、適当に小枝を見つけて支え棒。

これだけのことでスッキリと体制が整うので、いつも嬉しくなります。

「ちょっとした支えで、直る」。

というところが良い。

人生も、社会も、そんなふうだといいのに。

と、つい、思ってしまいます。

甘いでしょうか。

今日は久しぶりに、自由が丘のカフェドイシスの春の花植え作業。

花を見て心を癒される。

その基本に忠実でいたいと思います。

PS:コンテナはプラ鉢をペイントしたもの。同じペイントで背景もペイントしてあります。庭にこんな一隅があると、ちょっと目が嬉しいです。
 

iris_garden_blog at 06:47│ガーデニング   Tweet

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プロフィール

吉谷桂子

(よしやけいこ)

東京生まれ。英国園芸研究家、ガーデン&プロダクトデザイナー。

7年間の英国滞在経験を生かした、ガーデンライフを提案。TV番組や雑誌等での企画、出演、講師を務める。また、国際バラとガーデニングショウや東京ミッドタウンのコンランレストラン「Botanica」の植栽デザインを担当。

「吉谷桂子のコンテナガーデニング」(主婦の友社)他、著書多数。

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