May 2011
May 25, 2011
ようやく春。という感じの5月の箱根仙石原、東京の気候よりも、3週間くらい遅れているような印象です。ちなみにバラはまだ先。
3度目の春を迎えたミュージアムの庭ですが、私としては、未だにプランツエコロジーのトライアルをしています。(まあ、いつでもどこでも永久にそうやって庭づくりは進む)
この庭の環境にあった植物は何か。そして、春が来て初めて植栽デザイン上の修正箇所がたくさん見つかる。信じられないことですが、アジサイが難しい。いつも新芽がでたところで枝先が霜枯れ。昨日も、この上の写真をみながら、次の落葉後に植え替えを決定した植物がいくつかありました。(デジカメのモニターを見て決めます。肉眼ではわかりにくい)本来大きく育つはずだったアジサイが冬の間に枝枯れし、小さくなってしまった。矢印の部分にアメリカアジサイアナベルを植え替える。植物が生長を止める落葉後に。下の写真手前も新芽が枯れて4割ほど小さくなってしまったアジサイ。
プランツエコロジーに対する自分の経験上の常識ってありますよね。それは、北海道と九州ではかなり違いますし、結局はやってみないとわからないことがたくさんあります。同じ東京でも風通しや日あたり、土壌条件で違います。たとえば、関東では通常、アリウムギガンチウムは植えっぱなしでは、夏越ししない。アリウムスファエロセラムは植えっぱなしで数年咲く。でも所変わればそれも変わってくる。(ちなみに今年はギガンチウム、梅雨前に掘り起こしておこうと思います)
わずかに残っていたハンカチの木の花穂。去年は異常なほどたくさん咲いたけれど。今年はちょっと心配。
たとえば、パンジーを刈り取る時期はいつか。(写真は昨日のミュージアムの寄せ植え)イギリスなら春から夏の間きれいに咲いていたパンジー。関東平野部はゴールデンウィークにおしまいですが、北海道はまだまだこれからがきれいだったりして。イギリスでは7月が一番きれい。箱根も根がしっかりと張っているパンジーならまだあと2週間以上はいけそうな。こんなにきれいだけれども、今刈り取るかどうか。次のガーデンワークは6月8、9日なので、それぞれの株ごとに「う〜〜む」にらみつつ、かなりを抜いて少し残した。この写真にあるパンジーも、かなり迷って実は抜きませんでした。昨日は12度くらいでしたし。自宅なら、駄目になるまで放置もできますが、公開庭園では、その見極めが大事。でもせっかく咲いているのに可哀想。と、ついつい私は思ってしまいます。
でも.......。
ベスチャトーさんの「植え替えを恐れないように」。このひとことを心のバネにして、もしかしたら植物にとってかわいそうかも。と、思う植え替えも、思い切って行動するようにしています。
May 23, 2011

実は、今日は星の王子さまミュージアムで一日ガーデニングワークでした。雨にたたられ、それでも仕事は進めましたが、いい写真が撮れなかった。
だからというわけでもないのですが、この写真は私がやりたいイメージに近い写真です。自分がどういう庭に近づきたいか。具体的なお手本がイメージにあると良いものです。すくなくとも「何がしたいのか」他者に伝える手だてにもなるし。
去年の7月に訪ねたヒドコートのイエロー&ブルーの庭。この庭は、去年行ってみて10年前よりも、とてもよくなった。大予算をかけてリニューアルして。さすがである。なので、もう一度検証してみたい。たとえば、草花の基本色調を黄色と青だけにして、それぞれの草花の「フォルム」「質感」「草丈」などを意識的に替えて組み合わせます。絵のコンポジションと同じです。

絵画のコンポジションの強弱や、濃い色を下に持って来て明るい色をどう配置するか、「庭を絵になるように」作るインスピレーションは、あらゆる絵画の中にも見つけることができます。でも、これ、はてさて。この絵は誰の絵だったか?忘れてしまいましたが、この色とバランスが好きです。
明日は雨が上がりますように。箱根仙石原にて。
May 22, 2011
近々に開催されるイベントとして、ただ今準備中なのは、先日もお知らせした6月1日開催の「たまがわガーデニングクラブ」の寄せ植え教室。まだ材料に苦心していてあっちへウロウロこっちへウロウロ。写真は去年、伺った「草ぶえの丘」のお庭。いまごろ、こんな感じかなと思い、千葉佐倉は遠いのでなかなかいけないけれども。材料を探して、千葉にもいきたい気持ち。
そして、6月1日が終わると準備開始!なのがチャリティーバザーのための商品作り。新たに作ったり、きれいに清掃、洗濯してパッケージも結構時間がかかりそうで他の仕事はセーブするつもりのヴァージンアトランティック航空主催の東日本大震災の復興支援への6月23日にはチャリティセミナーのお知らせです。会場は東京青山のバルカナイズ・ロンドン、 イギリス製の素敵な 商品がならぶ、バルカナイズは、ロンドンの街で売っている素敵なものをコンパクトにセレクトしたような場所です。
そこで、厚かましくも、私が英国在住時代、英国旅行の際に買い求めた品々をチャリティーバザーとして出品しようと思いついたのです。ヴァージン社からもバルカナイズ社からも、快諾を得て、すてきなバザーにしたいと思っています。もちろん、セミナーの会費もバザーの売り上げも全額日本赤十字社を通して東日本大震災の義援金として全額寄付させていただきます。私は第一回目なのですが、2回目以降の小関由美氏、鏡リュウジ氏(ヴァージンのHPにある氏のエッセイ「マジカルミステリーツアー」も大変おもしろくて私もファンです!)高城剛氏のオーガニックロンドンも、全部参加したいと思ってしまう。東京都心が遠い私には厳しいのですが。地方の方も、悔しい気持ちがわかります。遠いと行かれないですよね。なかなか。
でも、自宅にいても参加できるのがチャリティサイレントオークションです。ロンドン行きのアッパークラスのチケットが2名分で50万円から!一名分でそれくらいするので、安くゲットできたら凄い!私のフェアリー、ローズちゃんも2000円から開始です!(写真上、周りに咲いているバラは含まれません。透明の箱に私がパッケージしてリボンをかけてのお届けです)私の好きなBerry Bros のシャンパーニュも3000円から!と、いろいろいいものが登場するので、参加しない手はありません!ぜひともチェックしてください!申し込み開始は、5月23日(月)から!
当たり前、絶対ともいえる条件ですが、美しい草花は、水はけの良い土壌、風通し、適度な日あたり、この3つの条件で、だいたいは美しく育ちますよね。基本的にはその条件、特に風通しには気をつけているのですが、1階より2階より3階(屋上)の庭のバラがもっとも病害虫の被害もなく、育っていることにいまさら驚いています。1階のバラはゾウムシやチュウレンジバチの被害が甚大でした。2階もちょっと。防除も駆除も薬もなにも散布する時間のなかった3、4、5月、放置してこうなるのは仕方なし。しかし、屋上は被害ゼロだった。驚くべきことでありました。バラだけではありません。他の多くの品種が屋上ならうまく育つという事実に今更ながら驚いています。
写真は6分咲きの屋上のジェネラスガーデナー、レーマニアとセントランサスは実生で増え続けているもの。この品種が丈夫だということもあるでしょうが、本などにも書いている「さまざまな生態系で7つの小さな庭」があるなかで、屋上が一番、好きな種類の花を丈夫に育てることができる。そして、自分自身も5月以降は、毎早朝、屋上に行くのがもっとも楽しみです。ヒトも植物も気持ちのいい場所が一番。気持ちの良い場所に敏感になってみてわかることも多いです。さらに、一階や2階のベランダではすでにヤブ蚊もいますが、屋上にはいないし。アジサイやギボウシのパラダイス、北の庭もヤブ蚊のパラダイス。ヤブ蚊がいるというだけでガーデニングの喜びの半分を、夏は奪われるように思う。私は蚊に食われやすいので。はあ、これから夏ですね。
2階のベランダでも、ハンギングにすると、またしてもよく育つペチュニア類。蒸れは草花の最大の敵で、通気をよくする方法はちょっとの工夫でかなり改善すると思う。しかし昨日は花殻摘みに1時間。ビニール袋満杯の花殻が取れた。薄い液肥をずっと与えていますが、花殻だけは、手作業の他ない。ペチュニアは茎がベタベタの感触、これでハサミもベタベタになる。使用後は拭き掃除を必ず。しかし、百円ショップで買える散髪ばさみ(刃に細かいギザギザのあるもの)が、もっともペチュニアの花殻摘みに適しているので、百円ショップのハサミだと神経質なお手入れもしなくていいかと、つい思う。
こぼれダネで増える植物にもいろいろありますが、バーベナボナリエンシスを筆頭に、ポピー、ヤグルマソウ、セントランサス(レッドバレリアンOR ベニカノコソウ、白花もあり)、オルラヤ、カレンデュラ等々、狭い庭でもカラースキームを決めて植え付けているのに、その色彩を壊してくれるのがこぼれダネの実生株。ガートルードジーキルは色彩計画に合わない実生株は、迷わず抜き取った。と本で読んだことがありますが、私はなかなかそれができない。でも、たまには抜きます。写真は黄色いスモークツリーを中心に赤と黄色のコーナー。朝日や夕陽が当たったときに映える暖色です。しかし、ヤグルマソウが青い色でチラリ。気になるけれども放置中。
早朝は花を閉じているカレンデュラ'まどか'はほとんど一年中咲いている品種。こぼれダネでも増えているので、強いオレンジや黄色の色によって予定が狂うのですが、見事な咲きっぷりにいつも感心。見ていて元気のでる花です。ところで、シロタエギク’シルバーレース’は、白い花が可憐で美しい。植えて3年目になる今年の見事な花が咲いています。
屋上放置でよく咲くのはジャーマンアイリス、花が咲くのは長くて5月の2週間。しかし、シャープな葉の美しさを活かして他の植物の引き立て役にすれば周年楽しめる。またその背景になるのがやはり、シロタエギク’シリウス’こちらの花は咲いても黄色い平凡な感じの花ですが、一年中の葉の美しさはダントツ。狭い庭の植物選びは、やはり、花のない時期の葉の姿、質感、フォルム、この2点に注目すると絵になる時期が長くなるといえます。ご参考まで。
さて!明日は星の王子さまミュージアムの公開ガーデワーク、この1ヶ月に育ててきたひまわりの苗を植えつけます。(写真はすべて、今朝、撮りました、オンタイムのアップデイトもブログの醍醐味ですね。)
May 21, 2011
超多忙の日々、自宅の庭も5月上旬からさまざまな花が咲き乱れ、その花殻摘みの忙しかったこと!バラショウの残務も少しづつ終り、やっとブログの話題も自宅の花達に....。
去年から植わっていた2年草や宿根草は今が盛りと咲き誇り、やっぱりお花が咲くと嬉しいものですね。写真左手に咲くのは去年の春に植えて2年目の開花のオステオスパーマム。小さな9センチポットが大きな株になっています。だいたい、2年目が最高で3年目に少し弱って終わるのがわが家のオステオです。
右側に咲くハボタン(中心に立ち上がった花芽を切り戻し、わき芽の小花で5月一杯)には、同じ株のオステオを編み込んであります。編み込み植栽はイギリスで教わった方法で、倒れやすい草花を別の植物に引っ掛けて一つの絵にします。
ベロニカ、Veronica longifolia と 宿根リナリア プルプレア Linaria purpurea 、クレベランディセージ Salvia clevelandii 。この三種の集まった姿が可愛くて、うっとりしますが、屋上での栽培にベロニカがついていけるかどうか、試してみます。ほかの2つは大丈夫ですが。
屋上も花盛り。3年目の初夏を迎え、アリウム、ジャーマンアイリス、セントランサス、イングリッシュローズ’ジェネラスガーデナー’ほか、のびのびと育っています。今年は早春から2週間に1度、ニームオイルを散布しています。去年よりもコガネムシの幼虫(ネキリムシによく似た)が少ないようです。ニームオイルとバイタル液を混ぜて散布するのが一層効果的だと聞きまして、実行中です。
去年、試しに植えたサントリーナは無事に夏を超し冬を越し、今たくさんの蕾をつけています。超乾燥に強く屋上むき。同じく乾燥に強いガイラルディアも去年の初夏に植えたもの。厳しい夏と冬を越した株はどれもかわいい。
ここ数日探し回っているのが6月1日に開催するコミュニティクラブたまがわ(たまがわガーデニングクラブ)で開催する寄せ植え教室の苗。毎回、とても苦心します。その辺で普通に売っていない苗を探してくるのが私の意地。実は北海道のコテージガーデンさんにお願いしていたジニアがまだ花が上がらないそうで。では!ということで片っ端から種苗屋さん、ナーサリーや情報通に電話。なんとかなりそうではありますが、開花状況など生ものは難しいです。でも、今回提案するポリエステルフェルトの鉢カバーは上々のできばえ。これはクラブの方がひとつづつ手作りしています。これは以前、NHKのすてきにハンドメイドの番組でご紹介したカバーです。日々使用していると思いのほか、重宝なプラ鉢カバーでスリット鉢もワンランクアップです。クラブには、まだ若干の残席あり。しかし、はあ!当日まで、苗の供給、コンディションは心配の種です!!!