July 2011
July 20, 2011
本州は台風6号で大荒れだったこの二日間、北海道は爽やかな快晴デシタ(ウソみたい)。本日は、日中24度で英国のような涼しさ、日陰はさらに涼しく、気持ちのいいガーデニングワークデイ!(本気で北海道移住を夢見てしまいます)
上の写真は本日の受講者の方々の作品、テーマは「太陽」夏らしい作品群が風にそよいで、これもまた爽やかそのものでした。みなさんの持ち寄った植物のセレクションが、これまた素晴らしくて...。
私もコテージガーデンの梅木さんの用意してくれた材料で寄せ植え。私の自宅近辺では見たことのない種類が豊富で、ワクワクでした。
テーマに沿って太陽のイメージで作ったのはこの写真。このところパワーアップしながら提案している「花や葉っぱのフォルムの違いに注目」した作品。ほわんと宙に浮くような、それが風に揺れるさまを眺めて楽しむ夏ならではの背の高い植物たち。
使用したのは、コレオプシス、スカビオサ、ルドベキア、アンジェリカ、ジニア、カレックス、アルテルナンタラ。
しかし、ほかにテーマと関係のない、私好みの植物が視界に入って気になって仕方ない。
「では、好きな植物を使って寄せ植えを作ってみては?」と、梅木さんより提案。
地味な色調で離れてしまうとその良さがうまく出ない。
では真上からアップで(写真下)。溺愛間違いなしのジニアとアンジェリカ・ギガスの寄せ植え。微妙な色彩のフロックスとクロニンジンの花もすてきです。こういう好きな植物と出会ってしまうと、実に堪え難い(何が堪え難いのか?)。まあ、とにかく、手にしたくてウズウズしてしまいます。写真、この花の素敵だと思う感じをうまく撮れなくて。これが携帯電話写真の限界か。帰りの飛行機も定刻通りに飛んで無事帰宅。北海道の皆様とは、また来週29日、恵庭花の牧場の講座でお会いできるでしょうか? 今度は、英国ツアーのガーデンフォトを満載して「英国ガーデン最新報告」をしたいと思います。
それから、どうしても好きなジニア。好きな花=見栄えのする作品になるとは限らない。案外、アフリカンマリゴールドなどのほうが、見栄えのする景色が作れる。
しかし、今回、どうしても欲しくて頂いたアンジェリカ・ギガス。私が撮ったベスチャトーさんのポートレイトにもある。あの憧れの植物を、手荷物で一緒に持って帰ってきた。この暑さで心配ですが、どうにか頑張って育ててみたい。
それと、やはり寄せ植えに使った残りを頂いてきたジニア。これは、明後日の箱根のガーデンワークに使わせていただきたく。手荷物にて、フライト。今年はこの種類以外にも、灰色っぽい白色のジニア、巨大でダリアかと思うほどの大輪八重ジニアなど、注目株があちこちに出現中です。暑いからって、園芸店を覗かないと、いいものに出会えません。
まあ、実際、暑いので、腰が上がりにくい。しかし、花を見るとやる気でます。やはり、花って凄い。暑いからって、怠けて花と遠ざかっちゃ駄目かなと思います。
July 18, 2011
明日は、北海道へ。コテージガーデン、梅木さんのオーガナイズで、滝野公園で寄せ植えの講座。12時頃の飛行機で前日入り。まずは材料選びです。寄せ植えの色彩の基本要素、光と陰を意識して、光の色彩ー白〜黄色〜オレンジ。陰の色彩ーブルー系〜銅葉系)。そして、点、線、面 になるフォルムの植物を用意してねー。と、梅木さんにお願いした。(写真は自分でタネまきしたジニア)北海道は涼しいのでしょうか。こんなに暑い東京では、植物を生きながらえさせるのに精一杯。今回のまる二日の留守。その間、すべての植物に水やりのチャンスはなし。今のような日照りが続くと危ないものがある。雨が降って欲しいけれども。写真はすべて、今日の我が家のルーフガーデン、今日は朝焼けが美しかったので。
戻ってすぐ、22日には箱根星の王子さまミュージアムで公開ガーデンワーク。雨が心配です。でも、ほんとうは雨、降って欲しい。もう関東地方カラッカラですので。街路樹も辛そうです。ついに、ルーフガーデンにも、一日おきですが、ホースで水やりを始めています。
猛暑の時期でも、ルーフガーデン、朝、4〜5時ころと、夕方6時以降はパラダイスです。風が吹いてエアコン要らず。二階のベランダは蚊がいますが、屋上はいない。
いずれにしても、蚊がいなければ、もうすこし楽な夏のガーデニング。今日もベランダの水やりで足を5カ所も食われてしまった。あーかゆい。
滝野では、寄せ植え講座のみですが、来週、7月29日、恵庭の「銀河庭園」えこりん村、花の牧場で開催のイベントは、一日中の講座です。今回新たに撮影したイギリスの画像もたっぷりご紹介の予定。北海道の方はぜひ! アリウムがイギリスで見るような感じで美しい花火のように乾燥しない、これでもいいほうなのですが。トリトマが溶けた?!乾燥に強いトリトマはじめじめの水分で駄目になることがありますね。屋上では、小さなポリポットでも生き延びていますが。
July 17, 2011
本日のRHSJ集中講座、 2時間みっちり休憩なく話を飛ばしたので、皆様には、どこまでついてきていただけたかどうか。心配だった ので、おさらいというか、ここでまとめを記しておきますね。ご参加いただけなかった方々には、少しでも片 鱗を。
総括的には「ガーデン・デザインに、新しいも古いもなく、個性的で普遍性のあるデザイ ンの素晴らしさを理解することがまずは、大切」とお伝えしたかった。最初の写真は究極の。ベスチャトーガ ーデンにて。(庭は横から見るもの。として、レイアー。眺めの重なりから見える植栽考。背後に見える何か と何を組み合わせるかで、植物の見え方が一層素晴らしくなる)
それから、もうひとつのポイン ト
多品種の植物を使って美しいイングリッシュガーデンの「植栽ノウハウ」。これは、寄せ植え にもいえること。21世紀に入って、その傾向は「色より形」になってきた。今回、ツアーで回った庭でもそ のことを強く感じた。
写真左は、ブロートングラ ンジ。クランベコーディフォリアとサルビアネモローサのコンポジション。
下の写真は色彩だけ を優先したヒドコートのイエロー&ブルーガーデン。色の統一感はあるけれども形のメリハリがなく、ボサボ サして見える。
誤解のないよう付け加 えますが、花の色彩の調和をおろそかにするのではなく、調和した植物の色彩に「フォルムとテクスチャー」 の要素を意識的に加えることで、それぞれの植物の存在感が、いっそう際立って美しく見えるようになるので す。本来美しい花を一層美しく見せるために。
庭の植栽で、「花の色彩」こそが、もっとも重要 なキャラクターと考えられた傾向から、今や、花そのものの形やタネになった形、葉の形やテクチャー組み合 わせを優先し、その上で色彩を。
写真下は、ヒドコートの新しいゾーンの植栽。植物のフォルム の選択が際立っている。似たようなフォルムの似た植物どうしを、隣り合わせに植えないというセオリーで。 同じ黄色がテーマでも、これが今風。
また、植物を彫刻的な要素として使うスタイル。Using plants us architecture 。これはもちろん昔からあ った手法ですが、使い方でモダンさを感じさせるのが、トム・S・スミスのデザインしたブロートングランジ 。下の写真、コンクリートやブロックなどのハードマテリアルは一切使われていません。
昨今のイギリスの「THE ART OF PLANTING」の植栽がパワーアップしていると感じるのは、この「植物のフォルム」という要素にある 。これはピート・オルドルフのテキストより。
プランツフォルム、5つの要素
●ス パイアー(スパイク型の植物、サルビアネモローサやベロニカ、ジキタリスなど)
●ボタン&グローブ (花の種類によりますが、バラの花やルリタマアザミやサントリーナの花ようにころころした丸い花)
●プリュム(スモークツリーのように羽毛のようなふわふわな花穂)
●アンベルス (アンジェリカの ように個性的でインパクトのある造形)
●デイジーズ (マーガレットのように、いかにもの花の形)
私はこれらを、ずっと、点、線、面 と表現してきましたが、点、線、面、では表しきれないさ まざまなフォルムの植物の面白さに着目した「絵画的庭づくり」はこれからもますます発展していくと思いま す。まさに、多様な植物が出回る昨今であるから。
また、以上の5つの要素に足らないフォルム もあるかと思います。例えば、ユリのような●リリーシェイプ。とか、大事なのは、自分なりに植栽を考える ときに、こうしたさまざまな「フォルム」があるなあ。ということを認識することです。本当はどんな名前で もいいのでしょうね。自分なりに、名前をつけるよいでしょう。
ここ百年近く続いてきた「花の イングリッシュガーデン」の伝統的手法としての「カラースキーム」は、いまはむしろ、植栽の世界において は、当たり前の要素。まずは、1に、 「フォルムと質感」2に「カラースキーム」という意識で庭づく りをスタートさせると、日本での庭づくりにも、新たな展開ができるはずでは? 日本の気候にあった植物に そうした植物が多いからです。アスチルベ、ギボウシ、シダ、などと組み合わせるだけでも、素敵な植栽にな るはず。
それから、今回は「アダプテーション」、何かと何かと組み合わせるアイデアのことに も言及しました。古いものと新しいもの。東洋と西洋。屋外と屋内。いろいろな要素を組み合わせる知恵を生 かせば、庭づくりは限りない可能性。まだまだやるべきことがあると感じます。
July 16, 2011
私は明日日曜日の午後13:00から「美しいガーデンと特徴的なデザイン」という内容で、今回の英国ツアーで得た新たな情報も多いに加味し、総数190枚のスライドショウを作りました。
昨日からずっとそれに「セルフ集中講座」かかりきりでありました。
今日の朝、宅急便のお兄さんから「昨日のテレビみましたよ」と、いわれ、昨晩は私の出演したTBSの番組の放送があったことを思いだす。気になるが、うっかりした。このところ、テレビを見ない。特に帰国後はいつもそう。テレビと自分の周波数が合わないと感じている。なので、アナログがもう見られないとか騒いでいても、実は、わが家のテレビはアナログのままだ。
内心どんなことになるのか、放っておきたくもあり。とはいいつつ、BSでは時々面白い番組を放送しています。わが家は見られないのだけれども、実家に行くとBSに釘付け。最近見たなかで、もっとも面白かったのは BSフジ土曜24時からの「TOP GEAR 」というイギリスの番組。ニヒルな笑いとたまに凄いカメラワーク。ちなみに、ガーデニングではなく、車マニアの番組。 これを見たいので、やはり、新しいテレビを買おうか、とかんがえ中。
明日は、ピート・オルドルフやトム・スチュワートスミス、ほかにもいろいろなデザイナーの特徴的なデザインの解説をします。
時間ができたら、これもブログで綴りたいと思います。(しかし、当分仕事が溜まり放題でトホホ)
July 15, 2011
昨日は自分にとっての美味しいもののお話でしたが、美しいものを見つけると欲しくなるのは、やはりこれ、ブツ欲か? 向上心か? 友情か愛情か? 美しい物から学ぶこともあると信じているので、美しいものを手にすると、それがまた日本では手に入らないと思うと、買っておこうか。旅行中、非常に悩みます。飛行機の荷物制限があるし、あっという間に荷物がふくれあがってひとりで一度に移動できる荷物量ではなくなる。それに海外は自分以外へのお土産も、結構な量になります。家族友人親戚、10人以上は対象者がいるので、昨日荷物の整理をしていて「誰か用」の土産を長椅子の上に置いていたら、そうとうな量になってしまった。毎回これだな、悩みの種は。と。
今回の旅行のブルーガイドバッジを持った現地ガイドさんは大切で意味ある話をたくさんしてくれたのですが「欲しいもの、迷ったら、買ってください。時間は戻らない。時は金なり」聞きながら私、それが危ないんだよなあ。と思って聞き流していました。そんなことしてたら、瞬く間に持ち物がトラック一台になってしまう。黄金のプラスティックカードが飛ぶように財布から飛び出してきて。だから「迷ったら買わない」そんな私に、ツアー中、ご一緒にお買い物をしてくださっていた先輩、永田さんから「金言」。50代を過ぎて物が増え常に悩む私たちは、物減らし苦行の最中でもある。なのに、さらにどうしても欲しいものを見つけたときは
「これがないと生きて行けない」
かどうか、考えると。なるほど、欲しい!美しい!これは安い!自分に似合う! と、思っても
「なくても生きていける」
そう思ったら、買うのを我慢。するとたいがい数時間後には、そんなもののことは忘れている。これは、今回かなり役にたったキーワード。
ハンプトンコートショウでは欲しいものがいろいろあって、衝動買いで悩むのですが、時間がなく、持ち歩きの悩みもあったので、今年は、最初からターゲットを決めていました。ブーツとジャケット。というように。
日本からの旅立ち前から絶対に買いたいと思っていたのが、Dubarry of Ireland のブーツ。去年、同じものを買って、雨のなか水たまりでも、まったく水が漏れず蒸れなかったので、もはや長靴は卒業だなと思っていたレザー製のブーツ、黒は持っていて、今年は Clare というタイプの茶色が欲しかったので、庭めぐりの後、そこへ直行。去年も一緒にいたお仲間がみんな一斉に同じものを買ったのですが、それは今年も同じ。夏の庭仕事にも欠かせないので、これはもう、「これがないと生きていけない」
ところで、そんな自分の写真は自分では持っていないので、旅に参加してくださった daisy&bee さんのブログに私の写真と日程別に訪ねた庭が写真になっています。非常に見やすくてわかりやすいのでぜひ。そのなかに、そのときに私がハンプトンコートショウで買ったブーツとジャケットを着ています。
でも、このブーツハロッズで買った方が、今年から20%もついてしまう消費税(VAT) がすんなり戻るし、定価もショウでは、330ポンドが、ハロッズでは299ポンド。しかも、先週末はハロッズカードで全品10%OFF +VATのキャッシュバックがヒースローでできるので60ポンド以上もハロッズで買ったほうがお安かったです。その失敗、実は去年もしたのに、ハロッズに欲しいサイズがなかったら困ると思い、ショウの会場で買ってしまいました。また、ショウ会場でのVAT書類ゲットは至難の技なので、みなさまには落ち着いて買い物のできるハロッズでの購入がおすすめ。
ハロッズ、5階、乗馬やハンティングのアウトドアファッションのコーナーにあります。その後、私のツアーの面々がかなり購入して、あとから行ったらその場では、 Clare のブーツは売り切れになっておりましたが。
そして、もうひとつのこれがないと生きていけないウエアは、アイルランドに行く以外、ハンプトンコートショウでしか買えない Winnie magee のリネンレインウエア。日本からはネットで注文できるのですが、サイズは着用しないと不安です。アイリッシュリネンでできたレインウエア、通気性があって撥水性がある。これもガーデニングに欠かせない私の制服。これも、deisy さんのブログに私が着ている写真あり。ちょっと派手な路線ともう一着、地味路線で2着買い。1着、200ポンド程度ですがこれも、ショウ会場ではVAT できず。
少し涼しくなったら、箱根の星の王子さまミュージアムでのガーデン作業で着用したいガーデニングアウトフィットです。