September 2011
September 29, 2011
今回は、おなじみ、グリーンギャラリーさんへ。敷地内に新たに野菜のマルシェやフレンチ風のレストランができたので、楽しみも倍増。栃木から沼尻さんが植物選びに来られたので、打ち合わせも兼ねてご一緒。カブ君も一緒。ドッグ・パーキングがついているので、愛犬と訪ねることのできる場所でもあります。
お天気がよく、爽やかに暑かったので、ノンアルコールビールをごちそうになって、心地よい秋の昼下がり。
こうして、無為の時間が過ごせる場所、パリのカフェみたいな場所が日本にも、最近は増えてよかったなー。などと、思う次第です。
オーナーのYoshida Brothers
お二人のセンスでこの素敵な空間ができている。数年前に閉店した埼玉のガーデピア、神奈川のマリポサ、千葉のガーデニアイーストほか、今はもうなくなってしまったオアシスのようなガーデンセンター多々あり。
私たちガーデナーのオアシスは、私たちが守っていきたいと思う。みんなで訪ねて盛り上げよう!
新しいシーズンは常に育てたことのない植物との出会いのシーズンでもあり。このマツムラソウ。かなりのインパクトあり。見た目がジキタリスみたいですが、イワタバコ科の宿根草なんですね。 崖みたいな水はけの良い場所に自生するらしいのですが、自分の庭ではどうでしょう。我が庭の環境にはあわなそうで、手がでませんでした。替わりに買ったのがいくつか、また、後日アップしますが、肝心の仕事向けの植物とその寄せ植えは来年秋号のためのもので写真アップできず、恐縮です。
それにしても毎シーズン、かならず一種類は、育てたことのない植物にチャレンジ!を心掛けてきたのですが、最近は「これはダメそう」そう思うと手がでなくなって。それは、チャレンジ精神の欠如というか、良くないとも思うのですが、やってみないと解らないのだから。やってみるべき。それでも、直感的にだめそうだと思ってしまうと、やっぱり手がでないですね。 自宅に世界じゅうの気候帯の環境が揃っているわけではないので。う〜ん。と腕組みして、首かしげて、そのうち、次へ行ってしまう。いや、もう少し調べて、もっと、もっと体験のなかった植物に挑戦したいものです。とにかく、やってみて、解る事は必ずあるはずなのですから。
というわけで、この秋のニューフェースは「カッシア」別名アンデスの乙女。これは帰りに寄ったクレアさんの庭に満開で咲いていた。オーナーのカズコさんに、常緑で素晴しい!と聞いてさっそく。また、我が家に入ったところは別のタイミングにでも。
September 28, 2011
その寄せ植えも、わたし的にはもう、あれもこれもと沢山の品種を入れこむスタイルが嫌になっています。おおらかに、一つの品種がきれいにど〜んと、咲いてくれているほうが、空間全体(ランドスケープ)のことを考えれば、スッキリしていていいじゃないの。と、思える。すると、周囲からは物足りなそうな反応。でも、植物がそこだけゴチャゴチャしてるみたいなのも辛いし、もっと簡単で、長く、健康的で、らくちんで、来年もこのまま美しい。みたいな感じがベストではないか?と。だから、もっとも美しい『単植』とか、最高に相性のいいコンビないしトリオ植えとか、そういうものを探ることに、どうしても情熱が注がれてしまう。
先日、我らがオフィシャルサイトのページを作るため、2007年に施工した六本木ミッドタウンのレストラン、ボタニカのプレゼン・ボードを見直していたら、Simple yet Good Ingredients という言葉がでてきた。「今欲しいのは、コレだ!」と、思った。この短い言葉は、実際は、庭だけでなく、インテリアにも共通するコンセプトだったと思うけれども、庭には「シンプルながら選び抜かれた植物」という風に置き換えることができると思う。
思い出しても冷や汗がでるけれども、サー・テレンスと、コンラン・デザインチームとのセッションは当然の事ながら、すべて英語だったので、私の作った怪しい英語のコンセプトパネルに踊る文字は、相当の苦労が忍ばれる。それでも多くの言葉を使わずとも、共通のコンセンサスが、Simple yet Good Ingredients によって、可能になったのである。
選び抜くこと。無駄を省いて、選び抜くには、それ相応の経験も必要。数々の失敗を通して、得られた結論は、一見したところ、誰が見ても華やかで素敵。というわけにいかない場合も多い。でも、自分の信念。自分の考え。そして、放射するエネルギーみたいなものによって、インパクトのある作品ができると良いのですが、無駄なものをごちゃごちゃと入れてごまかす、いえごまかすという言葉は適切ではないかもしれないけれども、ごちゃごちゃと要素の多いスタイルは簡単なこと。いくつになっても年毎に成長したいと思えばこそ、Simple yet Good Ingredients をテーマに、もう一度、秋の寄せ植えの材料探しを見直してみたいと思う私であります。ま、早い話がゴチャゴチャさせないで、すっきりと美しいものを。それには、やはり、くどいようですが、引き算 !!!
September 26, 2011
このところ、素敵なコメントをたくさんいただきます。文章の力って本当に素晴しいです。読んでる私がひとりで、いえ、きっとアイリスガーデンのスタッフも感動していると思うのですが、もったいないので、そのほんの一部を公開させていただきますね。
f さんより
表紙の島田順子さんを拝見(9/25の記事)し、はっとしました。私、本当に心に響く言葉を若い頃からスクラップしています。数は限られていますが。20数年あるいはもっと前でしょうか、朝日新聞の小さな記事「パリに咲く花女の幸」より「たくさんお金をもらえたから幸せとかね、愛情がいっぱいあるから幸せとかって。その幸せの尺度がね、日本の場合をみますとね、他人との比較の幸せが多いんですよね。日本の場合、比較の幸せと、比較の不幸ですよね。あちらにいると自分だけが、ほんのちっちゃな幸せでも幸せなわけですよ。比較がないんです。各々の生活にプライドを持ちながら一人一人しっかり生きていますから、比較にならないんですよね、幸せが。不幸も比較にならないんですよね。それはすごく人間らしいなあと思う。日本人は素直な、おっとりした。すばらしい。とても幸せな所に生まれたと思うんですけども、比較の幸せっていうのを感じる時に、住みにくいなあと思います。」と、この記事を目にした私が若かった当時、ワッ!この方の考え方生き方素敵!と..(ここで一旦、消えてしまったのでここまでですが、追伸もありがとうございました。)
無記名さんより
実は先日、私もNHKの堀文子さんのお話聞き入ってしまい・(身に余るお褒めの言葉を中略失礼!)「美というものは 役に立たないように見えるが それでいいのだと思う 役に立ったら欲と結びついて 美は消えてしまうだろう 美は かたちのないもので柔らかく 仰々しい姿を見せない では いったい何だろうと考えてみれば 永遠に輪廻する命 ということになるだろう」 吉谷さんらしくこれからもどうぞ輝いてお過ごしくださいね!! そのお姿にたくさんの方々が導かれて いくことと想像いたします!!
わあ!凄い、本当にありがとうございました。やる気がでます。
日々、面倒くさいと感じること、これ、大変だと思うこと。でも、そこを凌駕しないと、行き着けない結果がありますが、こうした励ましのお言葉によって、乗り越えるための原動力がここに生まれます。
i さんのブログ、写真がきれいですねー!
http://blogs.dion.ne.jp/lauae/archives/10383836.html
写真を綺麗に撮るのも、かなりの気合いが必要ですが、人の心を動かす要素もあるので、頑張り甲斐がありますよね。
私も頑張りたいです。写真は、東京・青山「第一園芸」さんのショップ、花の色が系統別に集まって素敵。
September 25, 2011
どんな文章も、今の自分に欠けている何かだと感じる瞬間、そのことに気づくことも大切ですが、その文章の内容を自分に取り入れる努力、自分の足らないところを補足することで、人生はさらに豊かにできる。開運もできるかも(!?)で、すばらしいヒントはおもいがけず、どこにでも。もっと、もっと、もっと活字を読もう!
オーストリアのナチュラリスト、 エコ・テクノロジー(自然と調和する技術)の先駆者、ヴィクトル・シャウベルガー(1885~1957)をご存じですか? 私はガーデン雑貨のTool Box西麻布さんに行くまで知らなかった。こちらのお店で売っている銅製のシャベル(土を肥沃化させるといわれ、イギリスでも話題になっているシャウベルガー研究所のPKS ツール/私も最初はイギリスで購入し、数年前から使っています)に関連し、オーナーの黒田さんたちからこの本をご紹介いただいた。
著書のタイトルは「自然は躍動する」(アリック・バーソロミュー著 日本教文社刊)この本を買った日から、毎晩むさぼるように読んで、数週間、いつかはこのブログにも書きたいと思っていたのですが、簡単にはその感想を書けなかった。しかし、読書にも庭仕事に適した季節が戻ってきたのでご紹介します。内容は少しわかりにくい箇所もあるのですが、これは、すべての政治家から園芸家に読んでほしいような。いま、このブログ欄では、内容が濃すぎてあまりにも文章が長くなるので書ききれないのですが、雨滴は落ちてくるときに、下方に回転する力により(中略)本質的に生命に授ける性質を備え、エネルギーポテンシャルを生み出す。とか、土の謎、土の神秘についても読み進むうちに、気持ちが重たくなる。しかし、今から自分たちが改善できることもあることに気づくことが大切だ。本は価格も安くないし、解りやすさも備えていないので、誰にでもとはいかないけれども、地球のこと、自然のこと、最後は自分を大切に思うひとに読んでほしい。
この本を読んだことで、いままで不思議に思っていたことに合点がいく。たとえばこの本の読後、朝一番に飲むお湯も、迷わず電子レンジじゃなくて、やかんで沸騰させて飲むようになった。土も水も、その内容は目で見ただけではわからない。けれども、すべては生命の存在なのですものね。しかたなく、植物に水道水を与えるときも、実はハス口を使って散水したほうが、水の活力が上がるかもしれないな。と、思うようになった次第。結果も何も、そう簡単に目には見えませんけれども。思うこと、感じることは、大切だと思います。
September 23, 2011
台風一過の東京。後片付けが大変でした。みなさま、ご心配ありがとうございました。おかげさまで大事にはいたらず、但し、自宅前の側溝が枯れ葉で詰まってしまい、朝から泥さらいでした。暴風で植物がもげそう!と心配でしたが、凄い風速で横になったままでありながら、根っこはしっかりでした。形を戻せばリカバーです。しかし、私は本日は、久々の東京都心、銀座行き。その(心の)準備も結構大変で、慣れないハイヒールでのお出かけにも手こずりました。写真は相変わらず暗い銀座夜景です。それでも却って風格を感じます。
おしゃれさにおいては、友人中のトップクラス。ジュエリーデザイナーの八巻多鶴子さんに誘われ、銀座のシャネルビル10階にあるレストラン、アランデュカス氏のレストランへ。レストラン、ベイジュは、ほんのたまに、おしゃれをして伺う、いかにも東京らしいレストランです。本日は台風の余波か、雨のためシャネルビル最上階の「ル・ジャルダン・ドゥ・ツイード」でのシャンパン Bar は開店できなかったのですが、秋の爽快な午後にでも再度行ってみたいと思います。モダンガーデンの雰囲気が映っているでしょうか?暗すぎるか。
純白の一重が見事に決まってフランス人のオジサマたちの一心に注目を浴びていた多鶴子さんと、ペリエジュエのシンボル、アネモネの花のオブジェ前でツーショット。ペリエジュエのシャンパンはスイスイ飲めてしまう口当たりの良さが魅力です。私は先日のロンドンリッツホテルの食事の時と同じスタイルのMARNI、当初、クリスチャンラクロアの白いスーツにするか、かなり迷ったのですが、雨だったので諦めた。慣れないハイヒールで雨というだけでも転びそうでヒヤヒヤ、でも、お着物で雨に白はかなり度胸がいる。思わずクリーニングはどうするの?! と聞いてしまった私。さすがファッション界に長いだけあり、良い専門店をごぞんじとのことで一安心。 さてと、このお話の続きは、ygs のブログに続きます!