October 2011
October 31, 2011
多かったのが「自分も”好き”が多くて、それでいいのか迷っていた」とのご意見。昔から「気(木)が多くて材木屋」とか、あれこれいろいろを好きでいることを否定的に捉える傾向があったようにも思います。
「好きこそものの上手なれ」という言葉が好きなのですが、好きだったら追求して研究して、それを自分のものにしていく。のは、自立した大人に許された特権で。自分の責任で、自分のお金で、自分の時間を遣うなら。自分の糧になると解っているなら。いいのでは?好きが多いといいのは、ひとつの「好き」が失敗しても、定年や子育てが終わっても、また別の「好き」に救われることも多々あるかなと思います。それと、それぞれを好きこそものの上手なれで徹底的に研究する姿勢から新たな発見と出会うこともありますよね。
スティーブジョブズは「理系と文系の交差点」で花を咲かせた人ですよね。理系だけでも、文系だけでも、ひとつの才能だけでは、アップル製品は生まれなかった。
でも、子どもには、あれこれ手を付けてはダメ、と私もいいます。趣味はひとつに絞りなさいと。でも、そんなこと子どもが勝手に決めるのであまり余計なこと言わないほうがいいかとも思います。
時々、どうやってコメントを送るのでしょう?と、聞かれますが、拍手をポチと押すと出てくる小さなコメント欄。直に書くとき改行(リターンキィ)を押すと送信されてしまうので、どこかに書いたものをペーストすることもできますが。
素敵なコメント。私とアイリスガーデンブログのチームだけで独占するのももったいないので、断り無く、で恐縮ですが、一部抜粋して掲載させていただきます。若い方に読んでいただけるのも嬉しいですが、年上の方も多くて心強いです。
hiさん
異なったスタイルとかテイストが好きで共存しているというのが自分の中にあって、自分でも一体どうなのだろうと思うこと頻りです。庭も「ラブリーで、ロマンティックで、しかもノスタルジックだったら最高」っていう部分と、 Naturalistic Plantingをどこまでいけるかわからないけど、そのフロントは?と思いつつ追っかけたいとか。
美しさを追い求めることに関しては「全く縛りがなく無駄」なほうが良くて、欲とか虚栄心とか、役に立つとか、ひとまずは無縁でありたいと思います。ただただ自分にとっても美しいものを追いかけたいし、自分の中では縛りをかける必要も無いかなと。
絵画でもインテリアでも、マチュアな年代になるときっと好みが収斂されると若い時には願っていました、でも現実は正反対でした。
haさん
「好きが多いは幸せ」 うれしい言葉をいただきました、ありがとうございます。 私好きなことが多くて・・・ この道一筋でないと いけないみたいなこと言われますよね、60歳になったときに趣味を一つに絞ろうと思いました・・水彩画を描くこと 一つにするつもりが、無理でした^^ なにか肩の荷が下りた気分です。ありがとうございました♪
吉谷さんと同じく沢山の趣味があるため、必然的に色々と興味があり世界がどんどん広がって行き、時間が足りません。
ra さん
とてもよくわかります!自分は何が好きなのか?自分と向き合うこと、そして他を受け入れること。それが人生ですね!最後までにどこまで深く広くできるか。さらにそこから物を作りだせる方はすごい、そして幸せだと思います。そして「興味を持つこと」は一種のアンチエイジングですよね!
yoさん
私も多趣味で好きなこといっぱい有りすぎてどうなのかなと思っていましたが、両親を見送ったあと60歳になったらこれまでのことを生かそうと思い北海道の道東から東京までRHSJの勉強にいきました。そしてそこで今までしてきた絵や手芸や生け花、陶芸、パソコンその他もろもろのことがすべて役にたっていることを知って驚きました。生きていく上で無駄なことなんて何もないと思います。寄り道も素敵だと思います。
alさん
たくさんのものを見ないとデザインがかけません。いろいろな建築物にぴったりなお庭をデザインする為にたくさんの引き出しが必要です。好きなものが多くても何でもかんでもという訳ではなく自分の「好き」は整理されていく。デザインをしない人にはわからないかもしれませんが。。。デザイナーという環境にいると常に何か心に響くものを探しているような気がします。人それぞれですが。私は吉谷さんのハングリーさに刺激を受けています。
Stay hungry,stay foolish ......by steve jobs やはり名言だと思います。が、今の若者にはどこまで通用するのか???
na さん
好きなものが多いほうが幸せには大賛成!というかそれをアラフォー世代ですが実感してます。デザインじゃないけど、ハードロックもクラシックもナットキングコールもサウンドオブミューじっっくも好きですよ。もちろん旅も美術もインテリアも。世の中には美しいものや素敵なものがたくさんあるから。
reさん
すごくいいこと聞けて良かったです 人生沢山引き出しを持っていたほうがきっと楽しいですよね^^今日は息子が風邪をひいてしまい仕事を休みました休むこともとても勇気がいります、でも彼が寝ている間に庭の手入れや家の家事ができました 好きがおおいと幸せです^^夕焼けがとてもきれいです こんな時間をくれた息子に感謝です^^。
haさん
世の中に天才といわれる人はそういないので、ほとんどの方は過去、現代の偉業を成し遂げた素晴らしい芸術や文化に触れて何かしらのインスピレーションを得ると思います。
oさん
「好きが多いは幸せ」のことば。ちょっと感動・・いやかなり感動しました。いろんな「やりたこと」「好きなこと」がありながら、時間的な余裕がなくて、私はよくばりなのか??一つのことで満足できない人間なのか??ってちょっと凹んでるときにこの文章を拝見し、なにかのお導き〜?と思ってしまいました。。「好き」が多いのは幸せなんだ!そうですよね。(^^)たくさんの好きに囲まれて生きて行けたら、こんな幸せはないことです。やりたこと・・・なかなかできなかったりするけれど、「できない」じゃなくて「いつかできる」って信じて今出来ることを精一杯頑張っていこうと思います。ありがとうございました。背中を押された気分です。これからもいっぱい「好き」を増やしていこう!!と思います。
gaさん
昨日の日経で糸井重里さんが経営する「ほぼ日」では会議において、他人の提案への悪口は禁止。対案がなければせめてユーモアのある発言を、といっています。とありました。(人間発見)という欄です。なんとその日のテーマは「言葉、その危険なるもの」でした!!やはり!
危険で、残酷で、しかし、愛の表現だったり、生きる糧だったり。人類はかつてないほどに、言葉を大切にしなくてはいけない時代を迎えていると思いますね。あー、大切にしなきゃーと、あらためて思いました。それにしても「共感」とは、なんて嬉しいものだろうか。芸術に感動する瞬間って実は共鳴、共感なのだろうなと思うのです。音楽も美術も文学も。みなさま、ありがとうございました!!!
ygs のオフィシャルページ gallery のプロジェクトが少し増えました、11月末をめどに完成を急いでいるところですが、どうぞよろしくお願い申し上げます。今日はポートレイトについて、書きました。カメラマンの加藤さんのブログ素敵。
October 30, 2011
まずはシンメトリーをテーマに会場で作った寄せ植え。今年出たフリンジ入りのガーデンシクラメン、魅力的です。玄関先に置くなら色のテーマを統一して片付いて見える植物を使おう。など。シクラメンは形が乱れにくいので玄関先に向いています。
お集まり下さった方のお洋服が、ラベンダー色、ピンク色、麻色、などなど、講座をさせていただきながらも、目に入る観客席の方々のお洋服の優しい色合いに心が和みました。
なんどもお会いするうちに再会を嬉しく思う方々とも記念写真。きゃー!同じバッグですねー。2缶も防水スプレーされたそう、さすがにすごくきれいです。私もマネして1缶くらいはスプレーしてみよう。
こちらの所長は一流のガーデナー。植栽も、植わっている植物もハッピーな感じで素敵です。
「幸せになりたいんだ」
そう想いながら作業をするそうです。
植物を管理する方の気持ちが植物たちに伝わり、それで庭がハッピーに感じるものなのですね。
毎年国バラでお会いできるアリスガーデンのつやこさん他、最後に記念写真中央が所長さんです。
まずは取り急ぎご報告まで!
最後の写真、こちらの植栽で素敵だった、マホーニア・コンフューサ。(ヒイラギナンテン・コンフューサ)凄くいいですね!今まで、マホーニア・チャリティはよく使っていましたが、コンフューサは今回知った。日陰の穴埋めに良さそうなロウメンテナンスプランツじゃないでしょうか?まだまだ有用プランツには出会いのチャンスがありますね。また超多忙になってきたので、休むとかいって、堪え性のないところがでています。
October 29, 2011
またまた素敵なコメントたくさんありがとうございます。思いを込めるとその思いが全国から戻ってきます。嬉しいです。
今月は、講演会、テレビの収録(11月10日「美の壷」放送)、雑誌のスタジオ撮影、パーティと、人前の外出が多かったので、洋服のことについて考える時間が、長かった気がします。私にはどうも無駄な時間に思えるのですが、実はとても大切なはずです。あまり考えないで出てしまうと、後悔することあり。「人生、毎日、今日限り」。普段は、おしゃれ面倒、地元では、時間も労力ももったいないのでヒドい恰好で仕事をしていますので。どうか、見かけても営業中じゃない時は、声をかけないで下さい(笑)ね。おのずと写真もありません。髪をセットするのもイヤ、眼鏡かけて頭には帽子かスカーフ。
でも、行く場所、出会う方々、その時の自分の役割によって、ドレスコードは大切ですよね。誰かが決めてくれるわけでもなく、空気読むのも案外難しい。
最初に「何を着よう?」に始まって「どんな感じの服?」カジュアル度の松竹梅、ドレスアップ&ダウン、フォーマル度の松竹梅。それが T P O ということなのでしょうが、いろいろあります。未だに、はっきりとは、わかりません。言える事は自分で決めたことが自分らしいという結果。
それにしても、お着物には勝てない。何色だろうと、エレガントです。宇佐美恵子さんはお洋服姿もカッコいいけれど、凛とした美しさです。着物には憧れます。京都の叔母や母が誂えてくれた着物はあるのですが。
(え?浴衣ですか?先日、松本を訪ね、永田さんと沼尻さんと温泉へ。素敵な温泉でした)温泉は皆が同じ浴衣を着るので楽しいです。こんな習慣、日本だけです。面白い。着物のTPOにはルールがありますが、覚えておけば失敗しない。いいものですね。でも「年増は地味な色を」ってのはどうも?意義あり。
話題戻しますが、その空間で自分が「何色であるべきか」は大切です。そこでは、明度や彩度が影響する。まだ我が国の洋服の歴史、100年も経っていないし。
寄せ植えも同じ。人に見てもらうには、明るい色のほうが得。花色も、顔色の映え方も合わせる色によってまったく違います。
チョコレートコスモスは好きだけれども、それに銅葉のヒューケラ を合わせたんじゃあ、引き立たない。合わせるのはもっとも明度の高い色を。となると一番に白!
ということで、顔色がくすんでいる私などは、くすんだ色は NG 。でも本来、地味な色やくすんだ色が「大好き」。カーキ色とか黒とか茶とか 、明度の低い色が落ち着く。だから普段はくすんだ色の服着てます。安心するんです。明るくて、汚れやすい色の服は、サービス精神で頑張っている。
でも、英国に住んでつくつく感じた。白人に比べ、くすんだ肌色、黒い髪の毛の日本人が暗い色の服を着ているのは、本人が思う以上に、そこだけ色彩がくすむ。その日本人がいる場所だけ、くすんだ空間が出来上がったのです。色彩の効果だけで、こんなに印象が変わってしまうなんて。
そんな体験を通し、プロヴァンスの旅行の時は、参加者全員に「明るい華やかな色彩の服を用意を」と、呼びかけました。「困った!」という反応も聞きましたが、結果的には、南仏の人たちのウケがよかった。ピンクや黄緑色の東洋のマダム集団。「華やかだね!」とか、南仏の方々からも高反応。以前から一人で歩くのとはまったく違う「日本人の団体に対する周囲の冷ややかな目線」が気になっていたので、せめて洋服の色彩だけでも明るくすることで、みんなと一丸になって楽しくなれました。ユニクロのTシャツでいい。
こちらは、今年のイギリス。指定しなかったけれども、みなさんとても明るく軽やかな色のお洋服で素敵でした。
海外に行く時、白い服を用意することが多い私ですが、何を着ているかで、周囲の反応がまったく違うということを、知ったのは、はじめての3ヶ月間のヨーロッパ旅行(1982年〜)でした。あれ以来、いやというほど味わった体験からくる、色は、私の掟です。
何色を身につけるのか。それから、自分のテーマカラー、私の場合はライトグリーンですが、テーマカラー、自分のラッキーカラーがあると選ぶ時に便利です。
美輪明宏先生もおっしゃていますよね。着るもの、インテリアの色、すべてがあなたの心の色に反映する。明るい心には明るい色を!年をとるほど、明るくしようと心がけています。
Kさんから素敵なコメントをいただきました。ありがとうございます。
イタリアの新聞に 日本人観光客が黒ばかり着ていてあれはよろしくない とあったというのを聞いたことがありますが さすがガーデナーの方々は日本人でもお洋服がカラフルでとっても素敵ですね。(中略)やっぱり浅黒いわたしたちには 黒ばかりでは顔映りや印象も暗くなってしまうのかも。
同感です。以前、イタリア人が「日本人は服も心も、もっとブリリアンテに」と、言っていたのを聞いたことがあります。イタリア人の色彩感覚ってまた特別なのかもしれませんね。ブリリアントな色彩の服。身も心も、ブリリアントに心がけたいと思っています。(美輪明宏著「花言葉」は、東急文化村ミュージアムのルドゥーテ展の展示より)
「器量の衰えてくる50代からは、頑張りすぎない程度に」って、先日の田辺聖子さんのお言葉通りですが「明るい色」ってだけでも、あまり頑張らなくてもできるヒントかなと思います。
でも、実際、お店で売っているのは黒、茶、紺、グレーなど、地味な色ばかり、秋だからか...。仕方ないけれど、実は欲しい服がなかなかお店にありません。でも、それくらいが丁度良いのでしょう。買わなくて済んでいるのですから。
気づいたら長くなってしまいました。さあて!これから名古屋です!春日井でお会いしましょう。明るい色のシャツを着て、6:40発の電車にのって、元気に行ってきます!そして、これから数日ブログをお休みします。11月2日は箱根、星の王子さまミュージアムの公開ワークです。クリスマスの準備をしてきます!
October 28, 2011
ときに植栽だけではない、庭の表現の魅力にも出会っていきたい。
でも、繰り返しますが、やはり草花の魅力を活かした庭が好き。それらを総合して、庭をいかに作るか。
「そんなにグラグラしてちゃ、いい庭なんて作れるわけないでしょ」とコメントをいただきました。
文面からは、ちょっとした悪意か敵意も感じましたが、どんなコメントもチャンス。普段から私が思っていることを書くのに、良いチャンスをいただきましたので、取り上げさせていただきます。
ちなみに、私は植物の入っていない庭を見学するのも好きです。そういった作品との出会いを、自分の庭作りに活かす。ということがこの方には伝わらなかったのでしょう。
こういうことを書くと、必ず味方派が「大丈夫ですよ〜!」「最初から理解してますよ〜」とかコメントをくれるので嬉しいのですが ( ありがとうございます!)、私にはいろいろなコメントをいただくことも、いいチャンスです。
世の中はいろいろな人がいて、いろいろな考え方があり、またそのいろいろなアイデアを換骨奪胎していくのも、人生の面白さだと思っています。それがデザイナーの楽しみ。いろいろなもののミックスも、自分らしさに繋がる。なので、私はグラグラしていませんが、若いころは迷ってもいました。
世の中は「二兎追う事」を許さないような面もあるようです。「どっちか」片一方のほうが理解しやすいし。人は自分が理解できないことに対して否定的になります。「いったい、どっちなんだ!」といわれたら「両方大事なんだよ」と「お父さんとお母さんどっちが好き?」変な質問ですが「どっちも違った意味で好きだ」と、答える知恵が、子どもにあれば良いのですが、無責任で困った質問です。
洋服か和服か、ではなく両方素敵に着こなす人には憧れる。和庭も洋風も両方できるガーデナーがいれば素敵。私は、日本庭園を自分流に作ってみたい。去年のバラショウはモダンだったけれども、来年はデコラティブなヨーロピアンを計画中。いつか、日本庭園を自分流に作るチャンスがくるとよいのですが。
モダンもクラシックも好き。ミニマリズムもデコラティブもデカダンスも業務用も好き。テイストが洗練されていれば、どんなスタイルでも好きです。今の家も、外観はモダン、内装はモダンクラシックです。両方を混ぜてあります。好きな塩梅に。二兎卯追うものは一兎も得ず。ではなく、さまざまなエレメントを総合するのが私流。なので、仕事の場面では、それぞれのニーズに合わせて表現方法を変える。
でも、25歳くらいまでは、モダン&ミニマリズム以外は、大きらいでした。
子ども時代から、家を作るならどんな家がいいか、ずーっと、考えていました。学生時代は建築家、槇文彦さんに自宅を設計してもらうのが夢、と、思っていました。夢は勝手です。
でも25歳の時にヨーロッパを3ヶ月放浪旅行して、その考えが変わりました。
過去の建築家の中では、ミース・ファンデルローエがもっとも好きな建築家であることには、今も30年以上前から変わらないのですが、25歳でヨーロッパの古典建築を見たときの衝撃は、今でも言い表せない感動でした。
今、見たいのはチェコの古典建築と、ペーター・ズントーの作品です。ペーター・ズントーの作品を見るツアーがこの夏あったそうです。参加した方がいうには、全員女性だったそう。凄い世の中です。何度か書いたことがありますが、建築は庭も含めた芸術の中の頂点だと思っています。建築のなかに絵画や彫刻が入り、庭も付随する。庭だけが野原に単独にあるというのは成り立たないからです。
オーストリアはウィーンを旅すると、世紀末’ゼセッション派’のインテリアに憧れました。色々憧れて、困ったなと、思うこともあり、どうするの?と、若い頃はこんなに色々好きでいいのかなとも思っていました。我が家にはその時、夫がウィーンで買った椅子がありますが、案外今の我が家に似合っています。
さて、私も半世紀以上も生きてきた。なので、若い人たちには伝えたい。
「好きが多いは幸せ」(これ、私の造語です)
これは、美輪明宏先生の人生の「人生、多角経営のすすめ」にも繋がります。今、夢中で寝る前に読む本は曽野綾子さんの「自分の始末」先日のパーティで見つけました。
何十年かかけていろんなものを好きになって、研鑽を重ねて、5〜60歳くらいから本気で表現すれば良い。
子育てが終わったり、定年退職をしてから本当に好きなことをする人は幸せだと思いますが、それには様々の「好き」が必要。
そうしたことを全身全霊といえば、大げさに聞こえるかもしれませんが、自分は何が好きなのか、真剣に考えて生きてきました。その上で、自分が表現するのに、今の時代や気分に、もっとも即したことをデザインする。
子ども時代はバウハウス派の父の影響で、モダンなものだけが美。と、思っていましたが、西洋の本物のデコレーションを見てから視野が広がり、京都に行けばまたその美しさに惚れ惚れし、いろいろな良いものを見て「モノを見る目を耕す」のです。
ミニマル1点張りの素敵な友人も知っています。それも好き。デコもミニマルも両方好きな友人とはさらに気が合う。
そうしたものが、その人の生き方そのものを広げるのです。食べ物の好みなども、和洋中華エスニック、なんでも美味しいものは好き。という人のほうが、いろいろなことに肯定的で幸せな感じがする。
私はガーデニングも、手芸も、インテリアも、ファッションも、アート全般も、食べ物のことも、旅行も、あらゆるものが大好きですが、映画サウンドオブミュージックの「フェイバリットソング」が人生の根底で自分を支えている気がします。
また、園芸は「栽培方法」も「飾り方」も両方大切。片一方だけではダメ。でも、私は英国の園芸に出会い、飾り方の大切さを伝えて行こうと思っています。
「地球上は僕らの知りたいことで満ちている。しかし、困るのは才能の欠如です。僕に言わせると知りたいと思わないのが才能の欠如なんだ」曽我綾子さんの「自分の始末」より。面白い本に出くわすと、当分影響受けています。
明日は新幹線で本を読みふけり。名古屋ハウジングセンターへ。私の作った寄せ植えのプレゼントもあります! http://kasugai.nha.or.jp/event.html
October 27, 2011
香りは、真っ先に記憶中枢を刺激するといいます。その香りを嗅いだ途端、心を打ち抜かれたような衝撃の走ることがある。とは大げさに聞こえるでしょうが、まさに今、心はプロヴァンス、あの素晴しい場所、あの香りを含んだ世界に気持ちが飛んで。お土産の袋を開けた途端に、私の魂が、遠いプロヴァンスにぶっ飛んでしまったのでした。
おみやげという言葉、土産と書きます。その土地の土で太陽で採れるハーブは、プロヴァンスの「土と太陽」でなくては本物の味じゃない。そう思って東京のスーパーやデパートでプロヴァンスのハーブを探すのですが、どうも、こう、しっくりこなくて。 あー!それが今ここに。
それも、昨日、フランボワーズのサロンパーティーでプロヴァンスに住む美花ちゃんと逢ったところから。それは ygsのブログに夕べ書きました。このラベンダー農家も、元々、ヒロネカオリのカオリちゃんのご紹介から。カオリちゃんとお母さんのオリさんと何度か訪ねた故郷のような場所。人との繋がりの嬉しさを感じます。
美花ちゃんの帰国が解った時点で、実は図々しくも、私は彼女にハーブを頼んだ。どうしても、どうしても欲しくて、帰国の知らせをもらう数時間前にも、そのことを考えていたほどだったから。凄い想念か偶然か。写真はマルグリットの庭の菩提樹。凄くいい香りがして天然のアロマセラピー。
ラベンダーの産地、フェラシエールのマルグリットが調合したハーブミックス、一昨年買ったものが、在庫切れで、禁断症状。これがないとパスタも肉も魚料理もサラダも決まらない。
マルグリットが何年もかけてベストの調合をしたというラヴェンダー入りのハーブミックス。美花ちゃんが書いてくれたレシピを元に、記載してみる
タイム、ローズマリー、エストラゴン、オレガノ、セージ、ラベンダー.....。
私は得に料理にエストラゴンの香りがするのが好き。魚介類のパスタにエストラゴンと生クリームだけで最高の味になる。それは、プロヴァンスの強烈な夏の太陽を浴びて育ったハーブたちでなくてはならない。
そして、そんな植物の蜜を吸って作られたプロヴァンスの蜂蜜も特別な味。さらに得難いのは、マルグリットの人間性。彼女はハートの塊。フランスの肝っ玉母さんとしてテレビ番組に取り上げられたこともあるが、人生で、旅をするチャンスがあるなら、世界でもっとも行きたいのはこのフェラシエールのマルグリットの民宿。写真は以前掲載された私の記事を手にするマルグリットと数日前の美花ちゃんと、マルグリットが手にするのはハニーコーム。
一昨年のツアーでメンバー全員でとったランチも一生最高の思い出。(あの時参加して下さった皆様ありがとうございました!)
どこでもドアがあったなら、行きたい場所。それがイギリスの庭であり、プロヴァンスのマルグリットのお城。世界には夢焦がれるような場所があって、そんなことも生きて行くための原動力になるのだと思う。今の若い人たちが海外に興味がないというのは、とても寂しい。
今後とも、自分が経験した最高の感動を、自分の企画するツアーに可能な限り、活かしたいと思っています。ヨーロッパの花ツアーは来年、イギリスツアーは2年後です。今後ともよろしく!