吉谷桂子のガーデニングブログ

November 2012

November 23, 2012

エリック・ラビリオスの水彩画

昨日の水彩画展で思い出した。私のとっておきの、英国のアーティストをご紹介したいと思います。(今回の展覧会には出品されていませんでしたが)エリック・ラビリオス(1903~1942)です。

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私がラビリオスのことを知ったのは、15年ほど前、コッツウォルドの、小さな少し高級なアンティークショップでした。そこでふと、目に入ったのがこのマグカップ。

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その絵柄に惹かれて眺めていると、店の主が 「エリック・ラビリオスですよ。とてもレアなものです」

そして私の次の質問は「ラストプライスを教えて下さい」でした。

最終価格でも、当時の日本円で5万円近かったのを覚えています。30分ほど悩み、店に引き返し、買いました。普段は使っていません。だって割れたらショック。普段は仕舞ってあります。でも眺めるたびにちょっと嬉しくなります。

ラビリオスは39歳という若さで亡くなったため、作品数が限られているとのこと。
このマグカップは、ウェッジウッド社製で、1930年代のラビリオスのデザイン。ほかにもいくつかの食器があります。デザインの模様がガーデニングの柄だとどうしても欲しくなりました。

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2009年にラビリオスの水彩画集が発売されました。その色の美しさに惹かれました。それまで目にした絵は、すべて版画のようなモノクロでしたので、この色彩が心に染みました。
描かれたのは、ラビリオスが住んだサセックスなどの南イングランドです。今でも、英国の田舎はこんな感じです。昨日の講演会でもお話しましたが、色彩の表現は、単に色彩なのではまく、光の表現がポイントなのです。風景画は、その光と陰が素晴しい。

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空は灰色で。今日みたいに灰色した休日に眺めるのにうってつけです。

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昨日の講座でも、お話しました。アウトサイドイン&インサイドアウトの感覚で生きる。
空の青と、大地の緑に寄り添って暮らす色彩感覚の話など。

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1930年代といえば、ヴィータ・サックビルウエストなどが活躍した戦争前の豊かな時代。イングリッシュガーデン華やかなりし頃の英国の文化。掘り下げるとまだまだ面白いものがでてきそうです。



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November 22, 2012

英国水彩画展 in Bunkamura

12月9日まで開催中の「巨匠たちの英国水彩画展」
本日は、そのトークショウにお越し下さった皆様、ありがとうございました!
(素敵なコメントを下さった皆様も、ありがとうございました!)

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(このターナーはカタログをiPhoneで写メ。スミマセン実物はもっともっと深い色彩です)

講演会はちょっとあがった私であります。言葉を噛んだ回数。ボキャブラリーを忘れた頻度も、疲れているせいだけではなく。歴史的なことなど、専門分野じゃないお話をする時の不安感と、実は、私が崇拝する方が、ひょこっと参加されたので、かなり緊張していたのでした。嗚呼!

実は、この英国水彩画展。楽しみにしていたのに、お恥ずかしながら、この忙殺で、オープニングレセプションさえも行けなかった。それで実は本日、始めて展覧会を観賞したのでした。

その内容、この展覧会。本当に、素晴しかった!期待以上。見て下さい、行ってください。

マンチェスター大学ウィットワース美術館。素晴しい所蔵品の数々!であります。

アートに触れて、心が豊かになるとは、まさにこのこと。今日は講演会をしてアウトプットしたのに、強烈にインプットもできた。美術を鑑賞すると、本当に感性のインプットできます。

水彩画はなんというか、手に届きそうな感じのする気安さを秘めながらも、実は奥行きや広がりを無限に感じる。まさに写真に勝るリアリズムを感じるのであります。

ヴィクトリア時代は、カメラがありませんでした。なので、お金持ちの旅行には、写実の巧い水彩画家が旅に同行した。風光明媚な景色を記録。帰宅すると周囲の人たちに自分の見た景色を、水彩画を通じて周囲に説明したり思い出にふけったり。それが、今ここに残る。そのことのリアルな価値。

でも、そうした写実画家とは一線を画す芸術家の水彩も素晴しい。

私が特に好きなのは、ターナー、ブレイク、ロセッティ。それは、良く知っている絵に出会って再会を喜ぶ気分に似ている。

でも実は、いつも、こうした美術展で思うこと。

「知らなかった画家の作品に出会う喜び」 

今回、心に残った作品は、北アイルランドのひなげしの景色を描いた アンドリュー・ニコルの作品。

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トランスルーセント。あるいは、植物と景色のレイアード(重ねて眺める)図法は、まさに理想的な、庭の植栽法とも繋がる。下の写真は、ベスチャトーガーデン、どんなガーデナーも少なからず過去の作品の影響を受けている。ガートルードジーキルはターナーの影響を強く受けたのだそうだ。
そういえば、ターナーの絵の色調には色彩計画がある。一番上の絵は、2系統色。まさにジーキルの庭の色彩計画。

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でも、ぜひとも、生の原画を見てね。さほど大きくない水彩画の一枚に、何百キロにも繋がる広い景色と時代を超えヴィクトリア時代に行きた人たちの吐息をなまなましく感じる様なリアル感があるのです。

なんというか、実際に英国を旅するよりも、リアルに、あの時代の英国に触れた感触がくっきりと自分の心に残る展覧会。

まだの方はぜひ。

それは、「描写」という技術や意識を、自分の中に育てるチャンスでもあります。描写力を育むことは、すなわち、自分自身が何かを表現するときの、最高のヒントだから。



iris_garden_blog at 23:30   Tweet

November 19, 2012

冬の飾り 髪の飾り

先日のクリスマスの項目では、たくさんの方々にコメントを戴きまして、ありがとうございました!
拍手もたくさんいただいて、感謝!感謝!感謝!

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たっくさんの共感を頂き嬉しく思いましたが、なかには、これを書いたことで、さらにネガティブなコメントもあり。でも、そういう時は無かったことにして忘れてます。あーあ。残念だな。とは思いますが。

いずれにしても、こうして、興味をもっていただいたり、私自身も、それについてちょっと考えてみること。立ち止まって考えてみることが大切なことだと思うので、時々はこんな話題を書きます。それをチャンスと捉える。というか。いろいろな意見があること、それを識ることにも価値がある。

逆に本当に素晴しい名文を書いて頂くことがあり、時々、このブログの管理者であるスポンサーさんに「公開しては?」と、相談するのですが、自由な意見が闊達に踊りすぎると、時に読者同士の「炎上」というのがあるらしいですね。 なので、時々、勝手に掲載させていただくことがあり、スミマセン!

でもいずれにしても、皆様からいただくコメントは、とても大切に、私とアイリス・ガーデニングのスタッフで大切に受け止めさせていただいております。本当は、こちらは大企業の付属ブログで、私ひとりの個人ブログではないので、そこは公共性大切ですが、自由にやらせて頂いていることで、パーソナルな雰囲気があるのもいいなと思っています。(汗大目に見ていただき、これにも。感謝です)

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でも、心から心配して下さる親身な方々が多く、本当に嬉しいです。ありがとうございます!!!それから、たくさんの質問も戴いています。お返事がなかなかできなくてスミマセン!!!

なかなか時間が取れず。書きたいことはたっぷりあるのですが。選ぶことも、難しいですね。

どうしても、書いてあることが「すべて」だと、思えてしまいますしね。

黒か白か、右か左か、和か洋か、はっきりさせたいのではなく、時々晴れたり曇ったり。人生も心模様も有機的な流れのなかで、何かが、感じられたらいいなと思います。

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ところで、この↑ドイツのクルミ人形。ひとつとして同じ顔がありません。そういう「いろいろな顔があるのがいいんだ」って、いつも思うのです。自分の考えを書くのはますます難しいことだ。とは、思いますが。でも、応援してくださる方が圧倒的なので、支えて頂いているのだ。という感謝だけは忘れちゃいけないと思っております。いつも、ありがとうございます!

さて、またお知らせです。

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(まだ検討中ですが、フランスのルドログリの材料で今サンプルをお願い中です)

IMG_7081ところで、来年の話で恐縮ですが、小顔というか、顔をリフトアップもできる髪留めで、気分をリフレッシュ!の教室、本日から募集開始です! 池袋コミュニティカレッジです。最近ますます、髪留めに凝っています。髪型に悩む日にとても便利!教室では、作り方と同時につけ方や髪型の作り方もご披露したいと思います。ショートヘアでも前髪の「押さえ」ができて、ガーデニング作業に便利です。

詳しいことはまた後日書きたいと思います。

とりあえずのお知らせです!



iris_garden_blog at 13:00   Tweet

November 17, 2012

冬の暮らしと冬に欠かせない飾り

まだ秋ですけれども、冬の準備が始まっていますね。我が家も、今日ストーブを出してきました。ストーブ、あったかい!外が寒くて暗い週末は、ちょっと手芸的なことをしたくなります。来週、「暮らしの手帳」誌でタッセル作りの特集の撮影があるので、その準備も進めつつ、飾りの在庫のチェック。しかし、ほかのデザインワークの図面も数枚仕上げ、来年のバラショウのスケッチも締め切り間近!ああ!でもこんな日は手芸したい。と、心から思います。
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リースを飾るのは、12月1日からが良いかな? と思いますが、以前作ったものがとってあるので、それを。なんども書いていますが、これらの飾りは、これからの一年がつつがなく過ごせますようにと、願いを込めます。リース飾りは一種、古代から続いた冬の守り飾り。だから、上下がないし、まるくラウンドしています。
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(たまがわのクラスでは、こんな感じのヒゲブドウのリースを土台に飾りを創ります)
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(こういったディテールに好きなものをつけたり、魔除けの意味もある鈴をつけて玄関に飾る予定です。かと、いって何か深い意味を持たせようとは思っていませんが、庭から色彩が消えるので、私はどうしてもドア回りに飾りたくなるのです。イルミネーションも、きっとそのひとつですね。)

先日、同じ方か、別の方か不明ですが、名無しの方から 2度

拍手ではありません。キリスト教徒でもないのにどうしてクリスマス、クリスマスと騒ぐのですか?

キリスト教徒ではない人がクリスマスを騒ぐのが不思議です。

などと、コメントを戴いていますが、なんだか、こんなふうに思う気持ちを解らないでもないけれども、どうなんでしょうか?みなさんはどう思いますか?
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(今年の年末は、とても忙しく、ここまでは飾る時間も心のゆとりもなさそう。でも、簡単な飾りでいい。せめてリースくらいは手作りして。クリスマス飾りは欠かしたくないと思う。生活の潤いのために)

キリストの存在前の、紀元前。古代ヨーロッパの冬至が12月25日。太陽神を祭る祝祭日としてもともとのお祭りであったこの日を、ローマ教会のほうでも、いい具合に異教徒と融合するための都合のいい「日」に決めた。と、聞いたことがあります。本当のキリストの誕生日は不明だとされていますが、むしろ、キリスト教の宗教行事というよりも、古代から人間が本来もっていた生理的な感覚が、この飾りを必要とする。こうしたキラキラだったり、家のなかでできる手作業なのではないでしょうか? だってやってみると、ずいぶん心を癒してくれますよ。申し訳ないのですが、リースもクリスマスツリーもキリスト教的な意味はありません。もっと民衆的な感覚なのだと思います。

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今や宗教、国境を超えて世界じゅうの国々で楽しみにする「ハッピーホリディシーズン」の象徴と考えたら良いのでは?

少なくとも、私はそう考えていますよ。正月休み。という考え方も良いと思いますが、なんといっても、何末の、あの雰囲気がなんともいえず好きです。

まあ、西洋から来た習慣。バレンタインもハロウィンなんだかなあと、思うこともあるのですが、現代の人生の、ある種のリズム感には、あってほしいムードではあります。
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12月にクリスマスに飾りがなかったら、どんなに寂しいでしょうか。

と、私の12月のクリスマス飾り、1年間の締めくくりに欠かせない飾りであると考えます。

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クリスマスが好きで、今までの30年間。時間が自由になる時期は、海外のクリスマスを味わうため、旅に出ました。
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ドイツやフランスで過ごしたクリスマスは、まさに独特に静かな宗教色を感じましたが、アメリカやイギリスで過ごしたクリスマスは、無条件に飾りを飾って美味しいものを食べて、ホリデーシーズンをエンジョイする。そんな感じでした。ハワイやバリ島では、不思議な南洋のクリスマスツリー。ただし、北欧のクリスマスは未経験。いつかはきっと行ってみたいのですが、昼から暗そうなので、躊躇します。以前11月に北欧に行った時に、ちょっと鬱っぽくなったことがあって。
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そして私個人は、クリスマスがとても大切。キリスト教徒ではないけれども、自分のライフサイクルに大きな意味を持つ日だからです。自分の誕生日が12月25日で、生まれたのも、東京新宿にある「聖母病院」母によると、ライブで賛美歌の聞こえるなか生まれたと聞いていますが、子どもの頃は、家の中をクリスマスの飾りでいっぱいにしていい12月が、一年でいちばん楽しみでした。通園していたのもカトリック系の幼稚園でしたので、そこでは生誕祭の劇もやりました。私は動物の脇役でしたが。子供心にも、そんあクリスマスのムードを無条件に楽しく感じたました。

自分の親が「キリスト教徒ではない人がクリスマスを騒ぐのが不思議」と、クリスマスにケーキも買ってくれなかったら、幼少期、さぞや寂しかったと思います。今思うと大正生まれの両親でしたが、クリスマスの飾りを楽しんだり、ケーキやチキンのローストを買ってきれくれたことを嬉しく思います。なにしろ、年に一度だけでしたから。

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これからしばらく、花の季節とはお別れですが、花の季節には、花を飾って楽しもう!

それこそが、季節ごとの喜びです。






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November 15, 2012

12月のリース作り

12月 4日(火)に、二子玉川の「コミュニティクラブたまがわ」で、クリスマスリースを作るクラスを開催します。

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(このリースは去年の作。これを作るのに、10時間以上がかかりましたが、今回はもう少し、簡単に作れる内容で..これとまったく同じではありません..)

年末のアウトドアに欠かせないのが、クリスマスリース。いろいろなアイデアで作ることができると思いますが、今回は、木馬で買ってきたフランス製リボンと、鈴を使用。実際にどんなデザインになるかは、当日のお楽しみですが、年末の一日。ガーデニングライフの過去と未来を見つめるスライドショウを見て頂きながら、私のさらなる未来への展望もご一緒に。

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iris_garden_blog at 22:14   Tweet

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プロフィール

吉谷桂子

(よしやけいこ)

東京生まれ。英国園芸研究家、ガーデン&プロダクトデザイナー。

7年間の英国滞在経験を生かした、ガーデンライフを提案。TV番組や雑誌等での企画、出演、講師を務める。また、国際バラとガーデニングショウや東京ミッドタウンのコンランレストラン「Botanica」の植栽デザインを担当。

「吉谷桂子のコンテナガーデニング」(主婦の友社)他、著書多数。

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