October 2013
October 30, 2013
October 25, 2013
台風の影響で、丸の内仲通りのガーデニングショーは、危険回避のため、昨夜のうちに、撤収となりました。とても残念です。台風一過で晴れたらさぞかし綺麗に見えたかと、関係者のみなさまの落胆もいかばかりと察します。ただ、事故がおきてからでは遅いので、台風が直撃ではなかったにせよ、この度の状況で辛い決定でしたが、どうしようもないことだったと思います。
毎年この時期、台風の脅威にさらされる日本のイベント。
今回はディズニーのキャラクターが活躍したことで、幅広い層の方々に楽しんで頂けたと伺いました。
天候に左右され、しんどい目に合うと凝りてしまうような気持ちにもなるけれども、こうしたイベントは自分の腕を磨いて、ほかのひとに自分の仕事ぶりを知ってもらうのに絶好のチャンスです。
また来年もぜひ!そして日比谷のガーデニングショーも始まりますね。台風にはもう来ないで欲しいと願うばかりです。
October 20, 2013
10月2日3日と二日間で植え込みをした「とちぎわんぱく公園」のサークルガーデン。あれから2週間以上が経過し、台風26号で、厳しい状況に追い込まれたり、いろいろと大変だったようですが、栃木県在住の沼尻さんから、今も元気の報告をいただいています。
台風前はこんな感じで
台風後、どうしても花の大きなものは折れてしまいました。もったいないけれども、茎の付け根からカットするより他に策なし。切り花にして飾れますが。
公園の方々が、台風予報をうけて、作って下さったのは、このような囲み。だからこそ、被害は、最小限で済んだと思います。
繰り返し咲く花や、ハゲイトウやケイトウはあまり激しい変化や影響を受けないので、こういう時に助かります。
台風の後、現地にいる沼尻さんや公園 の関係者の方々がリタッチをしてくれたので、今、少しづつ変化をしながらも、それなりの姿を保ってくれているようです。上と下の写真は、昨日沼尻さんが送ってくれた写真。ダリアもそれなりにリカバーして咲いてくれています。
ダリアのように花径の大きな花の管理は大変に難しいのですが、やはり、イベントに欠かせません。ハイリスクハイリターン。しかし、カラーリーフの植物にはいつも助けられる。そして、色だけでなく、葉の形の変化。トウゴマやニューサイランのようなはっきりした違いやコスモスのようなふわふわ感VS 葉の形が際立つフォリッジ。Designing with Plants 台風にもめげず、やっと涼しくなった本州では、これからがその本番。
台風がそれてくれることをひたすら祈っています。
October 19, 2013
今年も始まりました。秋のガーデニングシーズン本番を知らせるイベント。10年ぶりの勢力と言われた大型の台風にもめげず、今年で10年目を迎えた丸の内仲通りガーデニングショー2013。日本有数のアーバンガーデニングショーとしても、本格的に定着。10周年特別企画として、ウォルトディズニー・ジャパンの協力のもと、過去のコンテスト受賞者の方々をお招きして作品が作られました。
と、いうわけで、今年のテーマ Happiness Garden ハピネスガーデン〜幸せを届ける庭〜は、すべての作品にディズニーキャラクターが入り、ガーデンデザイナーは、植栽や構造デザインだけでなく、物語性を要求されるという、難易度の高い内容となっています。
上と下の写真は、ジャパンガーデンデザイナーズ協会(JAG) のデザインによる、テーマガーデン「幸せのギフトボックス」。
レトロなテレビを覗き込んでみると、思わずニヤリとするようなかわいい世界が(手前の小さいものが、写真では見にくく残念)。実際にこれを作った正木覚さんや私の世代は、子どもの頃、まさにこんなデザインのテレビで、週に一回しかなかったディズニー番組を楽しみにしていたっけ。もっとも、画像はモノクロームでしたが。
今年度の大賞は、グランドマム株式会社/橋本理恵さんの”アリエル”。
景色全体のまとまり感や、作品の一体感、完成度が評価の対称になりました。丸の内という洗練された大人の街にもっとも似合う仕上げや、植物を海藻に見立てた植栽など。
審査員としては、生態環境不適合いうなれば日陰と湿気を好むシダのような植物と太陽と乾燥を好む多肉系やゼラニウムなどが一緒に植わっているのが、大賞作品として気になったのですが、材料探しも難航したであろうこの秋、大きな植物と小さな植物のメリハリ感がよかったのと。アリエルのシルエットが浮き立つ配置が、本体のテーマを完結に伝えていて、成功したと思います。
僅差で銀賞。大賞候補のひとつだった笹原かずみさんの ”ラプンツェル” 。
花の色彩やキャラクターの印象的な見え方など、熟練を感じました。ただ、設置場所が木の陰になって空間そのものが暗いので、作業が夜中ということもあり、ご苦労が多かったと思います。それに、台風の接近で施工時間が減ってしまった。皆さん2テツ(徹夜)。きっと植えた人は、限界まで疲れ切って植えていたんだろうな。と思うような雰囲気が、すべての作品に感じられたのでした。辛かったかな。楽しかったかな。審査しながらも、考えてしまいます。こういうときは、自分も活力源を飲んだり食べたりするけれども、植物にも活力剤の葉面散布をしてください。 私は (前日に漬け込み、根から吸わせて、植え付け後、 仕上げに葉面散布。両方に、V-RNA使用)あの面積でたった二日しかないバラショウの施工で、すごく辛いときと、すごく楽しいときがあり、そのうちの「楽しい気分」「ワクワクする気分」を意識的に引き出して植栽します。そうでないと、ハッピーないい作品にならない。
この、青い塔もステキによくできていた。色彩感覚は完璧。植物の大小の捉え方もいい。なので、樹形のとびきりに美しい樹木を選んで植えれば、もっともっとインパクトの高い作品になったと思う。さらに角や手前の部分に押さえの造形的植物を入れて遠近感のメリハリがあってもよかった。パッと見たときに植物が全体的に細かく小さくまとまっていたので、フリンジ(外周)などは、時々リズミカルに葉の大きなものなどを入れると、劇場効果がさらにあがるはず。
銅賞の ”オズワルド・ラッキー・ラビット” 株式会社 ボスケデザイン/中野万里さん。構築物のデザインも洗練されていてセンスの良さが光る作品だった。ガーデンデザイナーズショウも受賞。受賞作品は清潔感も要求される。その清潔感や完成度もポイント。私だったら、後ろに見えている緑のトンネルに花を植えたいなあと思っておりました。でも、芝生を丸くするの、難しいですよね。すごく綺麗に作ってある。
フェンスのデザインも凝っていてよく出来ている。叶うならば、フェンスにも花付きのツルモノが絡んで欲しかったなあ。時間がなかったんだろうなあと察する、また、昼は作業が出来なかったり、作業も暗いから、色がわかりにくく、仕事が闇鍋状態になると伺いました。
ガーデン工房KIKI さんの”くまのプーさん” こちらも、個性的なフェンスがよくできている。植栽も構造物もバランス良く配置されている。選外だが、見学者の人気の高い作品。こまごまと絵になるシーンが作られているので、素通りしないでじっくり見学して。
こちらは、有限会社 コンセプトグリーンさんによる”くまのプーさん” 。
全体の構造や、色彩やまとまり感など実によくできていた。こんなによくできているのに、惜しかったのは、プーさんのキャラクターが背後の針葉樹の色に溶け込んでメリハリがつかなかったこと。きっと、あらかじめそれを意識し、色の浅いプンゲンスなどを選んでいらしたと思うのだが難しい。また、黄色の寄せ植えも、1〜2週間前くらいから寄せ植えを作り育てたら、もっとふっくらと綺麗な感じになっただろうか。景色の中心の寄せ植えなので「綺麗にふっくら」がマスト。私としては、あとちょっとで入賞確実だったのに惜しいなあと、とっても後ろ髪がひかれた作品でした。
丸の内賞を受賞。株式会社 南武/山田智子さん作 ”白雪姫” 副題:森のウエディングパーティ。
キャラクターのシルエットをうまく活かした作品。布のカーテンや他にも置いてあった雑貨の扱いが今後の課題かと思いました。私なら長く伸ばしたグレコマなどの植物で、ガーラント装飾を強化するなど、できる限り植物だけで世界を作ったほうが得点が高いはず。庭に、布や雑貨をいろいろ入れるのって、結構難しいですよね(写真は撮ってないのですが)。
Happiness Garden ハピネスガーデン〜幸せを届ける庭〜
丸の内仲通りガーデニングショー2013
10年やってきました審査員。熊谷審査員長と正木さんと。
台風などの非常事態がなければ、10月31日まで。日比谷のガーデンショウは来週からですね。どうかどうか、台風が来ませんように!
October 15, 2013
先日、韓国のおみやげで、Solomon's Seal とだけ、判読可能なお茶を頂きました。これは、まあ写真の見た目からも、ナルコユリかアマドコロ....。調べてみると、このお茶の植物は、黄精(オウセイ)といって、ナルコユリの方のようです。
ソロモンズシールは、イギリスの庭で知った植物です。本当はアジア原産だったのですが、最初は、春のイングリッシュガーデンのマストプランツ(Must have plants)かなりの逆境(土が悪い、日陰等)でも咲く、あの花?と、恐る恐る飲んでみると!なんとおいしい!!!
クセになって、朝晩飲んでいます。
この、効能が素晴しい。 滋養強壮(ユンケルの成分だそう!)、疲労回復などなど。
韓国では、トングレ茶と呼ばれ、王朝時代から飲まれていたとか。更年期障害や美肌、不眠ほか、女性の美容健康によいそうで、これからは、韓国に行かれる方に、頼んで買ってきてほしいお茶になりました。
実は、帰国後、まだ、どんな植物が日本の環境で育つのかわからなかったときから、このナルコユリの仲間(ポリゴヌム)は、造園設計の際に、必ず入れたい品種でした。
半日陰〜日当たりの悪い個所でよく育つからです。我が家の最初の庭づくりにも、真っ先に入れました。形状の異なる葉っぱを組み合わせるシェードガーデンのいわばスター格の植物。
写真のこちらは斑入りアマドコロですが。この花だけでなく、葉も「おもしろい形」をしている。秋の黄葉もきれい。というところから、リストに入れることの多かった植物です。 この薬効を知って、もっともっと一層愛培したい植物になりました。