February 2014
February 14, 2014
ガーデナーは常日頃から、天気予報には、強い関心を寄せていると思います。それが当たるか外れるか。などとは一切考えず、「備えよ常に」精神で、備えておくに限りますよね。
でも、最初から、たとえば、秋のうちに冬支度ができればそれが「一番」です。
私は、よく、冬の寄せ植えに支柱をいれておきます。たとえば、寒さに弱い植物、厳冬期は、不織布などでカバーするのに便利です。また、冬の花は背丈がないので、支柱が視覚的にも高さや立体感を出してくれます。
星の王子さまミュージアムでは、バラの株の藁囲い。これは、メンテナンス協力をしてくれているQ-GARDENさんが、いつもやってくれる。とても、上手です。
これは、アガパンサスのための冬囲い。
冬の立体感、実は、見た目だけではありません。この写真は星の王子さまミュージアムですが
これは、ベスチャトーガーデン。
この写真も。
以前、私が拙いキャスターを務めさせていただいた「イングリッシュガーデン四季物語」というNHKの番組を作った際、冬の取材時に伺った庭では、枯れ枝がそのままになったブッシュで「ある程度の枯れ枝を刈らずに、冬の間も残しておくことで、春、新たにでてくる新芽を冬の間、寒さから守る役割も果たしてくれる」ということを聞きました。春が来たら切り戻すけれども、冬の間は、デコレーティブな意味でも、セーフティの意味でも、夏の枝を残しておく。そこで私は、これが、ヒントになって、装飾と保護の両方のために枯れ枝や支柱を冬の間仕立てておくことにしたのでした。
これは、去年の秋に、星の王子様ミュージアムに行った時に、星の王子さまミュージアムのスタッフのだれかが、こんなにかわいいウィグアム風の飾りを作っていたので思わず写真にしました。
わずかなフォルムに霜が絡んでも美しい時がある。
それを観賞して楽しむ「目」があれば、冬の庭もたくさんの喜びに満ちているということですね。
February 12, 2014
先週、こちらの欄でお声をかけさせて頂いた、浜名湖花博2014 はままつフラワーパーク、吉谷デザイン・ボーダーガーデンのボランティア作業。このたびは、本当にたくさんの方々に、に応募いただき、ありがとうございました。本当に嬉しかったです。本日それぞれの方々にお知らせが届いていることと思います。
(球根だけなら、あまり難しくないのだが。オランダ・キュウケンホフ）
応募いただいた全員の方々に参加いただきたい気持ちで、胸がいっぱいになりましたが、気持ちをひとつに統一する手仕事。人数を絞らせていただき、本当に恐縮です。
いままでも、さまざまな植栽現場で、たくさんの方々と仕事をさせた頂きました。すると、それぞれの方々が違った植え方をするし、本当に、人それぞれの仕事法があります。それはそれで良いのですが、なにか、説明の付きにくい事ですが、私には私の良しとする方法があり、それは植えているプロセスを見なくても、植え終わったところを見ると、「OK!」と「？」が、でてきます。 普段の現場作業では「？」の場合は、本人がいないところで植え替えてしまうことがあります。本当は、本人を呼んで、ここをこう直す。と、時間をかけて説明しなくてはいけませんが、日暮れ前、１分、３分が惜しい瞬間の連続では、黙ってどんどん先に行かざるをえません。学校ではなく、仕事の場面ではそういうことになりがちで、丁寧に伝えるのが本当なのでしょうが、それが難しい。
（これは、同じ種類だけの「マッス植え」図面さえあればできる／オランダ・キュウケンホフ）
なので、あらかじめ、ご説明したあとは、修正のないようにしたいし、 そのためには、あるていど、自分の気が届く人数構成に限界があるかと思います。きもちをひとつに。
さて、今回は、もう少し複雑。かつ、期間も長い。今までに経験したイベントガーデンでは、もっとも期間が長いです。なので、開花時期もすこしづつ変えて複雑に「ミックス」で植えることに。 マッスは簡単、ミックスは少し複雑。私の経験ではそんな風に思います。
図面上で決めたプラン。下は実際の状態。
図面上でバランスが取れているように見える場合。実際の立面でも、同じようにトレースすれば、まとまりやすいということがあると思います。でも、実際は、もっと大きくとか、小さくと思うこともあるのは、植物の大きさによっても変化するし、植栽とは、インプロビゼーションのような面もある。いわば、ジャズライブのセッションのような。
なので、セッションの仲間。ということになるでしょうか。
ピエト・アウドルフさんやスチュワートSスミスさんのデザインは本当に計算されていて素晴しいと思いますが、ベス・チャトーさんの、毎日自分がそこに住んでそこをキャンバスとして、毎日描き続ける、そして自然環境とのインプロビゼーションのような庭にはまったく追いつかないのですが、その心は、熟知して進めていくようなところはあります。久々に登場のベス・チャトーガーデン。何十年もの時間の重なりって、凄いですよね。あ！そういえば、バーベナ・ボナリエンシス発注しそびれたような気がします。迷っていたんですが。選べる植物が限られるのは、ちょっと辛い所がありますよね。あったり、無かったり。
先日、日本のナーサリーを探していたら、ラナンキュラスのナーサリーを見つけました。いろいろな種類を作っていて面白かったけれども、あまり外に開いていない印象でしたので、私もリンクができません。日本のスペシャリスト・ナーサリー名鑑。欲しいです。RHSのプランツファインダーのような。
いつの日か、ネット上で構築されるとよいのですが....。
February 09, 2014
昨日の関東地方は、凄い雪でした。拙宅周辺は３０センチの積雪。みなさまの地域はいかがでしたか？
東京でのこんな積雪は、人生で2度目か３度目か。小学生の時、東京23区でも、３０センチほど積もったことがあり、学校が休みになった。自宅前でスキー、カマクラ作り、雪合戦。夢のように楽しい一日になったのを、今でもはっきり覚えています。
雪国の方々にとっては、３０センチなんて、どうということもない降雪量でしょうが。
しかし、外出で足止めされるような大雪は、本当に困りますよね。仕事、受験や結婚式。さまざまな事情で交通機関がストップする のは、とても辛い。去年の大雪は、渋谷のスタジオで撮影中、１m前が見えないほどのビル風吹雪に。自分の車が渋谷のコインパーキングから出せなくなり、買ったばかりのツルツルの革靴（朝は降っていなかった）電車も止まりタクシーもなく遭難するかと思いました。
数年前は、犬の散歩中に、凍った道で転倒。後頭部を強打したので、脳外科に行きました。幸い、何ともなく、ことなきを得ましたが。
凍った道や雪道。くれぐれも、転倒には気をつけたいですね。そして、あれ以来、雪道を歩くときは、ぶくぶくに着膨れして、モコモコの帽子や手袋を被ることにしています。転んでも痛くないから。昨日は車が出せなかったので、随分歩いて１５分のところのスーパーに行ったり、灯油を買いに行ったり。自宅の庭もこの後、除雪をしても、何度しても、すぐに積もって参りました。
箱根星の王子さまミュージアムは、その後５０センチの積雪。残念ながら、今日は良いお天気なのに、休園となりました。
素敵な雪景色を眺めに出かけたくなりますが、高速道路も通行止めです。
みなさまとにかく、気をつけて。
February 08, 2014
いよいよ来月開幕の、浜名湖花博2014 。そのためのはままつフラワーパークの植栽準備、何ども何ども、その植栽のための図面と入手可能な植物の計画案を練ってきました。写真は、去年の１２月、2度目の訪問の際の状態。持参したメジャーで花壇のサイズ出しをしました。そこから、土壌改良工事がスタート。
しかし、実際の植え付けは短い期間に終了させなければなりません。上記の配置も、１、５日間のあいだで６０００鉢を配置を決めましたが、雨のため、植えきれませんでした。そして、次回、植え替えもしたくなりそうです。植え替えを恐れずにそこを眺めるならば。
さて、その次回の植栽日、３月１２日の植栽ボランティア募集では、たくさんの方々にご応募していただき、本当にありがとうございました！
こんなにもたくさんの方々にボランティアでの参加希望をいただき、大変嬉しく、また、恐縮する気持ちでいっぱいです。ガーデニングへのあくなき情熱や人間的なみなさまの向上心や愛をひしと感じとることができました。草花を大地に植えるという、尊い行為。それを美しいデザインの完成に繋げていくというのは、実はあまり簡単ではなく、私もいつも、ドキドキハラハラです。
この写真は、いうまでもなく、国際バラとガーデニングショウです。これらの植栽（配置）は、二日間で完成させます。植物は、当日初対面がほとんどです。一瞬の判断なので、なかなかゆっくりとスタッフに説明する時間もないのですが、不思議とあうんの呼吸で出来て行きます。そういう時、スタッフは４〜５人で十分です。１０人いたら、あうんの呼吸ができず、うまく行かないかもしれません。
ま、実際には、地面に植えていないので、自然に見せながら置いていく。こうしたことを、１５年もやっていますと、ノウハウやコツが生まれます。自然な見せ方とか。
そのようなことを、ある程度は、ご説明しながら、もしや初めてかもしれない方々に（熟練の方もいらっしゃいますが）どこまで伝わるか。これはいつも、どこまでかは「わかりません」でも、頑張っていくだけです。なので、呼吸が合うといいなあと、思っています。呼吸を合わせるということを意識的にします。
色彩の繋がり感、フォルムの繋がり感、リズム感、コンポジション。全部がセンスの出番です。
飛び出す色、引っ込む色、丸い花、星形の花、剣のような形の葉など。巨大な寄せ植えです。
さて、2月８日（土）このお知らせにて、今回のボランティア募集を締め切りさせて頂きます。そして、出来る限り早めにご参加の方々の意思確認の連絡をさせて頂きたいと思います。
できることなら、参加希望の方々全員に、おいで頂きたいと思うのが私の気持ちです。しかしながら、正確なこちらの意図や植栽のノウハウをお伝えするには、人数的な限界もあるように思います。一応、お一人お一人に、お声をかけさせていただきたいし、可能な限りいろいろお伝えしたい。
それでも、半数以上の方々のご意向に添えない結果になってしまい、大変恐縮なのですが、逆にボランティアなのに、遠くは東京都内、新潟県や茨城県、滋賀県や千葉県からも参加のご希望を、本当にありがとうございました。大変な勇気のいる申し込みだったのではないかとお察しします。
（今回編み出した、「ピッチプランティング」の考え方。数種類の植物を混ぜながら植栽していくための配置です。ただバラバラに植えてしまうと散らかって見えるだけですが、３株から５株で、ひとまとめの配列をしていくと、単調にならずに、それなりにまとめていきやすい）
もっと、続けたいのですが、今日はこの辺で.....。
ほんとうに、ほんとうに、ありがとうございました。今後も、ブログ上で、植栽ノウハウの公開は可能な限り続けて行きたいと思います。ぜひ、また、見に来て下さいね。
