吉谷桂子のガーデニングブログ

April 2014

April 20, 2014

景色をレイアーで捉える

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景色を「レイアー(幾重にも重なる層)」という意識で捉えるには、ある程度の訓練が必要だと思っています。意識しないと忘れるし、目の前しか見ないということは、他の景色を、見ていないから。その点で、ヨーロッパの街並みは、景色の統一感や植物のアレンジも含め、よくできています。

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街のランドスケープやインテリア・デザインの捉え方にしても、私たち日本人は、そのような訓練を受けて来なかったし、園芸の世界では、盆栽を筆頭に、目の前の事象を尊ぶ国民性を、その自然現象から否応なく 学ばざるを得なかったのではないか。などと、英国に住んでみて、思いました。いつ起こるかわからない地震や津波、巨大な台風に火山の噴火、さまざま、とても打ち勝つことのできない自然現象と一緒に生きて行くためには、今の、目の前のことを一生懸命やっていくほかないのか。ロングビジョンなど、なかなか作れないのか。

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街の景色を作るために、道のワインディング(カーブ)のもっとも美しい角度を計算して設計された街区計画、ロンドンの街では18世紀には、それが完成して今もそれが、街の眺めの骨格となっている。

ランドスケープデザインに興味をもって大学生の頃にいくつかの本を読んでいるうちに、目にしたのが、「そもそも『ランドスケープ』という概念が、今までの日本にはなかった」 と、いう記述を目にして驚いたことを今でも忘れない。それは、1970年代に発刊された本だったし、私がそれを読んだのも、40年近く昔のこと。

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(去年の秋に完成した、パリ市内のパトリック・ブラン博士のプランツウォール)


だから、ヨーロッパの街を見晴らして感じた、「この違いは、どこから来るのか」 ということでした。それならば、一度ヨーロッパに住んで検証してみなくては、と。

 夫、吉谷博光と英国に住み始めた時期から、はや22年が経ち(帰国して15年)、随分時間が経過して、今ではイギリスが第二の故郷のような気もしています。

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イギリスでもここ数年は洪水が起きたりと、地球環境の変動がその原因かどうかはわかりませんが、大きく変わり始めてる。それを、必ず毎年、一年に一度は訪ねて確認したいそう思っての、英国ツアーでもありまして、その訪問先、宿泊先のすべてを、旅行代理店のお任せではなく、すべては私の判断で 決めさせていただいております。良くなかったらどうしよう!と不安もありますが。

さて、ただ今、渋谷東急bunkamura ミュージアムにて、「ポルディペッツォーリ美術館」展を開催中です。ここをクリックしていたくと、昨日アップした私たちのコメント動画も見られます。夫も私も、年を取ったなあと。思う。

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この美術展は、夫が空間をデザインし、私は今回の展覧会の記念ウエアをデザインしました。(オリジナル・ピクトグラフは、博光のデザイン)先日のトークショウでは、珍しく、めおと漫才ならぬ、めおとトークショウ。ちょっと恥ずかしい、どうかな?と、思っていたんですが、おかげさまで評判よく、面白かったと関係各位の評価を頂きました。ありがとうございました。でも、夫婦で登壇なんてねぇ、どう考えたって、恥ずかしい!んではありますが、リクエストを頂いたんで。仕方なく、えへへ。

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でも、博光の話は、面白いと、常日ごろ私も思っております。その内容を少し。

レイアーの話がでました。空間の設計の段階では、平面図で設計をしていくが、実際の空間は、「立面が大切」であり、それは、レイアーの重なりで、空間がどう見えるかということ。今回のペッツォーリ空間で大切にしたことが「空間のレイアー」。今、見えている空間の先に何が感じられるか。何が見えて、どんな展開になるのか。それを、壁の色彩で表現した。空間の間仕切りは、本来のヨーロッパ空間を感じさせるため、壁の厚みをあえてふかして厚くしてある。(予算の都合で、結局一カ所だけ(笑)見える世界を「重なり」で見て行くと、さらに楽しめる仕掛けである。等々。最初はモノトーンの空間の重なりがあり、徐々にでてくるビビッドな色彩。後半もベネチア絵画の部屋におけるベネシアンレッドに至る展開が特に美しい。

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ふだん日本の美術館の見学って、人も多いし、一枚の絵を、花に止まるミツバチのように「点」でしか見ていない場合が多い。けれども、ヨーロッパの美術館は空間の繋がりを睥睨するようにも出来ている。街並みも然り。庭の眺めも然り。

ちょっと、そういう習慣を身につける訓練にもなるのが、国際バラとガーデンショウコンテストガーデンかなあ。と、思いますね。コンテストガーデンを見ていると、背景に気を使って作りこんでいる人と、そうでない、目の前しか見ていない作品の完成度が全然違うことに気づくからです。

コンテストガーデン、皆様の作品がとても楽しみです。今年は、今まででも、またさらに施工時間が短いので事前準備が重要ですね。今頃みなさん頑張っているだろうな。
私も明日は樹木のセレクトに行ってきます。この週末は、寄せ植え撮影用に10点ほど作品を制作。久々にたくさん作りました。同時に秋冬ものの洋服のツィードのデザインをしているので、季節感がおかしなことになっています。今日は、肌寒い日曜です。



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April 16, 2014

写真を撮ろう!

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庭、寄せ植え、育てた花、子どもの顔でも、親でも友達でも、自分でもいいから。身近な存在。何気ない自宅の一隅、そこに、すてきな、今の季節だけの、美しい光が射し込んでいたら....。

(何時植えたのか忘れてたスイセン、毎年決まって咲いてくれる。昨日の夕方)

写真は、撮れる時、撮れるだけ撮ったほうが良い。と思う。今はデジカメだし。

今、春の光がきれいな時期。春の朝日春の夕陽。

どちらもニュアンスがすてきだから。

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(ハボタンの黄色い花、寄せ植えの上で咲く)

写真は、とにかく、数をこなすことだと思う。数をとれば、ちょっとは巧くなるような気もするし、客観的な見方を学ぶのにも手軽な方法。私は大学で習った写真技術なんで忘れちゃったし、結局は数を撮るのと、光を捉えるのと、構図を考えるチャンスがあれば、なんとかなると思うのだが、カメラもそこに一役買うだろう。
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(屋上で勝手きままに増えてるクリーピングタイム。隙間から葉を見せているのは、なぜか、ハニーサックルの黄花)

自分の庭の直すべき点も、写真を見て直すほうが、気づく点も多い。それだけ、自分の主観はいいところしか見ない。他人の主観はまた別のところを見るのかもしれないけれども。

写真は容赦ないところもある。逆に、いい感じを演出することもできる。
でも、後に残った写真が、その時の事実を残してくれるようにも思う。 
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(去年、箱根星の王子さまミュージアムから冬越しのため預かってきたフクシア。咲いてくれて、かわいい!)

すてきな光だなあ。

と、思う感性がなかったら、始まらないけれども。

ステキだと思っても、思ったように撮れない時もあるけれど。

真夏よりは、今! 

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(2球で1200円もした斑入り葉のチューリップが咲いた!高かったので、咲かなかったら悲しいなあと思いつつ植えたので、嬉しい!昨日撮影)

昨日、今年初めてルーフガーデンに水を撒いた。乾燥に強い植物しかいないので、水をあげない約束の庭なのですが、去年植えたばかりの球根が心配になって。やっぱり、堪え性がない。

 

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April 15, 2014

オープン・ガーデン・オブ・信州にて

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4月12日(土)オープン・ガーデン・オブ・信州のイベントに、講師としてお招き頂きました。遠くは東北や北関東からも、ご参加下さった皆様ありがとうございました!今回は、長野に一泊したので、晴れた朝に善光寺、有名なおそば屋さんなども行きたかったけれども...、土壇場に迫り来るバラショウの図面の最終確認、植物の点検、原稿閉め切りいくつか、洋服のデザインは秋冬ものも視野。これが一緒くたに混ざるので手に負えず、即刻帰宅で仕事漬け。

実は私、だいの外泊苦手です。ベッドが変わると眠れないことも多いので、どんなに疲れても日帰りのほうがいい。に決まってはいたものの、長野で一泊して、気分転換出来たのはよかった。でも、長野の写真がぜんぜん撮れませんでした....。まだ桜も美しかったかもしれないのですが。残念でした。なので、写真は講座にも使った写真です。

上は、イギリスのオープンガーデンをしている個人宅の写真から。西洋人の左右対称感覚は根強い。自然な植物をなんとなく、上手に対称させる。


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....さて、オープンガーデンという、ひとつの素晴らしい志。こころざしの高いみなさまの集まり講座を設けさせていただくということは、「襟を正す気持ち」に、なります。

また、どうしたらちゃんとお役に立てるであろうかということを、最初に考えます。

でも、ちょっと自信のない時もあります。どういう方向の講座をすることでお役に立てるのかは、双方のアダプター次第だからです。

で、今回お集りくださるみなさまは、ガーデニング歴的には、プロのような方が多いであろうから、狙い所というものが、実は、若干難しかったのでした。

庭にも、「構築物や構造を優先する」デザインのパターンと、「植物優先」のパターンがあり。

私は完全に後者。植物中心派です。植物大好き。植物への「ブツ欲」が未来永劫あせない派。でも、その点を上手に断捨離しつつ、よりよき庭を作りたいと....模索をします。

今回のタイトルは、「他者に魅せる庭とは?」でした。

「庭づくりとは、暮らしの美学における表現である」これは、元ハドスペンガーデンのノリ・ポープの言葉です。

「ガーデニングにおける美学」、一般的には日本ではまだまだ....、というか、園芸好きが多くても、花の単体であったり、栽培面への興味のほうが強く...、とは、イギリスと比べての話で、一般的な日本のガーデニングは自分中心といいますか、自分が楽しむためにある。とは、普段私が住んでいる地域で近所の庭を見て思うことです。それに対し、イギリスのそれは、栽培とデザインは、当然のことながら、同時進行。しかもそれは、基本的に「公共に向かっている」。と私は感じます。住宅建築もそうです。1800年代の住宅群の眺めを、おいそれと自分の都合で景観の変更などできないし。おのずと外観における「花や緑、植物」のあしらいも公共的だと感じます。

でも、オープンガーデンをしていらっしゃる方々は、基本的に、かなり公共的なものの考え方をベースに、ガーデニングをされている方々です。ガーデン先進国、イギリスの庭づくりの考え方に近い、ではそのイギリスの実態をお伝えするのは、かの地に住んでガーデニングを7度の春夏を過ごし、今は日本で15度目の春夏を過ごした私なりに、その違いを比較しつつ何かを見いだす意味もあろうかと。まだまだ常々、模索します。

それから、自分がもともとデザイナーであったことから、デザインの手法を公開していくのも、自分ならではの見方があるかと。ただ、昨日はちょっと迷うところがありました。でも、嬉しかったです。

本日(12日)長野の講演会に参加した者です。どうして自分の庭が美しく見えないのかよくわかりました。眼からうろこでした。英国の美しい庭をたくさんみせていただき時間があっという間に過ぎさってしまいました。これからの庭作りのヒントをたくさんいただきました。そして人生に前向きであることの大切さ等々。本当にありがとうございました。

こんなコメントを戴くと本当に嬉しいです。ありがとうございました!
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(箱根 星の王子さまミュージアムの初夏の様子)


たとえば、「植物の配置法。植栽において、似たような形の植物をとなり同士植えない」これは私なりの失敗の成果です。基本法としては、色のテーマを2系統色。形を違えて組み合わせ。

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庭って、どうしてゴチャゴチャ見えがち。 好きだと思う宿根草や一年草、草花を、それは、コンテナでも地植えでも、花がきれいにみえるように植えるのは、鉄則。そこで、似たような形の植物を隣同士を植えると、ぐしゃぐしゃしてみえたり、たいくつにみえる傾向を発見して以来意図的に形を変えていくことにしたのです。もちろん、必ずしも、ではない。時もあります。それぞれの、いろいろなパターンの中から正解が見えるときもあるので、こうして付け加えますが、意図的に、異なる形を見いだしていくと、整理しやすいと言えます。意図的に見つけることで、ベスチャトーさんのいう、植物の中にART FORM を見つけることになるのだと思う。



それは、写真で撮ってみると一目瞭然ですね。グシャグシャ感を減らしてくれる植物はなにかということ。最近は、新型のLUMIX GM というデジカメを買ってなかなか使いこなせないのですが、これはちょっとやりがいがありそう、たいした事はないのですが。

さあ!来週は、22日(火)が箱根星の王子さまミュージアムの公開ガーデンウォーク、24,25,26日が浜松です。26日は、午後から浜松メイワンにて、トークショウと寄せ植えの実技講座をします。5月3日には、横浜イングリッシュガーデンにて、講座開催!きっと、みなさまも忙しい時期をお迎えのことでしょう!どこかでお逢いできますように!


バラショウの準備も大詰め。GW進行の原稿数社分も徐々に仕上がり。しかし、まあ!花が次から次へとたくさん咲いて、庭にでると、むせ返るようです。写真も撮っておかないと!2度と見られない、季節の瞬間の美しさですものね。

 

iris_garden_blog at 14:54   Tweet

April 11, 2014

バラとガーデニングショウまで、あと一ヶ月!

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第16回国際バラとガーデニングショウの開幕まで、あと一ヶ月と迫ってきました。テレビ番組のための打ち合わせや、新聞や雑誌の取材インタビュー。プレスリリースのための説明原稿なども、ここ数日で仕上げたり進行中。去年の11月から計画案が始まって、何度かスケッチを提出し、打ち合わせを繰り返し、最終形の絵を描く間も、実は、去年までとガラリと「変わったこと」が、あります。それを、ガーデニングブログに書かなくてはと思っていたのですが「書くのが難しい事」のように感じて、ずっと書けないでいました。いや、もしかしたら、書く必要はない。とも思えて迷っていたのですが、とりあえずご理解をいただくべく、書いてみます。とりあえず、興味のない方は飛ばしてください。

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(庭の絵を描いているとき、丁度、箱根では大雪でしたっけ....)

早い話が、今年は、完全な新体制で、吉谷デザインの庭を構成します。

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ガーデンデザイン、絵を描くだけなら、私にとっては、それほど、難しいことではありません。

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去年の最終日の午前0時すぎ。片付けが終わって、イマイさん、加藤造園の親方、私、加藤めぐみちゃん。ほかにも一杯、最高の仲間がいました。写真を撮ってくれたのが、最後までいてくれた私のアシスタント、キヨコちゃん。みんな体力気力、限界越えの瞬間です。

いかなる仕事も、マネージメント。これができるかどうか。これこそが難しい事ですよね。

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ビフォーアフター。

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イベントをして、話を聞いていただくのも、大事な仕事です。

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こういうときに、目に隈、作ってられないですが、実は危うい。

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できた!そして、会期中のメンテナンスも重要。

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実は、去年がイマイさんの揃えてくれた植物、そして、たかだか、2トン車一台分ではありますが、私が自分で育てた植物を持参する。という意味では、最後のショウでした。

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心をひとつにして、みんなで一気に仕上げます。

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出来上がった瞬間の達成感は、何にも、変えられない。いろいろ乗り越えて、しかし、この姿は、峠の終わりではなく、中間地点。ショウは、終わった後も仕事が続きます。急に気温が上がるので、戻って来た植物の管理が厳しくなります。7月下旬までは、請求書や支払い関係が続く。これも、ショウに参加するすべての皆様が抱える共通の課題ですが、やる気を持って、これを乗り越える。

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(秘密の庭を作ったときのスケッチ、この絵をもとに植物が集まってくるが、これが実に凄いことでありました)

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というわけで、実は、ひと言で言えば「高齢化」を理由に、このもっとも大変な「植物の調達と後の整理、マネージメントetc」の部分をそっくりまるごと、別の会社に請け負っていただく。ということで、ショウへの参加をやめるのではなく、持続可能と決めたのです。実は去年の段階では、来年は無理だ、と感じていました。でも、To be or not to be.... 。選択肢の悩みが、長い間続いていたのではありました。

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それで、まっさきに、相談をしたのです。その、大きな責任を引き受けてくれたのが、東京 八王子のグリーンギャラリーさんです。拙宅からも近いので、ひんぱんに打ち合わせができます。丸の内のガーデンショウなど、今までも、完成度の高いさまざまなショウガーデンの施工をしていらっしゃいます。気心が知れているので、精神的にもリラックスできそう。

というわけで、新生バラショウの吉谷デザインの庭は、施工管理のすべてをグリーンギャラリーさんにお願いすることで、再スタートします。今まで吉谷チームで協力して来て下さった皆様には、すでにお話はしていますが、本当に感謝です。

ありがとうございました。

マネージメントのすべてをグリーンギャラリーさんにゆだねたことで、オーケストラの団員(例えると、主席バイオリンだけは私の会社から出向しますが)が、がらりと変わることになりました。指揮者の私がいて、オーケストラの面々が変わっても、それぞれに違う音色、違う個性でいながら、音楽の本質は変わらないように仕上がるよう、頑張っていきたいと思います。


また、こちらのガーデニングブログを通じて、ボランティアのお申し出を頂いていたのですが、いろいろと討議した結果、申し訳ないのですが、一般からのボランティア参加を募集しないことになりました。ごめんなさい。

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今回は「初めてのチーム」ということで、かなり慎重に、事前のレクチャーや基本練習をスタッフだけで固めて行うこととします。特に今年は準備に「2日」しかなく、「やり直し」の時間がまったくありません。いつもですと、一端終わった仕上げを綿密にやり直すこともできていました。でも、ギリギリの選択ということのなかで、また、関係各位様、私の伝達がうまく伝わらず失礼があったとしたら、申し訳ないのですが、そんな訳で、体制を変えながらも、みなさまに喜んでいただくための素晴しいガーデンショウにしたいと思います。来年があるかどうかは、不明ですが、いつもそう、今年が最後!と、思うからこそ、頑張れる。(最後かどうかはまったくまだ不明ですが)

やはり、花と緑、ガーデニングの発展のためにできることを、最善策でやって行こうと。どうか、ご理解のほど、よろしくお願いいたします。



iris_garden_blog at 02:02   Tweet

April 09, 2014

寄せ植え、この後の行方

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去年の11月に、私のお店に飾ったスキミアの寄せ植え。球根がだいたい咲きそろいました。が、スイセン’ハウエラ’の葉が暴れて、う〜ん、切ってしまいたい。そう思うんですが、来年も開花させたいので、このままにしておくか。悩み中です。

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こうした葉の長い球根植物。日光がすくないとグニャグニャと、早くから葉っぱが倒れる傾向があります。しかし、このままGW前後まで、秋冬春仕様のまま、持たせたいと思っています。あと、2〜3週間ほど、どうにか、見た目を保ってくれますように。

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(去年の11月中旬、まだ元気に咲いていたビンカを抜き、秋冬バージョンに)
というのも、夏苗のいいものが出そろうのを待って、季節の衣替えのように夏むけの植え替えをしたいのです。すると、1年に2回。5月〜11月と、11月〜5月、夏秋版と、秋冬春版でロングライフの寄せ植えが成就します!このタイミングを少し間違うと、花が保たなかったり、勢いを失うことあり、すると年3回の植え替えとなり、苗が無駄になるリスクもあり、やはり植え付けのタイミングは大事ですね。

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植え付け直後。

同じ品種の植物でも、私の自宅のある東京都下は、渋谷よりも2度ほど低いので、やはり渋谷のほうが開花が早い!そして、花の散るのも早い。スキミアも小さな小花を終わらせたら、手で軽くしごいて花殻をとり、残った芯もハサミでカット、その脇には新しい葉芽がでています。(出ていない個所では、それよりも深いところで樹形を見ながら剪定。

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暴れた葉っぱを整理し、近々に花芽を取り、姿を調えて夏苗の出荷を待つ。

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もうひとつ、自宅で育っていた実はこれもスキミアの寄せ植え。こちらも去年11月制作の寄せ植え。スキミアが思いっきり繁茂したリナリアに覆われ、見えない。直径1mほどにもなった。たった4株が10倍に増えた感じであります。途中、1m近い積雪に埋まったときもありましたが、乾燥に強い元気な品種で、コンテナ栽培苗としておすすめですが、生長して伸びる度合いが違いすぎるのも問題ですね。このあと、気温が上がって花が衰えたら、思い切ってカットバックする日も近づいているように感じます。



iris_garden_blog at 12:21   Tweet

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プロフィール

吉谷桂子

(よしやけいこ)

東京生まれ。英国園芸研究家、ガーデン&プロダクトデザイナー。

7年間の英国滞在経験を生かした、ガーデンライフを提案。TV番組や雑誌等での企画、出演、講師を務める。また、国際バラとガーデニングショウや東京ミッドタウンのコンランレストラン「Botanica」の植栽デザインを担当。

「吉谷桂子のコンテナガーデニング」(主婦の友社)他、著書多数。

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