October 2014
October 05, 2014
秋の草花は、背が高くなる迫力が魅力なのに、それが折れて粉々になりかねません。

そんな台風が原因して、残念ながら、丸の内ガーデンジュエリーは今年の秋から開催されなくなりました。致し方ないです。年々台風が巨大化してくのではないかと、さまざまな事が懸念されます。

10 月11日(土)から、とちぎわんぱく公園にて、とちぎグリーンフェスタが開催されます。今、まさに準備の最中でしょうから、心配です。(写真上2枚は、去年、私が作ったとちぎわんぱく公園のセンター花壇)

今年は、メインのセンター花壇の創作ガーデンを、アトリエ朴の有福創さんが、制作されます。有福創さんは、丸の内ガーデンジュエリーでグランプリ。第15回国際バラとガーデニングショウでもグランプリを取られた実力派。やさしい花の植栽デザインや構造物のセンスもすてき。それで、このたび、強力推薦させて頂きました。

有福さんから送られてきたアイデアスケッチ。バードケージを作るアイデアが面白いし、これなら、もしや!台風が来そうになったら、カバーもすぐにできるのでは!?
ここに本当に小鳥が来たら、素敵な眺めになるでしょうね!出来上がりが楽しみです。

この写真は国バラで有福さんが作られた植栽の一部です。私は、洗練されていて美しいと思ったのですが「派手さがない」と、一部評価の低い結果もでていました。でも、派手さ。って、何なのでしょうね。本当に!こんなに洗練されているのに。弱いと、感じてしまうのでしょうか。なかなか評価の別れる部分で難しいです。

こちらは、有福さんが今年の国バラで「アンの庭」を作ったときのもの。とってもきれいでした。
さて、一昨年〜去年と、私が作らせていただいたセンター花壇。私が続投できなかった理由は、洋服のデザインをしながら他の仕事もしていることに限界があったわけですが、例年ですと、10月開催のイベントのためにいくつかの植物を5月ごろから、私自身が自宅で栽培するのが、今年はもう、限界と感じたからでした。ガーデニングイベントって、内容をアイデア出しするところから、企画してプレゼンして栽培して、予算をコントロールして、あらゆる場所から植物を手に入れて、それを自分で車に積んで現地へ赴く。そして、植え付け、植物の管理等々。さまざまな要素を含む庭づくりの仕事。それが終わると請求書だの支払いだの、あ〜気が狂いそう!っと、なります。やはり、体力根気の勝負です。でも、同時にそのような仕事を10個以上を同時進行するには、会社組織でひとを動かせないと、難しいでしょうね。私、それも苦手で。
また、実力以上の無理をすると、病気になったりするお年頃ですからねえ。気をつけないと。

(国バラのハンギング。配色がきれいですね。ところが生態環境のことを考えると、またしても意見が分かれます。これも、難しい判断です)
でも、ありがたいことに、次の世代が、確実に、育っている。国際バラとガーデニングショウでも、新しい世代が徐々に育って楽しみです。

葉の使い方が巧いですね。上級者を感じます。
ところで、実はすでに来年の国バラの準備が始まっています。

(今年作ったプリンセス・ドゥ・モナコの庭)今は来年の庭を唸りながら、描いてます。まだ、かなり霧中ですが。

同時に、はままつフラワーパークの秋植え球根や宿根草の予約注文や、群馬県中之条町花の駅のプロジェクトも佳境に来て、1万球のチューリップの品種決めだけでも、何百時間かかるのか!?来春の洋服のデザインも何十着を進行中なので、ここしばらく、なかなかブログが書けず。訪問していただいて、空振りが多かったら、とってもスミマセン!書き出すと長くなるのがいけないのですよね。途中なのですが、また続きを書きたいので、また見に来てくださいませね!そして、いつも嬉しいコメント、ありがとうございます!!!
October 01, 2014
先日、公益のガーデニングのことを書きましたら、嬉しいコメントをたくさん頂きました。本当にありがとうございます。写真は、講演会でよく使うロンドンの住宅の写真です。
外構にかける予算、家が立派でも、ガーデニングへの予算は絞られてしまう。(でも、いったらキリがないですが、インテリアも絞られる)それもこれも、イギリスの常識とは違う。仕方ないとわかっていても、これを変えていく努力や方法。諦めたくないと思っています。
(同じ植木鉢を6個!なかなか買えない。けど、きれいに見えます)
コメント、ありがとうございます。...ちょっと迷ったのですが、やっぱり、ご紹介させていただきます。真摯なご意見、意識の高さ、うれしいです。
「成熟した文化に根付く園芸」、「ある種の義務感、正義感を持ってたのしんでいた」イギリスのひとたち。吉谷さんの文章を拝見しながらほんとにほんとにピタっ!と釘付けになりましたよ。 そうなんです、 公益的ガーデニングのノウハウ ぜひ美しい景色となるノウハウを お教えくださいませ。地域ボランティアの悩めるおばさんより。(Yさま)
ありがとうございました。予算は、回して欲しいですね。やはり、数年内に東京オリンピックがあるのですから、東京の街の植栽にも予算が計上されるでしょうし、その際は、文化的な、やはり、デザインは大切だと思います。
この写真は、去年の9月のリュクサンブール公園。夫が撮ってきたんですが。最近のパリの街のミックス植栽、すばらしい。品種的には、日本の気候でも可能は、可能なものが多いし。
ある有名な園芸家が、「デザインより、植物が元気に育っているほうが大切」と、 おっしゃっていたんですが、(あちこちで、かなり複数の方々の発言で、びっくり)植物が元気に育っていても、色の組み合わせやゴチャゴチャと育っているのは、私はいやだな。センスを大切にしない傾向って、何なのだろう?
「ガーデニングとは、生活における美学の表現」ハドスペンのノリ・ポープの言葉ですが、これは、イギリスのガーデナーの大方の意見だと感じますが、美しく咲く花を一層美しく見せる工夫は大切。それを見た人が、喜ぶ。
「植物が健康に育っている+色や組み合わせ、コンテナも美しくまとまってデザインされている」は、両方、同じに大切だ。と、強く思います。
園芸店の方の話。外車でのりつけるお客さんが、500円のパンジーに文句をいい、95円のパンジーしか買っていかない話。極端な話だけれども、経済力はあるのに、花にお金をかけない話を聞くと、ちょっと寂しくなります。よい花を作ろうと頑張る生産者の方々への想像力もない。
でも、数を使う公共では、パンジー、安いの助かる。昨日は「?円×2000株」で、う〜ん。1500株にしておこうか。悩む。1円でも安い方がありがたい。ただし、できれば、公園など、公共の植栽も、おざなりの「一色パンジー絨毯植え」ではなく、美しいミックス植栽などが実現できると良いのですが。
と、なると、やっぱり、先日の豊田市のように、行政の側で「街を美しくしたい!」と、立ち上がってくれるのが、もっとも早道かと思います。
あ!来年の春には、花の色彩をテーマとした本を出版します!講演のほうが伝わりやすいのですが、本でも頑張っていきたいです。久々の本づくりです。