吉谷桂子のガーデニングブログ

August 2015

August 21, 2015

フラワーパークの夏

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数日前です。とってもあっつい日々に、はままつフラワーパークの森田さんから、私がデザインしているスマイルガーデンのボーダーの写真が送られてきました。

暑かった一日が終わる夕方の光。夏の植物たちの様子です。パークの管理の仕事、炎天下はさぞ大変だろうと思います。

フラワーパークが有料で庭を見せている期間は初夏までで、今の時期は、入場無料になっています。

メンテナンスには、春と同じようにコストがかかっているけれども、今の時期、お金をとって庭を見せるには、あまりにも暑いし、 植物たちもあまりハンサムな様子ではないから?

でも、どんなに暑くても、自然の豊かな場所は美しいと思う。

都会のアスファルトに囲まれた夏はやっぱり好きになれませんが、樹木の多い場所の木陰は宝物。

そこに、夏の暑さに強い植物が元気でいてくれたら...。

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とはいえ、突然の雨で倒れる植物も少なくないし、美しく庭を保っていくのは、ほんとうに大変なことです。ヤブ蚊が増えるのはむしろ、これから何ですって!?


ううう。



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August 19, 2015

秋の準備....予定

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暦の上で立秋が過ぎても、この暑さ。本当に厳しいですね。
(写真ははままつフラワーパーク、この秋も準備に行きます!)

花が咲き乱れていた、春が恋しいです。今は来春に向けて植栽計画を練り、球根や花苗の最終発注をしています。なので、春はどうだったかなと、写真を見て反省したり、新たなアイデアを入れたり

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(写真は、8月のリュクサンブール公園 水際はひときわ涼しかった!)

暑さ。みなさまのお住まいのエリアはいかがでしょうか?
夜は虫の音も聞こえるようになり、気配だけでも秋を感じると、嬉しくなる。といったら怒られてしまうでしょうか。夜の静寂に虫の音。大好きな秋が近づいていることに期待感あり。早く涼しくなーれ!

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今の状態では。とても...。現状はただ、庭の植物を生きながらえさせること。とにかくそれだけは。みたいな感じです。美しく維持。というのも、難しくて。(パリで見た花壇。こんなふうには、地植えのペチュニア、ゼラニウムが密植で育つわけない???東京)

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ただ、秋のパンジーの種まきはすでに始まっていますね。今年の新種はどんなのが出て来るか。楽しみです。(去年発見した一番の気に入り!自宅にて)



そして、秋のイベントのお知らせです!



9月11日(金)神奈川県 星の王子さまミュージアム公開ガーデニングワーク(お天気予報次第で10日(木)の可能性も!)

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10月3日(土)東京都豊島区 池袋コミカレ「ベルサイユの宮廷庭師」 上映&トークショウ


10月4日(日)東京都豊島区池袋コミカレ「手作りのしあわせ」 バロック真珠フラワーレースの首飾り&ハットピンの作り方、付け方講座

10月上旬(予定) 東京都渋谷区 Shade YOSHIYA KEIKO お見立て会

10月10日(土)、11日(日) 静岡県 はままつフラワーパーク「さくらの森にHula Mound を作る」イベント 主催  ‘The Hula World Festival ' 製作委員会 
 
10月12日(月)山口県 やまぐちフラワーランドにて 講演会

10月18日(日)神奈川県  tvkハウジングプラザ新百合ヶ丘/tvkハウジングプラザ藤沢にて トークショウ

10月25日(日)鳥取県 とっとり花回廊(北館)AM 10:00~「花のある暮らしの楽しみ方」

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(中之条町「花の駅 美野原」のチューリップ&パンジー今年も頑張ります!)

10月26日、27日、28日 群馬県 中之条町「花の駅 美野原」1万球の球根植え 密かに植え込みボランティアさん募集します。 ミックス植栽ノウハウ講座付き

10月30日(土) 愛知県 NHK 文化センター名古屋教室 講演会

10月31日(日)東京都豊島区 藤原美智子さんとトークショウ @池袋コミカレ

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11月8日(日)東京都世田谷区 玉川ハウジングステージ トークショウ

11月11日(水)東京都世田谷区 たまがわガーデニングクラブで、久々の寄せ植え講座

11月22日(日)鹿児島県 講演会(予定) 

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それぞれの詳細は、さらに詳しくわかり次第、再度、掲載させて頂きますが、

もしも、みなさまお住まいの地域にそう遠くないエリアでしたら、

ぜひぜひ、お越しいただけたら...、とっても嬉しいです!!!



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August 15, 2015

ヴェルサイユ宮殿とリュリの宮廷音楽と

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ルイ14世が作ったヴェルサイユ宮殿。王の没後300年のイベントで、庭園の花火イベントがあり、夜まで公開するとあって今年のガーデンツアーでは、ツアー最初の一日目に若干厳しいスケジュールにも関わらずイベントチケットをとってもらいそこに参加しました。そのことは、以前にも書いたのですが、時間の関係で書き足りなかったことなどを。

花火のスペクタクル性で、日本の隅田川の花火大会などと比べてしまっては、ひとたまりもないのですが。私は、あの日のイベントの庭園への入場開始の19時からの時間、それぞれが本当に幸せでした。

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実はこのとき、真っ暗になってしまった会場で、ツアーメンバーとはぐれてしまい、花火の上がる間、花火の光をたよりに人探しをしていたので、最初から最後まで、私はちゃんと花火を観ていたわけでは、なかったのです。が、それでも、合間合間に花火を観つつ、この世界観を楽しんでいました。

特に嬉しくなったのが、ルイ14世のお抱え作曲家。 宮廷楽長、王の寵臣,ジャン=バティスタ・リュリに代表されるフランスバロック音楽に合わせて打ち上げられる花火のダンス。私はそれを、まさに優美。エレガントで ハイセンスな花火だと感じました。ヴェルサイユ宮殿の庭園で観るならではの借景と音楽。

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ですから、日本の花火に比べると迫力がない。と感想をもらした方には、もう少し説明をしたく思いました。しかし、へりくつになっても。と。いつか、ここに、ヴェルサイユ宮殿の庭で、リュリの音楽を聞きながら、花火や噴水が踊る(王のように)景色を観て感激する話は書きたかったのでした。


リュリの存在については、ジェラール・コルビオ監督の映画『王は踊る』(原題Le Roi danse)を観ていただくと、良〜く理解できると思うのですが、数年前、この映画のDVDが日本で出るのを知るや否やすぐに買ったのでした。王のダンス/バレエがすてきです。王の役で登場しているブノワの顔に魅入ってしまう。衣装デザイン。俳優たちの顔もいい。今回、ヴェルサイユから戻って再度映画を観ると、やはり大変におもしろかった。すぐ、リュリの音楽が納められたアルバムを手に入れて、ああ、このリュリのフランス宮廷バロック音楽を聞きながら、各ボスケの庭を巡ればその世界観の理解はさらに深まっただろう。と、思った次第。イベントの時はどこにいてもスピーカーからバロック音楽が常に聞こえていましたけれども。

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また、花火だけでなく、噴水もバロック音楽に合わせて踊るように。展開されたのも感激でした。

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しかし、花火イベントではない昼間にヴェルサイユの庭を訪ねてみると、すべての噴水は止まっていたばかりでなく数十種類もあるボスケ(テーマ別のガーデンルームズ)がほとんど、締められて中に入ることができませんでした。花火イベントの時は、それぞれのボスケでライトアップなどの演出に力を入れていました。やっぱり、花火イベントでヴェルサイユを訪ねる価値は高かったですね。花火が始まるまでの3時間以上の時間に、意匠を凝らしたライトアップの庭や噴水のボスケを回ることができたのですから。

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今回は、なかに入ることができなかった「舞踏会の間 /  ロカイユのボスケ(木立ち)」。花火イベントの際は、カラフルなライトアップがなされていました。ただ、実はあまりに暗くて写真が撮れていませんでした。


花のイングリッシュ・ガーデンに訪ね飽きることはありませんが、こうした整形式のフランス庭園も、ヴェルサイユ宮殿ともなれば、訪ね飽きることはなく、観れば観るほど、いろいろに気づくことがあり、その分、自分も年をとっているせいか、さらなる、気づきのための感受性が整ってくるというか。感動もひとしおになります。


あとは、イタリア、ローマ郊外にある「Ninfa  -IL GIARDINO DI NINFA」が、死ぬまでに行きたい10の庭。があるとすれば、そこが、まだ行けてない一カ所になります。

でも、Ninfa に行くならフジの花が咲くころがベスト。また、映画ブラザーサンシスタームーンにも出てきたアッシジ郊外の花畑も5月までが見頃。う〜んでもそのころはガーデナー全員が忙しくて、なかなか庭を留守にするのが、難しいですよね。見果てぬ夢か.....。


でも、庭って。その人が感じた感動。持ちうる素養や教養のようなものがそのまま形になるような場所でもあり。きっと、心の精進には役立つと思えるのですけれどもね...。



iris_garden_blog at 10:22   Tweet

August 13, 2015

ヴェルサイユの庭師

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もう、すでにご存じの方もいらっしゃると思いますが、この秋、イギリス映画「ヴェルサイユの庭師」がロードショー開始です。美しい画像とケイト・ウインスレットの魅力で、しばし現実を忘れるラブロマンスです。

ちょうど、6月にフランスに行く直前、この映画のことがわかって、映画の内容をなんとなく知った上で。ヴェルサイユ宮殿の庭を歩きました。日が暮れて最後のほうに向かった庭。ロカイユがこの話の舞台です。基本的にフィクションで、実際には存在しなかったマダム・バラ。ちょっとだけ、自分 を重ね合わせてみると、楽しかった〜!

というわけで、さまざまな読み解きができますが、10月10日のロードショーに先んじて

A4チラシ セブンシネマ倶楽部10月3日(7月31日版) のコピー

10月3日(土)に、池袋コミュニティカレッジ、セブンシネマ倶楽部にて、講座を開催します!

私は来年から60歳なのでまだなんですが、60歳以上の方は、セブンシネマ倶楽部入会無料ということです!この機会に入会しては、いかがでしょうか?興味深くて文化度の高いヨーロッパ映画など、今後の内容も楽しそうです。

翌日、10月4日(日)には、同じく、池袋コミュニティ・サロンにて。吉谷オリジナルのアクセサリーの制作教室も開催します! 

それから、同じく池袋コミカレにて、10月31日(土)には、ヘアメイクアーティストの藤原美智子さんX吉谷桂子のトークショウ。テーマは「輝く大人でいるために、いまからできること」も開催予定です!


お問い合わせは、上記池袋コミカレのサイトかお電話で! ただし、新規募集は、8月25日からになるそうなので、今は、まだ、サイトからは入れないようです....。まずは、おみしりおきを、よろしくです。



iris_garden_blog at 00:11   Tweet

August 10, 2015

パリの公園 公共の緑 公共の花

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今回のパリの滞在中、気をつけて眺めていたことのひとつに、

「景色全体」というテーマがありました。

「美しい」と思うものは日本での暮らしにも、身の回りに、いろいろあります。 

でも、「美しい」と、思う公共性の高い景色には、なかなか出会いません。ない。わけではなく、なかなか。という程度ですが。
パリ市内でも、アウトスカート。少しパリの中心を外すと、美しくない景色がいくらでもありますので。やはり、パリ市内中心地は、よほどの努力で、成り立っているのだということがわかります。

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チュイルリー公園。本当に美しい。この向こう側に、ルーブル美術館。この美術館が美術館として一般公開の始まったのが、300年以上も前の、1793年の8月10日、(今日!)だったそうです。 ルイ16世の処刑から1年後のこと。

フランスには、フランス革命という激しい改革を起こすようなエネルギーと、フランス社会全体に通底する優れた合理性が、それとはまるで水と油のように感じられる「美意識」という要素によってうまくバランスされていて、その点にいつも驚きを持って感心する。

きわどく危ない面もあるのかもしれないけれども、とにかくパリの街には、降伏。

美に対し、お金をかけるという意識は、庭やガーデナーへの経費にも繋がる。庭ばかりは、手入れを怠るとすぐに美しくなくなるので、ただ緑があれば美しいというものでもなく。それが都市の緑と、自然界の緑との違いですね。

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先日から話題にしていたキョウチクトウですが、これも、スタンダード仕立になっている。本当にすばらしい。それにしても、なんて大きなヴェルサイユプランター。

キョウチクトウ。我が家の2階お風呂場外の小さなスペースでも、2週間水やりされなくても、元気に花を咲かせていて愛おしい。私が都心への道で年中使う高速、中央道の路側樹のキョウチクトウは只今、満開。この濃いドピンクの色が苦手なだけで、もっと園芸種で淡いピンクなどがあれば、人気は回復できると思うのですが。

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さて、2週間のパリ滞在で帰国してみると、わが町の景色。街路樹が多く、その木陰がありがたい。緑が多い分、そう悪くもないのですが、路地を歩いてみるとエアコンの室外機がやたらに目に入ります。パリの街にも、最近はエアコン完備の場所が増えましたが、そう思って景色を見回してみても、やはり、室外機を見ることはありませんでした。

公共の目が行く道路側にエアコンをつけて平気な神経って?

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やはり、美意識は、子どものころから養うものか。とは、パリでみかけた子供たちにとても強く感じたことでした。江戸川区に私設美術館を設けている友人が、夏休みは親子連れに無料開放しているのに、誰も観にこないと嘆いていました。柳原義達の「カラス」など、すばらしい作品があるのに残念。



いつもみなさまから、すてきな嬉しいコメントを頂いています。ありがとうございます!!!

以前に、日本の街の景色の話をしたときのこと。bさんから、

「(前略...)家族とも、その件について時々話をしますが、一般の日本人はやはり美に対する感覚があまりないのではないかという結論になります。家を頻繁に建て替えるので、建築デザイナーは海外よりもたくさんいるようですが、一部の人を除いて数十年先のことを考えてデザインしてはいない。そもそも行政にも 景観における建築の制限は設けていないのがほとんどなので 自由奔放です。日本は地震、水害、高温多湿などさまざまなマイナス要因はありますが、それは理由にならないと思います。
 一般人の意識を変えることができるのか。
 結局 個人単位ではどうしてもまとまらないので行政が変えていかないと変わらないのだと思いますが、 ちょっと悲観的な状況ですね。

 今の自分にできることは、小さな家の周りでも、美しいなと思える植栽を努力して維持していくことしかないのかもしれません」



本当にそうですね。それこそが、自分たちにできることなんだと思います。

ちなみに、こちらのブログを見に来てくださるかたは、美への意識が高いからこそ、見に来てくださってます。....それゆえに、数からすると、少数派なのは確かです。

ただし今、暑いので十分な庭の管理が難しいですね。難行苦行。庭はすぐに鬱蒼としてしまってヤブ蚊の宝庫ですが。今朝も、蚊に食われた〜。


でも、「努力して維持していく」これですね。

どこの街でも、どこの庭でも。すてきだな。と、思わせてくれるところには、地道な努力がある。今は暑いですが、熱中症にならない範囲で早朝などに、庭仕事。がんばろっと。



iris_garden_blog at 12:45   Tweet

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プロフィール

吉谷桂子

(よしやけいこ)

東京生まれ。英国園芸研究家、ガーデン&プロダクトデザイナー。

7年間の英国滞在経験を生かした、ガーデンライフを提案。TV番組や雑誌等での企画、出演、講師を務める。また、国際バラとガーデニングショウや東京ミッドタウンのコンランレストラン「Botanica」の植栽デザインを担当。

「吉谷桂子のコンテナガーデニング」(主婦の友社)他、著書多数。

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