September 2015
September 10, 2015
このところ、フランスかぶれをしていたので、イギリスの話題から遠くなってしまっていましたが、実は秋めいてくると、心のなかでは、しょっちゅう、気持ちが、ロンドンの、もと住んでいた地域を歩いているような気持ちに戻ってしまいます。(上の写真は秋のベス・チャトーガーデンズ。ベスさんも90歳を超えられて、私も、もうおそらく2度とお会いできないだろうと思っています。)
で、思い出すのは、有名庭園ではなく、ロンドンで6年6ヶ月住んだ自宅の庭の事です。それとか。
ふとした瞬間にハムステッドのHeath Drive を車を運転して走っているとか、Holly Croft Av. を歩いている自分とか。何気なかった日常のなかに、懐かしく甘酸っぱい気持ちが蘇ります。そして、あの時代があったからこその、自分がある。と。それは、周囲の方々の助けもあったけれども、実は、やはり、イギリスという国の寛容に支えられました。
(秋の南イングランドのキッチンガーデン)
昨日、エリザベス女王2世が、ヴィクトリア女王の在位63年と7ヶ月という記録を抜いて、英国史上最長在位の君主となったお知らせが、英国政府観光庁から届きました。これまた、ほんのひとときですが、英国の気分に浸っていました。(英国紅茶を飲みながら)ブリティッシュ・エンバシィからの、ティム・ヒッチンズ中日大使のメッセージ(なんて!スピーチがお上手なのでしょうか)はひと時のその穏やかな気分に最高でした。https://www.gov.uk/government/world-location-news/ambassadors-message-hm-the-queen-becomes-longest-reigning-british-monarch.ja
今また、日本は大きな災害に見舞われて、被災者の方々を思うとブログも書きにくいのですが。
普段のお天気は今ひとつながらも、台風も地震もなく、穏やかな気候のイギリス。あの気候だからこそのイングリッシュ・ガーデンという伝統。
うらやましがっても、仕方ないのですが、あの美しい存在。今もある。という確認。に、自分の心が支えられている。のは、確かな気がするのです。
September 09, 2015
今日の浜松は台風の直撃で浸水するほどの冠水があったようです。私が月曜日に日帰りで浜松を訪ねた時は天気予報がはずれ、雨はなく、太陽がでていたほどでしたが。
9月に訪ねた「はままつフラワーパーク」の庭は、今年の夏が、あまりにも雨多く、それによって根腐れしてしまった宿根草の多かったことが非常に残念でした。が、それでも選任ガーデナーの皆様が頑張ってくれたおかげで、雑草もなく、元気に咲いている一年草がいっぱい!たとえばジニアやコリウスのような大型になる夏の植物たちが雨にもめげず、元気に上向きに咲いています。
やはり、土壌の改良。雨水が貯まらない環境にするため、盛り土やレイズドベッドにするのが、やはり、庭の改良の項目として、非常に価値が高いですね。
10センチでも高くすると、水はけも風通しも絶対に Much Better...
この写真は春の様子ですが、案外このエリンジュームが、三年目のサバイバルを迎えています。
地上部に青々としたツヤっぽい葉を残して頑張っているのが偉い。スティパは雨に弱く根腐れ。アリウムも融けがち。しかも、写真でお分かりの通り、これほどの密度。春はいいですが、蒸れますので、間引きの管理も大変です。
温暖化の影響で気温の変動が激しく、さらには想像を超える雨量に襲われることも、今後は増えそうだと、天気予報士の方の話です。
それでも、地球環境に絶対に必要な緑。樹木の管理はなかなか大変な事もありますが、草の茂みのマダニ怖い。最近繁殖の傾向があるというスズメバチも恐ろしいですね。
夏のガーデニングをやり過ごして、秋から冬。冬から春まで。これからきっと良い気候が始まってくれますように。と、願うばかりです。
(写真上は、昨日の様子のはままつフラワーパーク。来月、10月9日から11日前後にフラ・イベントがあるので、只今準備中ですが、こちらのボーダーガーデンの改装は、来春を目指します)
来年の春は、フジの花も立派になるので、期待大!です。
September 06, 2015
日暮れが早くなってきたような気がします。もう18時でこんなにまっくら?
秋まっしぐらですね。ガーデニングが楽しみな季節になってきました。
秋のガーデニング計画に一役買うのが、この春の庭の写真。これを見直しながら、この秋に直したいことなど、図面にメモして行きます。現場に行くと、結構、忘れちゃって別のことを思いついちゃうのでね。必ずメモに。7月から徐々に予約注文をしてあった球根やナーサリー苗なども「あれ?何を注文したっけか?」と、記憶が怪しい。何百種と頭のなかでかき混ぜて考えていると、箱根だったか浜松だったか。混同することもあるので。
しかし、ここ数年、自分の家の庭をどこよりも後回しにしてしまうので、直したい。直したいと。念仏です。この冬には絶対!
コメント欄にいただいた
「Love Your GardenのDavid Domoney さんのツイートに吉谷さんのお庭がツイートされてる?」
本当??!あ、本当ですね。この写真、どこから流れて行ったんでしょう。
「あのこれ!我が家なんですけど!」
などとは、あとが面倒だから言わないけれども、へええ〜。と思っちゃいますね。お知らせをありがとうございました。これしかし、あまりいい写真じゃない。もっと、いいのがあるのにぃ。
そして、今も似たようなもので、このゴチャゴチャ感をなんとかしたい。
だいぶ前なのですが、ペネロープ・ホブハウスさんとその息子さんの対談に「日本のガーデンショウで作るティンティンハルの庭」。話題になってたこと。やはり、このコメント欄に、お知らせ頂いた。ありがとうございました。
私がホブハウスさんのデザインした庭を、オードリー・ヘップバーンさんへのオマージュも重ねデザインすることになったとき、手描きのスケッチをホブハウスさんに送り、承諾をもらった。
(その手紙の内容はとても嬉しいものだったので、今なら、掲載してもよいだろうか)
ホブハウスさん、その後、完成した写真はご覧になったかどうか。
その時の記憶が蘇ったのかしら。
ほかにも、とてもおもしろい対談あり。ペネロープ・ホブハウスさんがアップルのCEO、故スティーブ・ジョブスにガーデンデザインを頼まれた話とか。こんな動画が見られてしまうのも凄い。
でも、写真でも情報でも。どこに何が流れて行っているのか、実際に計り知れないし。解らないので怖いような気もします。
ただし、ネットの情報によって、私の講演会においで頂けたりもするので、ありがたく。
九州方面での講座のお問い合わせありがとうございました。
11月21日に鹿児島の「フラワーパークかごしま」で講演会があります。
今は、この秋から始まる庭の工事のスケッチと図面。図面は記号みたいなものばかりですが、上の写真のように、具体的な植物の絵を頭に描いて考えると、あまりぶれることがありません。植物に関しては、実物や写真でもいいから、本物の植物をよく観察して書き写しておくと、秋の現場で球根だけだったり、小さな9センチほどの幼苗(あとで1m以上になるものなど)がどうなるかを、頭にしっかりイメージできます。
結局、想像力、創造力を養うには、常日頃、いろいろなものごとを観察して想像するための材料を感性の肥やしにしておくこと。欠かせないですね。
September 05, 2015
天候が不安定で昨日の東京都心は滝のような雨が降りました。渋谷区にいて、レストランでランチをした後、ぶらぶらと歩いて仕事先に戻ると、当然ドバァ−っつと、雨。屋内に入った瞬間からの雨でセーフでしたが3分遅かったらプールに飛び込んだみたいになったかも。熱帯の地域にいる。という認識あり。
でも、ここ数日は涼しくて助かりました。そのせいかなと思うのですが、庭で様々な植物の花が返り咲き中。 写真は、スモークツリー、コティヌス・コッキグリア・プルプレア があまりにもきれいに咲いたので、剪定がてらカットして花瓶に活けました。水あげが悪いので最初にガス台で切り口を火あぶりに。いつもかわいそうに感じてしまいますが。このあとキューっと水を吸って、花を維持いてくれます。アジサイとか、たいがいの庭の花木 はミョウバンと言う手もあるかもしれませんが、切り口をあらかじめ焼いてから活けています。
で、最初に活けたときから4日経過して。徐々に濃い紫に変わってきました。本当にきれいで、吸い込まれる。本当にスモーク・ツリーですね。まるで紫の煙。
ついつい、ジミヘンのパープルヘイズを忌野清志郎さんが歌ったバージョンで「へいへい〜むらさきの、煙がもくもく〜♫今年は万年豊作だ。てなこといわれてその気になったら...」と口ずさみつつも、そんなに呑気な状態ではないと。
でも、秋晴れを見るのはもうすぐでしょうか。