October 2015
October 30, 2015
本日は、名古屋NHKセンターにて、講座にご参加くださった皆様、ありがとうございました!
その後、「とっとり花回廊」にできたポール・スミザーさんの「紅葉の庭」については、その感想を知りたいと複数の方からコメントを頂きました。それにも、ありがとうございました。
写真は先日伺った時に撮らせていただいた、その庭です。
まだ、生長過程なので、なんともいえませんが。
でも、そのまえに、とても的確なコメントを頂いたので、 掲載するのをお許しください。
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惜しくも閉園したスミザ―さん監修の宝塚ガーデンフィールズは大好きな庭園でしたが、以前一緒に見学した義母が「華やかさが無い・・・」と言っていました。 これはまさに一般的な代表意見で、その理由ゆえに経営的に成り立たなくなったのではないかと個人的には思います。 植物好きの者にとっては そこここに美しい植物や樹木がたくさんあってとても興味深かったのですが、一般の方からすると・・・・地味なんですね。 お金を支払って見るガーデンには華やかさが必要なのでしょう。 吉谷さんが手掛けていらっしゃる浜松や群馬の庭園も四季折々に花が咲き乱れるように手を入れていらっしゃいます。 トレジャーガーデンも河合さんによって素晴らしい庭園になりました。 個人的には華やかなガーデンショーのような庭も ポールさんのような庭もどちらも好きです。 現実的な家の庭は 華やかなのは春から初夏までの時期で 特に酷暑の日本では夏以降の庭の姿が辛いので、花の無い時期が長い庭は葉のテクスチャーや形、色で見せる庭を目指したいと思っています。
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まさに、おっしゃる通りですね! 日本の庭づくり。やはり、梅雨の後から辛くなります。北海道が羨ましいのは、特に7月以降ですね。
なので、カラーリーフや、葉の形や植物を彫刻のように捉えて配置するなど花に頼らない庭づくりが必至ですよね。
で、私の結論というには、大げさですが、一年じゅう花、華のある庭には、やはり無理があります。
イングリッシュガーデンでは、何種類ものガーデンルームズがあって、球根のきれいな庭(ルーム)は、4月は華やかで見頃だけど、7月に行くと、地味な景色。逆に、9月に美しいセミトロピカルガーデンは、6月に行くと地味。そうやって、宿根草や球根の季節を素直に取り入れています。でも、狭い庭ではすべての要素を取り込むのは、難しいですね。
しかし、実は私は「はままつフラワーパーク」では、しっかり入場料金を頂く4月〜6月(梅雨までの間)に、美しく花を咲かせることに集中しています。だから、大好きなエキナセアをここには植えていません。実は、四季折々華で美しく。は、今の気候条件では、労力経済、両面で、無理があると思っています。
「宿根草や花の庭には、ダウンモーメントはあるんだ」と、割り切る。
(その点、日本庭園はよく考えられていますね)
さもなければ、星の王子さまミュージアムのように、球根や一年草を主体にして、秋〜春はパンジーや球根。夏〜秋は、ジニアやダリア。と、ある程度の面積をざっと植え替えてしまう観光庭園方式。
入場料を頂いてお見せする庭。やはり、華は必要だと思います。存続していかないと、このガーデニングの文化が根付かない。RHSJ 王立園芸協会日本支部が消えてしまう事実をなかなか真っ当に受け止められずにいましたが、このことを考えても、営業ベース。採算に乗っていける仕事を考えないと、消えてしまいそう。行政の予算で収まれば良いというものでもないと思うので。
私は、自分が関わる庭に関しては、少しでも多くのお客様に喜んでもらえる庭を目指していかないと未来が厳しいと考えています。
(このときの植栽計画の反省を来年は活かして行く計画です)
来年は、はままつフラワーパークの藤が咲く頃。最大のクライマックスを迎えるように、植栽計画を建てています。なので、フラワーパーク、夏は入場が無料になったり、10月以降は、500円の入場料を払うと、500円の金券をもらって園内で食事や買い物ができるシステムになっていますが、そうは言っても、メンテナンスはとても大変です。
いやあ。難しい。
October 29, 2015
とっとり花回廊から戻って翌日、月、火、水と、群馬県中之条町「花の駅 美野原」にて、花のパレットガーデンでの球根植え。地元、花の会の皆様のほか、近県である栃木や埼玉、また、群馬フラワーパークからは、植え付けのプロフェッショナル(毎秋、10万球以上を植えている)が20名以上もボランティアで参加してくださいました。みなさま、ありがとうございました!
なので、予定期間で、予定のすべてが植え終りました。
おかげさまで、三日間、お天気に恵まれて少汗ばむほどでもありましたが、気持ちのよい風に吹かれて絶好のガーデニング日和でした。
まんなかの葉っぱは、去年植えたラナンキュラス・ラックス、ピンク色の株。今年も大きくするぞう〜!
そして、チューリップは。タイスブーツだったか。ピンク色。数が多くて名前を覚えるのが大変でした。
5球の球根を寄せて、四つ葉のブーケのようにまとめて咲かせたい。あとはパンジーを。
紫〜ピンクへ移行するグラデーションのエリアなので、脇役をフリズルシズルの紫系に。
ピンクの花には、レモンやクリーム色があるのだけれども、奥にあるコンテナなのであまり、色が飛びだしてこないように。それと、実は最後は、パンジーの数が足らなくなって。でも、春に増し植えするので、今はとりあえず、球根を中心に。仕上げに活性液を。有機肥料もしっかりと入れています。
さて、凄まじく忙しい日々が続きます。
これから、渋谷の私のショップへ。洋服の仕事も、春夏の計画が続々と進行中。
明日は名古屋NHK文化センターで、生きる話の講演会。
明後日は池袋コミュニティカレッジで藤原美智子さんと美や暮らしのトークショウ。
来週は、ずっと春向けの寄せ植え撮影。その後、11月8日には溝口にて。
私が作った寄せ植えを抽選で!あ!それも、今度の日曜日には、作らないと!
少なくとも、植えて1週間は様子を見ないと手放すのは、怖いからです。
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あ!、そういえば、とっても、良い質問をいただきました。ありがとうございました。
- こんにちは!鳥取花回廊に行かれるのですね。ポールスミザーさんが昨年から紅葉の庭を作っていらっしゃるので興味津々でした。ポールさんはガーデンショーのような華やかなお庭は作られませんが 肥料も農薬も使用しない土作りでの自然な植栽で吉谷さんが目指すところのガーデンとはポリシーが違うのかもしれませんが 見られた感想などもうかがえたら幸いです。
無記名の方からですが、そこを拝見した、その感想や、根本的な考え方の違いなども、ブログには書きにくいことは、講演会でお話したいとおもいます!
よろしくお願いします!
October 23, 2015
が開催されます。
その内容は、驚きの充実、世界最高のボタニカル・アートだけでなく、モリスやジーキルに至るイングリッシュ・ガーデンのデザイナーたちの仕事の世界も網羅。また、過去だけでなく、21世紀の植物画に至る。これは、必見です!
また、空間のインテリアデザインは、クライン ダイサム アーキテクツ。偶然なのですが、マーク・ダイサムとアストリッド・クラインは、私たちの結婚式に来てくれた夫の友人であり、代官山のTサイト(蔦屋書店)の設計で知られる気鋭の建築家。空間デザインもイギリス人の手によるもの。これも楽しみですね!
また、2月11日(木曜)午後1時半から、私の講演会「イングリッシュ・ガーデンと花のある生活」
久々に、イングリッシュガーデンに特化した講演会を開催いたします。
要予約で予約開始は、来月11月2日より。
お申し込みは、03-5777-8600 (午前8時〜午後10時)まで。
聴講は無料ですが、本展の入場券が必要です。
October 22, 2015
チューリップ球根&パンジー。もっとも手に入れやすいコンビです。こちらは、本日撮った星の王子さまミュージアムの新しい春むけ植栽。チューリップ’アンジェリケ’とパンジーももこ。優しい色過ぎるかなあ。と、若干迷ったんですが。
秋植え球根。チューリップだけを植えるよりも、美観&メンテナンスの点で、一緒に、花苗が入ったほうが、メリット多し。また、春にチューリップが咲き終わっても、しばらくパンジーで景色が持つし。
イギリスの秋〜春の典型的な植栽。20数年前に初めて見たときは本当に感心しました。
ほかに、
チューリップ球根×ワスレナグサ
チューリップ球根×チェイランサス
チューリップ球根×デージー
などがポピュラーなところでしょうか。
ただ、植え付け時にタイミング良く手に入らないこともあって、やはり、パンジーが多くなりますね。
三角の連続で、有機的に連鎖させながらミックスして行きますが、コツとしては、先に、パンジーを配置してから、その隙間に過不足なく、球根を配置するほうが、やり直しをしないで済むパターン。とは、私の経験ですが。春にチューリップの花が咲いたときのイメージを作りやすいです。
さて、今度の日曜日は鳥取県、とっとり花回廊で講演会。「花のある豊かな空間」たっぷりの写真と共に楽しんでいただけたらと思っております。
October 17, 2015
秋植え球根、植え込みシーズンが始まりましたね!
写真は、中之条町「花の駅 美野原」の花のパレットガーデンに1万球の球根を植えた時のもの。
去年の秋、球根を植え終わったときの写真です。植えている最中は余裕がなく、写真を撮ることができませんでした。終わってやれやれ。ホッとしてからの写真ですが、1万球はどこに入ったのか。もう見えません。
地元、花の会の皆様や、群馬フラワーパーク、ほかに、栃木県からも、花植え上手の方々が集まってくださり一面のチューリップと花の景色が完成しました。
そして、春になるとそれが、実を、結ぶ?
あれ違うな。花を咲かせます。
この感動は、素晴しいもので、この庭仕事に関わる喜びのすべてが、ここに凝縮されるような感覚があります。
私が設計するチューリップ球根の花壇は、基本的に秋のパンジー類に始まって、チューリップの葉姿、開花、そしてメインのチューリップが終わってしまった後も、打ち上げ花火の順番後退のように、別の花が咲くバランスを考えています。
上の写真はチューリップの後のもの。
花壇全体を色相でつなぐようにしながら、ほかの種類の花も咲いて、それなりの見所を用意して行きます。
この写真では、チューリップの後に、リナリアや、キャットミントなどが咲いて花壇の植物の高低差に抑揚が出始めているところ。
見る角度にもよりますが、色調の変化は、水彩画のようなグラデーションになるように計算しています。
特に、黄色と白は、色というより、「光」と捉えて、木漏れ日のようなスポットライトが花壇のなかのどの位置に当たると景色がドラマチックに見えるのか。など。
肥料の入れ方も、ミルフィーユ植えなら、球根も、花苗もミルフィーユです。
これは、また、現場や、講演会などでお話したいと思います。
それから、花壇の球根とパンジーなどの花苗と後から咲かせる宿根草の配置は、三角フラクタル連続。
これを去年の秋に中之条町「花の駅 美野原」で説明会をしたときに、地元の花の会のみなさまがよく理解してくださり、後から、その時に手伝ってくださった地元の年配の男性からも、「説明がわかりやすくて、直線ではない自然風な球根の植え方のコツがよくわかった」と言っていただき、あのときは本当に嬉しかったです。
色彩の計画にも、視覚的な意味があり、絵画的遠近感の原理や人間の持つ生理的な感覚に沿った方式に植栽の色彩計画があります。
どんなチューリップも咲いたら、すてきですけれどもね。
さて、今年の秋も、10月26日、27日、28日の三日間。
(おもに、10月26日にオリエンテーションと作業、27日にほとんどの作業。28日はやり残したところの仕上げ)
で、群馬県中之条町で球根の植え付けを行います。ボランティアでお集まりいただくことになるのですが、昨年行ったように、植え方の講習会やデザインの説明や三角連続の植え方など、植栽講座を受けて頂いた後に、植栽開始となります
実はすでに、参加の方が決まっているのですが、あと、まだ、3〜4名様までの枠なのですが、ボランティアで参加したいとお考えの方は、
中之条町役場 農林課 農業係 で受付をさせていただいております。
役場で用意してくださる、お昼のお弁当の数の把握の事があるので、参加したいとお考えの方は以下までよろしくお願い申し上げます。
雨天に関わらず、決行いたしますので、申し訳ないのですが、雨具が必要です。
申込先の電話番号は
0279-75-8813
お申し込み時には
氏名・連絡先(携帯電話等)をお願いいたします。
すでに、予定数に達してしまった場合は、申し訳ありません。
役場は、土日は休み。お電話でのお申し込みは、月曜の朝からになります。
よろしくお願いいたします。