吉谷桂子のガーデニングブログ

May 2016

May 31, 2016

形のハッキリした植物@はままつフラワーパーク

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昨日のスカビオサ’ドラムスティック’で、ご質問をいただきました。

「花枝の長ーいドラムスティックが可愛いです。私は暴れて咲く花が好きで寄せ植えに使いますが、形のはっきりした植物って大きな葉等をいうのでしょうか?寄せ植えでも使えるポイントがあれば教えてください。今日もお疲れ様でした。」

ありがとうございました。

「形のハッキリした植物」って、英語でいうと「Bold 」な植物のこと。って、私なりに勝手な解釈なんですが。

昔昔。イギリスのガーデンフォトグラファー、クライブ・ニコルスにインタビューに行った際(1997年/古〜い話)。私は、彼の写真が大好きなのですが、

「思わず被写体にしたくなる好きな植物は何?」と聞いたのでした。

それで、彼が「Bold な植物。たとえばチューリップみたいな」と言ってたのが、この考えの始まりです。

これって、庭に植われば、たちまち絵になる植物の代表みたいな存在です。

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(はままつフラワーパークでいうと、ここに見えているアリウムやアーティチョーク)

あれ以来、実は、もともとあまり好きではなかった、ボールドな植物に目を向けるようになったわけなのです。

個人的に、もともとはラベンダーとか、サルビア・ネモローサみたいな「 Thin 」な植物に憧れてます。(自分のボディがBold系だし?クク苦笑)実は今も好きなのは「 Thin 」。


まあ、しかし。どんなに好きだと思った花でも、その土地との相性が悪く、倒れやすかったリ、暴れて育つなら、間違いなく庭の景色を掻き乱す。となれば、どうするか。


それが、Thin であれ、Boldであれ。

1、植えるのを諦める。2、土壌改良&光風通し改良。用意周到な支柱大作戦。

情熱や時間が自由にならない最近は、もっぱら前者で、次のステージへ前進。

他にも植えてみたい植物を探し出す楽しみがあると割り切る。

でも諦められないのもたまにあり。

それが、アリウムギガンチュームだったり。

ダリアもそうです。倒れる前に「2」を頑張る。

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だって、彼らは、観光庭園では、人気のお花。入場料を戴くからには、最大限、頑張るその価値が...。
なので、フラワーパークでも「やっぱり植えて良かった!」と再三思わせてくれる花を植えるように努力を続けています。

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そして、アリウムやダリアは形がはっきりとしているので、脇役選びもいろいろふわふわの植物も選べて本当に楽しいです。

女の子が好む細かい系の花。


たとえば、エリンジュームとか、線の細いスティパなども適役。
スッキリと立ち上がるサルビア・ネモローサは最高。

でもやっぱり、枝があっちやこっちに暴れる傾向のあるスカビオサは、好きとはいえ、植えるには、度胸が入ります。ぐしゃぐしゃになるかもしれない。

要するに、いつも言っている「点・線・面」に戻ってしまうのですが。

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「点・線・面」がないと、多くの花が「点」の連続。こんな感じで単調になってしまう。いいえこれはこれで好きなんですが。全部がこれだと写真も単調になってしまいます。


形が、はっきりと整理された、フォルムがしっかりした植物。例えば、ニューサイラン。ギボウシ。ベルゲニアなど。

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花なら、花径の大きめなタイプ。だから私は、庭も大きな寄せ植えと捉えて、ジニアを使うことが多いのです。好きな花というわけではなくコンビネーションのために。

今日の午後4時。光が、あまりにも綺麗でこの場を離れられませんでした。

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iris_garden_blog at 18:26   Tweet

May 30, 2016

はままつフラワーパーク/こぼれ種&増えた宿根草

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好きな花のこぼれ種。デザイン上。ここにいないほうが良いのだけれども。

と、思っても、抜くのは......。う〜〜〜〜ん。

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この感情は、かれこれ、1992年からずっと抱えている自分のアンビバレンツです。

イギリスのガーデナーならもっとキッパリ整理するはず。しかし、デザインの完成度よりも、元気いっぱいに花を咲かせる元気な様子。

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もちろん、最初に計画した大きなプランは、計画通りに進んでいますが、植物たちが気持ちよく生長するバランスのなかで、庭は成り立つものですが。いや、なかなか難しいですね。


はままつフラワーパークは、3年目の初夏を迎えましたが、いろいろな思い通りにいかなかったことや、もっとこうすればよかった。ああも、こうもと。すでに来年の春の.ことを...。

これだから、庭仕事は終わることがない。

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ところで、私、このスカビオサ’ドラムスティック’が大好きで。

華やかなダリアや大きなアリウム・ギガンチュームは、人々の目を奪うけれども、個人的にはやっぱりこんな花が好きです。特にこの花普通に咲いている時も素敵ですが、花の終わりかけから、種になるまでのプロセスもかわいい。しかし、問題があるとすれば枝があっちやこっちに向かうので、散らかって見えてしまう。だから、形のはっきりした植物のそばに植えるのがポイント。

好きな植物。しかし、整った庭。これも、アンビバレンスになりますね。



iris_garden_blog at 20:25   Tweet

May 29, 2016

はままつフラワーパーク5月29日

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梅雨を目前に控え、宿根草や初夏咲き球根、そして、秋植えの一年草たちがマックスになる季節。今後の対策を処方するためやってきました。

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去年の秋に植栽をし、自分が想定した景色になれたかといえば、想定内もあれば、想定外もある。

特に、チューリップの時期の開花と梅雨前の時期。これ、月日でいえば、2ヶ月弱の時間差ですが。

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庭の様子は、まったく違います。

本来ならば、チューリップの庭と初夏咲きの宿根草は、共存が難しい。

宿根草は前年の秋から植わるので、チューリップに取られた場所からは育ちにくい。

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200球は植えたアリウム。消えたのも少なくないかもしれませんが、今嬉しいのは、何よりも長く咲いてくれていること。当然、アリウムの植わるエリアには、チューリップは植わりませんし。

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チューリップを植えて、パンジーを入れた直後。P1020144

思った通りにいかないから、毎年毎年、チェレンジしたくなるのですよね。


でも、植物たちが、元気に育ったところを確認するのは、本当に嬉しいですね。

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あれまあ、似た写真ばかり...。



iris_garden_blog at 23:21   Tweet

May 28, 2016

追記:バナナの皮をバラの株元に

というのは、イギリスのテレビ番組でも見た覚えがあるし、ガーデニング雑誌でも読んだ記憶があるのですが、わりとすぐに堆肥化するので、地面の庭ならかなり有効なのではないかと思うのです。

もちろん、堆肥のバケツに入れてほかの堆肥の堆肥化を即す効果もあるとか。

バナナの皮は、カリウム、リン酸やカルシウムが豊富で、花や果物の肥料としても有効だと。

特にイギリスでは「バラの肥料」として、有効だと聞いていました。

私自身、イギリスではこんなことが言われています。みたいな記事を、何度かそんなことを日本の雑誌にも書いていたんですが、それももう十数年も前のことなので誰も知らないかもですね。

ネットでも、このサイトなどがわかりやすいかもしれません。

http://www.gardeningknowhow.com/composting/ingredients/banana-peels-compost.htm

ちなみに2センチ前後に斬り刻むとさらに早く堆肥化します。食べたときの皮のままよりも。

 

iris_garden_blog at 20:02   Tweet

ベスト・イングリッシュ・ガーデン in Late Summer

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美しい庭が見たい。ただ、ただ、それを見て、感動したい。

また、ガーデン・デザインの勉強や参考にもしたい。

訪問するべき庭のことに関して、この25年間調べたり、探したり、検討したり、人に聞いたり。そして、尋ねて。何百箇所....。(ここ数年数えるのをやめてしまい、不明ですが)

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もちろんこれも、それぞれの個人の好みがあるので、誰かが「良い。素晴らしい!」といってくれても、私は興味がわかない。とか、好きじゃない。ということもあるので、参考までということもありますが、これは、とにかく自分が調べるほかはないですね。



そろそろイギリスは初夏の花の最盛期。イギリスの庭が素晴らしい花の時期を迎えるので、訪問するべき庭を探している方も少なくないでしょうか。


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そして私は今。9月8日に出発を計画しているイングリッシュ・ガーデン訪問先を調べています。

90年代の後半以降、温暖化の影響が顕著になってきたことで、グラスを使った庭。セミトロピカルプランツを使った庭に注目が集まるようになって、実は、いつも尋ねている6月〜7月上旬の訪問時点では、まだ見応えのある状態になっていない場合も多かったのです。

いつか、9月頃の状態を見てみたいなあ。と。ずっと思っていました。


イギリスに住んでいた時代は、4月にスタートして、9月までの六ヶ月間、毎月の庭の見学が可能でしたが、こうして遠く離れてしまうと、初夏にしか行けずにいました。私の住んでいた時代は、温暖化のことは問題になり始めていましたが、まだ20世紀の終わりでした。21世紀を予感するコンテンポラリーのガーデンデザインも登場していましたが、まだチラホラの時代。

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でも、今は、ピエト・オウドルフ氏をはじめとして、21世紀を代表するガーデンデザイナーの庭が、コンテンポラリーと囃される以上に、


スタンダードになりつつある。


そして、その植栽は、むしろ、Late Summer ....9月に見応えがある。

(写真は6月に尋ねたPiet さんの庭。まだ成長しきっていなくて、次は必ず晩夏に!と闘志?がわきました)

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その Piet さんのサイト、時々見ていますが、世界中に続々と傑作の庭を生み出していますね。
リンクしていよいのかわからないので、興味のある方は oudolf.com を見てください。

なかでも、Scampton は、北イングランド、ずっと行ってみたかった。

ヨークシャーにある傑作ですが、実は6月の訪問先になっていました。でもヨークシャーは、ロンドンから遠いのです。飛行機の乗り継ぎにしても乗り換えや待ち時間。乗車時間が惜しくて。

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そこで、3年前から話題になっていたサマセットのアートギャラリー。

Hauser and Wirth
http://oudolf.com/garden/hauser-and-wirth

に、ついに見応えを期待して訪問できる時期が来た!ことに気づいて。というか思い出して。
(Pietさんのデザインする庭に植わる植物は、日本でも可能な品種が多いです)

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(はままつフラワーパークでも..かなりヒントを貰っています)

そこで、南西イングランドに始まってグレートディクスターやシシングハーストなど有名どころのLate Summer も押さえつつ、最低でも、Oudolf デザインの庭を三箇所は抑えたいと思っています。
ほかには、以前も尋ねたBury Court や RHS の Wisley など。

現在リクエスト中なのは




南西イングランド

● Sarah Raven’s Cutting Garden.
● Stone House
●Marchants Hardy Plants 
●Arundel Castle 
●Sissinghurst Castle Garden
●Great Dixter 
●Sussex Prairies
●Clinton Lodge.
●RHS Wisely Garden
●Great Comp Garden
●Bury Court
 
●ランチに gardens of Gravity Manor か近くのナーサリーのカフェの予約を

ヒースロー空港からは、コッツウォルズが近いので最初にコッツウォルズ入りして、南西に移動する方法をとれば、コッツウォルズもまる1日。

●Hidcote Manor gardens
●Rockcliffe 
●Temple Guiting Manor
●Upton Wold
●Highgrove House gardens (予約のリクエスト検討中)

 
なども検討範囲で。

またロンドン市内も Oudlf 作品みどころあり。Potters Fields

今年ロンドンのガーデンミュージアムは、15ヶ月に渡る改修工事中。来年にはさらに充実してリオープン。

最初の情報で 2016年竣工と聞いて期待していた Garden Bridge は、さらに伸びて2018年完成とか?

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9月のイングリッシュ・ガーデンツアー。充実の内容にするべく、もしもほかにご希望の訪問先などありましたら、コメント欄にもぜひお寄せくだされたら嬉しいです。













iris_garden_blog at 11:05   Tweet

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プロフィール

吉谷桂子

(よしやけいこ)

東京生まれ。英国園芸研究家、ガーデン&プロダクトデザイナー。

7年間の英国滞在経験を生かした、ガーデンライフを提案。TV番組や雑誌等での企画、出演、講師を務める。また、国際バラとガーデニングショウや東京ミッドタウンのコンランレストラン「Botanica」の植栽デザインを担当。

「吉谷桂子のコンテナガーデニング」(主婦の友社)他、著書多数。

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▲壁紙のプレゼントもあります。

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本当にありがとうございました!!!The Last
いままで、ありがとうございました!
3月の気温じゃありませんよね!?
3月の 星の王子さまミュージアム
8月22日発〜7日間の Piet oudolf氏の庭を尋ねる         オランダ・ツアー
桜満開 庭も満開 雑草も...
桜満開に...晴れて欲しいけれど。
星の王子さまミュージアム 2
雪のため、植え込み作業を延期@箱根星の王子さまミュージアム
ありがとうございました。その2 &20th国バラ
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