June 2016
June 17, 2016
東京の都心から、1時間半(東名高速御殿場インターからは15分ほど)のところにある、箱根仙石原。1時間半の距離なのに、花の開花は一ヶ月ほど違います。先週が満開。今日は6月17日ですから、東京では、5月10日すぎが満開でした。
植物を育てていくうえで、とても興味深い事柄として。
(写真は今日撮影、左上にTBSテレビのお天気カメラが見えていますが、できればこのバラ園を毎日みたいと願う吉谷です)
同じ植物でも、地域環境の違いから、違ってくる結果があります。
気温、湿度、日照、風の通る場所、蒸れる場所。ほかにもいろいろ。
その理想とする生育には、経験と知恵。そして、あくなき情熱。
それが、この初夏、まさに花をつけたという実感の1日でした。
庭の関係者一同、スタッフや肥料や土のメーカーさん。
たくさんの皆様のおかげで、ここまでこれた。
と、感無量。
勝手ながら、頑張ってきたことの成果を、今年、星の王子さまミュージアムで味わうことができたのでした。
それは、園芸技術や労力と、さらには、美しく咲く花を生かすデザインという点でも。
思ったように育たないことでは、デザインさえも成立しないのですが。
でもそれだけではない、園芸技術や労力と、さらには、美しく咲く花を生かすデザインに加えて、素晴らしい品種の苗を生産する生産者の方もすごく大切!(写真は、北海道の「コテージガーデン」さんから送ってもらったジニア。すごい元気ですてきな色形)
「すてきな苗が手に入る」ことと、それが「育つ」ことと「デザイン」これが合致して、庭ができる。
本日、お越し下さったお客さ様に人気沸騰したジニアは、ベナリースジャイアントのパープル。
花がとても大きく目立ちます。
この皇帝ダリア’ガッツァリア’も、改良されてまさに夏に輝く涼しげな太陽!
と、いうわけで、箱根仙石原の星の王子さまミュージアムはこのあとも、さまざまな宿根草が咲き、植栽のデザインにも、さまざまなヒントいっぱいです。
たくさんの植物にたっぷりの元気を分けてもらったのですが、今日、日向はかなり暑くて、若干熱中症になりそうだったので、早めに寝ます。(続く)
June 11, 2016
先週の日曜日(6/5)、買ってきたコリウスの一部の枝が、折れていましたので、そのまま、水差しをしておりましたら、6日後には、こんなに根を出していました。1週間に1センチ以上は伸びたといえます。夏の植物。旺盛に繁茂するタイプが多いですが、このあと、どこまで行けるか、ちょっと楽しみになりました。(仕事は猛烈に忙しいけれども、朝起きた時の楽しみが、植物とのコミュニケーション。
今までは、普通の水に入れていましたが、こうなると、いろいろ試してみたくなります。
発根促進をする活力剤を入れた水、パーライトやストレスフリーの土(主に粒状で気孔の多い土)に植える。そこには、珪酸塩白土のミリオンを混ぜて。
もうひとつの嬉しい経過は、コリアンダー。葉っぱの部分は、大方食べてしまったんですが、ふと思いついて、根のある茎の部分を水に浸けておきましたら、また葉っぱが出てきて。
(水は原則毎日取り替えていますが、それは、光が入る場所で緑ゴケがでてくるから)
こちらも、やはり、ただの水に入れていましたが、考えられる栄養や酸素の足しになる資材投入をしたくなります。
夏の植物、成長の早い子が多いだけに、この成長の過程を楽しむのがひとつのポイントですね。
なので、成長の早い植物は、目に入りやすい場所で日々観察を楽しむのがコツ。あまり目に入らない場所に植えてしまうと、気づかぬうちに大きくなりすぎて、面倒な気持ちになってしまうので。
夏はそういう植物が多いので、あまり多肥にしないのもコツですね。
June 09, 2016
9月開催予定のイギリスガーデンツアー、来週には、ウェブサイトに募集要項が載る予定ですが、この夏のイギリスの興味深いイベント、いろいろありそうで、今後は、念入りに調べていきたいとおもいます。
今の予定では、迷っていたのですが、やはり、ベス・チャトー・ガーデンに行くことにしました。
9月の庭の様子を見るのは、グレート・ディクスターを見るのと同じくらい価値があるので。
先日、こちらのコメント欄にありがたき、海外ガーデン情報を書いてくださるH様のお言葉通り、オックスフォードのPettifers Garden はぜひ行きたい庭のひとつですね!
また、ロンドン近郊にも行きたい場所がいっぱい。できれば延泊して展覧会は見ておきたいもの。
この夏は、Tate Modern で、オキーフの展覧会。
100点も集まるそうで。
花の絵を描く仕事をしている者としては、是非。
花の描写について。本物のオキーフ作品で再確認を。
それから、イギリスで最も高いビル。95階建ての超高層「ザ・シャード」の72階の展望フロアにイングリッシュガーデンが登場したとか。以前ここを訪ねたときは、なんだか、不気味すぎて、上に上がっていくには、気が引けてしまいました。ここのホテルで年明け計画もあったのですが、スカイスクレーパーが基本的に苦手なので...。でも、植物がそばにあれば大丈夫かもしれません。
イギリスの野生植物、生態系を守る観点で作られた野生の草花が中心の庭とのことですが、地上240m の高さに出現した庭、9月18日までオープンしているので、9月のツアーが決定できたら、みんなで行ってみるのもいいかも。たしか、入場料が25ポンドもしたかと思うし、予約も必要だったかもですが、しかも、お上りさんと化してのシャード訪問。でも、一生に一度くらい行ってみてもよいでしょうか。
いずれにしても、ロンドンで起きていることは昔ながらの方法。今はネットですが。
Time Out でチェックすると良いですね。
ロンドンの開発地区には、メドウガーデン(オリンピック会場にできた)やモダンなガーデンなど、いくつかのみどころがあるので、とても興味深いエリアです。
それにしても....。パリとちがって、最近のロンドンの変貌ぶりは、気持ち的についていけないものもありますが。
しかし、たくさんの花や庭。インテリアや町の景色。ほかにもたくさんの美しいもの、新しい価値観の世界。
やはり、旅は、またひとつのアドヴァンテージを人生に与えてくれる大きなチャンスではないでしょうか。
June 06, 2016
(写真は’アナベル’の赤花と、美女ナデシコ’テマリソウ’、白はカラミンサ、銅葉は、アガスターシェ)
梅雨入り宣言でしたね。もう、お庭には、咲き残りのパンジーは放置していないですよね?徒長して息も絶え絶えな株が、バラショウのころに出没していたので、切り戻しはしていましたが...。
そうやって切り戻しておくと、また楽しめる可能性もありますが、この後の蒸れと高温で、アブラムシとうどん粉病の原因になる可能性もあるので、弱っているようならいっそ、お別れを言うべき時。
(イギリスならまだまだこれから!という感じでしたが...)
梅雨以降。秋が来るまでの花育て。幾多の難も乗り越えて。
なんて、大げさですが、猛暑になっても元気に楽しめる植物の世界を探って、先週も夏向けの植物探しをして回りました。
アガスターシェ。銅葉や黄金葉で魅力的。ポンポン状に咲いているのは、新しいダイアンサス!
先週はまだ、梅雨宣言もでていなかったし、カラリと乾燥したお天気で、ヨーロッパみたいな初夏の空気。
どんな花も育てられそうな気がするのでしたが、今週からは、もう違う世界にいるような。
園芸ガイドの夏号用の撮影で集めたのは、コリウス、ニチニチソウ、イレシネ、アンゲロニアほか、そういった夏の定番の植物のほかに、あまりにも美しく花をつけたアメリカアジサイ’アナベル’の赤花。
’アナベル’の赤花は、我が家に3年前から植わってはいるのですが、見事な株を発見。底面潅水のできるアートストーンの植木鉢に植えて、ここはひとつ、コンテナで紫陽花をきれいに育ててみようと思った次第。
大きめのコンテナには、ワンシーズンで消えてしまう一年草のほかに、生き残ってくれたらラッキーで嬉しい宿根草も寄せ植えに。
コンテナで育てたほうが、土質をはじめ、肥料や水はけや風通しのコントロールができるので、ちょっとお高い株を育てるときなどには、
せめて最初の一年は、安心ですね。