June 2016
June 03, 2016
好きな花、一目惚れの花。いろいろ限りなくある花の魅力。それらのどれかを所有して、庭かベランダのどこかで育てる。そこまでは、基本、やりたいと思えば、あるていどは可能かと思うのですが。
そうした植物で景色を作るとなると、話は別です。
どうしたら、花の咲く絵になる景色が作れるのか。長い間試行錯誤していますが、だいたい思い描いても、その通りに花が咲いてくれないことも多いし。その前に景色にとって不必要な枝や葉っぱを取り除くような。おかなくてもよい雑貨を整理するような。欲望だけで手に入れてしまった花をもっと適材適所に移動させるなどの
「引き算も必要」
私の仕事のスパンでいえば、夏、7月に球根や苗類を発注して、秋に植え付けの計画をして冬までには植え付け完了。春先に様子を見て最後の仕上げ。しかし、目標だった春が来ても「あれ?」思ったのと違う景色が出来上がること多し。なのです。
それと、もうひとつ、
絵になる景色は、意外なところに潜んでいる場合があり、誰にも気づかれずひっそりと花たちが咲いている場合もあり。
上の二つの写真は、星の王子さまミュージアムですが、上のほうの、星の王子さまのフィギュア周辺は誰もが気づく場所で、この景色はわかりやすく安定して景色を描きやすくデザインしています。左右対称だと植物の補充もしやすいし。
ところが二番目の写真は、私が個人的に好んでいる景色で自然な感じで季節に応じて花の咲く庭の景色。
もちろん、誰にでも、この景色を見ることができるのですが、気づいてここまで来てくれる方は皆無です。
先日ご紹介したバラのアーチトンネルも、実は、今まではなかなか誰にも知られていなかった場所なのですが、こうして、花の咲いている時だけは、きっと注目してもらえたら良いなと思っております。
でも、それもこの
バラ 'スパニッシュビューティ'
は、早咲きのため、ほかのバラがちらほらとまだお目目をぱっちりと開けてくれない状態でも、先に華やかな様子を見せてくれるので、ありがたいつるバラですね。
バラのアーチを作りたい!って、バラを育てる方々の憧れかと思うのですが、その夢を、その季節のなかでも早めに叶えてくれて、嬉しい存在だなあと。今年つくづく思いました。
June 01, 2016
東京よりも一ヶ月近く開花期の違う、箱根仙石原、星の王子さまミュージアムのバラ園がバラの時期を迎えました!!!!!(写真は、昨日撮影。藤田 郁実氏から)
箱根仙石原、霧がまき、湿気が多く、日照時間もたとえば御殿場に比べて少ない。元々の土壌が湿地帯。それをテニスコートにしていた場所。悪条件の連鎖で6年前にバラ園を計画したときは、ここまでいけるとは実は、私にも想像ができていませんでした。
バイオゴールドの土と肥料と出会って、まずはそれを数年自宅の庭で試していました。その実感によって、予算をとっていただくまでに、また時間が少しかかって。
あ〜!!!!ついにここまでこれたのです!特にこのバラのトンネルアーチ。これは、去年は葉が茂りすぎてアンダーの枝に光が当たらず、蕾がつきにくかったものをトップの枝葉を減らして花がつきやすいように工夫していただいた。多くのスタッフに、親身になって管理をしていただいた賜物です。
まだ、実際は、6〜7分咲きで、この週末にはもっと咲いてきそうです。
ここ数日お天気もまあまあのようですので。
こちらは去年の6月中旬。箱根のありがたいのは、気温のおかげで開花期が長いことです。開花期の長い品種を選んでいることにもありますが、この手前に見えているラセビリアーナは、このあと勢いを変えながら12月まで咲きます。肥料と剪定と土のコンディション次第でずっと咲くバラの醍醐味です。
こちらは、今年のアンジェラ。この壁を使って、今度は下のほうにツルをのばしたいと思っていたのは、数年前でしたが、いよいよ可能性がでてきました。
景色に花色を添えるなら、やはりアンジェラかバレリーナか。今年登場したピンク・ラセビリアーナもいっぱい咲きそうです。
望むらくは、やさしく深く、淡くもロマンチックなニュアンスが複雑な色調のバラで、ずっと咲いてくれる品種があったら欲しいのですが。