November 2016
November 17, 2016
5〜6年前に植えた、カッシア・コリンボーサ。コリムボーサとも。マメ科。ブラジルやアンデス産で、どちらかといえば、南系の植物。と思っていましたが、私の住む東京都下(夏は、都心よりも、2度ほど気温が低い/冬は最も寒い時期にマイナス2度ほどになる)そんな環境では、冬越しはどうかと思っていましたが、けろりと冬越し。そして、毎年9月初旬頃から11月下旬まで、ずっと満開です。写真は、今朝、撮りました。
さて、カッシア。たくさんの花が咲いて、美しいのですが。
困る点は、シュートの伸びが早いことです。基本的に水が好き。そして、雨が多かった今年は、1ヶ月に1m近く伸びた印象。それで、株元を見るとわかるのですが、何度も何度も、切り戻した後が見えるでしょう。もっと綺麗に切れないの?と、思うと思いますが、これがなかなか。
若干、うんざりするほど伸びるので嫌いになりかかる時期があります。
でも、満開時はきれい。そして、これを花後に、一気に切り戻します。
最初のうちは、極端に切ってしまうと樹勢が衰えるか。枯れる可能性もあるかと、浅く切ってきましたが、今は花が終わった直後にガッツリ。
スモークツリーを株立ちさせるのと同じに。地際で。
長く咲くので道ゆく人々を楽しませることのできる花木。でも、その管理法をよくわかっていないと、きれいに保てない。カッシアは、本やネットで調べても実情のわからないことが多かったのですが、とにかく遠慮がちに切っていると、間延びしてだらしなく伸びてしまうので、基本は強剪定。
以前、宮崎県におじゃましたとき、沿道にびろんびろんに伸びたカッシアを発見。県の方と一緒だったので「このだらしない伸び方は、美観とはいいにくいですね」と話していたことがありました。我が家はほんの一株だから管理できますが、何百株も沿道に植わってちょっと大変そう。
正直にいうと、最初の2〜3年は株が小さくていい感じでこじんまりとしていましたが、数年後、株が育った後は、暴れて困った。ので、もしや枯れてしまう可能性もあり、と、覚悟しながら、ざっくりと株元で切り戻したところ、それでもまたどわーっと枝が出て花が咲く。この繰り返しを数年続けています。
地域によって、少しづつ違ってくると思いますし、事前の知識は必要ですが、こうやったらどうなるかな。なんとなく、勘を働かせながら、花を咲かせるのは、楽しいですね。ちなみに、この花木には、一切、肥料は与えていませんが、我が家の土はかなり肥沃なので、それゆえにこの3ヶ月間の長期満開かもしれません。
November 15, 2016
今年最後になる銀河庭園の監修作業に行ってきました。いくつかの箇所に新たな樹木を植えたり、園路の変更など。私がかかわる作業に関しての結果は、まだ来年になりますが。
それより、毎年、銀河庭園で続けられてきたバラのほか、さまざまな灌木類の囲い作業。うまく言葉にできませんが、ほんとうに、美しく感じられて、感動しました。
すべてのバラに冬の囲い!こんなに美しく感じるのは、余計なものが視界に入らないせいも大きいでしょう。
壮観な眺めです。
そして、大変な作業。こんな労力や繰り返し手入れの先に咲くバラ、やはり、そのプロセスがあるからこそ、開花の感動があると思います。
見渡す限りです。すでに庭園はクローズしていて観客はいないのに。
雪によって枝が折れるのを防ぐ。この作業は、星の王子さまミュージアムでは、12月に、藁を使って藁ぼっちに。それにしても、ここは庭園が広いだけに、すごい本数です。
今回の植樹は、夏の日陰を作るためと、それぞれの庭のプランに沿って関連づけながら、庭のデザインに肉付けするように配置を決定。
たとえば、ここから眺めた時、この景色の向こうに、パースペクティブに新たな樹木の層(レイアー)を作って行くため。
電線も電柱もない恵まれた景色に樹木を入れることで、さらにランドスケープに抑揚をつける。だだっ広い感を少し消したいというのもあった。
園芸とは、また違ったスケールですが、思う「絵」を作って行くための秋の仕事。
ところで、銀河庭園で使われている素材。木材、石材、レンガなどのさまざまな素材、それぞれが魅力的で、草花の魅力以外にも、構造素材に目が行きます。はっと目にとまった、こんなコブルストーンを探していた。これは、この近所で出た石だとか。
話は違いますが、現在進行中の庭。来春にはお目にかけられるかもしれない群馬県中之条の私がデザインをして新たに作っている庭では、群馬の地元で一番手に入りやすい石が、最終的には浅間の溶岩石と決まりました。そうとう暗い色。黒くてかなり渋い印象です。最初に考えていたイメージと違って、見た目の軽やかに欠けるのですが、それでも、あえて群馬産の石で行きたいと思っていました。
よく、よその芝が青く見えて羨ましいと思うことがありますが、北海道産の石。そうとう魅力的。今日は、しばし、この石を眺めて、こんなにいろいろな色もあって、いいなあ。と、よだれがでそうでした。この石に馴れた人には、なんでこれが!?となるでしょうが。
庭、草花以外にも、見て面白いことが、本当にいっぱい!
特に銀河庭園は、バニー・ギネスさんのセレクトした素材、その組み合わせ方、その視点でのマテリアル使いに強い共感を見出します。花でいっぱいにするばかりが庭ではない。と、内心は思っていますが、やっぱり花がいっぱい咲いていないと、観客動員が難しいので、来春は開花本数を増やすことにもエネルギーを注ぎます。
November 11, 2016
雑誌の寄せ植え準備。毎年、季節ごとに。いったい何百の寄せ植えを作ってきたかわかりませんが、2度と同じものは作らない。いえ、作れない。出会うことのできる植物がその都度違うので。
また、今年もすてきで興味深い色調の花がでています。特にパンジー、ヴィオラは。
園芸ガイド誌の寄せ植えテーマ。このときは、「好きな植物、好きな色で」というようなお題をいただき、普段は、人目を惹くような華やか系の組み合わせの寄せ植えを作りますが、好きな感じというと、かなり地味な色になってしまいます。
でも、「好き」というテーマなら色は地味目で、草花のフォルムがそれぞれに面白い品種を集めてみようと思いました。色は大事ですが、形も大事、楽しい、好きな形や興味深い形など。
アジュガ・キシリンジャイアントをメインに、葉の色や形に注目して。
色や形で選ぶ花があれば、育ち方で選ぶ花もあります。このときは、「よく咲くスミレ」だったように記憶しているのですが。
4月。このあと、ビデンス(左側)がうわ〜っと咲いて、一斉に咲かなかったのが誤算でしたが。
すごかったのは、「こぼれ咲きパンジー、プレンティフォール」。プレンティは、あふれるほどの「たっぷり」。という意味ですから、あふれるほどたっぷりフォール。流れ落ちるように咲く。のだな!と、勝手に思ってこの品種を選びましたら、名前通りでした。
何度も、切り戻して咲き続けました。これ、一株です。
名は体を表す。といいますが、そういう名のついた品種には期待してよさそうですね。
星の王子さまミュージアムでも、プレンティーフォールを植えて、このあと、たっぷり咲きました。写真を撮ったときは、まだ寒い時期で縮こまっていましたが。
ちなみに最初にご紹介したアジュガの寄せ植えは、4月に花がたくさん咲いて、これもまた華やかになりました。青い花ですから、派手とはいえませんが。
さて、この秋、これから4〜5月まで、楽しめる寄せ植え。どんな品種を選ぶか。悩みますね。
今も、園芸ガイド、来年号のための寄せ植えがスタートして、草花探し開始。
あ!そういえば、園芸ガイド誌のオリジナル、公式ホームページがスタートしました!
November 10, 2016
今年から、クリスマスツリーをサイズダウンして、飾ることにしました。
大きなツリーは仕舞うのも出すのも大変でしたので、1840年にヴィクトリア女王がしたような感じに、ヴィクトリアンスタイルのテーブルトップツリーです。
こちらは、子供時代に飾っていたのと、よく似たモール素材の小ぶりなアメリカ製。ツリーだけなら9800円でした。これならシーズンオフに簡単にしまえるので、一安心。
詳しいことは、今日のファッションブログに書いたのでしたが、昨日、大々的に我が庭の樹木剪定をしたので、コニファー類の常緑素材の剪定枝葉がどっさり!
この写真は、数年前のものですが、常緑の素材がどっさりあると、何かを作らずにいられません。
花瓶に挿しておくか、オアシスに挿して水を切らさなければ、けっこう長く鑑賞できますよね。
乾いても、この針葉樹のハリがパラパラ落ちる程度で、それなりの見栄え。
これから年末にかけて、フェスティブシーズンの飾り。その前に剪定枝のキープ。一石二鳥で花材が揃います。プロフェッショナルの植木屋さんの剪定作業を手伝いつつも、あ!これ使える!これも!とかやっていると片付かなくて。きれいな葉や枝、実をキープ!
それにしても昨日は空が青かったです。
お隣さんにかなりはみ出していたロドレイア(左)コノテガシワ(右)実やコーンがついていたので、思わず一部をとっておきたくなる。
植栽から11年。どの木も大きくなって、このところ悩みの種でしたが、剪定のときは自分が必ずそこで見ていたいので、今回ようやく念願かなっての剪定でした。それにしても、身軽に木に登っていくプロフェッショナルには羨望の眼差し。ボルタリングをしていたこともあったそうで、見ていても気持ちよかったです。
サザンカも花芽がたっぷりで剪定はもったいなーい!と身が縮んだのですが、切り花にして飾るべく、セレクト。サザンカでも、冬の飾りがいろいろと作れそうです。
テナントビルの建て替えに伴い、今月で閉店予定の私のショップ。ここにも、冬の飾りを飾るのに花たちが活躍してくれそうです。
12日からは、現状の最新モデルを除く季節のウエアが70%off !?(私もびっくり!)
それから、皆様にご協力いただいてきた モリウミアス・チャリティ・イベント、森の妖精、編みぐるみのコルミッコも、11月20日を持って締め切りとさせていただきます。(おかげさまで、私のチームで、400近いコルミッコが集まりました)
November 06, 2016
9月に入ってからちらほらと咲き始めた原種シクラメン・ヘデリフォリュウム。
11月に入った今も、まだまだどんどん咲き続ける気配です。花が終わったあと、写真のようにくるくるくるっと螺旋になるのがまた可愛くてこれから、春にかけてこの愛らしさから目が離せません。
この写真は、同じ寄せ植えの去年の様子。ヘデリフォリュウムという名の由来からわかるように、ヘデラ(変換するとすぐに屁寺とでるので困る!)失礼。ヘデラ、アイビーの葉のような形の葉がこれまた素敵です。
その葉、フォリッジを囲むよういパンジーとリシマキア・リッシーを寄せ植え。この寄せ植えは今年の9月発売の園芸ガイド秋号でも、ご紹介しました。そして、実はこの後があるんです。
初夏になり、パンジーは地上部を刈り取り、その後消失。シクラメンも気づくと、葉を失なっていました。まるで球根ごと消えたみたいに地上部がからっぽに。
通常、シクラメンの原種は夏の間休眠します。
そこで、ほとんど陽の当らない場所に放置してありましたが、その間リシマキアは黄色い葉を繁茂させて、そこそこきれいでした。
それで今の様子です!(昨日11/5 撮影)リシマキアの葉の色に合わせて、実はグレーのプラスチックポットは黄色く塗装しました。その方が、葉色とマッチして、見栄えすると思ったので。
リシマキアは、中心に植わったシクラメンの周り、隙間を見つけて鉢のぐるりに根を張り、勢いよく葉を広げています。そして、写真ではあまりよく見えませんが、中心からヘデラみたいなヘデリフォリュウムの葉も、ちらほら出ています。春から秋までほぼ日陰。秋から春までは、ポカポカ日向で鑑賞します。
リシマキアは、丈夫なので、秋から春へのロングライフ寄せ植えに使うと、夏の間、乾燥さえ気をつければ、また翌年も鑑賞できるので、まさに、寄せ植えの相棒の定番です。
そして、昨日、園芸店で、直径12センチほどのヘデリフォリュウムの大型球根を発見。これ、何年ものだろうか。
早く植えてやらなきゃ可哀想!と、あまりにも寂しそうに見えたので連れて帰ってきたのでした。
さあて!どんな寄せ植えにしようかしら。それはまた後日....。
仕事ではない園芸作業はいつも後回しになるので、うっかりあまり後回しにしないようにここに発表でした。