吉谷桂子のガーデニングブログ

July 2017

July 31, 2017

宿根草のマッスプランティング

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数株をまとめて植えて、自然な塊にみえるように植えることをマッスプランティングといいますが
(チェルシーフラワーショウ2017)

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自然の賜物、この感じになるまでは、数年かかりますね。

写真、右側に見えるピンク色の花は、ダイアンサス クルエンタス.すっくと美しく立ち上がり、支柱入らずで優美な茎姿がすばらしい。

この春はままつフラワーパークでも同じ品種がきれいに育ちました。耐寒性、耐暑性ともにあり。とカタログにはありましたが、蒸れは好きじゃないでしょうね。ダイアンサスは乾燥には結構強いですが。

写真、左に見えているスティパ・ギガンティアも、やはり大きな塊になったところが美しいと思うのですが、なかなか、いまのところ....、東京で試していますが、ここまでになれない。
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最初に植えたのは、10年ほど前の六本木のボタニカに。結局ススキは大きく育ったが。スティパは、エンジェルヘアーだけが残った。ベルゲニアも見事に育った。

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ピート・アウドルフさんのマッスプランティグは、当然、同じ株を数株固めてマッスに。ひとつの塊が1m前後か、それ以上もあり、大きいから。葉姿のシルエットなどもポイントですね。(ご自宅の庭)

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あの感じは、なかなか、独特だ。すぐには、きれいな塊になりにくい場合があり、いずれにしても、長年のプランツマンの経験と感と技術で。どの植物も、同じ環境で仲良く育つ。というのがポイントです。(スキャンプトンウォールドガーデン)


小さな小さな個人の庭では、3株でひとかたまり。などというのが、最低限のかたまりといえそうですが、品種によっては、その後大きくなっていくものもあり、その按配。ほどよく采配を振る。というのが毎年の課題です。

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今、秋植え宿根草の発注表を作っているタイミングですが、数や割合のこと。毎年毎年、これでよしということはなく....。今年の秋は、中之条や、はままつフラワーパーク、星の王子さまミュージアム、銀河庭園、駒場Shadeでも、新たな宿根草を取り入れてトライアルを頑張ります。
写真は、はままつフラワーパーク左側で咲くのは、半日陰でもいい感じで育ったテウクリウム ヒルニカム。耐寒性もばっちりで、箱根仙石原では、数年前の国バラで使った株を植えて、今年は7月下旬に美しく咲いていました。最初は一株だったものが大きなマッスに見えるように育ってくると、実にうれしく、壮観な感じです。










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July 29, 2017

コバエ対策!

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この暑いさなか、仕事は止めどなく、この1月から土日も休んだことがない日々が続いています。

また2〜3日の出張や、そうでなくても、朝、家をでて、夜遅くに帰ってくることなど毎度。
となるとちょっとしたゴミ、特に生ゴミ関係が、一言でいうと、あるいは、若者風に言うと。ヤバイ。

必ず、即座にビニール袋にいれて、その瞬間にゴムでとめて、匂いも空気も封じ込める手段で、週に2回のゴミ回収に対応しています。それでもコバエってなんで!?

6月の末に薬局の前を通りましたら、こんな「カエル」のコバエ取りが売っていました。パッケージの文言を読んで、おかしくて吹き出しながら即刻レジへ。蛙田捕太郎という名前。薬局で、500円以下でした。

結構働いています。あの三角の暗闇にコバエが吸い込まれていくのです。次に薬局へ行ったらもう売り切れていました。



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July 25, 2017

最低限の手間で花を楽しめる庭を目指して

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年々厳しさを増す、夏の暑さに対処する庭づくり。もちろん、理想は、無肥料、無冠水、無農薬。除草も少なくてすむ庭に。

鑑賞をして楽しむ。

気の向いた時に、花殻を積むていど。

植えっぱなし放置。のような花の庭が理想ですが...。

アキレア、絶対にまっすぐ育つへレニウム、あとはグラスたち。

毎年でてくるが、地味な時期もあっていい。

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なので、今回のイギリスの「新・宿根草主義」の庭の視察は大変勉強になりました。
もちろん、日本はイギリスとは気候が違うけれども、ヒントはいっぱい。


中之条町で、今私が作っている庭の最終完成形は、来年の7月21日からで、全国花のまちづくり中之条町大会で、お広めの予定です。この庭に住んで、毎日チェックできる訳ではなく、3ヶ月に一度程度しか行けないのだから、まったく細かいことは不可能。できない。それゆえに。

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存続可能で今後のメンテナンスも含め、夏に毎日水をやらなくても良い庭の植栽提案 をして行きたいのですが、パッと見た目の「派手さがないと、誰も興味を持たない」わかりやすいインパクトが必要だ。

といった観光地ならではの大衆的な見栄えの問題との間でいつも、悩んでいます。

ましてや、公開イベントは真夏。7月21日となると、雑草も旺盛な季節。

そこが大問題。春の開催なら苦労は少ないのですが。

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手間がかかってもいいから、華やかにしてほしい。

というリクエストがあれば、それに答えていくべきですし、予算はいつだって抑えるべき。

なので、存続可能な提案でいながら、華やかにしていくことを目的に.....。

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本当にこれは、なかなか難しい課題です。 上の写真は6月。
そして昨日、7月23日は

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こんな感じで、サンギソルバも茶色になっていましたが、これはこれで美しい。

という見方が許されないのが悩みどころ。

スティパ エンジェルヘアーも育ちすぎたということもあり、まるでウケテいないので、には、半分ほど減らす計画。どこかに移送したいですが。

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5月上旬からずっと咲いているのは、テイオウカイザイク。この株、たった9センチポットに入っていた一株でした。5月に私の駒場の庭で余った苗を試しに一株植えたら!

一輪の花が長いのでうまく行けばいい感じですが、倒れがちなのがウィークポイント。これも思いっきり倒れてる。

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アキレアも好きな宿根草ですが、倒れない育ち方をすれば◎。

肥料や太陽や風通しなどの関係で倒れると、あとが面倒。いずれにしても、このようにシックな色調の花は、庭が大きくなるほど、影が薄くなり、評判がいまひとつ。

相変わらず、自分が好きな植物と、一般的に評判の高い植物が、なかなか一致しないのであります。

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スパイラルの花壇は、外側ほど発色の強い花を植える計画です。

ポーチュラカは、夏の安心花。

ただし花色ミックス苗の入荷だと、咲くまで色がわからず。植え付けどきには「微妙だ」とか言いながら植えたけれども、色彩計画が、できなかった。来年は色指定生産をリクエストしたい。

ポーチュラカに負けずにガンバッているのが、エリゲロン
将来的には、石垣の間から花が咲く用にと準備。

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さて、その同じ来年に、同時開催になるのが、同じく中之条の「花楽の里」。(写真上)


ここは、野生的でいて、かなりの新・宿根草主義的な植物本来のエネルギーが素晴らしく生かされている宿根草の庭。すてきです。

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自然主義的というのがぴったりで。バーベイン、クマツヅラ。可憐で美しい。

(こちらのブログにも、そんな庭づくりを随分前から進めてきた方々のコメントを頂いています。ありがとうございました。ブログを拝見しました。すてきです。)


毎年、再生する宿根草たちのパラダイスといえる。

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あらー。ストケシアも今頃咲くのね。(7月24日撮影)うまくカットバックすると繰りかえし咲くけれども東京では7月はどうも咲かない。

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フィリペンデュラですね。すてき。

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定番のクロコスミア’ルシファー’。とても背が高いので、ベロニカストラムと同じ高さ。
背景に、フィリペンデュラが見えているので...。

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ほとんど、先日ご紹介したピーターシャムと同じ構成。

このボーダーもクロコスミアが植わっていました。写真では見えていませんが。

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のびのびと育つ花たち。北海道だけでなく、群馬県にもこんな感じの庭があって嬉しいです。きっと、もっとあっちこっちにあるのだろうなあ。ちなみに、この場所、きのう訪ねた時は、26度くらいでした。やっぱり涼しい。それが見ているこちらもいい気持ちになれる要因。

歩くのも辛い暑さだと、やはり
厳しいですね。



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July 22, 2017

アフタヌーン・ティ2017夏

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イギリスに行くと、アフタヌーン・ティをいただくチャンスが増えます。

私が主催するツアーでは、アフタヌーン・ティを自慢にしているようなお庭があれば、最低でも一回は予約をします。だってこれがちょっとづつ違うので、楽しいのです!

(今回もツアーメンバーが撮ってくれた写真を使わせていただきますー。素敵な写真をありがとうございました)

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イギリスに住んでいた人や、何度もイギリスに行った人。アフタヌーンティはもう何度もいただいたので、もういいわ。って方もいるだろう。私もそんなところある。

でもね!アフタヌーンティって、やっぱり、なかなか良いもの。イギリスにいる間は、一夏に一回は。どこかで予約をするなりして、行ってみると良いと思うのです。

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こんな看板を見つけたら。飛び込みでも....。これは、キフツゲート。

最初の写真からここのアフタヌーンティです。

ものすっごく!このスコーンが美味しかったのでした。また食べたいなぁ。

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このクロテッドクリームクリームと苺ジャム、どうしてこんなに相性がよいのでしょうか?

これで、お茶を3〜4杯飲んでしまう感じ。そして塩気のあるキューカンバーのサンドイッチで交互に甘辛でお腹いっぱいに。
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キフツゲートは、クラシカルで女性的な花の庭というイメージが強いけれども、DSC_0148

モダンなデザインの空間がとても気持ちいいし、なにより、嬉しいのは、オーナーが現役でここで働いていらっしゃること。


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キフツゲートでこの方が4代目となるとご紹介されたのですが、お名前を失念。ごめんなさい。

ヘザー・ミュアーさんから、ディアニー・ビニーさんへ。その後、アナ・チェンバースさんの代で、あのモダンガーデンが完成。そして、新たに彼女の存在。楽しみですね。


その翌日、ハンプトンコートショウへ。その後にピーターシャム。
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ピーターシャムのオーナーのプライベイトガーデンをご案内いただき。
おお!ここでも、フィリペンデュラと、ベロニカストラム。

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ご案内いただいたガーデナーに植物名を確認。

素晴らしいメモじゃ!さっさと激写。上記の2点、ベロニカストラムとフィリペンデュラ ベヌスタ。

ほかにフロックス、ネペタ、クランベコーディフォリア、デイリリィはヘメロカリスのことね。クロコスミアもマストプランツ。


さて!ここでも、再度、アフタヌーンティ!
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やっぱり、ピーターシャムナーサリーのアフタヌーンティはとってもおしゃれでした!!



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 どこを見ても、おしゃれで、絵になる。

こんど、ロンドンの街のまんなかのコヴェントガーデンに、ピーターシャムナーサリーがオープンするのですって。楽しみですね。
 

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July 21, 2017

宿根草ピックアップ/Filipendula とシモツケソウと

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この度のイギリスツアーでも目を引いていたフィリペンデュラ(Filipendula  )
新/宿根草として注目の品種...。いえ、本当は、別段新しくもないのですが。(写真はダブコテージ)

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先日の北海道銀河庭園でも、普通に自生しているような感じで美しかったフィリペンデュラ。
ここでは、オニシモツケと呼ばれて。


毎年、約束通りに丈夫に育って、花が咲いて、葉群も美しい。
庭のレギュラー陣として確固たる地位の宿根草。


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昨日と今日は、星の王子さまミュージアムの公開ガーデンワークでした。

(お暑い中、お越しくださった皆様!ありがとうございました!)

今日の星の王子さまミュージアムでは、先月に咲いたフィリペンデュラ(写真、やや後方)がタネになっていて、これを秋までずっとこのままの姿で見守ることに。(今までは、花殻として剪定していた)

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この庭を2009年から育ててきた私には、少しばかり地味ながら、毎年必ず出てくる元気くんとして、日本自生種のちょっと自慢したい。この子のここでの名前は、キョウガノコ(Filipendula albiflora)この写真は、6月下旬、先月の写真。ナツユキソウとも呼ばれるが、入手した時に、キョウガノコ*シロバナとしてやってきたので。ナーサリーからやってきたままの名前で通ってしまっている。本当は、ナツユキソウが正しいのか。はてまた、シモツケソウとも???


これを見ていて、2週間後、ヨークシャーで見たのが、下の写真でした。

フィリペンデュラだ。

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ヨークシャーのダブコテージで目を引いた、Filipendula rubra ‘Venusta’ 

素敵なピンク色の花がくっきりと支柱なく立ち上がって。それが本当に美しい。

ちなみにその後ろ側で目を引くのは

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タリクトゥルム。Thalictrum flavum ‘Tukker  Prince'  ああこれも、カラマツソウの仲間だ。

180センチくらいの高さで咲いて。憧れの...。これは寒冷地でしか、無理かもしれないけれど。素敵。
銀河庭園なら育ちそう。さて、Filipendula に戻ります。

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結局、フィリペンデュラで覚えておくのが穏健か???


そういえば、その昔、ロンドンの自宅で育てていたのはライラック色のタリクトゥルム。日本でいうカラマツソウ。

湿気があって、土が粘土質の場所でうまく育つので、これも箱根ですくすく育ち....。(今日、写真撮りそびれ)

学名で覚えた植物と、日本での名前で覚えた植物。これがつながると、ちょっと嬉しいですが、やっぱりちょっと混乱します。

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明後日は、中之条町「花の駅 」へ。ここでも期待の宿根草。今は、何が咲いているかな?
(写真は5月の様子)



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プロフィール

吉谷桂子

(よしやけいこ)

東京生まれ。英国園芸研究家、ガーデン&プロダクトデザイナー。

7年間の英国滞在経験を生かした、ガーデンライフを提案。TV番組や雑誌等での企画、出演、講師を務める。また、国際バラとガーデニングショウや東京ミッドタウンのコンランレストラン「Botanica」の植栽デザインを担当。

「吉谷桂子のコンテナガーデニング」(主婦の友社)他、著書多数。

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