好きな色-10 ホワイト
白は色彩における光の象徴
三原色の中心に来るのが白であり、 純粋無垢の象徴でもある。(子どものころ、三原色の図を見て、青、赤、黄色を混ぜると本当に白になるのかと思って、水彩絵の具で試したらどす黒い灰色になってひどくがっかりしたことがある)
しかし、夏の暑い日に、白がもっとも涼しげで癒される。
白は膨張色。
白は、闇夜にもそれとわかる存在感を放つ。
さまざまな意味と効能のある白はフォルムが大切。と、いきなり言われてもわかりにくいでしょうか。 色だけでなく、植物のフォルムの構成力が必要です。
ホワイトガーデンで有名なシシングハーストの庭では、白い花と緑の葉のコンポジションが美しいのですが、白花だけを集めたからといって、庭はまったくもって、絵になりません。
左はスティッキーウイケット。白い花がたくさん植わっていますが、植物の大きさが似ていて、フォルムの大小の構成ができていないので、なんとなく、適当に植えた感あり、雑然として感じます。
8年ほど前、バラとガーデニングショウで私が初めてホワイトガーデンを作った時、細かい白い花だらけで集まり、収集がつかなくなり、あわてて自宅に戻り、大きな白い斑入りのギボウシを持ち込んだことがある。このときに、フォルムのしっかりとした植物の必要性を強く認識。
もっとも、このときは、車のボリュームある造形に助けられ、見た目はまとまった感があったけれども。
ごちゃごちゃと散らかったようになり、慌てたのは本当。
それに、背景が白ってのも失敗。これで、翌年に黒い塀の庭を作ったという訳。
フォルムがしっかりと綺麗に際立つチューリップ。脇役に、これは日本ではあまり見かけないヘーベであったか。夏の高温多湿に弱い植物。
周囲に白花の桜が咲いて見事な景色です。
ボリューム感のある、白いコンテナも完璧。5年ほど前の、オランダ・キューケンホフにて。
自由が丘のカフェドイシスの庭最初に現場を下見した際、この場所はとても暗かった。それで、この裏庭明るくしたいと白がテーマになった。それで、決めたまでは良かったのですが、2階家の真北で殆ど日あたりが悪い場所であったにも関わらず白いフロアは、光の照り返しが強く、ホスタ等が葉焼けした。冬は光合成もできて良いのですが、夏は、植物が焼けてしまうので、ホワイトフロアは難しいですね。ここでは、構造デザインのフォルムをはっきりと作り込み、葉のフォルムによってのみ、プランティング。白い花はインパチェンス。冬は白パンジーとシクラメン。
どうしても必要だった植物、大きな面を作る大型の斑入りヤツデは、我が庭で5年ほど育てていたものを持ち込んだ、いわば我が子です。
(今、2世が我が庭で育ち中)
私自身、白い服が大好き。なのにビッグな欠点は、私がさらにビッグに見えてしまうこと....。
膨張色の悲しさですな。
でも、リフレクション効果で白を着ると肌色が奇麗に見栄。しかも、小じわなどが目立たなくなる、そして、自らが発光体となって輝く。人前に出る時のポイントですね。蓮舫さんとか。彼女は細いので何来ても大丈夫ですが、私はそうはいかない。トホホ。全プロポーションが見えないようにと、はおりものや帽子でちょっとごまかし。このとき同行していたパリ在住のファッションデザイナーの方に「お帽子のおリボンは、お洋服に合わせて数色おそろえ遊ばせ」といわれ「なーる」と思った。このヘレンカミンスキーの帽子に少し濃いめのグリーンのリボンを付ければ完璧であったか。以来、旅行には服に合わせリボンを数色用意。
クリスタルセレニティ号の船上、クロアチア付近にて。
白は膨張、青は縮小。小さな青花(わすれな草)を周囲に散らし、フォルムのはっきりとしたチューリップを配置。
典型的、基礎的に メリハリ感のある植栽ですね。見ていて安心。
さて、ここ数日、北海道に続き、忙殺の日々開始。しばらくお休みします。懲りずに、またおいで下さることをお待ちしております。いつも、共感、励ましのコメントありがとうございます!