英国の暮らしとフローラルデザイン-2
知的でハートフルなコメントたくさんありがとうございます。
モリスの言葉でもっとも心に残ったのが
過去は現代の一部、さらには
自然を模倣することが一番の学びである
また「室内と庭も繋がるべきである」。この言葉に裏打ちされるように、イギリスの住宅は美しい庭に続いて室内にも自然の光と植物の気配、それは花柄のカーテンや壁紙であったり、さらに、私がいつも思うのは、どんなに見事な室内デザインでも、植物の装飾がないと無機質で居心地が悪いと感じる。花瓶の切り花でも観葉植物でも....。センスがよければ造花でもいい。よりよく自然を模倣すること。
写真はウインチェスターで訪ねたBBCのTVプロデューサー、ジルさんのお住まい。外(庭)の光を誘い込むように明るいイエロー系のカーテン。サンダーソンの「エッチングローズ」が使用されている。これはまさに家の外と中を繋ぐデザインといえるのでは。モリスの「室内と庭も繋がるべきである」を文字通りに具現して、ジョージアン朝の建物を今風に明るくペイント。壁のペイント色もグリーンだし。このカリッとしたビビッド系のグリーンは最近の流行ですね。昔はもっと薄くて眠い色が主流だった。今イギリスのインテリアデザインはかなりカラーフル。
花柄のカーテンとは、まさに室内と屋外を生理的に心地よく繋ぐための、あるいは逆に、安全な室内へと遮断するための、自然へのリスペクトも含んだ見事な装置だったんだ。と、このときに初めて気付いた。そのことに気づくともう、無地のカーテンは着けられないかも。いえいえ、個人の好みですが。でも、私は若い頃は花柄が嫌いだったのに、今は好き。だから自然を、ちょうどいい感じに暮らしに取り込みたい。空からの光や、花や緑の優しさを。
花には人を癒すフェアリーが潜むといわれます。
だから病人を癒すのだとか。亡き人も癒す。でも、毎日を生きる私たちも癒され続ける。
太古から、人が花に癒されるという事実は誰にも否定されません。
そのことをじっくり味わってみると、もっともっと花を見る目が深くなる。いとおしくなる。
花の意味を、もっともっといろんな角度から考えてみたい。私の家は家のすぐ外がマンションで、自家製の自然を寄せ植えしてあるだけだけど。気持ちは自然へ。
過去は現代の一部、さらには
自然を模倣することが一番の学び
花のある暮らし。やはり思っている以上に意味が深いと思うようになりました。
とびきり素敵に花を活かす。
それを課題に生きるのは嬉しいこと。きっと誰にでもできる。そう思えば。
さくらレッスンさんが下さったコメント「芸術は日常生活の中にあり、それに気づいた者だけが、芸術に生きる事ができる。」(デューラー/今度の日曜、デューラー展に家族で行くつもり!)
素晴らしいですね!それと似ている
「花の癒しは日常生活の中にあり、それに気づいた者だけが、花の癒しの恩恵にあずかる事ができる。」
みたいな感じ。気付くことの大切さ、ありがたさ。長生きはするものですね。