御所のお庭
東京の中心。首都高速道路から見えるといつも気になる御所の緑。「あれほど深い緑のなかには、どんな植物が育っているのだろうか」
日本にある庭で、もっとも興味を持って知りたかったお庭について、詳しく記された一冊の本が出版されました。
その内容はさらりと眺め進めるだけでも、心に清涼感が広がります。
読み進めると、まことに穏やかな気持ちと、独特の想像の世界に遊ぶことができる。そして、この庭が東京の中心にあるという意外性。
御所のお庭の特徴は、我が国の在来種がそのほとんどを締めているということです。海外の大使からの献上品の種などにも興味深い品種があるそうですが、もしかすると、日本中の乱開発から免れ、御所だけでひっそりと生き残る品種もあるのでは? 平安時代から変わらずそこにあるような野草の数々。大好きなクガイソウ、ノカンゾウ、ヒゴタイ、レンゲショウマ、どれも育ててみたくて、まだ栽培の自信を持てなかった植物たちの可憐な姿。他にも数限りなく、静謐な緑の景色に融けこむ。あぁ、ため息。
全てのプランツ・ラバーにおすすめの一冊。天皇誕生日にちなんだ最新刊のご紹介です。 内容文、ブックデザインも美しい御本。