園芸家の目配り
ここ1週間のブログには、ユニークなメッセージがたくさん寄せられました。ありがとうございました。いつになく、長いメッセージをたくさん戴いたので、驚きました。3月1日の時点で「美しい庭って?」に、31コメント、「園芸家で食べていくためには?」に、13コメントいただきました。普通は10コ以下なので、凄い反響です。ありがとうございました。
長くて凄い名文、嬉しくなる愛ある励ましのお便り満載で、掲載したい衝動に駆られました。しかし、予期せぬリアクションもありました。なかでも「道路沿いには、白いプラ鉢や壊れた植木鉢が滅茶苦茶に置いてある...。」と、私が書いた個所に対してだと思うのですが、名無しさんから「もう少し優しい目で見てあげられないですか?ブログを読んだらなんだかプラ鉢で育てている人がいけないみたいな感じになり吉屋先生ファンの私としては少し寂しいです」等々。(あのー、字が違いますー)ほかにも目立ったのは、プラ鉢肯定派の意見。
もちろん私、プラ鉢すべての否定はしてないのです。最近は良いものもあるし。実際、たくさんのプラ鉢に御世話になっています。でも、苗を買うとついてくる白いプラ鉢は好きじゃないし、壊れた植木鉢、枯れた植物の放置には問題あり。犬の散歩で、これが毎日目に入る。滅入ります。車を運転していて、信号待ちでふと歩道に目をやると、植栽帯の部分に放置プラ鉢(上の方の写真みたいな)。気になったからといって、勝手に片付けたら(実際、ほとんど公道ですが)器物損壊とか、ドロボウになってしまうのか?とも、考えます。イギリスではストリートアソシエーション(町内会)がこうした事態を厳しく取り締まっていたのであり得なかった。で、日本の現実の写真を掲載するのは「?」と、思いましたが、これを日本から無くすにはどうしたら良いのか、みんなで考えるチャンスになることを願っています。
でも実は実は、賛同派のメッセージがたっくさん寄せられて、どれほど嬉しかったか! (本当にありがとうございます)
イギリスでも、プラ鉢はポピュラーでした。安価で軽くて長所がたくさん。しかし、その色は濃い緑か黒かテラコッタ色で、庭では形も色も目立たずスッキリとしたものでした。
なので、帰国後は、プラ鉢の塗装方法を研究したり、去年のNHK教育テレビ、素敵にハンドメイドの番組では、プラ鉢のカバーリング法のいろいろも番組でご紹介しました。....が、それは、あまり受け入れてもらえなかった印象です。
写真はペイントしたプラ鉢。詳しくは拙著「寄せ植えの作り方・飾り方」を見てくださいね!ペイントした鉢はワンシーズンで徐々に剥げてくるけれど、プラの場合は、劣化もするので、何年も同じものを飾るよりも、更新したほうが良いと思います。
ウィッチフォードポタリーのジム・キーリングさんによると、イギリスでも、1970年代は、プラ鉢が全盛で、素焼き鉢は消え去ろうとしていたそうです。ここから先のお話は、3月1日、新しくアップされたヴァージンアトランティック航空のブログを見てくださると嬉しいです! みなさまがアクセスして下さるので、軽〜く1,500以上のアクセスがアップするそうです。ありがたいです! で、やはり、ウィッチフォードポタリーは美しい。しかし、もちろん、素焼き鉢だけを推奨するわけではなく、私自身は、空き缶でも木箱でも、「醜くなければ」何でも良いと思っているということは、今までの拙著にもなんども書いているので、案外、本を読んでない方も多いだろうし、知られているつもりで知られていないことが多いのにも気づかされます。しかし、こうして誤解を受ける現実があるということも、大変勉強になりました。
そして、繰り返しますが、自分を切磋琢磨する方法だけでなく、庭を素敵にする方法は、あなたの前に無限に広がっており、それをやろうと思いつくのもアイデア次第、考え次第、「努力と才能と行動力」も、 財力と体力のないなりの方法だって、そのほうがおもしろいし、独自に編み出すことこそが「クリエィティブな人生」。すてきにしようと思わないと、できないものなんです。「実は、プラ鉢だけでこんなにステキな庭ができました!」って、園芸雑誌の編集部に投稿してみてください。が、次のテーマのヒントになるかと思います。