星の王子さまミュージアム 5月の庭にて-1
ようやく春。という感じの5月の箱根仙石原、東京の気候よりも、3週間くらい遅れているような印象です。ちなみにバラはまだ先。
3度目の春を迎えたミュージアムの庭ですが、私としては、未だにプランツエコロジーのトライアルをしています。(まあ、いつでもどこでも永久にそうやって庭づくりは進む)
この庭の環境にあった植物は何か。そして、春が来て初めて植栽デザイン上の修正箇所がたくさん見つかる。信じられないことですが、アジサイが難しい。いつも新芽がでたところで枝先が霜枯れ。昨日も、この上の写真をみながら、次の落葉後に植え替えを決定した植物がいくつかありました。(デジカメのモニターを見て決めます。肉眼ではわかりにくい)本来大きく育つはずだったアジサイが冬の間に枝枯れし、小さくなってしまった。矢印の部分にアメリカアジサイアナベルを植え替える。植物が生長を止める落葉後に。下の写真手前も新芽が枯れて4割ほど小さくなってしまったアジサイ。
プランツエコロジーに対する自分の経験上の常識ってありますよね。それは、北海道と九州ではかなり違いますし、結局はやってみないとわからないことがたくさんあります。同じ東京でも風通しや日あたり、土壌条件で違います。たとえば、関東では通常、アリウムギガンチウムは植えっぱなしでは、夏越ししない。アリウムスファエロセラムは植えっぱなしで数年咲く。でも所変わればそれも変わってくる。(ちなみに今年はギガンチウム、梅雨前に掘り起こしておこうと思います)
わずかに残っていたハンカチの木の花穂。去年は異常なほどたくさん咲いたけれど。今年はちょっと心配。
たとえば、パンジーを刈り取る時期はいつか。(写真は昨日のミュージアムの寄せ植え)イギリスなら春から夏の間きれいに咲いていたパンジー。関東平野部はゴールデンウィークにおしまいですが、北海道はまだまだこれからがきれいだったりして。イギリスでは7月が一番きれい。箱根も根がしっかりと張っているパンジーならまだあと2週間以上はいけそうな。こんなにきれいだけれども、今刈り取るかどうか。次のガーデンワークは6月8、9日なので、それぞれの株ごとに「う〜〜む」にらみつつ、かなりを抜いて少し残した。この写真にあるパンジーも、かなり迷って実は抜きませんでした。昨日は12度くらいでしたし。自宅なら、駄目になるまで放置もできますが、公開庭園では、その見極めが大事。でもせっかく咲いているのに可哀想。と、ついつい私は思ってしまいます。
でも.......。
ベスチャトーさんの「植え替えを恐れないように」。このひとことを心のバネにして、もしかしたら植物にとってかわいそうかも。と、思う植え替えも、思い切って行動するようにしています。