クリスマスリース作り 2011
ここ数日、札幌市にある百合丘公園の依頼で、公園内の材料を使ったリースを製作中。百合丘公園主催のクリスマスディスプレィに参加するためです。
札幌市公園緑化協会の方から見事なローズヒップや松ぼっくりが送られてきて、WOW!こんなに実がたわわに枝についた素材を見ることは珍しい。たいてい鳥の餌になるか、ぽろぽろと落ちてしまうから。
こんなに美しい素材が自然にあったなら、大昔にヨーロッパの人々が晩秋になり、森から素材を集めてリースを作ることを思いついた、そんな衝動がよく解りますね。
ヨーロッパの基本のクリスマスリースは、本来「幾年も、つつがなく平穏であるように」との願いを込めて、あえてアクセ
ントをつけず、同じような植物を連続パターンで作るのが正統です。一番下にリボンが来たりするのも、基本はシンメトリー。
日本でよく見かけるのは、左右非対称にどこかしらアクセントが付いたデザイン。多分、日本人のDNAか、生け花に通じる感性か。いずれにしても、自分の好みを存分に発揮して、好きなように自分らしく、作れば良いのですが、年毎に、そのテイストは洗練させて...。大人っぽく。が私には理想ですが、かわいいのも嫌いじゃない。今年のリースには、左右非対称に小鳥を付けたり、少し楕円形のフォルムにしています。やはり毎年同じなのもつまらない。
う〜〜ン、でもどうかなと迷っています。今年は少し特別な年だから。(写真は今制作中の百合丘公園のカラマツだけで作ったリースに輝く氷に見立てたクリスタルとドイツで買ったガラスの小鳥。一部、松ぼっくりをゴールドにスプレィして)
特に、特に、今後の毎年が平穏でありますように、との願いを込めずにはいられない。
リースはただの飾りじゃないのかもしれないし。
wreath とひとことでいっても、実はいろいろありますよね。オリンピックで見かけるローレル・リースは月桂冠、ヒューネラル・リースはお葬式の花輪。そのいずれにしても、西洋のリースは同じパターンの繰り返しが基本形。なので、そういうスタイルが洗練されているように思えてならず、本当に、私はあまりいろいろな要素を足すのが苦手です。でもねえ、シンプルすぎると自分らしさが出しにくいし。どうかな、どうかなと過去に見た事のある素敵なリースを思い出して悩みます。(写真は10年ほど前に作った我が家の剪定枝ボールバードで作った、材料費ほぼ無料のリース)
それで思い出したのですが、ピープルズ・プリンセス、ダイアナさんが不慮の事故で亡くなった時、ロンドンじゅうでさまざまなヒューネラル・フラワーを見かけました。黒く染上げた葉っぱだけをぐるりと回した黒いリースをボンドストリートで見つけた時は胸を打たれた。ちょっと不謹慎な話題かもしれませんが、その簡潔な美のなかに悲しみがひっそりと収まって、今までに見たリースのなかでは一番美しいと思えたのです。ひとことでいうなら「格調の高い」リースでした。エレガントな香りのする。
それに対し、クリスマスはおめでたいイメージで。やはり赤と緑が定番ですね。
さらに、百合丘公園ローズヒップで製作中のリースは、ここにさらに何を付けようか、多いに悩み中。どうもいろいろな素材を混ぜるのも避けたかったのでなかなか前に進まない。自分の家に飾るなら迷いなく好きなものにするけれども、公園に飾っていただくデザインは。自分好みなだけでなく、華やかさも大事ですものね。
いずれのリースも市販の土台は使わず、以前東急ハンズで買っておいたバスケット作り用のツルを輪にして、そこに束ねた素材をヒモで留めながら回転させて作りました。
途中のプロセスの写真を撮りそびれてしまいました。
また締め切りの19日までに仕上がったら、再アップしたいと思います。これは。実際にドアに吊るし、ワイヤーやグリューガンで形を整えながら作り込んでいる途中の図。 「愉しい!」
iris_garden_blog at 09:55│手芸・クラフト・ハンドメイド Tweet