冬に憶う、コンテナガーデンの基本
冬は鎮静の季節、というわけで、冬だからこそのコンテナ・ガーデン考です。
(写真は藤のカゴにビニールを敷いて使用)
植物が植わる容器、現代はまさにありとあらゆる選択肢があり、それを素敵にしようと思えば、限りない組み合わせが可能なはず。しかし、まだまだ世の中のコンテナ園芸の立ち位置は低いのかなあと。自宅周囲を眺めているとため息のでることがあります。私の住む地域が高齢化の進んだ住宅街だからかとも思います。(花が咲けばコンテナは、発砲トロバコでも、どうでもいい感じの)だから、未来への希望をもって思うこといろいろ。
大きく育つ植物など、植物の種類によっては、向かないコンテナもありますが、一年草のように半年前後の生育期間なら起承転結が自分のなかで規定でき、そこにどんな容器が向くのかは、だいたい想像がつきますよね。また、多年草でも、ゼラニウムのように丈夫な植物は、かなりの汎用性があり、小型の植木鉢でさまざまなスタイルのアレンジが可能。我が家の階段室の室内ガーデンに6年間植わりっぱなしのゼラニウムがありますが、ひょろひょろと伸びたものをまた挿し芽して、紙コップで育てたものが↓この写真。で、紙コップの耐用年数は約半年。このあと、普通の鉢に植えても、また新しい紙コップに植えてもよし。これもまた楽し。です。眺めを楽しむということは、生活のグレードアップ。紙コップでも。
これ↑を作ったのは、4〜5年前ですが、基本的に今でもおすすめです。
コーヒースタンドのトールサイズの紙コップは大きめなので、それを使って作ることもありました。でも、半年って案外早いのでマメな人向きですね。
ポリ鉢でもフリースなどでオールカバーをすれば、数年は大丈夫です。
このひと手間、面倒に感じる方もおられるでしょうか?じゃ商品化する?やはり、スリット鉢は優秀ですから。気の効いたカバーがあればいい。水玉とか、ブリティッシュグリーンとか?
なぜ、いつも、このことにこだわるかというと。相変わらず、我が家の近所にはこんな寄せ植え(?)が少なくなりません。植物を楽しんでいるのか虐待しているのか、何も考えていないだけなのか。ゼラニウムは簡単に枯れないので、こうなってしまう。生きているからかわいそう。ということでしょうか。
私も多忙の時期には他人のことはいえません。発砲スチロールじゃないけれども、見頃が終わって季節の終わった放置寄せ植え...。やりがちです。解体作業は手間もかかりますので。だからこそ、寄せ植えの使い回しを積極的に断行します。
写真は初夏の眺め。凄い量の植物は、仕事で使ったものが自然と溢れ返る状態から歯止めのきかなくなる時があります。それがそのまま盛夏すぎに枯れてくることもままあり。でも、生きている植物を処分できずに悩んでしまうことが多いのです。
ただ、いろいろな種類の植物を生きながらえさせているといっても
庭の植物のすべてを大切に育てているという自信が持てないのなら、むしろ引き算に勤め、少量の植物を大切にするほうが、正しいのでは?
つくづく思うことです。だから、これから自分の加齢と共に、植物をなるべく増やさないようにとは考えています。......でも。この仕事を続ける限りは、難しい矛盾の繰り返し。
「今まで、本当に、ありがとうね!」宿根草や灌木を除き、仕事が終わって見苦しくなった植物、自分のキャパシティを超え、リカバーの出来ない植物には、そういってお別れをします。もちろん、貰い手が見つかる時はラッキー!ですが。
だから一年草や一年草扱いの植物が結構好きなのです。
一年草を処分をするときは。
これからの季節、3〜4月になるとパンジーなどのように、まず、花があれば切り花にして生け花化。
とにかく、地上部と根鉢の部分を分離。根を崩して土を再利用する場合もありますが、根鉢ごと「燃えないゴミ」(埋め立て地行き)に入れることもあります。注意がいるのは、そのまま根鉢を庭土に混ぜること。化学肥料分の多い根鉢が庭の植物を巨大化させる傾向があり、不注意に庭土に混ぜないほうが良い場合もありますね。この問題はとても難しいことなのですが、コンテナガーデンとの向き合い方、季節の終わり方は今後もより良い方向性を探っていきたいと思うし、2月いっぱいまで、コンテナの話題を続けたく思います。いつも、たくさん見に来てくださり、ありがとうございます!!!