イブ・サンローランの映画
先日、チラっとブログに書きましたが、自分の中から美しいものが抜けそうに感じるときは、映画や雑誌でも補充可能、その内容によりますが。
先日観た映画「イブ・サンローラン」は、120%の充電でした。詳しい内容は長くなりそうなので割愛しますが、ハイブロウな表現に興味のある方はぜひ。
メインテーマはファッションではなく「愛と芸術と人生」とでも。主人公は実は、イヴじゃなくて、パートナーのピエール・ベジェなのだと思う。
いやもう、インテリアとアート、コレクションと愛と情熱、庭と自然、そして、人生に不可欠なものは?...が渾然一体となって、自分に染み込んだ。週末、仕事の合間に寝ないで3回みちゃったし。インテリアの部分など、もっと6回以上は繰り返し観た。本を見るより深く心に入る、そんなこともあるのですね。
(写真↑ひゃー細かくみるほど、凄い。アンソールのピエロシリーズが壁にかかっています。置いてある調度品と窓の外の緑と。すべてが調和して何度このあたりのシーンを観た事か)
さて、私自身、衣食住のすべての美意識を同次元でつなげて考えたいと思って生きてきました。なによりも大切なのは「美しいもの」を見る事、選ぶ事、自分も作りたい事。日本でそういう事をいうと何故か理解されない苦痛もありました。そんな事はどうでも良いことだという風潮は未だありますから。そして、おいしいものや体に良いもの、心地良いものも大切ですが、食べ物にしか興味のないグルメやファッションにしか興味のないファッショニスタを見るとがっかりするし、逆にアート優先主義でも服の着こなしのセンスが悪かったら共感できないし、そのどれもがある程度のアイデンティティでバランスよく、その人らしさを象徴するセンスで表されているのが理想だと思うのですが。そんな事を考え始めた20代のころから、行くべき道を迷っても来ました。イギリスで見つけたのは、ガーデニングの魅力ですが、ガーデニングだけではない。イギリスのガーデナー、庭が素敵な家は家の中と外もみんな素敵。全部同次元の自己完結というか自己実現ができている。たとえば、ガーデナーの、いろんな人がいますが、ハドスペンのノリ・ポープさんの自宅のインテリアの素晴しかった事!ノリさんはクッキングも上手で、毎晩素晴しいシェフとなって感激でありました。
ノリさんのアースカラーのカジュアルルックも素敵だったし、サンドラの上下ホワイトのパンツルックも。うぐいす色のメルセデスに乗って、帰る先は、サマセットの丘陵に建つ家全体がサンルームみたいな低層住宅。3泊も泊まらせて頂き、終日留守番もしていたのに、あまり写真を撮っていないのが残念です。しかも、今から15年前、デジカメがなかったのね。ポジフィルムか紙焼きでした。世の中が変わった。そのうち、何かのチャンスにデジ化したい。ペネロピホブハウスさんの家もカッコよかった。知的なセンスがすべてに行き渡って。ローズマリーヴェレーさんは家も室内もクラシックに美しかった。クリストファーロイド、いわずもがな。とにかくぜんぶ素晴しかった。その感じを、なんとか伝えたく、今もじたばたしている。
先日、名古屋のインテリア協会のイベント以来、素敵なコメントをたくさん頂いております。ありがとうございます。以下、頂いた素敵なコメント、無記名にてご紹介させていただきます。
インテリアもお花もファッションも・・美に関することは大好きですが、それらを関連付けて考える事はなかった様に思います。庭は庭、家は家で分断されていました。でも今日のセミナー、私の中で何かはじけた様な・・そんな気がします。自分の好きな物や事柄というのは、好みという点ではある程度スタイルがあるとは思いますが、それを今度は意識して繋がりを持たせる。そういう発想がとても新鮮に感じました。それがいつか視覚的だけでなく、心地よい暮らしにまで繋がっていけたら素敵だなあと思いました。これからの自宅の庭造り・・イメージするのがもっともっと楽しみになりそうです!
昨日はとても楽しい時間を過ごす事ができました。ありがとうございました。まだ興奮から冷めていません。心に響くワードをいくつもいただきました。InとOutがつながる、風通し、人通しの良さ、〜風のお話、植物の必要性、イギリスでの実例、ブログで拝見してきた画像に先生直々の説明の数々!「ここに来ると気持ちがいいね!」そんな空間を自分でもつくりだしてみたいと思いました。(中略)今年こそ行動範囲を広げようと、心に火がともりました。
名古屋の講演、拝聴させていただきました。部屋と庭はつながっている、ということがよくわかりました。部屋に生花ももちろんいいのですが、ファブリックを植物柄にするという英国の技も素敵ですね♪春に向けて花いっぱいの暮らしを目指します!
(ちょうど良い写真がないので、私のとっちらかった書斎にて。あのさ、美意識とかいうけど、もっと片付けろ!って。時間がないのは、いろいろと手を広げ過ぎ。)
さて、庭や園芸だけではない内容のセミナー、今後もたくさんしたいと思いました。あなたの暮らす街に、また呼んでいただけるチャンスをお待ちしておりますー!