庭を見る旅 In England
7月9日に出発する旅の予定です。
去年の夏からはじまった今回の旅行の計画。去年の9月、訪問庭のリクエストを最初にした時点から数えると、旅行社とは40回を超えるメールのやりとり。旅行社ご担当の方々も大変だったと思います。
おかげで、行きたいと思った庭は90%の交渉成立。ちょっと惜しかったのは、デイルズフォードのオーナー、最近はスパやファッションブティックでも話題のレディ・バンフォードの自宅庭がダメだった。
それと、サー・ジェームス・ダイソンの自宅庭。セキュリティやらカメラ持ち込み禁止やら、大型バスは入れないやら。私も個人的にメールを出したり交渉したり、ご本人とも何度か連絡、7〜8回ほどのメールで現地とやりとりしましたが。結局見学時間もあまりとれないし。大型バスが入れないなら、では、5人づつジープ車に分乗して庭を回るか。とか、いろいろ提案も頂いたのですが、なにしろ、国道からゲートを入った後は、普通に歩いてまわれる広さじゃないのが恐ろしい。特にジェームス卿のケイパビリティ・ブラウンがデザインした庭は広すぎて、短い時間に少し見るというのが通用しないのでした。あまり無理を押してもと。若干、有名人の庭を見るというミーハーな気持ちは捨て...。
(この道が、バスが通れないと問題になった邸内の唯一の道。国道沿いのゲートから車で数分)
実際に見るときっと、その感想は「ふーん」だったと思います。でも、有名なあの人の庭を見たよ。というのも、話題性ではあるかと。でも、有名かどうかよりも、やはり、本質的に、草花からなる「花でデザインされた庭」が見たい。樹木やランドスケープだけの庭は今まで避けてきていました。やっぱり、花の庭がいいー!(勝手な意見です)その点では、きっと、充実の内容になっていると思います。(いや天候などの関係で最後までわからないけれど)
常に最善を。私もスタッフもベストを尽くして頑張ったので、練りに練った内容として、きっと満足して頂けると思います。
で、そのかわりにコンテンポラリーな女流ガーデンデザイナーのTHROUGHAM COURT と、その後は、ダイソン社の本社のあるマルムズベリーの、ABBEY HOUSE GARDEN は小さいけれど、様々な要素の詰まったイングリッシュガーデン。短時間にいろいろなスタイルの庭を見て回ります。
とにかく、よくあるイングリッシュガーデンツアーでは、行かない場所を。他のツアーを見ていると有名なところばかりは行くのだが、庭の芸術としての官能には欠けるかなあ。と、以前行ってそう思った庭は行かなくてもいいのか。行くべきか。そこは迷います。
でも、やっぱり、有名でも行かない庭もあったりします。ツアーの道筋、その庭の前を通過するときはちょっと複雑な気持ち。コメント欄に「吉谷のツアーは、初心者向きではない」といただいたこともありました。それもわかります。しかし、最初から凄い庭、どうしても素晴しいのかを解説付きで見ておく体験をしておくのは、誰にとってもエキサイティング、だとは思うのですが...。大事なのは、ものの見方を養うこと。なにかに、気づくか。「気づき」こそが、常に旅の、最大の目的でありたいのです。
7/09
LONDON 夕刻に日暮れ前のロンドンの街を散歩?疲れていなければ。あのハンギングで有名なチャーチルアームへ行ってみますか?ハロッズも夜は8時まで開いています。日暮れは21時ころかと。
7/10
朝、ロンドンのホテルを出発。
10:00 WICHFORD
11:15 HIDCOTE MANOR
15:00 HANHAM COURT
16:30 LADY FARM ずっと憧れて、行きたかった庭です。
チェルトナムの ELLENBOROUGH PARK HOTEL 泊 このホテルのあの美しいレストランが改築中とのこと。代替え検討中です。
7/11
10:00 THROUGHAM COURT (今回、かなり見たかった、コンテンポラリーガーデン。クリスティーン・フェースド・ホフマン 、美しいガーデンデザイナーの自宅庭「ラボラトリー」
12:00 ABBEY HOUSE GARDEN
??:00 TETBURY VILLAGE アンティークショップや皇太子のSHOP。ハンギングの綺麗な村で、散歩とランチ
15:00 HIGH GROVE 皇太子の庭で、アフタヌーンシャンパンを。
チェルトナムの ELLENBOROUGH PARK HOTEL 泊
7/12 午前中、バーフォードガーデンカンパニィへ。
ハンプトンコートショウへ。その場でみなさまと相談し、5時までの間にずっと同じ場所にいるか、もしかしたらウィズレーへ?という野心もまだ残っています。RHSの会員の方は会員証ご持参を。
ロンドンのホテル泊
7/13 自由行動。女王陛下の60周年で湧くロンドン。ハンギングバスケットやウインドウコンテナも一年で一番美しい時期。
バーゲンセールも佳境です。夜は QUAGLINO'S にてサヨナラディナー
ロンドンのホテル泊
上記のうち、私の主催するガーデンツアーで何度か訪ねているヒドコートは、数年前の改築工事で、どんどんよくなっています。たとえば、18年前を比べても、その内容が充実し、数十回は行っている私自身も再度の訪問が楽しみです。 参加者のなかには、何度か行ったことがある方もおられると思うのですが、同じ庭を回数見ることは、実際の管理を勉強する上でも重要なことです。旅行中は、何をどう見るのか。独特の視点についてもお話したがら庭を巡ります。
ぜひ、お楽しみに。
また、ハンナムコートはチャールズ皇太子の庭をデザインしたデザイナーの元私邸。実は、レディ・ファームは行ったことがなくて、前々から訪ねたかった現代的な個人邸。庭が小さくて人数が入らないとか、散々無理かも、という話になったのですが、無理をしていただいてしまいました。それに、一日に4カ所は、結構弾丸です。でも、モトをとって欲しくて。
ツアーに行かない方にはしらける内容かもしれないと、心配もありますが、でも、このことで結構頭の中がいっぱい。そして、英国に行きたくなってウズウズして欲しい。あ、h様、「行きたくなった!」と、コメントありがとうございました!12日のハンプトンコートで会えるかもしれませんね。
今月、ヴァージンエアの「イギリスに行こう!」では、話題の HIDCOTE MANOR のことを書きおろしました。読んでいただけると嬉しいです!