旅行から1ヶ月:4
ロジャージア(ヤグルマソウ)とハニーサックル、葉の大きな植物と細かい植物のコントラストがすてきだ。
昨日から書き直したので、もう一度見ていただけると嬉しいです、昨日はよれよれしながら書いていたのでね。
庭めぐり二日目の一番目に訪問した througham court garden の体験は忘れられない。
しかし、最初の象徴的なゲートを裏からしか、撮っていないという残念。
これは、アナトミー・オブ・ザ・ブラック・スワン・ゲート。anatomy=解剖
すてきなタイトルだ。
入り口を入って、すぐ、目に飛び込んでくるのが、この赤と白と黒の幾何学模様
Chiral Terrace キラル、ないしカイラル・テラスという。
反 鏡像対称性、鏡像異性体のテラス。キラルとは。ギリシャ語で手を意味するらしいが、左右の手の甲が、互いに重なり合わないところから発する言葉。三次元の物体や減少がその鏡像として、互いに重ね合わせることができないということを、庭において表現するって、すごくない? この庭は万事がその調子。数学用語を知らないと、わけわかんないでした。でも、そこが好奇心をそそられ、あとから猛勉強したくなる仕組み。我々はここで、ノックアウトだった。
メンテナンスも素晴しい。(この隙間の池に落ちてしまったmさん。大丈夫だった?痛かった?...ちゃんと、ケアできなくて、ごめんなさい。でした)
このページの最初の、ロジャージアは、この景色の奥で最初に撮った。いかにも生態系のあった場所にそれぞれが植わる。
(水面の鏡面に反射で映る、チャリティの文字。これも、Chiral か)
ともあれ.....。
ここに到着する前に、道が細くてバスが座礁したしね。苦労や問題を乗り越えて到達したものには一層の価値を感じる。(会社には、ごめんなさい)細い道の奥の奥にあった庭である。
そこに、このようなインテリジェンスの集積の庭。
Arts&Crafts Topiary Garden
ここは、これまでに訪ねたどの庭とも違った。
それから、この庭の主、Dr.Christine Facer 本人の最高!といえる独自のアイデアの集積である。
御本人曰く。「新しい考えや、材料、及び植栽の実験のためにある個人的『研究所』として使用されている」との、こと。素敵!です。
Library Garden (庭に本棚のスタチュー。これはプレゼントされたものだと。なんとなく彼女の趣味ではないと、受け取ったけれども、庭に本棚。シンボリックで素敵だ)
キッチンガーデンの花壇の枠。よくみると永遠の円周率が数字で入っている)
(Royal Steps レッドカーペットの階段であった。前を行くのは、おしゃれ先輩のT様)
これほどまでに、思い切った形で、この庭の、オーナーが自分自身の表現を...。言い方はなんですが「臆面もなく、表現しきる」ということに、度肝を抜かれた吉谷であった。ある意味。ジェラシーさえも....。ええい、悔しいわい。と。資金がなければ、アイデアがあっても、庭はできないもの。
(フラクタルのゲート)フラクタル概念は、ひとつの図形の部分が相似形で広がっていく様子などでなんとなく理解できるけれども、一見不規則な変動が大きな広がりになっておもしろい図形を発見することができる。そんな様子をゲートにしていて本当にすてき!
Fibonacci Jumps sculpture
こちらは、フィボナッチ数列の彫刻。フィボナッチ数列は花びらの数と相似であり、植物の形に現れる螺旋もフィボナッチ数列である場合が多いのだそうです。
だそうです。次へ行きます。さっさとね。
Cosmic Ancaster stone spheres representing planets
宇宙のアンカスター石の惑星を表わす庭。それぞれの石と鏡面に意味のあることが書かれていたが写真を撮りそびれている。残念。
この左手に見えている黒っぽい葉っぱだけの植栽に注目。黒いフォリッジばかりが集められて、それを Eclipse Shadow bed with Cosmic Planting と名付けてありました。エクリプスは皆既月食ですが、光の消滅を意味するので、黒い葉だらけで構成されていることに面白い意味が加わりますね。宇宙的植栽って。すてきだわ。私もやってみたい。
ブラックホールの椅子。斜めの部分は人工芝が張ってあったのですが、うまく作るなあ。と。
訪ねる前、グーグルしながら、ここはどうなのか。写真で眺め、なんども「ここはどうなのか!?」と、思い続けた。最初の写真を見ても、これはなんなのか!と思う方もおられると思う。しかし!!!実際に、感動を伴って、素晴しかったのでありました。
ブラック・バンブー・メーズ。根が他に回らないように、カバーされてましたが。そのうち増えるんでは?と、思わず警戒する日本人でした。ここだけ、ものすごく涼しかった。
ねえ。私、数学と科学は、得意じゃない。でしたので、フラクタルとか数学的カオスの定理とか説明されても、ごめんなさい。「ふーん、そうなんだあ...」って、もやもやとしたのでした。詳しかったら、もっと面白かったでしょう。数学者のお友達がいたら連れていってあげて。
ちょっと聞いたことあるのに、よく知らない言葉。右脳と左脳でクラクラしながら。なので、論理的理解をしたわけではない。ただ、感覚的に感動した...。だってやはり、美しかった。
Slate Starburst reflective Pool&Rill カッコいい!スレートで作られたスターバースト型の反射する池と小川。反対の、反射のできる角度から撮らないとイケマセンでした。リフレクティブな景色が撮れず。
しかも、普段は、ヴェネチアほか、さまざまな場所に家を持つ、クリスティーンさん本人が、待ち受けてくれていたのには、もう、びっくりと感動とありがたやー!!!それで、おもしろい説明を受けつつ、ちょっとわからないことが多かったです。
(これはミケランジェロね。E.T にも登場したしね)
あの円の中心に未来のあなたが映っている。という、コーナー。
Arts & Crafts Sunken Garden
まさに、庭のコンポジションがおもしろい。
色調を合わせた意図がよくわかる。
「THE BARN 」納屋を改装した空間は、私たちが、最後にお茶を頂いた場所。なにより、素晴しいと思ったのは、コッツウォルズのランドスケープをオーバールッキングできるガラス張りの一隅でした。
美しい空間の向こうにはさらに美しいランドスケープが。
ツゲの仕立て、おもしろい形です。
最後は、印象的な赤と白のコントラストのついた空間に、ここまでバランスのとえたスイートピーが。
私の写真では、この庭の素晴しさを表現しきれませんでした。時間も限られてアングルを練る時間もなかったので、今イチであります。
ご本人のHPの写真が素晴しいので、もっとこちらでじっくり見て欲しい。
http://www.christinefacer.com/througham-court-cotswolds-gloucestershire.aspx
また、クライブ・ニコルスのHPも素晴しいです。どのアングルを見つけ出すのか。これも、センス磨きの大事なトレーニングになる。クライブは、「庭の撮影は、コンポジションこそが、命」と、私とのインタビューで言ってた。その時、男っぽいなあ。と、憧れたのでした。
アングル、コンポジションと。
簡単にいいますが、これを観賞のツボとして、ちゃんと見いださないならば、実際の庭の素晴しさを見つけていないことになる。あのとき、バタバタと見学しているので、実は、そのツボを完全に押さえているとは言えないのは、仕方のないことでもあります。
楽しいコメントをいろいろ頂きまして、ありがとうございます!