PLANTING 植栽をもっと楽しもう
日本語なら、植栽。この素晴しい言葉の響き。私は、この植栽の芸術にずっと夢中でした。さまざまな色・形・質感をもった植物を、魅力的に組み合わせて作る、庭の魅力。
このことに夢中になって20年以上が経ちましたが、まだまだ到達できない究極の着地点。でも、ここ数年は、ほかの人にこの「植栽の魅力」を伝えるフィールドワークにも力を入れています。つまり、どういう言語に置き換えれば、この植栽の美しさ楽しさを、誰もが実現可能なものにできるのかどうか。
寄せ植えは、その入門に、うってつけの第一歩ですが、広い庭とて、その延長。しかし、考えてみると、ランドスケープ的なガーデンデザインと、寄せ植え、両方でアプローチしていく実例はあまりみない。そのあたりが、惜しいように思えて、もっと、庭の植栽も、コンテナの寄せ植えも、両方をクリエイティブに楽しむように、どんどん広がってほしい。それが願いです。
去年末、英国の本屋で見つけて立ち読み。帰国後に、日本から注文した数冊の本のうち、ようやく今日届いた本があります。DIARMUID GAVIN & TERENCE CONRAN 著 「21世紀の植栽デザインブック」 です。(Beth Chatto "Gardening with Grasses")が、まだですが。
これは、これからのガーデンデザイナーは必携です。もちろん、ピエト・アウドルフさんほか、現代のデザイナーの著書はすべて必携ですが。
この本の最初の写真、開けてびっくり、笑ってしまいます。日本の青梅にあるツツジ園らしいのですが、ぎっしりの日本人です。不思議な写真。でもね、草花の存在を心から楽しむ日本人の姿は有名なようです。
植物には、組み合わせの美があります。何事も、組み合わせは、大切です。
相対的な環境への適合性も含めて。
写真はピエトさんの自宅庭。植物のコントラストの美しさは屈指であります。
さて!春はもうすぐ。昨日は新月だったので、それに合わせるように、過日フラワーパークの植え込みをしたのですが、今頃の植栽計画が、一年でもっとも楽しいですよね。
そのためにも、さまざまな本からインスピレーションを得て、自分のやりたいビジョンを確実に描くこと。それにも、今が、絶好のタイミングです!
次の新月が一ヶ月後ですから、良書をチェックして、次なる庭の夢を実現したいですね。
さて、コメント欄でも頂いていた、庭づくりボランティアの件、実は、諸事情ありまして、浜松花博も、国バラも、ただ今、検討難航中です。今回のように、初めての場所や初めてのチームワークでのプロジェクト。そのマネージメント、オーガナイズの難しさを痛感しています。
参加するつもりでいてくださった方々には恐縮なのですが、運営上の難しさを私自身がうまくコントロールできないでいます。「お手伝いしたい!」と申し出ていただくと、嬉しくなって「ぜひ!」と、思うのですが、現実問題。お申し出が多かったりした場合に何名様までか。実際にたくさんの方々がお申し出いただき、ありがとうございました。でも、ボランティアといっても、ある程度の謝礼や食事は?安全面のサポートは?それぞれの方々の、植栽技術やセンスの違いを、どこまで統一的にディレクションさせていただくのか。ベストな結論がだせずに、実際の現場が、始まってしまうと、混乱する傾向も。でも、上手な運営方法を生み出して、すこしでもたくさんの方々と協力しながら、庭が作れるとそれがベストだと思っています。
次は、3月の第二週あたりから4日間。さらには、21日の開園めがけて、合計8日間ほど、フラワーパークの植栽の予定です。もっと、もっと!時間をかけて植物を探し。植栽プランの練り直しをしていたいと心底思う!本当に、根っから好きなのが、植物の、PLANTING なのだと気づかされます。
時に、自宅の庭も時々、全部抜いて、それを再度配置替えして植え直したい衝動にかられ、自分でもハラハラします。(写真は、今朝のベランダのコンテナのパンジーとスキミア。寒さに当たって、スキミアのルビー色がどんどん深くなって美しいです!)
ベスチャトーさんの言葉。「植えかえを恐れないことよ」これが、大きな励みになっています。