ジョン・ブルックス氏
今年の英国ツアーでは、実に素晴しい人々に、たくさんお逢いするチャンスを得た。やはり、人に逢うことは宝ですね。 参加メンバーも類は友で良かった!今後も、興味を持った人たちになるべく逢えるツアーをして行きたいと思います。
今回、ハンプトンコートショウで忙しかった英国ハーブソサエティ総裁のジェッカ・マクビガーさんにも、終日講習会を頼みたいと、ずっと以前から考えていましたが、いつか、実現したい。絶対にパワフルで、素晴しい影響を感じられると思う。
英国ガーデン・デザイナー協会の元会長であり、その著書により、現代のイングリッシュ・ガーデンに多くの影響を与えたジョン・ブルックス氏。20年近く前にお見受けしたときよりも、ずっと雰囲気がまあるくなられて、とっても好印象でした。私も、あのときは、まだ30代、今は50代の終りなんだから、年齢の共感もきっとあるのね。
あとから、愛犬2匹(最高に愛想の良いパグちゃんたち)と一緒に、アトリエのインテリアを見せて下さったので、その雰囲気からも、氏のパーソナリティに触れられた感じが、一層よかったともいえるし。
(左で前方が氏のアトリエ)「見たいかい?よし、ではお見せしよう」と、アトリエに向かうブルックス氏。
私は、庭の植栽デザインに関しては、ベス・チャトーさんやピエ・アウドルフ氏のような芸術家気質の仕事が好きなので、ブルックス氏の仕事は、どちらかというと、研究的でデザインの基礎的な、「学校の先生みたいな印象」が原因して、正直なところ、あまり夢中になれなかったのでした。でも、名をなす方は、皆様それなりにすばらしい。得るべきことはたくさんあるし、得られないなら、こちらに問題がある。
写真の「スモールガーデンブック」と、「ガーデンブック」は、同じ出版社から、1990年代の終り頃に発刊されていますが、時代の流れには関係なく、永続性のある庭作りの指南書です。
ブルックス氏の著書は、すべてのガーデン・デザインを目指す人にとっては、必読の書であり、それをしっかりと理解出来るだけのスキルも必要だと感じます。
私にしたところで、この本を買った15年以上も前の時点では、読むべき場所に目が止まらないというか、早い話が、理解をしない頭が、目で文字を追うだけのようなところがあった。さまざまな、実質的な経験を通してのみ、理解できることがあり、本も役に立たないことがあると思う。ただ、日本語版よりも、私はやはり、英語版のほうが、たいして英語ができなくても、わかりやすいようにも感じる。この翻訳が、どうなのかなあ。すみません。ちょっと、わかりにくい。でも、そうはいっても、日本語はよくわかる。(え〜どっちなんだよ?)両方を読み比べるとよくわかってくる。
「Relative Color 」にしても「相関色」じゃ、わかりにくい。直訳の言葉がないような気のする言葉ですが、私は「相関で関係のある色」みたいに、受け取る単語ですわね。
それにしても、ブルックス氏のデザインには、正円(サークル)が多く登場するし、その生徒たちも、庭のデザインにサークルを多く用いるので、その理由を聞いてみました。
「何故、サークルを多用するのですか?」
「何故って? サークルが好きだから」
ずっこけた私でした。好きならしょうがないなあ。
「このカーブは絶妙ですね。あそこで、植物がナチュラルに溢れて来ているのも、最高に好きです!」と、話しましたら、「ふふふ、いいだろ?」
「May I steal that idea? 」