球根の植え付け/想像と創造
チューリップって、咲いたときのインパクトが、お花界の横綱だなぁ〜と思うのですが、咲いた花を買ってくるよりも、やはり、秋植えの球根から育てて、それが春に咲くと
「わーい!」
と、嬉しい気持ちがひとしおになります。
なので、球根の花は、春ならではの楽しみだし、秋ならではの準備ありき、ですね。
群馬県中之条町「花の駅 美野原」に球根を植えたのが、先日の10月25日。寒冷地で春の遅い、この地に植えた15000球の球根の、敷き詰めた絨毯のように花開くのが、4月25日前後以降。と、すると、これは半年後!一年の半分を要する半年後にこの茶色い土だらけの場所に色彩が溢れることになります。
想像と創造。
チューリップの株間を23~25センチ前後。チューリップの球根の向きを揃えてもらって、深さはスコップ一個分(15センチ程度の深さ)に。同じ色系統の品種で開花時期を変えたり花型を変えて少しでも花期が長くなるように。....でもなあ、結構疲れてくると浅植えになるんですよね。何度も掘っているうちに腱鞘炎っぽくもなりますし。「霜上がり」霜で球根が持ち上げられて浮いてくるかもしれない。と、どうかな。心配だな。私は、この美野原までは、電車を何度か乗り継いで4時間の距離に住んでいるので、そう、しょっちゅうは行かれない。そこが心配の種です。どなたか、中之条町に近くて、たまに見張りの出来る方、おられないかな。花が大好きな方で。おられたら、ぜひ、中之条町役場農林課にご一報を。
いつも、この、想像して、想像して、何ども想像して、創造する庭の景色の近い未来の世界です。が、しかし、開花時期をずらして品種を選んではいるものの、6ヶ月も待つのに、2〜4週間でしょうか。楽しめるのは。
なので、贅沢な花というか。なかなかのものですよね。
それから、先日、チューリップの花壇、花の終わった後どうなるのか。と、ご質問いただいてましたが、今年の浜松フラワーパークでは、他の植物を混色していたので、花の後も、葉の形がきれいならば、それを活かし、葉が乱れたら、球根ごと抜いて、別の品種を補植。このときは、ジニアやキンギョソウのまだ花芽のまったく付いていないような幼苗を植えて時間差で、少しづつ花が咲くようにしました。コーナーごとに色のテーマを決めてあるので、あまり迷わないで済むし。
ただ、植え方がポイントで、いわゆる「ドリフト植え(細長い楕円の、流れのような面積内に植える)」で、その周囲を他の植物で囲む。するとブランクも目立たない。もちろん、パンジーのような植物を「間を埋める植物」にして、チューリップがアクセントで植えるのも定番スタイル。
ここは、な〜〜んにも植わっていないように見えますが、600球のムスカリを投げ植え(投げてランダムに配置して、端から植える)。ここ、実は、雑草が生えて放置された箇所だったんですが、「この箇所の殺風景が気になるので、ここに丈夫な雑球を植えたいのですが...」と、聞いてみると、「よしきた!」10分後には、どこからか、ブルドーザーがドドドとやってきて、ざっくりガツガツ、ガッツリと土を耕し、レスポンスの早さに感激の吉谷でした。そしてたちまち、ムスカリ600球とチューリップ200球ほど(正確な数字忘れ)が植わった次第。
要するに向こうに見えている板の上に乗って、端から植え終わると、一枚分づつ植わった球根の上に乗って前進するわけですね。でも今回、イギリス製のガーデニングブーツよりも、やっぱり、植え付けには、地下足袋のほうが、植物に傷をつけずに軍配。と、また思いました。田植え用の長靴でも良いですが...。
なんだか、インパクトのある良い写真がありません。
なにしろ、作業中は。写真を撮る心のゆとりがないわけですね。なにかしら、終わった後にしか、撮れないのでした。