庭の華...
本日は、名古屋NHKセンターにて、講座にご参加くださった皆様、ありがとうございました!
その後、「とっとり花回廊」にできたポール・スミザーさんの「紅葉の庭」については、その感想を知りたいと複数の方からコメントを頂きました。それにも、ありがとうございました。
写真は先日伺った時に撮らせていただいた、その庭です。
まだ、生長過程なので、なんともいえませんが。
でも、そのまえに、とても的確なコメントを頂いたので、 掲載するのをお許しください。
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惜しくも閉園したスミザ―さん監修の宝塚ガーデンフィールズは大好きな庭園でしたが、以前一緒に見学した義母が「華やかさが無い・・・」と言っていました。 これはまさに一般的な代表意見で、その理由ゆえに経営的に成り立たなくなったのではないかと個人的には思います。 植物好きの者にとっては そこここに美しい植物や樹木がたくさんあってとても興味深かったのですが、一般の方からすると・・・・地味なんですね。 お金を支払って見るガーデンには華やかさが必要なのでしょう。 吉谷さんが手掛けていらっしゃる浜松や群馬の庭園も四季折々に花が咲き乱れるように手を入れていらっしゃいます。 トレジャーガーデンも河合さんによって素晴らしい庭園になりました。 個人的には華やかなガーデンショーのような庭も ポールさんのような庭もどちらも好きです。 現実的な家の庭は 華やかなのは春から初夏までの時期で 特に酷暑の日本では夏以降の庭の姿が辛いので、花の無い時期が長い庭は葉のテクスチャーや形、色で見せる庭を目指したいと思っています。
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まさに、おっしゃる通りですね! 日本の庭づくり。やはり、梅雨の後から辛くなります。北海道が羨ましいのは、特に7月以降ですね。
なので、カラーリーフや、葉の形や植物を彫刻のように捉えて配置するなど花に頼らない庭づくりが必至ですよね。
で、私の結論というには、大げさですが、一年じゅう花、華のある庭には、やはり無理があります。
イングリッシュガーデンでは、何種類ものガーデンルームズがあって、球根のきれいな庭(ルーム)は、4月は華やかで見頃だけど、7月に行くと、地味な景色。逆に、9月に美しいセミトロピカルガーデンは、6月に行くと地味。そうやって、宿根草や球根の季節を素直に取り入れています。でも、狭い庭ではすべての要素を取り込むのは、難しいですね。
しかし、実は私は「はままつフラワーパーク」では、しっかり入場料金を頂く4月〜6月(梅雨までの間)に、美しく花を咲かせることに集中しています。だから、大好きなエキナセアをここには植えていません。実は、四季折々華で美しく。は、今の気候条件では、労力経済、両面で、無理があると思っています。
「宿根草や花の庭には、ダウンモーメントはあるんだ」と、割り切る。
(その点、日本庭園はよく考えられていますね)
さもなければ、星の王子さまミュージアムのように、球根や一年草を主体にして、秋〜春はパンジーや球根。夏〜秋は、ジニアやダリア。と、ある程度の面積をざっと植え替えてしまう観光庭園方式。
入場料を頂いてお見せする庭。やはり、華は必要だと思います。存続していかないと、このガーデニングの文化が根付かない。RHSJ 王立園芸協会日本支部が消えてしまう事実をなかなか真っ当に受け止められずにいましたが、このことを考えても、営業ベース。採算に乗っていける仕事を考えないと、消えてしまいそう。行政の予算で収まれば良いというものでもないと思うので。
私は、自分が関わる庭に関しては、少しでも多くのお客様に喜んでもらえる庭を目指していかないと未来が厳しいと考えています。
(このときの植栽計画の反省を来年は活かして行く計画です)
来年は、はままつフラワーパークの藤が咲く頃。最大のクライマックスを迎えるように、植栽計画を建てています。なので、フラワーパーク、夏は入場が無料になったり、10月以降は、500円の入場料を払うと、500円の金券をもらって園内で食事や買い物ができるシステムになっていますが、そうは言っても、メンテナンスはとても大変です。
いやあ。難しい。