形のハッキリした植物@はままつフラワーパーク
昨日のスカビオサ’ドラムスティック’で、ご質問をいただきました。
「花枝の長ーいドラムスティックが可愛いです。私は暴れて咲く花が好きで寄せ植えに使いますが、形のはっきりした植物って大きな葉等をいうのでしょうか?寄せ植えでも使えるポイントがあれば教えてください。今日もお疲れ様でした。」
ありがとうございました。
「形のハッキリした植物」って、英語でいうと「Bold 」な植物のこと。って、私なりに勝手な解釈なんですが。
昔昔。イギリスのガーデンフォトグラファー、クライブ・ニコルスにインタビューに行った際(1997年/古〜い話)。私は、彼の写真が大好きなのですが、
「思わず被写体にしたくなる好きな植物は何?」と聞いたのでした。
それで、彼が「Bold な植物。たとえばチューリップみたいな」と言ってたのが、この考えの始まりです。
これって、庭に植われば、たちまち絵になる植物の代表みたいな存在です。
(はままつフラワーパークでいうと、ここに見えているアリウムやアーティチョーク)
あれ以来、実は、もともとあまり好きではなかった、ボールドな植物に目を向けるようになったわけなのです。
個人的に、もともとはラベンダーとか、サルビア・ネモローサみたいな「 Thin 」な植物に憧れてます。(自分のボディがBold系だし?クク苦笑)実は今も好きなのは「 Thin 」。
まあ、しかし。どんなに好きだと思った花でも、その土地との相性が悪く、倒れやすかったリ、暴れて育つなら、間違いなく庭の景色を掻き乱す。となれば、どうするか。
それが、Thin であれ、Boldであれ。
1、植えるのを諦める。2、土壌改良&光風通し改良。用意周到な支柱大作戦。
情熱や時間が自由にならない最近は、もっぱら前者で、次のステージへ前進。
他にも植えてみたい植物を探し出す楽しみがあると割り切る。
でも諦められないのもたまにあり。
それが、アリウムギガンチュームだったり。
ダリアもそうです。倒れる前に「2」を頑張る。
だって、彼らは、観光庭園では、人気のお花。入場料を戴くからには、最大限、頑張るその価値が...。
なので、フラワーパークでも「やっぱり植えて良かった!」と再三思わせてくれる花を植えるように努力を続けています。
そして、アリウムやダリアは形がはっきりとしているので、脇役選びもいろいろふわふわの植物も選べて本当に楽しいです。
女の子が好む細かい系の花。
たとえば、エリンジュームとか、線の細いスティパなども適役。
スッキリと立ち上がるサルビア・ネモローサは最高。
でもやっぱり、枝があっちやこっちに暴れる傾向のあるスカビオサは、好きとはいえ、植えるには、度胸が入ります。ぐしゃぐしゃになるかもしれない。
要するに、いつも言っている「点・線・面」に戻ってしまうのですが。
「点・線・面」がないと、多くの花が「点」の連続。こんな感じで単調になってしまう。いいえこれはこれで好きなんですが。全部がこれだと写真も単調になってしまいます。
形が、はっきりと整理された、フォルムがしっかりした植物。例えば、ニューサイラン。ギボウシ。ベルゲニアなど。
花なら、花径の大きめなタイプ。だから私は、庭も大きな寄せ植えと捉えて、ジニアを使うことが多いのです。好きな花というわけではなくコンビネーションのために。
今日の午後4時。光が、あまりにも綺麗でこの場を離れられませんでした。