台風直後の 星の王子さまミュージアムにて
イギリスの庭のように、草花の美しい庭を維持しようと思うと、日本の気候は、本当に、困難。
と、おもいます。今日、イギリスから帰国して以来、最初の庭の作業。
一週間前に、イギリスの庭を堪能していた目で、自分のかかえる草花の庭の状況を見ると、正直、ため息のでることも....。やっぱり、厳しい気候で頑張っているなと。
関東地方は、昨日までは、台風&秋雨前線。この写真、午前9時に撮ったものですが、暗いです。
当然、光合成もできていない。
夏のある時期は、ずっと雨が降らず、水やりが追いつかずに弱ってしまった植物もありましたが、今度は、庭が洪水になるほどの雨。
そういう状況で生き残る植物、消えた植物。今日は、だめになった場所に新しい季節の植物を。
観光庭園では、ある程度のフレッシュな植物の美しさを追求しなくてはならないので、思い切って植え替えをします。今日は、マムのいろいろを。Q-GARDEN さんのお見立てで。すてきな色が揃った。
でも、初夏に植えて、そのままうまく生き延びて大きく育った朗報の植物たちもあり。
このマリゴールドも!素敵なムーンライト色。
それから、皇帝ダリアとダリアを掛け合わせた’ガッツァリア’は、ここでは、7月からずっと咲いています。一種、救いの神と思っています。ずっと、このインパクトで咲き続け。
でも、予想に反する困った天候が、これでもかと。
もしかしたら、これが、当たり前になっていくのかもしれません。
異常な高温、異常な雨。庭は、考えられる限り水はけや風通しをよくしなくてはいけないのですが、なかなか、そうは簡単にいきません。それでも、頑張って、元気に咲いてくれる植物は、その場にあっている証拠。うまく付き合っていきたい。そういうことがわかるために、春夏秋冬数年間。
シュウメイギク、ここでは、ほんの一株から始まった、’ハドスペン’種が、こぼれ種で、かなり増えました。しかも、かなり、水はけの悪い土でも、増えてくれた。
ちなみに後ろに見えている、ユーフォルビア・ウルフェニィも、ぜんぶこぼれ種。
手前に見えているのは、アジサイ’レモンウェーブ’の斑入葉。
こちらは、増えもせず、減りもしないで、7年間毎年同じ場所にお出ましは、シロバナのシュウメイギク。
このルドベキア’タカオ’も、もういいよと思うくらいに増える品種なので、ある程度を間引いています。
そして、ステディな、オミナエシ。
最後の自慢のタネは、セダム スペクタビレ(オオベンケイソウ)。
もう、6年前。バラショウで使ったこの株を、試しに自宅から一株、ここへ持ち込んで植えっぱなしで毎年、ここで、同じようにきれいな形で繁茂する。私の庭では、時々わーっと虫に食われてしまうのですが、ここでは、それはなし。
(写真はリージェンツパーク 9/13)
今回のイギリスでも美しく目立っていた、セダム・テレフォニウム'パープルエンペラー’や、マトローナなど、昔の私のロンドンの庭でも、ステディな存在だったセダムを、東京では、なかなかうまくいきにくいのですが、箱根なら、かなり普通に、何の苦労もなく、うまく育てることができるのが、
この9月ひときわ嬉しく感じました。(ちなみに、ルーフガーデンなら、東京でも、うまく育っていますが、地面や地面に近いコンテナでは、いくら、風と光に気を使っても、ダメでした)
また、ここ数日雨の多かった箱根でのグラス類は、コンテナでもぐちゃぐちゃに。昨日はカラマグロスティスをかなりきり戻しました。
こんな風にまっすぐは立ってくれなくて....。(写真はペティファース 9/9)
そして、イギリスでの7年のガーデニング歴から、私もすでに、日本でのガーデニング歴17年目に。すっかり日本の方が長くなり、
イギリスでの栽培記憶が、相当薄れてしまいましたが、私がイギリスでガーデニングを始めた24年前とは、地球全体の気候もかなり違っているのだと、この9月のイギリスで、ひしひしと実感しました。気温が湿度が、こんなに違う!?そのことから、庭に対する考え方を、もう少し新たに模索しなくてはならない面もあるのかもしれません。でも、やっぱり、花を育てない人生なんて、考えられない!!!
さてお知らせです。9月25日(日)に、北海道 東神楽町 町制50周年記念「花のまちづくり講演会」にて、テレビでもおなじみの、矢澤秀成さんと、私とで、講演会を開催させていただきます。私からの講演内容は、特に、今回のイギリスの9月の庭の様子にも力を入れてご紹介の予定です。場所や詳しい時間は、以下まで。お問い合わせは、東神楽町 まちづくり推進課 0166-83-2113 まで。よろしくお願いもうしあげます!