この春、なにか新しく植えるとしたら?
去年の11月29日に撮った写真です。はままつフラワーパークで、秋植え球根の植え付け作業の最中に、実は、植えた覚えのない箇所で、可愛らしく咲いていた。(多分、こぼれ種の実生株。写っているのは、フラワーパークのスタッフが作ったコルミッコ)
この、ワスレナグサに似た花は、シノグロッサム ミステリーローズ。.....だったと思います。ムラサキ科の多年草で、乾いた種が、洋服にくっつくと取れなくて。
浜松の帰りの新幹線の中でも、膝の下あたりにこの種が、びっしりとくっついて、はたいたくらいでは落ちないのでした。ニットのような服だと、もう最悪。
でも、花が可愛いので一粒づつはがして種まきに使いたくなります。
その場所にあっていればの話ではありますが、多少の害虫にも勝ち抜くしぶとさを感じます。
今後、温暖化の影響はますますのこと。
でも、そんななかで、生き延びて、しかも素敵な花を咲かせてくれる植物を選んでいくことが21世紀の目指す庭のありかた。
今年は、目黒区駒場に私のお店の庭をつくるためにセレクトした植物リストにも、しっかりこのシノグロッサム ミステリーローズを入れています。確かに猫の額ほどの庭ですが、東京の都心ではあまり目にしない草花を元気に育てるのが目標です。
そんなわけで、この春に注文しているのが
ガーデンアゲラタム ハイタイト
ネペタヌーダ
バーべナ コロンボーサ
サルビアネモローサ カラドンナ
シノグロッサム ミステリーローズ
スティパ エンジェルヘアー
エリゲロン カルビンスキアヌス
リナリアプルプレア
ユーホルビア ミルシナイツ
スカビオサドラムスティック
リアトリス
ベルゲニア ピンクドラゴンフライ
ペンステモン はスカーレッド
モナルダ ダブルラベンダー
へレニウム タイダイ
エキナセア グリーンエンジェル
このほかにもさまざまなナーサリーに発注依頼をかけているので、こう書いてみると品種が多すぎるのではと、少し心配です。
また、初めてトライする環境で、夏を生き延びるか、不安もあり、それで、ついつい増えてしまいます。
日当たりは良いけれども、高温で乾燥する傾向のある場所なので、半日陰を好む植物はNG。
箱根の星の王子さまミュージアムの場所とは、逆のような環境。
それでも、きっと行けそうで、いっぱい植えたい品種がありました。
庭って適度な日陰も必要なのですが、その適度なというのが難しいですね。
現実は太陽が当たりすぎるとか、日が当たらないとか。
場所を見極めて、しかるのち、植えたい植物を探す。これもまた、あまり簡単ではない。
去年の秋の予約を逃し、売り切れの品種も結構あって。まだ結論はでていませんが、東京の都心で、あまりみなさまが見たことのない景色を実現したいと気合が入ります。フラワーショウなどと違って、根を張ってそこで生き抜くのが目的です。
Beth Chatto さんや Piet Oudluf さんのつくる庭のように、植物が自生しているみたいに見えるのも目標。
それには、ほんの数ヶ月で答えを出すのは難しいですね。まだ、
バーバスカムは秋植えの宿根草のグループなので、この春は植えられないかもしれません。
写真は、バーバスカム ウエディグキャンドル。
毎年言っているかもしれませんが、いくつになっても、何年園芸歴があろうと、その場所で初めて植える植物は毎年あると思います。そのトライ&エラーがまた、園芸のおもしろさでもあって。
私がイギリスから帰国した18年前と比べると、今、日本のナーサリーは驚くほどたくさんの草花の品種を扱っていますが、残念なことに、あまり一般的な園芸店には、その品種が並んでいないような気もします。