ダリア鑑賞法
ダリア 角笛 が美しく咲いている銀河庭園ですが、このダリア。ダリアには、この季節ならではの、とっておきの鑑賞法があると思っています。
一重咲きのダリアは、マーガレットなどとも同じ傾向 の可憐な花なのでいつ何時、どう眺めてもすてきですが、代表的なダリアは、ずっしりと重ための花弁をたくさんつける八重が多く見受けられます。
その八重のダリアを直射日光の下で眺めると、少しなんというか、暑苦しいような。いえ、見事に咲いた花は褒めるほかないのですが個人的な感覚だと。暑い気はします。実際。日差しが強いと暑いのでありまして。
色調も、ダリアに寒色系は少なく、赤を中心とした暖色が主です。
しかし、暖色の花。秋の光、斜光(太陽が真上ではなく、斜めから射す) を利用して生まれる光と影の間から眺めると本来の色彩を微妙なトーンで眺められ。それがなんともすてき。
真っ赤の八重咲きも、若干、見ようによってはくどいようなスタンスにおかれがちですが、このパンチのある姿を庭で生かすには、周囲に少しだけ樹木。
このような環境だと、時間の変化で様々に変化して見るたび新鮮な美しさに心を動かされます。
紅葉する樹木のそばではなおさら。
周囲に遮るものがない場所でも、朝と夕方は、素晴らしい斜光のおかげでハーフトーンの光をあびた美しい花姿に出会えます。あまりの美しさに涙ぐんでしまうことさえ。
先日も球根植えイベントにお越しくださった方が「うつくしい!」と言いながら目頭をおさえていてくださり、私はそれを見てまた感動したりして。写真を見るだけでは、私のスマホ写真では伝わりにくいと思うのですが、その場で空気を吸いながら眺める花の最高のときは、美術館で見る名画に勝る瞬間があります。
このダリア マンゴー。もまさにマンゴー色でかわいくたくさん咲いて。朝夕の透過光で眺めていると夢の世界に誘われるようでした。
また、秋のこうした花景色は、グスタブ・マーラーの sinfony No.5 を。できれば、カラヤン指揮ベルリンフィル演奏などをヘッドフォンで聴きながら。
登場人物は、想像上の妖精。プリマドンナはダリア。実際にここで、オペラやバレエを鑑賞できたら素晴らしいだろうなと。
秋は、芸術鑑賞に最高のときですね。庭の鑑賞ならぜひ、晴れた日の秋の斜光を捉えて。
来週 10月21日は、群馬県中之条町「花の駅 中之条」にて、ガーデニング・アカデミーを開催します。
午後13時半から15時半まで。
講座のテーマは、イギリスに学ぶ「絵になる庭づくり」
イギリスのスライドショウと同時に、実際に寄せ植えの花材を揃え、絵になるコンテナガーデンの作り方の実演講座も開催します。
10月19日、20日、21日と中之条スパイラルガーデンの秋の宿根草の植え付けと今までに育った草花の検討しなおしの作業あり。中之条町花の会のボランティアガーデナー様を中心に町外県外の方々の参加も歓迎です。