台灣意匠芸術散歩(4日目最終日)台北〜空港へ
最後の目的地は、日本でいうところの東大のような、台湾の最高学府 台湾大学へ。
統治時代の古いレンガの建物が残る伝統的な建築のエリアとは別に。
入場許可をとってもらい、台灣大学の新図書館へ。図書館は昔からの建物と、新しく建った伊東建築の二種があり、一応両方を行ってくれたのですが、興味はこちら。建物と庭のコラボの面白いランドスケープ。案内人付きだったのですが、時間が合わず、自分たちで見学へ。
ただし、工事中だったのが、とても残念、仮囲いがあちこちに。この建物の屋上と庭を同時に見たかったのですが。あれれ?屋上に本来のデザインとは関係ない仮囲いが建っています。
実は見たかったのは、この地面の庭と、相似形を成すルーフ・トップのデザイン。
「蓮の花びら」を模したという、このイビツ楕円が天井と地面に連続しているところ。
中から見るとこんな感じで。楕円の天井の隙間からは外の光が漏れて見えます。
支持体のつながりがスマートなのと、天井の上、屋上には植物が生えているので、大変な構造だ。思いつかないわぁ。と思いつつ、これは、もしや雨漏りしそう....。と、最初に思ったのでしたが。
有機的な天井のラインに似合う竹の合板ブックシェルフが美しい。
同じく、伊東豊雄氏設計の図書館のある大学に行っている息子に見せると、じぶんの大学の空間とよく似ているが、自分の大学のほうが俄然美しいと対抗意識。私は日本のほうは、外観しか見たことないので、一度見学に行きたいものだと思います。
ここに座ってみたら、非常に気分が集中しました。家具もオリジナルのデザインと聞いています。
さて、短時間ではありますが、ルートを探し、ひとり根性でルーフを見に行きました。
あっ!思わず声がでてしまいました。がっかり!てっきり、芝生が植わっていると思っていた蓮の花びらがもぬけの空です。順調に芝生が育つところを見たかったのですが。
中国語で書いてあったのは「雨漏り工事中」みたいなことでした。
あってはならないのですが、屋上ガーデンの施工に起こりがちな事件ではありました。
水がある程度貯まるような構造に、水はけのテクニック。大雨や台風のある地域では、ことに難しい課題ですね。
でも、この学びもタメになったと考え、空港へ。
(この写真は快晴の日月潭)お天気がよくなかったのが残念でしたが。
バスのなかでは最後のご挨拶やお話を。言いそびれていたのが、今回の旅の大きなテーマでした。
「大きな景色を意図的に眺める」という課題がありました。
園芸は近視眼的な興味で楽しむ傾向もありながら、遠視的に大きなランドスケープを考える。
という見方も大切です。街の景色にいかに緑を添えるかなど。
インスタ映えといえば、写真は近視眼的なものが多いですが、100m 200m、 1km 10km いえ、もっと遠くまで、全体の視野のなかで、美しい世界を眺める旅にしたかったのです。
が、なんだか常にスケジュールのことで頭がいっぱいになっていて、ちょっと余裕がなかったかもしれません。
次回の旅は、もう少し、じっくり、ゆっくり眺める時間を持ちたいですが。
で、実は今回、私の大尊敬する方が今回の旅にご参加くださり、その方がメッセージをくださいました。素敵だったので、引用させていただきます。
讀萬巻書 行萬里路
万巻の書を読み、千里の道を行く。
などなど、すてきなお言葉をいただきました。もっと皆様からもメッセージをいただけばよかったです。
(今回の旅のワードローブでは、古代中国正色五色をテーマにしています)
やはり最後は「言葉 」がその旅を、人生を、完成させてくれるようなところがあり、私の作る旅も、もっともっと言葉の宝をも見いだすような旅にしていきたいと思ったものです。
また、宮原眼科で買ったお菓子のパッケージ。
花の絵の裏には、実は(⇩)こんなことが書かれていました、なんと、イギリスのガーデンデザイナー、メアリー・レイノルズの言葉が載っていたのです。⇧このお菓子のパッケージのなかに入っていました。
あのチェルシーショウの映画のモデルになったまだ若い自然派のデザイナーです。
ちなみに、英国園芸大師 って書くんですね。「自然の美に触れる旅にでて(中略)本物の自然を失う前に、自然を守ろう」といった意味のことと、
まさに私たちにぴったりの言葉です。ちゃんとした訳がまたの機会にできるといいですが。
空港です。空港内は撮影禁止と聞いていましたが、これは撮っても良かったでしょうか。
本当に、LOVELY CITY の台北、台中でした。
そして、今回の旅の最高は、ご一緒くださった皆様で、まさにLOVELY PEOPLE でのツアーでした。
ブログ、いつに増して長かったですね。
本当に、ご参加くださり、ありがとうございました!