手芸・クラフト・ハンドメイド
November 05, 2011
ここ数日、札幌市にある百合丘公園の依頼で、公園内の材料を使ったリースを製作中。百合丘公園主催のクリスマスディスプレィに参加するためです。
札幌市公園緑化協会の方から見事なローズヒップや松ぼっくりが送られてきて、WOW!こんなに実がたわわに枝についた素材を見ることは珍しい。たいてい鳥の餌になるか、ぽろぽろと落ちてしまうから。
こんなに美しい素材が自然にあったなら、大昔にヨーロッパの人々が晩秋になり、森から素材を集めてリースを作ることを思いついた、そんな衝動がよく解りますね。
ヨーロッパの基本のクリスマスリースは、本来「幾年も、つつがなく平穏であるように」との願いを込めて、あえてアクセ
ントをつけず、同じような植物を連続パターンで作るのが正統です。一番下にリボンが来たりするのも、基本はシンメトリー。
日本でよく見かけるのは、左右非対称にどこかしらアクセントが付いたデザイン。多分、日本人のDNAか、生け花に通じる感性か。いずれにしても、自分の好みを存分に発揮して、好きなように自分らしく、作れば良いのですが、年毎に、そのテイストは洗練させて...。大人っぽく。が私には理想ですが、かわいいのも嫌いじゃない。今年のリースには、左右非対称に小鳥を付けたり、少し楕円形のフォルムにしています。やはり毎年同じなのもつまらない。
う〜〜ン、でもどうかなと迷っています。今年は少し特別な年だから。(写真は今制作中の百合丘公園のカラマツだけで作ったリースに輝く氷に見立てたクリスタルとドイツで買ったガラスの小鳥。一部、松ぼっくりをゴールドにスプレィして)
特に、特に、今後の毎年が平穏でありますように、との願いを込めずにはいられない。
リースはただの飾りじゃないのかもしれないし。
wreath とひとことでいっても、実はいろいろありますよね。オリンピックで見かけるローレル・リースは月桂冠、ヒューネラル・リースはお葬式の花輪。そのいずれにしても、西洋のリースは同じパターンの繰り返しが基本形。なので、そういうスタイルが洗練されているように思えてならず、本当に、私はあまりいろいろな要素を足すのが苦手です。でもねえ、シンプルすぎると自分らしさが出しにくいし。どうかな、どうかなと過去に見た事のある素敵なリースを思い出して悩みます。(写真は10年ほど前に作った我が家の剪定枝ボールバードで作った、材料費ほぼ無料のリース)
それで思い出したのですが、ピープルズ・プリンセス、ダイアナさんが不慮の事故で亡くなった時、ロンドンじゅうでさまざまなヒューネラル・フラワーを見かけました。黒く染上げた葉っぱだけをぐるりと回した黒いリースをボンドストリートで見つけた時は胸を打たれた。ちょっと不謹慎な話題かもしれませんが、その簡潔な美のなかに悲しみがひっそりと収まって、今までに見たリースのなかでは一番美しいと思えたのです。ひとことでいうなら「格調の高い」リースでした。エレガントな香りのする。
それに対し、クリスマスはおめでたいイメージで。やはり赤と緑が定番ですね。
さらに、百合丘公園ローズヒップで製作中のリースは、ここにさらに何を付けようか、多いに悩み中。どうもいろいろな素材を混ぜるのも避けたかったのでなかなか前に進まない。自分の家に飾るなら迷いなく好きなものにするけれども、公園に飾っていただくデザインは。自分好みなだけでなく、華やかさも大事ですものね。
いずれのリースも市販の土台は使わず、以前東急ハンズで買っておいたバスケット作り用のツルを輪にして、そこに束ねた素材をヒモで留めながら回転させて作りました。
途中のプロセスの写真を撮りそびれてしまいました。
また締め切りの19日までに仕上がったら、再アップしたいと思います。これは。実際にドアに吊るし、ワイヤーやグリューガンで形を整えながら作り込んでいる途中の図。 「愉しい!」
June 14, 2011
この企画を戴いた時は、セミナーをするだけ(=セミナーの準備に1日、開演日に一日、丸二日くらいで終わるボランティア)だったのですが、同時に、東北ガーデニングショウで活躍したフェアリーのチャリティー販売を思いつきました。(思いついてしまった)
以前から「お人形を売って」」プロポーズがあっても、気持ちを込めて作った人形を手放す気持ちになれなかった。「2万円くらいでは?」手間を考えると、それでも安い。2度と同じものは作れないし。
でも、金額じゃなくて、チャリティへの参加なら里子にできる。そう思い、今回は東北で活躍した子のうち、全部で4つのフェアリーをチャリティ参加させることに。
そのうちのひとつ(ピンク色の「ローズ」)は、すでに、チャリティ・サイレント・オークションに出ています、が、普段は箱のなかにしまってある人形。撮影やイベントに登場するときはポーズをとります。しかし、今回はお嫁入りです! 外に出て行くと思うと、これがまた、2日がかりでお化粧のし直しを。最低価格のスタートは当初、せめて1万円以上にはしたかったけれども、2千円からにしました。手の届くフェアリーであっても欲しかったからです。でも、少しでも多くの金額が寄付金になれば。との願いもあります。まあ、そのあたりは難しいですね。
23日は、サイレントではなく、オープン・チャリティになります。こちらの最低価格は五千円からにしたいと思います。イベント参加予定の方でもしも、フェアリーご所望の方がおられましたら、ご準備よろしくです。
それにしても、チャリティは当然のことながら、費やす時間も交通費、材料費もすべて自腹。と、なると「たいして太っ腹じゃない」って思われるんじゃ、とか、それはもう、妙な要らない思いが巡りに巡ってクラクラし、チャリティ出品なんて思いつかなければよかったか、とか、もっとスマートにできなかったのか...。変なものは出品できないし、いやどうしてなかなか、ちゃんといっぱしにお役に立つのは難しいものですね。あらまあ、ぼやいてしまいました。失礼あそばせ。
なので、最初は私の衣服とか持ち物なども出そうと思っていたのですが、手作りの作品や、イギリスのアンティーク、新品の製品(拙著や園芸肥料)だけに絞ることにしました。
また!これらを体裁良く揃えるのにトンデモナイ時間がかかって、ひやぁ〜! ちょっと気持ちが折れそう!ああ”〜!.......あらためて、お金を頂ける仕事と違って 、いかにチャリティー活動が、それ以上にきっちりと緊張感をもってやらなければいけないか。という事実に、大きな発見をし、今、東北でボランティアをしていらっしゃる方々には、心から尊敬を感じます。ちょっとづつの募金は郵便局の振込や募金箱でしてきましたが、身を挺する行動は、もっと勇気や強い心が必要。人として、成熟していなかったらできないことなのだなあ。と、素朴に思っています。で、ずっと土曜、日曜、月曜と、被災地の今を知らせるテレビの番組を見ながらこの子たちを仕上げていきました。明日からスケジュールがひしめいているので、今日で基本の作業は終えますが。
先日は宮城県の方から、オープンガーデンの準備に忙しいことなど、元気なコメントをいただき、嬉しく思いました。ありがとうございました。
フェアリーは今ようやく、この2点ができたところなので、ほかの出品フェアリー ができ次第、またブログでアップしたいと思います。
また、今年の年末と来春はそれぞれ、カルチャーセンターでフェアリーの作り方教室も開催します。詳細はまた後日に。